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祝11周年! 「ファイナルファンタジーXI」11周年記念コンサート開催

「Nanaa Mihgo's」とっておきの10曲による一夜だけの“リアルヴァナディール”

11月11日開催

会場:赤坂BLITZ

 スクウェア・エニックスは11月11日、MMORPG「ファイナルファンタジーXI」の11周年記念企画の集大成となる音楽イベント「FINAL FANTASY XI:XI YEARS NIGHT -Stolen Hearts- 2013.11.11」を開催した。

「FFXI」の11周年記念企画として実施された「FINAL FANTASY XI:XI YEARS NIGHT -Stolen Hearts- 2013.11.11」
「Nanaa Mihgo's」は水田直志さん(ベース・エフェクト)、作編曲家の伊賀拓郎さん(ピアノ・シンセサイザー)、ヴァイオリニストの岡部麿知さんの3人によるユニット
ブブリム半島のアウトポスト側でレベリング。「FFXI」懐かしの映像が、演奏と共に流された
ラジオの公開収録も行なわれた
ライブのハイライトは、ストリング4人を加えた「クリスタルの戦士達」
青魔道士が客席に! 「FFXI」11周年を祝うために熱心な「FFXI」ファンが詰めかけたようだ

 「FINAL FANTASY XI:XI YEARS NIGHT -Stolen Hearts- 2013.11.11」は、“11の日”に合わせて実施された「FFXI」公式アレンジバンド「Nanaa Mihgo's(ナナーミーゴス)」によるスペシャルライブイベント。今回のライブイベントでは、オリジナルアルバムの楽曲を中心とした生演奏が披露されたほか、毎月11日に放送されているWebラジオ「ラジオ ナナーミーゴス」の公開収録が行なわれた。

 「Nanaa Mihgo's」は、昨年「FFXI」10周年を記念して行なわれたオフラインイベント「ヴァナ★フェス2012」の際に、「FFXI」の作曲を担当する水田直志さんがイベント限定で結成したスペシャルユニット。水田さん(ベース・エフェクト)のほか、作編曲家の伊賀拓郎さん(ピアノ・シンセサイザー)、ヴァイオリニストの岡部麿知さんの3人で構成され、「ヴァナ★フェス2012」で好評だったことからその後も活動を継続。今年9月には初のオリジナルアルバム「Nanaa Mihgo's Stolen Hearts」もリリースされた。

 ライブコンサートは、いきなりの未収録アレンジ曲となる元気いっぱいの「ヴァナ・ディールマーチ」から始まり、9月にリリースされたアルバム収録曲を中心に、ジャズテイストのオリジナルアレンジが施された「Nanaa Mihgo's」の生演奏とトークで、ファンと共に「FFXI」11周年を祝った。

 演奏された曲目は、「FFXI」ユーザーは幾度となく聴いたであろう懐かしの「FFXI」本編のBGMから、「ジラートの幻影」、「プロマシアの呪縛」といった歴代の拡張ディスクの名曲たち、そして最新の「アドゥリンの魔境」のBGMなどが選ばれ、ステージ後方のモニターには、懐かしいパーティープレイの映像が流されたり、ライブ用にヴァイオリンやシンセサイザー、ベースのソロパートも用意するなど、一夜限りとは思えない凝った内容に仕上がっていた。

 曲の合間にはその都度3人による短いトークが挟まれた。印象的だったのは「FFXI」でも屈指の高難易度拡張ディスクとして知られる「プロマシアの呪縛」の名曲「ア ニューホライゾン」終了後の掛け合い。この曲は、プロマシアストーリーをある程度進めないと行けないルフェーゼ野で掛かる曲。「FFXI」のコアユーザーしか聞けない比較的マニアックな曲だ。

 水田さんは演奏を終えた後、イタズラっぽい感じで「何の曲だか、皆さんおわかりですね?」と切り出し、岡部さんが「おわかりですか?」と重ね、水田氏が「(プロマシア)ミッションをやっていた方には心に響く曲だったと思います」と解説すると、これを受けて伊賀さんは「皆さんの心に刻み込まれている曲だと思うんですが、僕はそこまでやりこめていないので……」とまだ聞いていないことを明かすと、岡部さんは「これは凄く難しいところをクリアしたら聞けるみたいな? へ〜え」と、「FFXI」ファンの感傷を吹き飛ばすような雑な反応で返し、場内を沸かせた。

 ライブの半ばで行なわれたラジオ公開収録では、ステージにテーブルとパイプ椅子が用意され、3人が着座した状態で、この間のみラジオを通じて一般公開という形でフリートークが繰り広げられた。フリートークの冒頭で、2階席にいた「FFXI」プロデューサーの松井聡彦氏と、作曲を手がけた谷岡久美氏の2人が来場者に紹介され、谷岡氏は紹介に留まらず、BGM代わりとばかりに谷岡氏を招き、即興でラジオのBGMを務めた。

 公開収録の枠一杯に“こき使われた”谷岡氏は「後で覚えておけよ(笑)」と不満たらたらな様子だったが、スクウェア・エニックスが企画しているクリスマス向けのコンピレーションアルバムに自身が作曲を担当した「闇王のテーマ」こと「The Awakening」のクリスマスアレンジが収録されることが告知されるなど、しっかり元を取って客席に引き上げていった。

 ラジオの公開放送では、そのクリスマスコンピレーションの中に、「Nanaa Mihgo's」オリジナルとなる曲「夢見るクリスマス」が含まれていることが明かされ、その序盤を聞くことができた。「夢見るクリスマス」は、「FFXI」とは関係の無いクリスマスバラードということで、水田氏はファンに向けたクリスマスプレゼントとしてこの曲を書いたという。 また、水田氏と伊賀氏との掛け合いでは、今後、ライブやコンピレーションへの参加のみならず、「CDをもう1枚ぐらいやってもいい」と、更なる活動の継続を匂わせた。

 ラジオの公開収録終了後は、再びライブに戻ったが、演奏が始まる前に4人のストリングスが追加され、岡部さんは「岡部麿知ストリングスの皆さん」とおちゃらけて紹介していたが、実は一騎当千の実力者ばかりで、岡部さんのお兄さんもいるという。

 4人のストリングスを加えて演奏されたのは、「ファイターズオブザクリスタル(クリスタルの戦士達)」と、植松伸夫氏作曲の「プロマシアの呪縛」エンディングテーマ「ディスタントワールド」の2曲。共にたっぷり聴かせてくれたが、とりわけ印象に残ったのは、「クリスタルの戦士達」。「ジラートの幻影」のハイライトとなるバトルシーンで流される名曲の、アルバム屈指の名アレンジとなる。曲名が告げられると、場内からどよめきが上がり、この曲の期待度の高さを伺わせた。生演奏では4人のストリングスを加えたことで重厚感が増し、原曲よりさらに長く、ロマンティックな曲に仕上がっていた。

 その後、ロランベリー地方を印象づけるフィールド曲「ロランベリーフィールズ」、マウラ?セルビナ間の汽船乗車中に流れる「ボイジャー」、そして植松伸夫氏が手がけた「FFXI」を代表する名曲「ロンフォーレ」の3曲を演奏し、フィナーレとなった。

 ロランベリーフィールズは、「ロランベリーのあの牧歌的なBGMがここまで甘くなるか」と驚いたほどの艶やかなアレンジ。残り2曲はいずれも「FFXI」ユーザーには馴染み深い曲で、岡部さんののびやかなヴァイオリンと、伊賀さんの体を大きく使ったパワフルなシンセサイザー、あるいは水田さんの重厚なベースによる演奏で、ひとときの“リアルヴァナディール”を堪能することができた。

 終了後、来場者の拍手を受けて行なわれたアンコールでは、「Nanaa Mihgo's」を代表する名アレンジ「カザム」と、ジュノに変わる冒険者の新しい拠点となったアトルガン白門とアルザビで流れる「バッスル オブ ザ キャピタル」。このアンコールの2曲では再び“岡部麿知ストリングスの皆さん”を加え、鳥肌が立つほどの重厚なストリングスで、オリジナルアレンジのロングバージョンを聴かせてくれた。会場はいつしか総立ち、手拍子の嵐となり、ライブは大盛況で幕を閉じた。

 スクウェア・エニックスによれば、「Nanaa Mihgo's」の今後の活動については未定としているが、「FFXI」の11周年記念企画はまだまだ続くということで、ひょっとすると追加のライブや今回披露された新アレンジを収録した新アルバムが発売されるかもしれない。「FFXI」共々、「Nanaa Mihgo's」の今後の活動に注目していきたいところだ。

【谷岡久美さんがラジオに乱入】
「FFXI」ライブ系イベント唯一のレギュラーといっても過言ではない谷岡久美さんが、またしても出演。今回はラジオのBGM担当というちょい役で、少々可愛そうだったが、「FFXI」屈指の名曲「The Awakening」を手がけた谷岡さんだけに、「FFXI」からは熱心な拍手が送られた

【岡部麿知さん】
ヴァイオリニストの岡部麿知さんは、ヴァイオリンにトークに、各種パフォーマンスと、八面六臂の活躍でライブで盛り上げていた

【ハイタッチ】
お別れは来場者全員とハイタッチ。途中から谷岡久美さんも混じって大賑わいだった
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(中村聖司)