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タミヤ、ホビーショーの目玉は第一次大戦の戦車「マークIVメール」
実車シルエットのミニ四駆、“入門者向け”エンジンラジコンにも注目
(2014/5/16 10:17)
タミヤは「第53回 静岡ホビーショー」最大のブースで出展を行なっていた。今回の大きな目玉となるのが、第一次大戦の戦車のプラモデル「1/35マークIVメール」である。第一次大戦でイギリス軍は史上初めて戦場に「マーク I 戦車」を投入し世界に衝撃を与えた。「マークIVメール」はその改良版となる。プラモデルはモータが仕込まれた「モーターライズ」であり、出展方法もユニークだった。
このほかにも新作ミニ四駆「アビリスタ(MAシャーシ)」。ジャパンカップ2014のコースは大きすぎるため、一部のコースのみの出展となった。他にも、楽しい工作シリーズ「フィンキックメカ工作セット」、新作ラジコンの「ロックソッカー」や「ENEOS SUSTINA RC F」など注目作目白押しである。
ちなみにタミヤは一般公開日、ホビーショーのみならず、オープンハウスが開催されている本社でも即売会を行なっている。本社では運送中に箱が壊れてしまったなどで出荷できなかったプラモデルなどを割引販売するため、早朝から長蛇の列ができるという。年に1回の“お祭り”として、こういったところも要チェックだ。
スケールモデル、ラジコンはもちろん、ミニ四駆の難関コーナーやカエル型メカなども出展
タミヤのプラモデル「1/35マークIVメール」は、“シングルモーターライズ”というモータやギアボックス、電池を内部に仕込み、走行させることができるギミックを搭載している。「マークIVメール」は車体の外周に無限軌道(キャタピラ)がある、インパクトの強い外見をしている。プラモデルではこの無限軌道が動いて前進するので、かなりの迫力だ。
今回タミヤが挑戦したのは、シングルモーターライズの小型化である。プラモデル「1/35マークIVメール」は全長は約23cm。このサイズに、モーター、電池も内蔵している。昔の電動戦車は電池ボックスが外付けでコードでつながれていたが、「マークIVメール」はすべて内蔵されているところに新しさがある。
会場では塹壕のジオラマを作り、ここを越えていく戦車の記録映像を想起させる演出も行なっていた。「1/35マークIVメール」は7月19日発売。価格は7,000円(税別)。タミヤはこのプラモデルと同時に「1/35 WWI イギリス歩兵セット」を発売する予定で、こちらは1,200円(税別)。
ミニ四駆の新作は「アビリスタ(MAシャーシ)」。7月発売予定で、価格は900円(税別)。実在のスポーツカーを思わせるボディは最近のユーザーの要望だという。従来のミニ四駆のボディは凹凸が多かったが、実車イメージのボディは平面が多いため、オリジナルのでカールを張りやすかったり、自分が乗っている車のイメージを反映させやすいという。中にはイラスト風のでかーるを使った「痛ミニ四駆」も登場しているとのことだ。「アビリスタ(MAシャーシ)」でユーザーがどんなデザインを作るのか楽しみだ。
そして、タミヤブースの目玉の1つがジャパンカップ2014のコース展示である。全長は232mという長いコースのため、今回の出展は1部分のみだった。コースの注目ポイントである30度の角度のついた「スーパーグラインドバンク30」、そして「フジヤマチェンジャー」が展示されていた。今回のコースの周回も5周である。長さに加え、展示されている難関をどう越えるか、会場でシミュレートしたいところだ。
ユニークな注目アイテムとしては、組み立て玩具の「フィンキックメカ工作セット」がある。反発性が強い樹脂プレートによって、まるでカエルのようにピョンピョンとはねて移動する。モーターの駆動と樹脂の素材によって生まれる独特の動きは子供に“機械”の楽しさを教えてくれるだろう。
このほか、面白かったのがラジコン用の燃料(グロー燃料)で動くエンジンラジコンカーの取り組みだ。タミヤでは電動ラジコンが主流だが、ラジコン向けのエンジンの小型化、効率化も取り組んでいる。エンジンラジコンの楽しみは“音”であり、電動ラジコンにはない魅力だが、実はエンジンラジコンカーの走行OKのレース場は少ない。そこで、タミヤではエンジンラジコンカーのキットに、レース場の割引特典を付属しているという。ラジコン普及のユニークな施策だ。