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「バットマン:アーカム・ナイト」先行体験イベント“ジャパンプレミア”開催!
開発者がノリノリで語る、「皆さん、バットマンになってください!」
(2015/7/4 21:33)
ワーナーは、ソニー・コンピュータエンタテインメントのSSJ品川ビルにおいて、PS4版アクション「バットマン:アーカム・ナイト」先行体験イベント「『バットマン:アーカム・ナイト』ジャパンプレミア」を開催した。このイベントでは、PlayStation.Blogの読者を対象に、抽選で選ばれた60名近くのユーザーが参加した。
「バットマン:アーカム・ナイト」は7月16日に発売を予定しているアクションゲーム。バットマンの宿敵の1人・スケアクロウは、“ゴッサムシティ”に毒ガスをまくと予告、警察の指導のもと、多くの人が避難し、その代わりに街は犯罪者達が跋扈するようになってしまう。このチャンスをものにしようと、ペンギンやトゥーフェイスなど悪役達は積極的に活動している。プレーヤーはバットマンとなり、悪役達に立ち向かう。
本作はRocksteady Studiosが手がけ世界中で高い評価をされた「バットマン:アーカム」シリーズの3作目であり、最終作となる。前作は最大の宿敵である“ジョーカー”が死亡するというショッキングな結末を向かえており、ジョーカーがいないバットマン世界とはどのようなものになるかが注目である。本作のポイントはゲームオリジナルの敵となる「アーカムナイト」、そして非常に魅力的なガジェットとして描かれている「バットモービル」である。ファンはもちろん、そうでない人にも非常に魅力的な作品だ。シリーズで初めて日本語吹き替え版になったところも要チェックである。
「『バットマン:アーカム・ナイト』ジャパンプレミア」では30台以上の試遊台が設置され、来場者は90分以上ゲームをプレイできた。イベント会場にはワーナーのバットマン関連の様々なグッズが展示され、さらに巨大なバットマンフィギュアが陳列されており、バットマンファンにはとても楽しい空間になっていた。
そしてワーナーマーケティングマネージャーの渡辺永氏と、RockSteadyのSocial Marketing Managerを務めるGaz Deaves氏がゲームの概要を説明した。Deaves氏は終始ノリノリで、彼のデモプレイは超ハイテンション。「最初にドーナツをみんなに見せるぜ!」とバットモービルでホイルスピンさせるなどして会場で喝采を浴びていた。Gaz氏にはこの後インタビューを行なっており、原稿後半でお伝えしたい。
デモプレイはゲーム冒頭からとなった。本作ではプレーヤーは最初、1人の警官の視点からゲームを見る。休憩時間に夕飯にダイナーを訪れた警官は、突然目の前の人間達が怪物に変わり、同士討ちを始めるのを目撃する。それこそが人に幻覚を見せるスケアクロウの恐怖ガス。このガスをばらまかれることを予告され、ゴッサムの人々は街から避難させられてしまう。
バットマンはスケアクロウを追いつつ、他の犯罪者達の暗躍も止める。序盤はチュートリアル要素が強いが、謎の殺人鬼が残す死体を調べたり、リドラーがキャットウーマンを人質に知恵比べを挑んできたりとサイドミッションも豊富だ。バットモービルは戦車のような形に変形して、敵の自動戦車と戦いを繰り広げる。
来場者はメインミッションを進めつつサイドミッションも挑戦していた。後ろから見ていると進行がばらばらで興味深かった。ひたすらメインを進める人、サイドに夢中になる人、街での戦いに明け暮れる人、戦車戦で敵の攻撃をかわすことをほとんどせずに射撃に集中する人……本作の自由度の高さも確認できた。
先行プレイが終わると、Gaz氏や本作でバットマン役を務めた声優の藤真秀さんが登壇するトークショウが行なわれた。今回の収録は、開発中のゲームのため、ゲーム画面も、台詞が話されている事情もほとんどわからないまま、元の音声を聞きながら、状況を想像しつつセリフをしゃべっていくという状況だったとのことだ。
藤さんもゲーム画面を見たのは今回が初めてとのこと。「相当ハードな現場でした」と藤さんは想いを込めて語った。Gaz氏は「バットマンは謎に満ちたゲームです。藤さんもその謎に満ちた展開を体験できたのではないでしょうか」とコメントし、藤さんに苦笑を浮かべさせた。
この後は来場者から抽選でメンバーを選び、2つのチームにわけての「コンボ大会」が行なわれた。ここで来場者の1人が他を大きく引き離す90コンボを達成、会場から強く賞賛された。来場者に抽選で限定グッズが渡され体験会は終了となった。ゲームがたっぷり楽しめ、そして開発者や関係者からゲームへの想いや苦労話が聞けるというゲームファンにはとても楽しいイベントだったと感じた。
映画でもコミックでも描かれなかった「ジョーカーがいなくなった世界」に挑む
そして今回は、メディア向けにRockSteadyのSocial Marketing Managerを務めるGaz Deaves氏のインタビューを行なうことができた。Gaz氏は、今回初めて“日本語吹き替え版”が発売されることに注目しており、皆に本作を楽しんでもらいたいと語った。
「バットマン:アーカム」シリーズの最大の注目点は、“ジョーカーが死んでしまうこと”だ。原作ではジョーカーはバットマンと同じくらい歴史のある永遠のライバルである。前作で彼が死んでしまうというところから新作を作るのはとても大変だったのではないか? 筆者はまずこの質問をぶつけてみた。
Gaz氏は、2作目は最初期から“ジョーカーの死”を描くと言うことが決まっていたという。そして、「ジョーカーがいなくなった世界」というのはとても興味深い世界であり、原作や映画でも描かれていない物語だ。この誰も挑戦していない課題に挑戦してみたい、というのが本作の大きなテーマだと答えた。
「アーカムナイト」というオリジナルキャラクターをつくろうというのは、DCコミックから許可が出て、このゲームのストーリーにぴったりなキャラクターをつくろうという挑戦が可能になった。「アーカムナイトは軍隊を率い、指示を出し、ドローン(自動戦闘機械)を使いこなす。彼は戦略的にゴッサムシティを手に入れようとする。その目的のための最大の脅威がバットマンだと知っているのです」とGaz氏は語った。さらに「何よりも、せっかくDCコミックから許可が出たんだ、もう早く、一刻も早く、彼らが心変わりをする前に作るんだというのが、彼が誕生した背景かな」と冗談を交えて語った。
スケアクロウは今回はまとめ役のようなキャラクターで大きくフィーチャーされているが、かれは前作「アーカムシティ」であえて外されたキャラクターであり、今作のためにとっておかれたキャラクターだったという。
今回のバットモービルに関しては、脱出したり、猛スピードで走ったり、コンクリートの柱をぶち破ったりと何でもできるデザインとした。とにかく大暴れできるデザインにしたかったという。バットモービルは何でもできるので、ゲーム内でバットモービルは天井を走り、戦車に変形し、敵の攻撃をブーストでかわせる。それは理屈ではなく、「何でもありのマシン」だからだ。逆にできないことを見つける事が逆に難しかったと事だ。
ちなみに、Gaz氏のお気に入りのサイドミッションはトゥーフェイスのもの。ゲームでは通常物音を立てず、見つからないように行動するのだが、このミッションではトゥーフェイスが銀行強盗を行なっており、サイレンが鳴り響き非常にやかましい。この状況でバットマンは隠れず、正面から戦いを挑むのだという。この新しいギミックはとても楽しいとのことだ。
今作はこれまで以上に派手に、激しく、凝ったギミックを盛り込んでゲームが制作されている。そしてバットマンの頭の中、そして心に踏み込んだ作品であるとGaz氏は語った。本作は最終章であり、“究極の結末”だ。このストーリーに期待して欲しいという。Gaz氏は自分の意見として、「バットマンは“個々の解釈が持てるキャラクター”です。ゲームでは彼はものすごい超人ではなく、あくまで人間です。彼のモチベーションが物語の鍵となって物語が形成されています」と語った。この他、DLCや今後のRockSteadyの予定に関しては、「まだ秘密」とのことだ。
最後にGaz氏は日本のプレーヤーに向け「私も日本での発売が楽しみです。皆さんがどんなバットマンとなり、どのようなことをなすのか、とても楽しみにしています。ぜひこのゲームでバットマンになって下さい」と語りかけた。