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ニュルブルクリンクのプロも唸るXbox One「Forza Motorsport 5」!

日本語版全ユーザーに向けた“Day One カーパック”の存在も明らかに!

会場の様子

 9月4日の国内ローンチまでいよいよ1カ月を切った次世代ゲームマシン、Xbox One。数あるローンチタイトルの中でもひときわ、歴代ファンが逃さずにいられないタイトルとしてレーシングシミュレーター「Forza Motorsport 5」の名を上げることができるだろう。

 海外ではすでにリリーズ済みで好評を得ている本作だが、国内版の発売を前に、日本語版全ユーザーに向けた独占要素、「Forza Motorsport 5 Day One カーパック」の存在がが新たに明らかとなったのでご報告しよう。

 また、このことが伝えられたマイクロソフトオフィスにおける発表会では、マクラーレン・オートモーティブのチーフ・テストドライバーを勤めるクリス・グッドウィン氏が登場。7月に満を持して実装された「ニュルブルクリンク北コース」を本作で走り、プロとしての実際の経験を踏まえて本作を高く評価した。その模様も合わせてご紹介しよう。

【Forza Motorsport 5 - Nurburgring】

プロドライバーが語るニュルブルクリンクと「Forza 5」。そのリアリティは?

マクラーレン・オートモーティブ チーフ・テストドライバー クリス・グッドウィン氏
コースの特徴を解説するグッドウィン氏
Mclaren P1について「我が社の精神を現わす車両。F1カー以上のハイテクが投入されている」と解説

 「Forza 5」国内ローンチ時のお楽しみのひとつとなるのが、海外でも7月に公開されたばかりの新コース「ニュルブルクリンク北コース」だ。全長20.832kmにも及ぶ長大なこのコースは、次世代機パワーで各コースの再現度を大幅に上げた本作において、その製作がワールドワイドのローンチに間に合わなかったという経緯がある。本コースを走れるようになるまで海外ユーザーはローンチから半年以上待たされることになったわけだが、日本版ユーザーならローンチから思う存分走りまくれるというわけだ。

 その再現度はどうか。ホンモノのコースをホンモノのクルマで走りまくった人物の評価をいただくのが最適というわけで、この日、マイクロソフトのオフィスに現われたのがマクラーレン・オートモーティブのチーフ・テストドライバーであるクリス・グッドウィン氏。「Forza 5」のフィーチャーカーであるMclaren P1にて、ニュルブルクリンク北コースで7分を切るという腕前だ。

 20年前のMclaren F1から最新のMclaren P1まで、マクラーレンの最新技術を投入した全ての車両をテストドライブしてきたという超ベテランのグッドウィン氏も、ニュルブルクリンク北コースは世界で1番難しいと語る。具体的には、コース長が非常に長いため「周回毎にコンディションが変わる」という点、そして「路面がバンピー(凹凸が多い)である」ために、車両の制御が簡単に失われてしまう可能性があるという点を真っ先に指摘した。

 そんなコースをつい半年前に最高時速350kmで駆け抜けていたというグッドウィン氏が言うには、そのために必要なのはプレッシャーに立ち向かう勇気と集中力。ひとつのミスで1億円のクルマが全損し得て、命の危険も大きい中でのアタック。求められる集中力は、20km超を1周する間、1度もまばたきをしないほどだというから相当なものだ。

 グッドウィン氏はホンモノで嫌というほど走れるという理由もあり、コンピューターゲームはほぼプレイしないそうだが、この日、事前に10分間だけ練習したという「Forza 5」にて、取材陣の前でニュルブルクリンクを走ってみせた。

「Forza 5」におけるニュルブルクリンク・北コース。その路面は粗く、狭い道、危険な高低差が多く存在する
「Forza 5」におけるMcralen P1。製作にはマクラーレン・オートモーティブが全面的なデータ提供をしているとのことだ
「Forza 5」での走行にチャレンジするグッドウィル氏。少し窮屈そうだが走行はスムーズそのもの
本当に楽しそうにドライブ。ハンドルさばきは正確で、迷いがない
実車との違いはプレッシャー、プロ用シミュレーターとの違いはフィードバック、との解説

 そのドライビングはスムーズそのもの。各コーナーとも全くブレることなく、また1度もトラクションを失うことなく走り切る。バンピーな路面で車体が揺れ動くような場所でも、先読みしているかのようにステアリングを小刻みに調整し、決して車両を蛇行させない。しかも各コーナーの特徴を細かく解説しながらだ。AIカーも走るレース仕様だったが、長い直線を利用して先頭に抜け出し、余裕の1着だったというのは当然、スキール音すら1度も鳴らさなかったのだからその技術の高さが伺える。

 不慣れなゲーム用ハンドルコントローラーとペダルで、少々窮屈そうにしていながらドライブしてコレである。それ以上に実車との1番の違いは「事故のプレッシャーが無いこと」と語っていたグッドウィンだけに、ゆるりと楽しみながらの「Forza 5」体験だったようだ。ラップタイムは8分11秒468。ゆるりと流した感じなので、もしきちんとアタックすれば大幅に縮まるのは間違いない。

 実車のほかマクラーレン・オートモーティブ内製のプロ向けシミュレーターでも経験豊富なグッドウィン氏は、「Forza 5」について「シミュレーターは筐体が動くが、映像はこのゲームのほうが上だ」と、ビジュアルの表現力を高く評価。これ以上リアルにするには「クラッシュした際に後ろから誰かに殴られるようにしなければ」とジョーク混じりに違いを説明してくれた。また、車両挙動やコースの再現度についても、「音や感触、コーナー毎のギヤやブレーキポイントの位置までとてもリアル」だと文句なしの太鼓判だ。

 そして、この難しいコースをマスターするには「どれくらい走りこめばいい?」という質問には、「死ぬまでかかる」との答え。グッドウィン氏自身、ニュルブルクリンクをかれこれ20年は走っているそうだが、まだまだ練習しているという。ゲームでも、一生モノのコースになるというわけだ。

 グッドウィン氏による“模範走行”ののち、筆者も1周チャレンジしてみたが、3度トラクションを失い、1度は完全にコースアウトして、ぶざまなラップタイムを記録してしまった。悔しいので、これはマスターするまで辞められなさそう……。Xbox Oneのローンチを待つバーチャルドライバーの皆さんも、ぜひ「Forza 5」でニュルブルクリンクを走りこむ日を楽しみにしよう。

長い直線もあるニュルブルクリンク。限界のスピードと、繊細なテクニックの双方が求められるコースだ

期間限定で「Forza Motorsport 5 Day One カーパック」を無料配信!

「Forza Motorsport 5 Day One カーパック」

 プロドライバーも高く評価する「Forza 5」の楽しみは、リアルに再現されたコースのアタックももちろんだが、多種多様な車両をとっかえひっかえ乗り回せるという点にもある。そこでマイクロソフトでは、本作の日本語版全ユーザーに向けて期間限定のDLCを配信予定だ。

 この「Forza Motorsport 5 Day One カーパック」には、本作開発元のTurn 10 Studiosがチューニングとカスタムペイントを施した特別仕様の「2010 Audi TT RS Coupe」、「2013 Ford Focus ST」、「2011 Lamborghini Gallardo LP570-4 Superleggera」の計3車両を同梱。無料配信され、Xbox Liveに接続する本作ユーザーなら誰でも利用できる。

 海外ではすでに限定コンテンツとして提供済みの車両となるため、今後手に入れるにはローンチからの限定期間内にアクセスするしかない。「Forza 5」で少しでも車両コレクションをパーフェクトにしたいユーザーの皆さんは、9月4日のXbox Oneローンチ日を逃さず、「Forza 5」のプレイを開始されることをオススメしたい。

(佐藤カフジ)