任天堂、平成25年3月期 決算短信を発表

　任天堂株式会社は、2013年（平成25年）3月期 決算短信を発表した。他にも、公式サイトにて、決算ハイライト、ハード・ソフト販売実績、主要ソフト販売実績などが公開されている。

　それによれば、売上高は6,354億円となったが、Wii U本体の採算が厳しいこともあり、営業損益は364億円の損失となった。為替相場が円安となったことにより、為替差益が395億円発生し、その結果経常利益は104億円、当期純利益は70億円となっている。

今期の状況（数字は2012年12月末時点のもの）

・ニンテンドー3DS（3DS LL/3DS）

　「ニンテンドー3DS LL」を発売した今期は、「New スーパーマリオブラザーズ ２」が全世界合計で642万本の販売を記録。2012年11月に国内で発売した「とびだせ どうぶつの森」が、パッケージ版とダウンロード版を合わせて386万本を販売。海外では、「New スーパーマリオブラザーズ２」、「ペーパーマリオ スーパーシール」、「スーパーマリオ ３Dランド」、「マリオカート７」などの定番タイトルがヒットしたものの、ハードウェア全体の販売台数は1,395万台（累計3,109万台）、ソフトウェアの販売本数は4,961万本（累計9,503万本）となっている。

「とびだせ どうぶつの森」：386万本

「ペーパーマリオ スーパーシール」：197万本

「ルイージマンション２」：122万本

・ニンテンドーDS（DSi LL/DSi/DS Lite/DS）

　「ポケットモンスターブラック２」、「ポケットモンスターホワイト２」が合計781万本を販売。ハードウェアの販売台数は世代交代が進んだ結果235万台（累計1億5,387万台）、ソフトウェアの販売本数は3,338万本（累計9億3,369万本）に留まっている。

・Wii U

　本体と同時発売の「New スーパーマリオブラザーズ U」が215万本、「Nintendo Land」が、260万本を販売。しかし、後に続くソフトが遅れ、発売当初の勢いを年始以降持続できなかったため、ハードウェアの販売台数は345万台、ソフトウェアの販売本数は1,342万本となっている。

「Nintendo Land」：260万本

「New スーパーマリオブラザーズ U」：215万本

・Wii

　「マリオパーティ9」がミリオンセラーとなったが、新規タイトルが少なかったことなどにより、販売数量はハードウェアが398万台（累計9,984万台）、ソフトウェアが5,061万本（累計8億6,906万本）となっている。

次期の見通し

・ニンテンドー3DS（3DS LL/3DS）

　「とびだせ どうぶつの森」を欧米で6月に発売。「ポケットモンスター X・Y」を全世界で10月に発売するなど、自社の有力タイトルを集中的かつ積極的に発売する。また、国内のソフトメーカーが手掛ける有力タイトルの海外展開も今まで以上に推進する予定。国内市場においては、4月にリリースした「トモダチコレクション 新生活」等で引き続き、市場の活性化に取り組むとする。さらに、昨年夏から開始したパッケージソフトのダウンロード版の販売について、海外でより積極的にダウンロード販売の割合を高め、新たな販売機会の拡大と収益性の向上に取り組むという。

・Wii U

　自社有力タイトルを今年後半から来年にかけて集中的・積極的に展開する予定。また、「Miiverse」を活用し、ハード・ソフトの魅力をより多くの人々に伝えることで販売の拡大を目指すほか、コスト削減によるハードの採算性の向上に努めるとする。

　これらにより、次期の業績については、売上高9,200億円、営業利益1,000億円、経常利益900億円、当期純利益550億円を見込む。販売予想としては、ニンテンドーDSのソフトが1,000万本、ニンテンドー3DS本体が1,800万台、ソフトが8,000万本、Wii本体が200万台、ソフトが2,000万本、Wii U本体が900万台、ソフトが3,800万本としている。