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【特別企画】HaswellとGTX 780MでゲーミングPCはどこまで進化した?

インテル CPU/GPU対決 : Core i7-4800MQ vs Core i7-3740QM

インテル CPU/GPU対決 : Core i7-4800MQ vs Core i7-3740QM

 それではお待ちかねのベンチマークを見ていこう。まずはNVIDIA GPUをOFFにし、CPU内蔵グラフィックス機能でベンチマークを行なった。Core i7-4800MQはインテル HDグラフィックス 4600(以下、HD 4600)、Core i7-3740QMはインテル HDグラフィックス 4000(以下、HD 4000)を搭載している。

 内蔵グラフィックスの型番だけを見ると、あまり大きく変わっていないような印象も受けるが、実はDirectXのサポートバージョンがHD 4000では11.0だったのに対し、HD 4600では11.1となり、型番以上の変化がある。

【ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編】
 【HD 4600】【HD 4000】
1,280×720 標準画質4,9923,041
1,280×720 最高画質2,1451,462
1,920×1,080 標準画質2,5751,956
1,920×1,080 最高画質1,061768

 「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編」では、いずれの解像度・画質においてもHD 4600が大差をつけた。画面で見てもフレームレートの差は一目瞭然だ。

 数値的には、2,000以上で普通、3,500以上で快適とされている。この見方でいくなら、HD 4000で遊ぶなら「1,280×720 標準画質」、HD 4600なら画質か解像度を上げてもいい、ということになる。最新のゲームを、さほど画質を妥協することなく遊べるというのは、かなりインパクトがある結果と言える。

【FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマークソフト3】
 【HD 4600】【HD 4000】
Low11,2427,584
High8,4005,450

 「FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマークソフト3」でも、HD 4600が大差を付けた。ただHD 4600のスコアは、後述のGTX 780のスコアを上回っており、もはやGPU以外のところがボトルネックになっているのは明らか。ゲーム系のベンチマークとしては、そろそろ役割を終える時期になったようだ。

【ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 ver.2.0】
 【HD 4600】【HD 4000】
1,280×720 画質設定33,9982,447
1,280×720 画質設定51,453996
1,920×1,080 画質設定31,308816
1,920×1,080 画質設定5589376

 「ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 ver.2.0」でも同様に、HD 4600が優位な結果になっている。

 数値的には、2,001以上で標準的、5,001以上で快適とされている。「1,280×720 画質設定3」ならばどちらでも標準の水準に達しているが、HD 4600ならより快適、といったところ。ただし、ご覧の通り解像度や画質を上げると2,000を割ってしまうので、できれば別途GPUが欲しいところだ。

【バイオハザード6 ベンチマーク】
 【HD 4600】【HD 4000】
1,280×7202,000/C1,703/C
1,920×1,0801,165/D987/D

 「バイオハザード6 ベンチマーク」でもHD 4600が優位だが、他のベンチマークに比べると両者の差は小さくなっている。絶対値としては、両者とも1,280×720で下から2番目のC評価となっており、いずれも力不足の感は否めない。「バイオハザード6」はカプコンとNVIDIAが強く連携して開発されたタイトルということもあり、NVIDIA GPUを使ってのプレイを推奨したいところだ。

【MHFベンチマーク第3弾【大討伐】】
 【HD 4600】【HD 4000】
1,280×7204,1093,639
1,920×1,0802,0421,857

 「MHFベンチマーク第3弾【大討伐】」でも、HD 4600がやや優位なスコアとなっている。映像も1,280×720では快適に動作しており、「MHF-G」のゲームプレイには十分な性能を持っていると言える。

 総合的には、HD 4600の性能向上が光る結果となった。「FFXIV」や「PSO2」では、最高設定にはできないまでも、それなりの画質・解像度であれば十分プレイできるだけのパワーを持っていることが見て取れる。

 今回はノートPCで検証しているが、デスクトップPCならば、まず内蔵グラフィックスで試し、不満があればGPUを買い足す、というアプローチも割と現実的になったと言える。遊びたいゲーム次第では判断の1つに入れてもよさそうだ。また今後、より強力なHD 5000シリーズを搭載するモデルも登場するので、そちらのパフォーマンスにも期待したい。

 参考までに、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編」の「1,920×1,080 標準画質」での実行画面をムービーで紹介する。

【「FFXIV: 新生エオルゼア」ベンチマーク ワールド編 新旧CPU内蔵グラフィックス比較】
左がHD 4600、右がHD 4000。設定次第ではHD 4600でも実用的なレベルに達しているのがわかる

(石田賀津男)