ニュース
「Halo」日本一を目指せ! 「Haloアンバサダー年末交流会」が開催
トップ選手が明かすスキルアップのコツとは!? Eliteコントローラーによる試遊も実施
(2015/12/28 00:00)
日本マイクロソフトは12月27日、東京品川の本社会議室において、「Halo 5: Guardians」のファンで構成されたHaloアンバサダーを対象とした「年末交流会&懇親会」が開催された。
「Halo 5: Guardians」の発売に合わせてスタートしたHaloアンバサダープログラムもついに4回目。今回は、現在予選が実施されている「Halo 5: Guardians」公式大会「Halo Japan Championship 2016」に向けたスキルアップを目的に、国内のトッププレーヤー4名を招いて、練習会、交流試合、そしてゲームタグを交換し合う懇親会が行なわれた。
「Halo Japan Championship 2016」は、「Halo 5: Guardians」の発売に合わせて発表された公式大会で、11月27日から個人戦(1対1)、個人戦(FFA)、チーム戦(4対4)の3つの種目で順次予選が行なわれている。
大会運営は、米国のe-Sports団体のESLが行なっているものの、日本で実施される大会となるため、日本の懸賞法の規制を受けることになる。よく知られているように日本のゲーム大会は、懸賞法で厳しく規制されているため、今回も「Halo Japan Championship 2016」の優勝者が、いわゆる世界大会である「Halo World Championship」に参加することはできず、賞品も現金ではなく、Xboxプリペイドカードの形で支払われるなど、様々な規制の中で行なわれる大会となっているが、「Halo」シリーズでは、新作がリリースされる度に行なわれてきた伝統のある大会でもある。
今回は、過去の大会で実績を残した国内のトッププレーヤーが集結し、予選突破を狙うコアなファンから、キャンペーンのクリアにすら難儀しているビギナーまでひっくるめて、「Halo 5」のFFAにおける立ち回り方が丁寧にレクチャーされた。
「Halo」は、独自のSF世界を舞台にしているため、数あるFPSの中でも挙動が特殊な部類に入る。「Halo 5: Guardians」でその点はさらに独自の進化を遂げ、マルチプレイで勝利するためには、「Halo」ならではの立ち回りが求められる。「Call of Duty」シリーズや「Battlefield」シリーズがいくら上手くても、同じスキルが通用しないのが「Halo」シリーズのおもしろさだ。
とりわけ「Halo 5」では、新たに空中から自らの体を地面に叩きつけて攻撃する「グラウンドパウンド」、レンジは短いが当たればデカいタックル攻撃「スパルタンチャージ」、前後左右への高速移動「スラスターパック」、あるいはスライディング、壁登りなどなど、新たなアクションが一気に導入され、戦い方がガラリと変わっている。筆者自身も、トッププレーヤーがどのような戦術で、新生「Halo」マルチプレイに臨んでいるのか、非常に楽しみだった。
今回は、「Halo」シリーズの賞を総なめにしているVEXATION選手をはじめ、HALOMOM選手、TEROTERO選手、ZEPHYR選手の4人が講師として参加した。オープニングの挨拶で明かされた意外な事実は、4人のうち、予選を突破したのはHALOMOM選手だけで、ほかの3選手は過去2回の予選試合で負けてしまったか、参加できていないかだということだ。VEX選手は12月20日に開催された予選試合でも負けてしまったという。過去に実績のあるトップ選手でも「Halo 5」の対応には苦戦しているようだ。
イベントでは、基本的な説明は最小限に留められ、そのほとんどの時間は実戦練習に使われた。公式大会と同じルールによる8人でのFFAに、トップ選手が2人入り、残り2人がその戦い振りを解説するというもの。
会場に映し出される大型モニターの映像や、彼らの背中から、トップ選手たちの戦いをひととおり見ることができたが、「グラウンドパウンド」をはじめとした新アクションの使用は最小限で、常用しているのは壁登りぐらい。さぞかし新アクションをガンガン使いこなし、3次元的な動きで敵を翻弄するのかと思いきや、拍子抜けするほど彼らの立ち回りは普通だった。
それら新アクションを多用しない理由は、単純に「隙が生まれてしまうため」ということで、実際、それらアクションを多用する参加者たちを次々に撃破するシーンが目に付いた。新アクションの対応については、「グラウンドパウンド」は、敵に見つかっていない状態で、高所に位置し、一方的に不意打ちを掛けられるシーンに限るという意見もあれば、当たらなくても敵を驚かせ、精神的優位に立てるのでチャンスがあれば使うべきという意見もあった。スライディングは、それ単体で使うと効果が薄く、硬直も長いため、前方へのスラスターと組み合わせて使用することでスラスターの慣性をスライディングにのせられることなどが紹介された。
今回は「個人戦(FFA)」をメインに練習会が進められたが、FFAでは周りすべてが敵になるため、FFAならではの戦術が必要となるようだ。たとえば、ダッシュは使わない。ダッシュで移動すると、照準がなくなり、武器を構えるまで硬直があるため、不意の遭遇戦時に反応が遅くなってしまうためだ。追撃にすら使うことには否定的で、FFAでは追撃そのものが無意味とする声も上がった。追撃して時間を浪費するぐらいなら、新しい敵を求めてホットスポット(多くの敵が集まる過密地帯)を目指したほうがいいという。
今回の公式戦では、武器はハンドガン、アサルトライフル、グレネードの3種に限定される。この武器3種に対する基本的な考え方は、遠~中距離ではハンドガン。3発当たれば倒せるのでスナイパーライフル感覚で使っていく。アサルトライフルは中~近距離。選手によってはアサルトライフルはほとんど使わないという極端なプレイスタイルを採る人もいたが、「Halo 5」ではアサルトライフルにもヘッドショット判定があり、連射時の“暴れ”を制御することでそれなりのダメージが期待できるため、適度な使い分けが推奨されていた。
VEX選手は、FFAの基本セオリーとして、「倒した敵がリポップする位置を覚え、常に相手の先手を取ることが重要」と語った。逆に、それを敵にやられ、レスキルされまくられドツボにハマった場合はどうすればいいのか? VEX選手は、そういう場合は「動きを止めてでも、自分の得意な位置、スタイルで1キルを取り、自分から流れを変えていくことが大事」と語った。FFAでは、全員が敵になるため、運が悪いとポップする度に前から後ろから攻撃を受けて倒されることがあるが、そういう場合は、冷静になり頭を冷やして、まずは1キルとって流れを変えることが大事というわけだ。
それにしても講師の4選手は強かった。毎試合、講師2人によるトップ争いで、僅差で1位、2位という試合ばかりだった。
遠距離は、ハンドガンによるロングレンジでの射撃戦が圧倒的にうまく、点にしか見えない相手に対して正確に3発撃ち込み、どんどんキルを重ねていく。中距離は、ハンドガンのままという選手もいれば、アサルトライフルに切り替える選手もいて、ここはプレイスタイルが分かれるところだが、交戦中の敵に割って入って両方をキルするという漁夫の利を得る戦い方がうまく、次々に乱戦をくぐり抜け、ダブルキル、トリプルキルを重ねていく。近距離はほぼ全員アサルトライフルで、弾を綺麗に頭から胴の縦のラインに集め、1対1からポイントをもぎ取っていった。
彼らトップ選手と、我々“永遠のビギナー”の立ち回りの面で大きく違うのは、近距離戦だ。射撃の命中率が天と地ほど違うとはいえ、遠~中距離戦の立ち回りはそれほど大きな違いはない。近距離戦で、我々は敵と遭遇すると、殴り殺される恐怖と敵の銃撃を一発でも避けたいという思いから、後ろに下がりながら射撃してしまう。ちょうど「Fallout」や「Skyrim」、「Witcher」の立ち回りのように。
しかし、彼らトップ選手は、全員が全員、シーンやアーマーの有無を問わず、そのまま銃撃しながら前に踏み込み、殴りを繰り出す。まさに死中に活を求める戦い方だ。考え方としては「FFAは回転率が重要なので、無理に生き延びるよりは、早く死んで、より多くのキルチャンスを得た方がいい。ただし、誰に倒されるかは選ぶべき」ということで、FFAで勝ち抜くためには“殺されるのも戦術のひとつ”と割り切った考え方も必要なようだ。
最後に「Halo Japan Championship 2016」について触れておきたい。繰り返しになるが、絶賛予選実施中で、1月10日まで参加者を受け付けており、Xbox One本体、「Halo 5: Guardians」を持っている方なら誰でも参加できる。試合は決勝も含めすべてオンラインで完結するため、地方在住者でも気軽に参加できる。競技種目は個人戦(1対1)、個人戦(FFA)、団体戦(4対4)の3種類で、優勝賞金は50,000円(Xboxプリペイドカード)で、予選通過者にも5,000円(Xboxプリペイドカード)が贈られる。「Halo 5」ファンは参加してみてはいかがだろうか。