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【ワンフェス2015冬】海洋堂、“趣味”全開のシリーズ「センムの部屋」始動!
置物から、キン肉マン、富士山……ホビーの枠を大きく広げるモチーフの多彩さ
(2015/2/9 00:00)
海洋堂は様々なアイディアでプラモデル・フィギュア業界に衝撃を与え続けるメーカーだ。ワンダーフェスティバル 2015冬のブースでも、ユニークなアイディアの新商品を多数見ることができた。
今回の出展で最も面白いのが、“センム”こと、海洋堂の社長・宮脇修一氏の趣味全開の、「センムの部屋」というシリーズだ。ラインナップがマニアックなフィギュアシリーズで、モチーフはメカのみ、そのチョイスからは独特のセンスを強く感じる。5月25日発売予定の「ATD-X“心神”」は、三菱重工業が開発している日本国産ステルス実証機をモチーフとしている。
さらに、「有人深海調査船 しんかい6500」。沈没した豪華客船「タイタニック号」。TVアニメ「未来少年コナン」に登場する空中要塞「ギガント」。特撮ドラマ「怪奇大作戦」に登場する「トータス号」。間違いなくセンムが好きなものだけを集めたラインナップである。このノリでビジネスを展開しようというところが海洋堂の魅力であることは間違いない。「自分の好きなものを立体化させたい」という、ワガママな夢の形がここにあるような気がする。ユーザーがどう反応するのか楽しみだ。
他の商品もとてもユニークで、魅力的だ。リボルテックの技術を活用し、仏像を可動フィギュアにした原型師竹谷隆之氏の次なる挑戦が「タケヤ式自在置物」。絵画などに描かれる「龍」や「麒麟」を可動フィギュアにしてしまおうというシリーズで、特に面白いのが塗装で金属のような質感を持たせたもの。青銅製の置物のような龍や麒麟が、多彩な関節で動かせるところが面白い。
可動に重点を置いた「リボルテック」シリーズは、小さく手軽な「リボルミニ」という派生シリーズを生み出しているが、今回、「リボルミニ キン肉マングレート」、「リボルミニ MGSV:TPP ソ連軍兵士」、「リボルミニ ヴェノムスネーク」の3種を出展した。
「リボルミニ キン肉マングレート」はアニメやコミックスの動きを再現可能で、「キン肉マン」と組み合わせることで、大技「マッスルドッキング」もできる。「ソ連軍兵士」、「ヴェノムスネーク」はその付属品が魅力。様々な武装を使いこなすシーンを再現でき、“兵士のフィギュア”として、模型などと組み合わせるのも楽しそうだ。
また、松村しのぶ氏のリアルなガチャフィギュアの今後のラインナップなども展示されていた。海洋堂ならではのビジネスとしては、「沖縄フィギュアみやげ」、「京都フィギュアみやげ」も注目を集めていたし、約70cmの巨大な「メガソフビアドバンス」の新製品なども出展していた。
美少女フィギュアや、ロボットフィギュアの出展が多いワンフェス企業ブースだが、主催者である海洋堂が積極的にホビー業界の“枠”を広げようとしているところが面白い。改めて“立体化の魅力”を教えてくれ、ホビーの奥深さを見せてくれるメーカーと言えるだろう。