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UBIDAY 2015「ディビジョン」をプレイしてみた!

荒廃したNYを舞台に、戦略性の高いチーム戦を楽しめた

11月3日 開催

会場:ベルサール秋葉原

「ディビジョン」の試遊台は、イベント開始直後から2時間待ちになるほどの盛況ぶりを見せていた

 11月3日にベルサール秋葉原にて開催されたユービーアイソフトのプライベートイベント「UBIDAY 2015」に、「ディビジョン」の試遊台が出展された。

 パンデミックの発生によって荒廃したニューヨークを舞台に、「ディビジョン」と呼ばれるタクティカルエージェントの舞台が活躍する本作。「オープンワールド・アクションRPG」と銘打たれた本作のマルチプレイモードを、会場にて体験してきたので、そのプレイレポートをお届けする。なお本作のゲーム内容などについては、同イベントにて開催された開発者によるプレゼンテーションステージにて解説されたので、そちらも参考にして頂ければと思う。

 会場には3人のプレーヤーがチームを組み、合計3チームの9人のプレーヤーが同一ステージ上でマルチプレイ対戦を繰り広げるという体験版が出展された。画面に出るメッセージは全て日本語ローカライズ済みのものだ。

 プレーヤーはスタート地点付近でインストラクターによる簡単なガイダンスを受け、マンハッタンにある「ダークゾーン」と呼ばれる無秩序エリアに入ることでゲームがスタートする。

操作方法は今回出展された体験版のもので、変更になる可能性もある

 ここでの目的は、かつてこの場所をコントロールしていた軍隊が放置していった「SHDテック」と呼ばれる貴重な武器を回収すること。ただしこの武器はウィルスに汚染されているため、特定の場所にヘリコプターを呼んで回収してもらわなければならない。同じ目的をもってダークゾーンに集まってくる敵プレーヤーのチームと戦いながら、一連の回収作業をいかに早く行なうかを競うルールとなっていた。

プレーヤーはランダムで選ばれた3種の武器と、2種類のスキルを使える。スキルは5種類用意されていた

 ダークゾーン内には敵チームの他に、CPUが動かす「ライカーズ」、「クリーナーズ」といった凶暴な敵キャラクターたちが登場する。特に後者の「クリーナーズ」は、火炎放射器を装備していて、自分たちに近づく人間全てを焼き払おうとする強敵だ。耐久力が高く、まともに撃ち合おうとするとかなり大変だが、背中にあるボンベを撃って爆発させることで、ほぼ一撃のもと倒すことができる。

 ……と説明するのは簡単だが、ボンベはそれほど大きくはなく、敵も静止しているわけではないので、よほどこの手のゲームに慣れていないと一撃で倒すのは難しい。さらに彼らと戦っている間にも、敵チームが同じ目的のために続々と集まってくるので、終始気を抜けない展開が続いていく。

 筆者は敵チームと遭遇した早々、予想しないところから飛んできた銃弾に倒れ、リスポーン地点に戻されるという、なんともお粗末な戦いを繰り返していた。それでも一緒にプレイした人がそれなりに腕の立つ人で、何度か蘇生をしてくれたこともあり、なんとか立ち回ることができている。単独で動いても成立するゲームではあるが、勝つためにはやはりチームワークが必要ということも実感した。

 ダークゾーンの中心にはヘリの発着場があり、この周囲から合図を送ると回収ヘリを呼ぶことができる。ヘリが来るまでに90秒、ヘリが来たあとの回収作業が終わるまで60秒かかるため、その間は敵の攻撃を凌ぐ必要がある。この頃には敵のほとんどがプレーヤーのチームとなっていて、どこから飛んでくるかわからない敵の銃撃を回避しつつ、回収が終了するまで生き残らなければならない。

 一方、敵チームにヘリを呼ばれてしまったら、回収作業が終わる前にそのチームを倒すか、回収を阻止するために、ヘリが飛び去るまで回収地点を制圧するなどの戦いを強いられることとなる。

 さらに面白いのはこの攻防の最中に、味方チームを裏切ることもできるということ。SHDテックは複数あり、味方を倒してこれを全て奪って回収を成功させることで、通常よりも多くの報酬を手にすることができるのだ。

 味方を撃ったプレーヤーには一定時間ドクロマークが表示され、裏切り者だということが一目でわかるようになり、故意に撃って倒した場合は当然その味方も敵となるため、目的を果たすことは難しくなるが、それに見合う報酬が手に入ることは間違いない。

 なおドクロマークは、故意・過失どちらの場合でも味方に弾が当たったときに約20秒間表示され、その間に再び弾を当ててしまうとマークの表示時間が加算される。これが表示されている間に倒されてしまうと、通常は数秒のリスポーン時間が大幅に増えてしまうというペナルティが科されてしまう。

 CPUキャラや敵チーム、あるいは裏切った味方など、さまざまな敵がステージ上に入り乱れ、攻守が常に入れ替わるめまぐるしい戦いが繰り広げられるマルチプレイに、最初は打ちのめされそうになった筆者だったが、慣れてくるうちに攻防時の感覚がなんとなく掴めてきて、1回だけながらSHDテックの回収にも成功している。

 ダークゾーン内は閉じられたステージではあるものの、どこから攻めていってもいい自由度の高い仕様は、オープンワールドを売りにしている本作の特徴を少しだけ味わうことができた。

 荒廃したニューヨークの街は独特の雰囲気があり、時折雪が舞ってくるのも印象的だった。オープンワールドとして作られたこの街を舞台にしたより本格的な戦いにも大いに期待ができる今回の試遊だった。追って公開されていくであろう情報にも期待していてほしい。

(稲元徹也)