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【E3 2013】Xbox Oneのユーザーインターフェイスをチェックする!
新KinectとワイヤレスコントローラーはXbox 360から何がパワーアップしたのか?
(2013/6/13 16:07)
今年のMicrosoftブースは、Xbox OneとXbox 360が半々のブース構成だった。注目を集めていたのは新型ゲームコンソールであるXbox Oneだ。ブースの各所にガラスケース入りで実機が展示されていたほか、いくつかの試遊スペースを割いて、Xbox Oneのハードウェア、ソフトウェア機能について紹介が行なわれていた。本稿ではそのユーザーインターフェイス回りを中心に紹介していきたい。
PS4と価格を分ける要因となったKinectの標準搭載。そのポテンシャルとは?
今回、いわゆる次世代機のXbox Oneとプレイステーション 4の価格が発表された。Xbox Oneは499.99ドルに対して、PS4は399ドル。共にAMD系のAPUを採用していると言われており、メモリも8GB、HDDも500GBと同じだ。
もっとも、ゲームプラットフォームの価格は、中長期的な視野にたった戦略的な判断で決定されるため、製造原価は価格の決定的な要因にはならないが、この価格決定の面で、判断に大きな影響を与えたと思われるのは、Xbox OneはKinectを標準搭載してきたのに対し、PS4はPlayStation Cameraをオプションとしたことだ。この点で、両者は価格以上に、大きく戦略がわかれることになった。
現行機のXbox 360のKinectと、PS3のPS Moveは共にオプションという扱いで、共にいくつかの専用タイトルは存在し、対応タイトルも存在するものの、AAAタイトルの専用タイトルというものは今なおほとんど存在しない。オプションでは購入者が限られてしまうため、せっかく開発しても遊べる人が限られてしまうためだ。
しかし、Xbox OneではKinectが標準装備になったため、Xbox 360時代とは比較にならないほど積極的かつ当たり前のようにKinectに対応するタイトルが生まれることが予想される。なによりオールインワンのエンターテインメントプラットフォームとして売り出すXbox Oneとしては、各種コンテンツに対するあらゆる操作を声と身振りだけで行なえるというのは何にも代えがたい強みだと考えているはずだ。
そこで注目されるのがXbox Oneに搭載されるKinectの性能だ。Microsoftブースでは、この新型Kinectの機能を、リビングルームに見立てた専用エリアを設置して大々的にアピールしていた。Xbox Oneに搭載される新型Kinectは、Xbox 360のKinectよりも高精度化、高精細化を実現しており、Xbox 360のKinectではできなかったことが可能になっている。
具体的にはこれまで2人までだった同時認識が最大6人まで可能となり、6人の骨格、関節の位置や向き、力や重心の掛かり具合、顔の表情、そして心拍数まで読み取ることが可能となった。深度情報の読み取りも正確になり、距離の検知の精度があがっただけでなく、これまで以上の距離でも遊べる。つまり、より狭い環境、広い環境でも遊べるというわけだ。
あまりに高性能すぎて少々恐ろしいぐらいだが、会場ではさらにコントローラーの位置も検知し、今誰が持っているかをリアルタイムで把握するというデモも行なわれた。隣の人にコントローラーを渡すとプレーヤー情報が更新され、所持者が変更される。この優れたAPIをうまく使うことで、自宅でのマルチプレイがよりスムーズに、より快適に楽しめそうだ。
デモでは続いて6人までの認識が可能なことを実証するため、希望者にステージに上がって貰ったところ、Kinect側で認識する人の数がどんどん増え、6人まで正しく認識された。6人で遊ぶのはかなり環境を選びそうではあるが、そのポテンシャルを備えているという点で、非常にユニークな遊びが考えられそうだ。
きめ細かいフォースフィードバックが可能になった「Xbox Oneワイヤレスコントローラー」
そしてXbox 360からもうひとつ進化しているのがコントローラーだ。正式名称を「Xbox Oneワイヤレス コントローラー」と呼ぶXbox Oneのコントローラーは、サイズ、重量ともXbox 360コントローラーとほとんど同じだが、丸みを帯びた外見から若干シャープになった印象で、より手に馴染みやすくなっている。
このコントローラーの大きな秘密は、フォースフィードバック機能にある。Xbox Oneには、四隅に1つずつ振動装置が付いており、これによりフォースフィードバックを実現する。Xbox 360にも同様の機能は付いていたが、振動の幅や大きさを設定できる程度で、バリエーションはほとんどなかった。
これに対してXbox Oneでは、4つの振動装置を駆使して、心臓の動きを再現したり、ギアの回転や、ヘリコプターの振動、車のアクセルの振動とブレーキパッドの振動、そしてマシンガンの振動など、かなり性格の異なる振動をそれぞれ切り分けて再現していた。
とりわけおもしろいなと思ったのは、LT、RTのトリガーボタンだけを独立して振動させることが可能になっているところだ。トリガー部分だけでヘリのローターの振動をトリガー部分で再現したり、車のボディ全体の振動はコントローラー側にして、ブレーキパッドのコリコリした振動だけトリガーにするなど、使い方によってはかなりアクションゲームの楽しさが倍増しそうな印象だ。
(C) 2013 Microsoft