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Kinectのポテンシャルがフルに味わえる「Kinect Sport Rivals」

クライミングではライバルに引きずり下ろされる!? 1人でも複数人でも楽しい体感型ゲーム

9月4日発売予定



価格:
6,900円(パッケージ版、税別)
6,400円(ダウンロード版、税別)

 日本マイクロソフトが、来月9月4日のXbox One発売に向けてメディア向けの試遊会をさせている。先日の「Forza Motorsport 5」に続く2度目の試遊会では、Kinect専用タイトルのひとつである「Kinect スポーツライバルズ」、カプコンバンクーバー制作のゾンビアクション「Dead Rising 3」、Crytek制作のアクションアドベンチャー「Ryse: Son of Rome」の3タイトル。いずれもXbox One独占タイトルばかりで、Xbox Oneならではの魅力を堪能することができた。本稿では「Kinect スポーツライバルズ」を紹介したい。

「Kinect スポーツライバルズ」を紹介する日本マイクロソフト 南雲聡氏
今回の体験会は、日本マイクロソフト内の、リビングルームを再現した特別ルームで実施された
顔認識に望む南雲氏
完成したアバター。微妙に似てないようで似てる

 「Kinect スポーツライバルズ」は、9月4日のXbox Oneローンチタイトルのひとつで、Kinectをセットにした限定版「Xbox One + Kinect(Day Oneエディション)」の同梱タイトルの1つでもある。「Kinect スポーツライバルズ」は、北米ではローンチタイトルでは無く、2014年4月にリリースされた比較的新しいタイトルでもあり、これまであまり取り上げられていないため、とりあえずDay Oneエディションを予約してしまったというユーザーの中にはどのようなゲームなのか気になっている人も多いだろう。

 「Kinect スポーツライバルズ」は、その名の通り、これまでXbox 360で展開されてきた「Kinectスポーツ」シリーズの最新作で、英国の名門デベロッパーRareと、Microsoft StudiosのコンビによるKinect専用タイトルとなる。

 「Kinectスポーツ」シリーズは、過去に「Kinectスポーツ」と「Kinectスポーツ:シーズン2」の2タイトルがリリースされているが、過去の2タイトルとの違いは、プラットフォームがXbox Oneとなり、グラフィックスの面、テクノロジーの面で大幅に進化していることと、KinectもXbox Oneのものに進化し、より高い精度でスポーツが楽しめるようになっているところだ。

 今回の収録スポーツは、ウェイクレース、クライミング、ボーリング、ターゲットシューティング、サッカー、テニス。これまでE3や東京ゲームショウなどで出展された際は、こちらでも紹介しているように、水上レースのウェイクレースと、ボルタリングが楽しめるクライミングの2種類が楽しめたが、今回はリリース後の体験会ということもあり、すべてのスポーツが楽しめた。

 プレイしてみて実感したのは、驚くほどの検知精度の高さだ。そのぬるぬるとした正確すぎる検知能力には衝撃を受けた。また、過去の「Kinectスポーツ」では、背景や状況によっては、検知できなくなったり、誤検知したり、パーティーゲームの割に、パーティーのような不特定多数のいる環境に非常に弱いという致命的な弱点があったが、Xbox Oneになって検知の仕組みそのものがまったく変わっているため、精度の高さに加えて、誤作動が極めて発生しにくい仕組みになっている。まずはこれに好感を持った。

 もうひとつおもしろかったのは、無駄にハイテクなアバター作成機能だ。Xbox OneにはXbox 360のようなアバターを持っていないため、ゲーム起動時に自らのアバターを作成する。作成するといっても基本は正面に立ち、顔を左右上下に振るだけで自動的に自分似のアバターを作ってくれるのだが、顔のパーツを含めた非常に細かいところまでキャプチャーして作成してくれる。実際の仕上がりは適度にデフォルメ(単に似てないとも言えそうだが)され、クラウドを通じてサーバー上にアップロードされ、“ライバル”としてフレンドにそのデータが送られ、自らが寝ている間も対戦相手になることができるわけだ。

 3点目としては、他のプラットフォームとの体感型ゲームとの差別化を強く意識しているところだ。「ウェイクレース」は、ゲームセンターのアーケード筐体で遊んでいるようなリッチなグラフィックスとアクション、そして快適な操作性が味わえるし、ゲームならではの架空の高層タワーを舞台にボルタリングが楽しめる「クライミング」は、Xbox One Kinectで初めて可能になった手の形の認識機能を活かし、“岩を掴んで体を引き上げる”という動作を重心移動と共に認識してくれるため、非常にリアルなボルタリングが楽しめる。

 「ボーリング」や「テニス」など定番的なゲームもあるにはあるが、「サッカー」は、等身大のサッカーボードゲーム仕立てになっており、一種のバカゲーで、まさにファミリーゲームとしておもしろいし、「ターゲットシューティング」は、検知精度の高さを活かして、お邪魔ターゲットが飛び交い、数字が低い順から狙っていくというゲーム性の高い内容になっていて、ガンシューティングというより、イライラ棒をやっているような、こちらもファミリーゲームとしての楽しさを全面に押し出した作りになっている。

 今回試遊会の最後に、「Kinect スポーツライバルズ」プロダクトマネージャーの南雲聡氏とクライミングで対戦した。画面分割で同じステージを登っていくのだが、あえて近づいて岩を掴んで体を引き上げるかわりに、ライバルの足を掴んで引き下げることで、ライバルをたたき落とすことができる。実際に引きずり下ろされ、かなり盛り上がった。みんなでみんなで“足の引っ張り合い”が楽しそうだ。

 「Kinect スポーツライバルズ」は、冒頭でもお伝えしたように、「Xbox One + Kinect(Day Oneエディション)」に同梱されるほか、パッケージ版、ダウンロード版も発売される。「Forza Motorsport 5」や「Dead Rising 3」、「Ryse: Son of Rome」など、コアゲーマー向けのブロックバスタータイトルが多いXbox Oneだが、「Kinect スポーツライバルズ」はその中でもファミリーで楽しめるカジュアルゲームであり、そして体を使って楽しめるKinect専用タイトルとなる。パーティー好き、ファミリーでゲームを楽しむユーザーには要注目のタイトルだ。

【収録スポーツ】
ウェイクレース
クライミング
ボーリング
ターゲットシューティング
サッカー
テニス

【「Kinect スポーツライバルズ」ウェイクレース】

【「Kinect スポーツライバルズ」クライミング】

【「Kinect スポーツライバルズ」ボーリング】

【「Kinect スポーツライバルズ」ターゲットシューティング】

【「Kinect スポーツライバルズ」サッカー】

【「Kinect スポーツライバルズ」テニス】

(中村聖司)