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ドスパラ、ゲーミングPC「GALLERIA」新製品発表会を開催

Haswell世代「GALLERIA」の設計思想を披露。「ponanza」山本氏や自演乙氏も参戦!

6月2日開催

会場:ベルサール秋葉原

 ドスパラは6月2日、ゲーミングPCブランド「GALLERIA」シリーズの新製品発表会を開催し、搭載CPUを同日より発売を開始したインテルの第4世代Coreプロセッサーに一新したほか、デスクトップPC用のケースを刷新したことを明らかにした。本日より発売を開始しており、価格は84,980円より。発表会には世界2位の将棋プログラム「ponanza」の開発者山本一成氏や、“アニヲタ&コスプレファイター”という肩書きを持つ格闘家 長島☆自演乙☆雄一郎氏がゲストとして登壇し、ゲストトークが繰り広げられた。

サードウェーブデジノス PC本部 企画部部長代理 GALLERIA製品責任者の西村祐典氏
新たに発表された「GALLERIAの魂」
羽生善治三冠に勝ちたいと大胆な目標を宣言した山本氏。今後も両者のコラボレーションは続くと言うことだ
「実はGALLERIAはさっき知った」という長島さん。PCゲームでは「機動戦士ガンダムオンライン」が好きだが、PCが数年前のものであるためラグがあるという。次回購入の際はGALLERIAにしたいと語った

 今回発表された新しいラインナップについては、既報のデスクトップ4モデルと、ノートPC2モデルの計6モデル。全モデルとも、インテルの第4世代Coreプロセッサーを搭載しているところが特徴となる。

 デスクトップPCについては、ケースデザインを一新。CPUやGPUが発する熱をスムーズに排気するためのエアフローを改良し、外気を取り入れるサイドファンを取り入れながらも、高い拡張性は維持するなど、PCゲーマーが望む改良を加えている。GPUは、NVIDIAのGeForce GTX 780を筆頭に、600番台、そしてRadeonなど、多種多様なラインナップを用意している。

 ノートPCに関しては、筐体デザインは全モデルと同じながら、ブルーに輝くキーボードバックライトに対応し、暗いところでもキーを打ちやすくなっている。また、HDD/SDDのスロットに加えて、mSATAのスロットも備え、SATA6Gb/sに対応したSSDを追加することができる。

 今回は、インテルとNVIDIAの新製品がほぼ同時期に登場したこともあり、第4世代CoreプロセッサーとGeForce GTX 700シリーズを組み合わせたゲーミングPCがボーナス商戦前のタイミングで登場するなど、ユーザーにとっても買いやすい状況が生まれている。価格が従来モデルと比してやや値上がり傾向なのは、チップの値段ではなく、円安の影響ということで、この点だけがやや残念なところだ。

 さて、発表会では、サードウェーブデジノス PC本部 企画部部長代理 GALLERIA製品責任者の西村祐典氏が登壇し、新GALLERIAの設計思想について語った。

 西村氏は、あらためて「GALLERIAの魂を見つめ直した」と切り出し、「軽快なスピード感」、「没頭できる本物感」、「頼りになる安心感」、「挑み続ける躍動感」の4つをテーマとして挙げ、それを実現するための取り組みに力を注いでいることを強調した。

 西村氏はここで「ところで」と、ドワンゴと日本将棋連盟が主催した「第2回 将棋電王戦」に話を転じ、「第2回 将棋電王戦」とその後に行なわれた「第23回世界コンピュータ将棋選手権」にGALLERIAのゲーミングPCが採用されたことを明かした。

 「第2回 将棋電王戦」は生放送の配信用として、「第23回世界コンピュータ将棋選手権」では実際にプログラムを走らせるPCとして。会場にはその両方に関わった将棋ソフト「ponanza」の開発者 山本一成氏が登場し、ハードウェア側から見た大会の苦労話を語った。

 山本氏は、「第23回世界コンピュータ将棋選手権」では、大学のPCを700台ぐらい使用する大人げない参加者がいて、彼らに負けないようにドスパラに打診したのがきっかけだという。ドスパラは、当時最速だったCore i 3770搭載PCを9台並列で繋いだ特殊な対局用PCを無償で提供し、山本氏はそれを使用して見事2位に輝いた。ちなみに大人げない集団は3位となり、彼らには無事勝利することができたようだ。このコラボレーションは今後も継続するようで、次回こそは1位を目指すという。

 山本氏は降壇する直前、思いついたようにマイクを握り直し、「羽生善治三冠に勝ちたいと考えているので、みんな見てね」と、今後も将棋プログラムの開発を続けていくことを約束した。

 西村氏は、再び、GALLERIA新モデルに話を戻し、先ほど挙げた4つのポイントについて、まず信頼性について、実際のゲームプレイを想定し、50度の室内環境で、連続240時間の高負荷動作テストを行なったり、85Vという低電圧環境でもPCの起動が正常に行なえることを確認するなど、タフな環境での動作試験を行なっていることをアピール。

 そして高負荷に耐えられるパーツのみを指定した上で、すべてのPCを神奈川県綾瀬市で製造するなど国内生産にこだわっている。GALLERIAには汎用のゲーミングPCモデル以外に、特定のタイトルの名前を冠した「ゲーム推奨モデル」も存在するが、現在までに96タイトルに対応しており、様々な限定特典の付いたモデルが存在するという。

 西村氏は「どんなPCが欲しいかではなく、どんなゲームが遊びたいかを伝えてくれれば最適なモデルを提案できる環境が整っている」とラインナップの充実に自信を覗かせた。ちなみに、同社ではこの夏に発売される大型MMORPGタイトルをはじめ、複数の推奨ゲームモデルの準備を進めているということで、PCゲームファンは注目したいところだ。

【新ケース】
新しいケースは、サイド部分に日本刀をモチーフにしたシャープなラインを採用。GALLERIAのパワーと優れたレスポンスを象徴しているという。スイッチやインジケーターは前面パネル中央部に集中させ、使いやすさとデザイン性を重視している

【デスクトップPC】
デスクトップは基本的にCPUとケースの刷新。第4世代Coreプロセッサーは3Dグラフィックス性能の向上が売りになっているが、GALLERIAではすべて別途GPUを搭載している

【ノートPC】
ノートPCは、GeForce GTX 780Mを搭載したハイエンドモデルと、770Mを搭載した普及モデルを出展。キーボードバックライトが新機能のひとつとなる

【長島☆自演乙☆雄一郎氏】
司会進行の女性が「乙氏と呼んでいいですか?」という質問に対し、「だが断る!」と持ち前のネタを披露。衣服は“ミーナルージュ”のコスプレだという

(中村聖司)