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ネクソン、MMORPG「三国志を抱く」先行体験レポート

PC、タブレット、スマートフォンで遊べるクロスプラットフォームMMORPG

4月24日~5月9日 クローズドβテスト実施予定

 ネクソンが4月24日よりクローズドβテストを予定しているクロスプラットフォーム型MMORPG「三国志を抱く(いだく)」は、「三国志演義」をテーマにした作品だ。オープンβテスト、正式サービスの日程は未定だが、正式サービス時は基本プレイ無料、アイテム課金制を予定している。

 「三国志を抱く」では、プレーヤーは三国志時代に生きる英雄の1人となって、劉備や曹操など三国志の英雄と関わりながら乱世を戦っていく。本作の大きな特徴は、ブラウザゲームであり、さらにスマートフォン、タブレットPC向けに専用のアプリが用意されているところだ。ゲーム性においても、ソーシャルゲーム要素や、AOS(The Real Action Oriented Strategy)要素も取り入れている盛りだくさんな作品である。

 今回クローズドβテストに先がけて本作の序盤をプレイし、各ゲーム要素を見ることができた。さらにスマートフォン版やタブレットPC版もプレイすることができた。本項ではこれらの感触をレポートしていきたい。

「三国志演義」をテーマに、英雄達と乱世を戦い抜け!

キャラクター作成画面。武将のタイプが選べる
ムービーシーン。かなり力が入っている
桃園の誓いシーン

 「三国志を抱く」は「三国志演義」をテーマにしたMMORPGである。プレーヤーはこの時代に生まれた英雄の1人となって、劉備や関羽、曹操など200名以上の「三国志演義」の英雄達を仲間にしながら戦っていく。

 本作はクエストを中心に進む。クエストは「三国志演義」をベースにしており、劉備、張飛、関羽の義兄弟のちぎりを結ぶが「桃園の誓い」に立ち会うところからスタートする。物語はそこから黄巾賊との戦い、董卓との戦いといった形で展開していくという。

 「三国志を抱く」の基本的なグラフィックスは斜め見下ろし型のクォータービューとなる。キャラクターや建物なども細かく描き込まれており、出来のいいミニチュアを見ているような、実在感とディフォルメ具合が味わい深い。劉備、張飛、関羽といったキャラクターのグラフィックスも三国志演義のイメージ通りで、特に張飛は豪快そうでぴったりだ。“美髯公”と呼ばれた関羽は立派なひげをずっとなでる仕草をしているところも面白い。町中では大きな犬が追いかけてきたり、村人達が会話をしていたりと、小さな要素にもこだわりを感じさせる。

 クエストは基本的にNPCに向かって移動する“お使い”形式だが、進行しているクエストは右側のクエストウィンドウに表示され、こちらをクリックすると、クエスト発生地まで自動移動することができる。ゲームを進めるにはクエストのボタンを押すだけで進んでいくのでかなり楽だ。もちろん味気ないという人は自分でキャラクターを操作して移動できる。ブラウザゲームながらNPCのキャラクターデザインなども凝っていて、探索しがいがあると感じた。ちなみに、初期クエストで各NPCなども回り施設の使い方を学べる上、経験値ボーナスも得られるので、まずは初期クエストクリアを目指すのがオススメだ。

 戦闘は、「ファイアーエムブレム」のようなシンプルなターンベースのシミュレーションRPGのスタイルになっている。基本はユニットをクリックして、移動先の指定と攻撃の指示を行なうというオーソドックスなスタイルなのだが、移動と攻撃ができる範囲に敵がいる場合は敵をクリックするだけで複数のユニットがそのまま攻撃を行なってくれるところが便利に感じた。もちろん、ユニット1つ1つに細かく指示を出すことも可能だ。さらに「自動戦闘」をONにすれば敵を自動的に攻撃してくれる。自動戦闘は快適だが1日で使用できる回数が決まっており、増加は課金アイテムで行なえるほか、無課金の方法も用意されるとのことだ。

 戦闘で驚かされたのは、戦闘中のユニットの体力回復ができないところだ。法術やアイテムなどでも現在は用意されていないという。このため倒されそうになったら距離を置き、他のユニットで敵の追撃を阻むように心がける必要がある。ちなみに、ユニットの体力は「兵士数」であり、これは後述する“領地”で兵士を雇い入れることで増やし、“回復”することができる。

 戦闘に参加できる武将は、最大5人だが、プレーヤーキャラクターのレベルが10までは4人となっている。キャラクターは劉備、張飛、関羽のほか、敵として戦った黄巾賊のキャラクターが仲間になったりとシナリオを薦めていくだけでどんどん増えていく。メインクエストだけでなく、サブクエストでも様々な武将が仲間にできるという。

 今回はそこまでたどり着けず説明を受けたのみだったが、「三国志を抱く」はこれらの武将をどう運用していくかに面白さがあると感じた。戦闘だけでなく、領地で様々な内政をやらせたり、他のプレーヤーの領地を襲撃させたり、守備につけたりと様々な役割を担わせることができる。「三国志演義」の英雄達は必ずしも武勇に優れた者達だけではなく、内政に長けた者達もいるし、無能と描写される者もいる。本作では黄巾賊すら仲間になるのだ。彼らをどう使いこなしていくかが大きな楽しさになるだろう。

戦闘はシミュレーションRPG。最大5人の武将を率いることができる
最初のクエストは劉備、関羽、張飛の桃園の誓いに立ち会う
自動戦闘だと、さくさく戦闘が進む

(勝田哲也)