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ガンホー、3DS「パズドラZ」緊急発表会レポート

スマホ版との違いや主題歌への想いを登壇者が熱弁!

8月27日 開催

会場:スパイラルホール

森下一喜氏
山本大介氏

 ガンホー・オンライン・エンターテイメントは8月27日、開発中のニンテンドー3DS用パズルRPG「パズドラZ」の緊急発表会を青山スパイラルホールにて開催した。速報記事にてお知らせしたとおり、発売日は12月12日で、価格はパッケージ版が4,400円、ダウンロード版が4,000円。CEROレーティングはA(全年齢対象)。ここでは「緊急発表会」の模様をより詳しくお届けする。

 冒頭の挨拶では、代表取締役社長CEOの森下一喜氏がキングメタルドラゴンを模した衣装で登場。同社が協賛する第32回浅草サンバカーニバル パレードコンテスト(8月31日開催)でも「この衣装を着て、踊りたい。今日は初お披露目!(森下氏)」とコメント。「今年40歳になるが、この格好をして人として大丈夫なのか?」と自問されていたが、舞台袖でスタッフから「ガンホーはエンターテインメントの会社なんです。やりきってください!」と後押しされたといい、会場からも暖かい拍手と声援がおくられた。

 森下氏は「パズドラZ」の開発経緯について「スマートフォン登録者が1,800万人を突破しナンバーワンタイトルに成長したから『パズドラZ』を作ろうと思ったわけではない。実は2011年9月の企画段階では『パズドラ』の原型を横画面で作っていた。それを縦画面に変えた瞬間、老若男女が楽しめるゲームにしよう、3DSでも開発しようと決めていた。スマートフォンが先にリリースされたが、我々としては幅広い層に遊んでいただきたく3DSというハードを選択させていただいた。コンセプトはまったく変えていないが、新しい要素を入れている。さらに、スマートフォンでは体験できなかったRPGの奥深さを入れるべく、マスターアップに向けて私もテストをしている最中。この後、ゲームの中身や“スマートフォンとどう違うか”をお話させていただきたい」とコメント。

 続けて登場したプロデューサーの山本大介氏は「パズドラZ」の概要について説明。司会者からこだわりのポイントについてきかれると「スマートフォン版の移植といわれるのが嫌だったので、かなり気合を入れて全部にこだわった。モンスターのアニメーションも3Dではなく2Dでやっている。スマートフォン版のモンスターの柔らかさをそのままに、スマートフォン版で再現できなかったストーリーに注力している」と説明。さらに「まだ一般公開していないが、あまりにもクオリティが高くて、どうしても発表したかった」というオープニングムービーのフルバージョンを上映。ここでは公開可能とされたダイジェスト版(45秒)を掲載するので、ファンの方々はぜひご覧いただきたい。

【「パズドラZ」オープニングアニメ(ダイジェスト版)】

ロゴ
パッケージ画像

【キャラクター】
主人公(男)
主人公(女)
シロップ

【オープニングアニメより】

【ダンジョン】
地下迷宮

【スクリーンショット】

【発売日と価格が決定!】
12月12日発売予定で、価格はパッケージ版が4,400円、ダウンロード版が4,000円。森下氏と山本氏いわく「イチニイチニ、ヨンヨンマルマルで覚えて欲しい」とのこと

【早期購入者特典】
数量限定につき、なくなり次第終了となる。確実に入手したい人は予約したほうがよさそうだ

村上孝雄氏

 ゲーム以外の展開では、小学館の月刊漫画誌「コロコロコミック」5月号よりさまざまな企画を実施中。ゲストとして登壇した編集長の村上孝雄氏によれば「7月号の『パズドラZ』体験版プレゼントには2万通以上の応募をいただいた。直近では今月号のアンケート『未発売の欲しいゲームランキング』で1位を獲得。手ごたえがつかめてきたので、12月号(11月15日発売)よりコミック連載を始めたい」とコメント。作者は井上桃太氏。山本氏も「小学校時代コロコロで育っていますので、感無量。実は第1話以降の話をきいていないので、今後ゲームが漫画でどう広がっていくのか、いちファンとして楽しみにしたい」と満面の笑み。

 メッセージを求められた村上氏は「ちびっ子諸君と大人のみなさんが待ちに待った『パズドラZ』が、ついに12月12日に発売されることになりました。森下社長も大変気合が入っています。子供たちにぜひやって欲しいというオーラがビシビシ伝わってきて“大人が本気になると凄いんだぜ?”って感じなんですよ! 僕らとしても、そういう森下さんが大好きで『望むところ、受けて立つぜ!』っていいノリになってきた(笑)。少なくとも1,800万の人々が『パズドラZ』を面白いといってくれている。じゃぁ、面白いゲームのキャラクターを大好きになったら、どうなっちゃうんだろう? ってところなんです。ぜひ注目していただきたいし、そこがコロコロコミックの役割だと思っています」とコメントした。

 続いて登場したのは、タレントの中川翔子さんと作曲家の伊藤賢治氏。伊藤氏が作曲し岩里祐穂氏が作詞した「パズドラZ」の主題歌「さかさま世界」をステージで披露した中川さんは「発表会まで、これは夢、私の妄想に違いないと! 本当に信じられない想いで一杯! 今日始めてこの曲を歌わせていただいたので、もう今は『ついに解き放たれた!』という感じでとてつもなく嬉しいです! 本当にありがとうございます!」と曲調そのままの勢いで感動をあらわに。「いやもう『パズドラZ』にマッチしすぎて、最高に格好良かったです!(山本氏)」、「感無量でした。生演奏、生歌にはかないませんね!(伊藤氏)」と賛辞を惜しまない。

 ここから発表会は山本氏、中川さん、伊藤氏ら3人によるトークショウに移行。主題歌「さかさま世界」の印象をきかれた中川さんは「まずタイトルがとっても面白いなと。スマートフォン版『パズドラ』もずっとやりこんできたので、まさか、そんな、あのビッグタイトルの! しかも3DS版が満を持して出る! 子供たちもたくさん遊ぶ! ゲームを起動するたびに流れる、それくらい脳に刷り込まれる、人生にとっても想い出になる大事な場面で流れる曲を担当させていただける。これは大変だ! と思いながら歌詞と向き合わせていただいた」と説明。

 続けて『この世界のすべてを映し出した夜露、しずくのようなパズルをいま解き明かせ!』と。その存在感、耳への残りやすさ、連鎖したときの気持ちよさ、そこに凄く曲もリンクしているなと感じて、歌うととっても気持ちよくなれる。『パズドラ』は奥が深くて、1個ずつ物事をこなしていくことによって『難解に立ち向かっていくって、なんて難しいんだろう。あ、でも、いまこう回り道をすれば進むことができた。まるで人生みたいだよ』って歌うたび、聴くたびに何かまた人生とリンクしていくような歌詞になっています」とコメントした。

 当初はさわやかに歌っていたという中川さんだが、汗だくになって収録現場にかけつけた山本氏が持ってきたできたてホヤホヤのオープニングムービーを見て「動くゼットくんを初めて見て、うわ、なんて格好いい! そしてなんて色鮮やかだ! 『パズドラ』の世界がアニメーションになっている!」と感激。山本氏も「最初はさわやか系だったんですけど(オープニングムービー閲覧後)急にボーイッシュな感じで歌っていただいて、あそこからかなり良くなりましたね」と当時を振り返る。

 主題歌誕生の経緯についてきかれた山本氏は「(一般的に)ゲームの作曲家の方に主題歌までやっていただくことはあまりないんですけど、イトケンさんだったので『もし時間があいていたら作曲までお願いできたらいいですね』みたいなことをいっていた。で、歌が中川さんに決まって『イトケンさん、やばいです。しょこたんに決まったんで忙しくても(スケジュールを)あけてください」と電話で依頼。これには伊藤氏も「マジで!?」とビックリ。

 「パズドラ」における作曲のポイントについてきかれた伊藤氏は「『パズルゲームだから』、『手軽にできるから』というところから音楽を作るわけではなく、そういうところにいかず、音楽は音楽として独立させるように。しかも世界観を反映させるようなところも(ちゃんとやる)。“媚びない”っていうところも含めて、老若男女がちゃんときけるオーソドックスも含めての『パズドラ』らしい……難しいんですけどね。そういうところをひとつずつクリアしながら作っていったことだと思います」と説明する。

 主題歌はCDでの発売も決定しているが、リリース時期は未定(ゲームが発売される今冬頃)。9月に開催される「東京ゲームショウ2013」ガンホーブースにて体験版「限定チャレンジ版」が配布される。詳細は近日開設される「東京ゲームショウ ガンホーブース特設ページ」に掲載される予定。会期中は中川さんも来場されるといい、ガンホーブースはファンならずとも必見といえそうだ。

中川翔子さん
伊藤賢治氏

【主題歌「さかさま世界」】
発表会のステージで中川さんが生歌を披露! 勢いのある曲調とゲームの世界観を踏まえた歌詞、溌剌とした中川さんのヴォーカルが素晴らしい

【オマケ】
イベント終了後、関係者にふるまわれたケータリングより。『パズドラZ』をモチーフにしたデザートのゼリーが秀逸。美味しくてついつい何個も食べてしまいました……


(豊臣和孝)