ニュース

MMORPG「The Elder Scrolls Online」“大戦争”体験レポート

より広い世界を目指すことで見えてくる冒険の楽しさ

より広い世界を目指すことで見えてくる冒険の楽しさ

かつて自分を救ってくれたLyrisを救出するクエストも
怪しい人物を尾行する。クエストは様々なシチュエーションが楽しめる
異世界より打ち込まれる楔。異世界との戦いは激しくなってきそうだ

 今回のテストではPvPに加え、PvEももう少しやりこんでみた。落ち着いて周りを見回すと初めての時とは少し異なる感想も浮かんできた。まず、フィールドには「Skyrim」ほどの密度は感じられない。実際には同じような内容がたっぷり詰まったシナリオが3つの同盟全てに用意されているのだから、コンテンツ量的にはすさまじいのだが、「Skyrim」や「TESO」と比較すると、フィールドを探索する楽しさは、正直薄く感じた。

 「Skyrim」では歩いていると様々なオブジェクトが次々に反応し、クエストを進めるために進んでいたのにオブジェクトに反応し果てしなく横道にそれ、それでいながら単発ではない大冒険につながっていく感覚がたまらなく楽しかった。この濃い冒険感覚と比べると、やはり物足りない。本作は偶然出会う場所を探索して進むと言うより、クエストターゲットに向かって進む、というのがゲーム進行の中心となる感じだ。

 また、「Skyrim」や「Oblivion」ではプレーヤーキャラクターのレベルに合わせて敵の強さが変化していたが、本作は固定のようで、目の前のコンテンツがキャラクターのレベル的に苦しいと、詰まってしまった気持ちになり、次になにをやって良いかわからなくなるというところがある。今回学んだのは目の前のクエストにこだわりすぎずに、思い切って遠くまで足を運んでみるということが有効だということだ。道のりには強いモンスターがいる場合もあるので注意が必要だが、その先に適正レベルのクエストがあったりする。また、かなわない敵が行く手を阻んでいても、忍び足で回り込めたりする。力押しだけでない解法を模索するのも楽しい。

 もう1つ、今回強調しておきたい要素として“異世界からの侵略”がある。この異世界との戦いというテーマは「Oblivion」では濃厚で、「Skyrim」ではあまりなかった要素だ。「Skyrim」では異世界よりもドラゴンとの戦いが中心になっていたが、「TESO」は「Oblivion」のように異世界の一部分に突入し、侵略を防ぐという戦いもある。

 ある地域では、足を踏み入れると突然敵の集団に襲われ、瀕死の状態にされてしまう。かすむ視界の中、空から巨大な楔が打ち込まれるというシーンが入り、プレーヤーは離れた復活ポイントに飛ばされてしまうのだが、この楔こそ異世界とこの世界を繋ぐ装置であり、異世界からの侵略の象徴だということを知る。異世界との戦いは、今後さらに濃厚になっていくと予想される。どこまで禍々しく異世界を表現してくれるか、期待が膨らむ。

 「TESO」はシナリオを進めるPvE、大規模な戦いが楽しめるRvRどちらもとても楽しく感じた。かつて筆者は「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」でRvRを楽しんだ。毎日ログインし、1~2時間PvEを楽しみ、寝る前の1時間RvRに参加するというサイクルでゲームを楽しんでいた。PvEとは違った顔なじみができたり、2つのゲーム性をたっぷり楽しめた。「TESO」でも同じようにPvE、RvRが楽しめそうだ。

 筆者は1人1人の責任が重いギルド戦やチーム戦よりも、1兵士として戦場に参加し皆とわいわい戦いが楽しめ、うまくいけば敵の裏をかいたり、少人数で拠点を奪取するなど思わぬ活躍ができるRvRが好きだ。カジュアルに大規模な戦いが楽しめる間口の広いコンテンツだと思う。今回体験できたのはあくまで序盤だがもっともっとプレイしたいと強く感じた。正式サービスが一層楽しみとなった。

【スクリーンショット】
馬はかなり高価だが、今回のテストで入手しているプレーヤーもいた
NPC達のドラマが目の前で展開することも
独特のファンタジー世界がたっぷり楽しめる
Amazonで購入

(勝田哲也)