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【E3 2013】合戦RTSの決定版「Total War: Rome 2」の目玉は陸海の同時作戦!
かつてないスケールの合戦を指揮。大ローマを建設するキャンペーンの進化点も要チェック
(2013/6/15 16:03)
大規模な合戦を指揮するRTSの新作「Total War: ROME 2」の進化点が明らかになった。E3 2013の会場では陸戦と海戦が同時展開するようになったバトルモードを体験プレイできたほか、開発元のCreative Assemblyスタッフによるデモンストレーションでキャンペーンマップ上の進化点も判明。シリーズ最新作の全貌を本稿でレポートしよう。
本作「Total War: ROME 2」は欧米で9月3日に発売予定。日本語版の予定は現在のところ不明だが、これまでシリーズ全作がローカライズされてきているだけに、本作も期待していいだろう。DirectX 11対応の高品質グラフィックスと大スケールの戦場描写で、高性能ゲーミングPCでのプレイが楽しみな1本だ。
海戦&陸戦が同時進行する、古代の上陸作戦に刮目せよ!
まずはシリーズの醍醐味であるバトルモードの模様から見ていこう。会場でプレイできたのはヒストリカルバトルのひとつ、「Battle of the Nile(ナイルの戦い)」。紀元前47年、ユリウス・カエサル率いる共和政ローマ軍と、プトレマイオス13世派が支配するエジプトとの間に発生した戦いだ。
戦場となるのはナイル川下流のデルタ地帯。船にとってはほとんど海に見える巨大な河川にはローマ・エジプト両軍のガレー船が対峙。同時に陸側へ目を向けると、ユリウス・カエサルが率いるローマと、エジプトの両軍がこれまた陸上で対峙している。海上と陸上の戦いが同時進行するのだ。
この合戦において数に劣るローマ軍に重要なのは、軍船に搭乗中の軍団兵を無事に上陸させること。うまくいけばプトレマイオスの軍を2方向から挟撃する形となり圧勝は確実だ。しかしローマ艦隊の前方にはエジプト側の軍船が突入を始めており、海戦は避けられない。
というわけでまずは海戦をメインに指揮するのだが、ガレー船らしく接舷・切り込みによる攻撃ができるのはもちろん、エジプト側には弓兵による一斉射撃や、ローマ方には投石器搭載型の軍船による艦砲射撃まであり、古代レベルとは思えない遠距離火力戦が展開。また、前作「Shogun 2: Total War」以前よりも軍船のAIが格段に向上しており、2~4隻の船団が極めてスムーズに機動し、直感的な指揮が可能となっていたのもポイントだろう。
もちろん陸戦を同時に指揮してもいい。しかし各舞台を個別に動かすと恐ろしく忙しくなるので、海戦が忙しい序盤はグループ陣形機能を使って陸上の布陣をそのまま前進・後退させるくらいが適当だ。海戦が一段落し、軍団兵の上陸が完了すればいよいよ本格的に陸戦だ。
今回、このように戦場がスケールアップしたことに対応して、本作ではカメラを限界まで引いた際に「Tactical Map(戦術マップ)」が起動するようになった。戦場全体が1画面で表示されるスケールで、各部隊が簡素なアイコンで表示される。このまま通常と同じ操作で部隊を指揮することも可能。全体の戦局を掴みながらゲームを進めるのに非常に便利な機能だ。
また、今回より野戦にも占領ポイントの概念が導入された。この「Battle of Nile」の戦場では、エジプト軍が陣を張る丘の上が占領ポイントとなっており、これを確保すれば敵軍を全て蹴散らさずとも勝利が可能となる。おかげで、戦場のスケールが拡大しつつも面倒くささはさほど増しておらず、合戦のおもしろい部分により集中できるという塩梅だ。
ローマの3名家を主人公に勃興を描くキャンペーン。精彩なマップでプレイもはかどりそう!
Creative Assemblyのスタッフによるデモンストレーションではキャンペーモードのフィーリングが披露された。シリーズの伝統どおり、本作ではローマの都市国家時代から地中海帝国の滅亡まで、様々な陣営の視点でプレイできると思われるが、ひとまずメインフィーチャーとされるのは共和制末期、ユリウス・カエサルの時代だ。
キャンペーンマップでは各属州の管理から、政治・外交まで多岐にわたる戦略タスクをこなすことになる。前作「Shogun 2: Total War」に比べてマップ全体のディティール感がぐっと向上しており、都市を眺めるだけで発展具合が具体的にわかるようになっているのが大きな進化点のひとつだ。
内政面では元老院の有力者とどう立ち会うかも重要な要素。デモンストレーションでは、カエサル率いるユリウス一門に批判的な議員、キケロへの対処法を披露。その演説に対して支持・非難・侮辱などの対応が可能だが、その究極は暗殺。もちろんその結果、他家や元老院からの警戒を買うことにも注意しなければならないようだ。
このほか外交面では他国の「Client State(保護国)」化が可能となったほか、軍団のマネジメント面では「Tradition(伝統)」という要素が追加されている。これはいわば軍団ごとの特殊能力みたいなもので、歴史と経験を積むごとに新たな伝統を獲得し、何らかの恒久的な戦闘ボーナスを得ることができるというものだ。キャンペーンを長く続けるほど、軍団それぞれが歴史の重みを備え、さらに深い感情移入ができそうである。
こうして練り上げた軍団が、後にローマ帝国の版図となるアフリカ、小アジア、ガリア、ゲルマニア、ヒスパニア、そしてブリタニアで猛威を振るうことになるのだ。ピルムの一斉投擲に始まるローマ軍団の戦術を指揮官視点で味わえる本作。Xbox Oneでリリース予定のCrytek作品「Ryse: Son of Rome」(関連記事)と合わせてプレイするのも面白そうだ。
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