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「ArcheAge」ファミリーテスト「最初の遠征隊」参加レポート

想像力次第で無限の遊び方が。広大な世界の探索、裁判、戦争などを体験

4月26日~5月20日 ファミリーテスト実施

 ゲームオンは4月26日より新作Windows用MMORPG「ArcheAge」でクローズドβテストより更に小規模な「ファミリーテスト」を行なっている。

 「ArcheAge」は「Lineage」や「風の王国」といった往年の名作MMORPGのクリエイターであるJake Song氏が手がけているMMORPGだ。

 海を隔てた3大陸から構成されている広大な世界で、プレーヤーは「広大な世界を探検する探検家プレイ」、「安全な航海を提供する船長プレイ」、「戦争に明け暮れる戦争屋」、「戦争屋にポーションを卸す商人プレイ」などといった様々なロールプレイを楽しめる。このゲームは「生活系のMMORPG」といった形で紹介されることが多いが、生活の枠を越えたありとあらゆる遊び方ができるゲームだ。

 「ArcheAge」では、生産や戦闘、PvPなどこれまでにサービスインしているMMORPGの様々な人気要素を一通り取り込んではいる。しかし、システム側にこの様な遊び方が用意されているわけではない。プレーヤーはゲーム側に用意されている様々な要素を組み合わせたり、自分なりの解釈を加えることで、様々な遊び方が生み出せるようになっている。しかも、その上でPvPもしっかりと面白い。

 ファミリーテストとはいえ、そのため「ArcheAge」で遊べることは膨大な数に上っている。本稿では特に筆者が夢中になった要素や、面白かった出来事を中心に紹介していきたい。

【キャラメイク】
ファミリーテストで作成できる種族は4種類。洋風の顔立ちをした「ヌイアン」、森の中に隠遁している「エルフ」、獣と人の中間のような「フェレ」、アジア風の顔立ちの「ハリハラン」の4種類がある。キャラクターメイキングは顔のパーツの細かなパラメーターまで設定可能で、タトゥや傷跡などのパーツも多く個性的なキャラクターを作れる

探検の舞台は空、陸、海、海底まで。未だ見ぬ何かを探して世界に飛び込もう

 「ArcheAge」の世界は広大で、まずその世界の構成が優れている。

 「ヌイア大陸」、「ハリハラ大陸」、「旧大陸」という3つの大陸と、それらを大きく隔てる海から構成されており、ゲーム内には移動手段として、徒歩、騎乗ペット、グライダー、巡回馬車、飛行船と多種多様な乗り物が用意されているが、全てを駆使しても世界の端から端まで移動するには数十分、もしくは数時間はかかるだろう。

 しかしただ広大で似たような景色がずっと続くわけではない。大陸には草原、砂漠、鬱蒼とした森、城下町といった特徴の異なる様々なエリアから構成されており、様々な「名所」もところどころで発見できる。

【世界地図】
「ArcheAge」の世界は大きく3つの大陸と、それらを隔てる広大な海で構成されている
【種族】
選んだ種族によりどちらの大陸に所属するかが決定する

 例えば筆者はゲームスタート直後、クエストで指示された方向を無視してまったく反対の方向に進んでみた。すると砂浜に巨大な難破船が打ち揚げられているのを発見した。周囲には強力なアンデッド型のモンスターが生息しておりじっくりと探検することはできなかったが、キャラクターを強化して面白い何かが配置されていないか再度挑戦する予定だ。クエストを進めているだけでは通らない場所に意外な発見があり、世界中を探索したくなるような工夫が凝らされている。

 他にも海を一望できる丘にデートスポットとして使うのに調度良さそうな2人用のベンチが配置されているのを発見した。残念ながら筆者には相手がいないが、ロマンチックな景色を見ながら愛を語るというのも遊び方の1つだろう。

 また本作のフィールドは高低差が多い。建物の屋根や塔にははしごが用意されているところもあるし、一部の木には登ることも可能だ。高所から名所を探すのも楽しいし、登場する乗り物の1つ「グライダー」を使えば空中散歩も楽しめる。河や森を飛び越えて近道をするなんて事も可能だ。

 陸地だけでもこれ程多くの要素があるが、海は大陸以上に広大でこちらも移動手段が複数用意されている。手漕ぎボートから、スピードを重視した小型船、多数の大砲を備えた帆船まで様々だ。

 海には地図に描かれていない島や、ヤシの木が自生している無人島、雷が轟く謎多き島などが存在しているし、時折ジャンプするイルカたちの群れなども見ることができた。筆者はまだ見つけられていないが、他のプレーヤーからは海賊島という島を見つけたという報告も上がっていた。

 この様に海を探検していると、同じように海を旅しているプレーヤーや貿易をしているプレーヤーとすれ違うことがある。海上であったことなど、彼らとの雑談や情報交換をするのも生活感が感じられて面白かった。

 更に世界は海底にも広がっている。酸素ボンベを担いで海底を探検する事も可能で、水中での活動時間を伸ばすための潜水帽や、水中での移動速度を上昇させる水かきといった装備品も存在している。こちらも筆者は未確認なのだが、海底火山がどこかにあり、そこでも何かがありそうだ。

【スクリーンショット】
陸上を移動するのはお馴染みの騎乗ペットから巡回馬車、グライダーから巡回飛行船まで様々だ
手漕ぎボートから帆船まで様々な船がある
海を望む絶景のポイントやヤシの木が自生する無人島

世界中全てが安全なわけではない。それ故に様々な楽しみ方が生まれる

遭難している仲間を助けに行く

 この様に世界は広く、様々なエリアがあり探検を楽しめる。しかし全てのエリアで安全が保証されているわけではない。

 当然の事ながら陸地にはモンスターが闊歩しており、通りがかるプレーヤーに襲い掛かってくるアクティブなモンスターも居る。海にもクラゲやサメといったモンスターが徘徊しているエリアがあるし、更に渦潮や嵐といった自然現象に襲われることもある。相応の準備をしておく事が重要だ。

 脅威はこれだけではない。本作は「ヌイア大陸」と「ハリハラ大陸」の勢力がお互い敵対関係という設定になっていて、一部の保護エリア以外は敵大陸のプレーヤーが襲い掛かってくる可能性がある。交易品を狙った同大陸のプレーヤーキラーがいることもあるし、敵大陸の貿易を邪魔するために海上封鎖が行なわれたこともあった。

 敵大陸のプレーヤーに襲撃されたことは何度もあるが、特に印象的だったのはパーティを組んで海を渡っている時に、筆者だけ操作ミスで海に落ちてしまったことがあった。筆者は手漕ぎボートで船の後を追いかけていたのだが、その時パーティメンバーが、敵大陸のプレーヤーに襲撃され船を破壊されるという事件が起きた。メンバーは泳いで元の大陸に戻ろうとしていたので、ここぞとばかりに数十分ほどかけてメンバーを迎えに行き、一躍ヒーローに……なったわけではないが、それなりに感謝された。

 自由な行動が許されており、様々な要素が組み合わさった受け皿の広いシステムによって、この様にプレーヤーが自分達で“イベント”を引き起こしていける。一般的なMMORPG以上に、いつ何が起きるかわからない面白さが「ArcheAge」にはある。

 ここまでで紹介した要素の中だけでも、海賊になって商人から交易品を巻き上げることや、逆に海賊から商人を守る自警団になるという遊び方もできる。安全な航海を保証する船長プレイや、地図にない観光スポットを案内する観光ガイドといった遊び方もできるだろう。

【スクリーンショット】
通りがかりに襲ってくるアクティブモンスターも沢山居る
敵はモンスターだけではない、敵勢力のプレーヤーも強力な敵となる

(八橋亜機)