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“模型の祭典”「第52回全日本模型ホビーショー」開幕

RCの内装すらドレスアップするタミヤ、バンダイの”完全変形”への飽くなき挑戦


10月11日〜14日 開催(11日、12日はビジネスデー)

会場:幕張メッセ9ホール

入場料:1,000円、中学生以下無料



 日本プラモデル工業協同組合は10月11日〜10月14日まで、「第52回全日本模型ホビーショー」を幕張メッセ9ホールで開催している。11日、12日は業者日となり商談が行なわれ、13、14日は一般日となる。一般日の入場料は1,000円で、中学生以下は無料となっている。

 模型ホビーショーは毎年幕張だけでなく静岡でも行なわれている。タミヤ、バンダイ、ハセガワ、アオシマなどが出展するが、メーカーの顔ぶれは東京おもちゃショーとは大きく異なる。ホビーショーに出展するメーカーの多くは静岡に本社や工場を持つ“プラモデル”を中心に展開する会社であり、おもちゃショーはタカラトミーやエポック社など浅草周辺に本社がある“おもちゃ”を展開するメーカーが中心となっている。

 大手では数少ない両方に出展しているバンダイも、おもちゃショーではキャラクター玩具に特化しているのに対し、ホビーショーではガンダムなどのプラモデルを出展するなど差別化しているほどで、こうしたことから模型ホビーショーでは、おもちゃショーとは全く異なる商品をたくさん見ることができ、ホビーファンにはこちらも見逃すことのできないイベントとなっている。

 本稿では、ホビーショーで元気の良い、タミヤ、バンダイ、ハセガワ、東京マルイの4社の目玉となる新製品を中心に取り上げていきたい。

【各ブースの様子】
左上から、タミヤ、バンダイ、ハセガワ、東京マルイ。ビジネスデイでは、各担当者と模型に関して様々な話ができる。漏れ聞こえる会話も非常に濃く、ユーザーと売り手の“近さ”を感じさせる。みんな模型が好きなのだ




■ 最新技術を取り入れたラジコンから素材から作るお菓子まで硬軟併せ持つタミヤブース

赤と銀のパーツが美しい「M06-R シャーシキット」
ミニ四駆の新製品「エアロサンダーショット」945円で、12月発売予定

 タミヤは、ミリタリー系のプラモデル、ラジコン、ミニ4駆などで知られる模型メーカーだ。タミヤブースではいくつかのカテゴリーでそれぞれの新商品をアピールしていた。中でも注目が高かったのがラジコンのコーナーで、特に「M06-R シャーシキット」というキットの人気が高かった。

 “シャーシ”というのは車体のことで駆動部分全体を指す。ラジコンはこれにボディという“側”を被せて完成させる。シャーシはボディがなくても走行できるいわばラジコンの“本体”というべき部分なのだが、「M06-R シャーシキット」はここに目を引く銀色と、赤のパーツを使い色鮮やかに仕上げている。

 カラー部分は走行性能や合成などに優れているというわけでなく、見た目重視のものではあるが、ラジコンにかっこよさや作る楽しさを求めるユーザーからの要望で実現したとのこと。ラジコンもストイックな走行性能を求めるだけでなく、このキットのように、内部のドレスアップという楽しさも生まれているという。この他にもメタリックブルーのパーツを使用しているシャーシもあった。「M06-R シャーシキット」は12月発売予定で、28,140円。

 タミヤのブースで多くの人を驚かせていたのが、「タミヤデコレーションシリーズ」という商品。かわいらしいお菓子を作ることができるキットだ。お菓子を飾れるおもちゃは販売されているが、「タミヤデコレーションシリーズ」はコンセプトが全く異なる。チューブに入った色つきの紙粘土など、基本は全て紙粘土の素材そのままで、これを型に入れたり、塗装を施して“自作”するのだ。

 このためかなり難易度が高いが、女性ユーザーはもちろん、コアな男性モデラーからも評価が高いとのこと。塗料もセットになっていて、クッキーの焼き色の違う部分の色が入っていたり、部品がとても細かい。コーナーには非常に凝った作例が多数展示されていたg、作るにはかなり腕が必要だと感じた。こう言ったところもタミヤらしいアプローチと言えるだろう。

 最後にこれはタミヤに限った話ではないが、ブースで高い注目を集めていたのが“オスプレイ”のプラモデルだ。昨今沖縄への配備で何かと話題になっているオスプレイだが、様々なメーカーが関連商品を準備している。タミヤはイタリアのイタレリというメーカーのものを輸入販売しており現在品切れ中で、11月中旬入荷予定だという。2タイプあり、価格は1/48が3,990円、1/72が2,100円。この他にはハセガワがプラモデルを準備中で、東京マルイもヘリタイプのラジコンとして発売予定だ。

タミヤのラジコンはデザインの良さが大きな特徴だが、“内部”にも注力している
注目のオスプレイ、スケールモデルも多彩だ
「タミヤデコレーションシリーズ」は紙粘土を加工、彩色して作る。難易度の高さがタミヤらしい
注目のオスプレイ、スケールモデルも多彩だ。太陽電池のキットは、最近新しいより効率の良い電池とモーターが発売された




■ バンダイは完全変形のZガンダム登場、マクロスも新展開?

差し替え無しの完全変形をする「RG MSZ-006 ゼータガンダム」
「MG RX-93 νガンダム Ver.Ka」はまだ秘密があるという

 バンダイは、「RG MSZ-006 ゼータガンダム」と「MG RX-93 νガンダム Ver.Ka」の2つの新製品を大きくアピールしていた。「RG MSZ-006 ゼータガンダム」は1/144のリアルグレードシリーズ10作目に当たり、内部フレームによる幅広い可動だけでなく、差し替え無しの完全変形を実現しているところが最大の特徴だ。

 Zガンダムはこれまでたくさんのモデルが登場しているが、ネックとなっているのがウェーブライダーと呼ばれる高速形態への変形だった。これまではパーツを差し替えたり、取り外すことで変形をさせたり、変形のためプロポーションがおかしくなるといったものが多かった。

 「RG MSZ-006 ゼータガンダム」は完全変形し、プロポーションも可動もこれまでのもの以上になっている。額の赤い部分を引っ張ることで角部分の変形にロック機構を設けるなど本作ならではのギミックも搭載しているという。11月23日発売で、価格は3,150円。

 「MG RX-93 νガンダム Ver.Ka」はハイエンドのマスターグレードシリーズの新商品。マスターグレードでのνガンダムの2代目となる。Ver.Kaとはメカデザイナーのカトキハジメ氏によるリファインという意味だ。今作では以前発売されている「MG ユニコーンガンダム」とも関連性を持たせ、同時代に作られたMSらしさを持たせているという。内部フレームの作り込みなども以前出ているモデルからさらに進化している。

 また、大きく紹介されていたのが背中の「フィンファンネル」の取り付け方法で、今回はノコギリの刃のようなギザギザの接続パーツが仕込まれているため、自由度の高い接続が可能になるという。段差をつけたりこれまでのνガンダムの商品ではできない飾り付けができる。しかも本作にはさらに隠されたギミックがあり、11月22日より、秋葉原で開催される「ガンプラEXPO」で明らかになるという。

 この他にもバンダイは「ダンボール戦機」、「TIGER & BUNNY」、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」、「宇宙戦艦ヤマト2199」といった作品のプラモデルを紹介していた。中でも「ダンボール戦機」はブースの半分を使って力の入った展示が行なわれており、人気の高さをうかがわせた。さらに告知のみだったが、「超時空要塞マクロス」に登場する「VF-1 バルキリー」の完全変形のプラモデルを制作中と言うことで、こちらも続報に期待したい。

「RG MSZ-006 ゼータガンダム」と「MG RX-93 νガンダム Ver.Ka」の人気は高く、カメラを向ける人が絶えなかった
他にも様々な新製品が。VF-1は特に気になるところだ




■ 様々なモチーフに挑戦、ユーザーを広げるハセガワ

30年以上も時を経ても新作が登場するアルカディア
バーチャロンシリーズも注目度が高い

 ハセガワブースで大きく注目を集めていたのがアニメ映画「銀河鉄道999」に登場したキャプテンハーロックの乗艦する「宇宙戦艦 アルカディア」のプラモデルだ。劇場版「銀河鉄道999」は1979年というかなり昔の映画だが、現在でも人気が高い。特に、船首にドクロが描かれたアルカディアは映画に登場したメカの中でも最もファンが多い。スケールは1/1500で、11月14日発売、価格は5,040円。

 このプラモデルの特徴は、細かく色分けされたパーツ構成で、無塗装でも劇中の雰囲気に近いものが組み上がる点だ。もちろん、細かい部分に手を加えればさらに完成度は上がる。ボーナスパーツとして同スケールの「銀河鉄道999」も付属している。ハセガワならではの細かい部分まで再現された造形が楽しめ、原作の雰囲気が再現できる間口の広いキットだ。

 ハセガワはスケールモデル中心のメーカーだが、2000年に「超時空要塞マクロス」の「VF-1 バルキリー」のキットを皮切りにモチーフの幅を大きく広げた。「マクロス」シリーズでは飛行機型の「ファイター形態」のモデルだけでなく、人型の「バトロイド形態」のプラモデルも発売、「電脳戦機バーチャロン」シリーズのプラモデルも好評だという。「エースコンバット」に登場する「アイドルマスター」のキャラクターが描かれた戦闘機も発売している。

 そんな“枠”を広げているハセガワは、アニメ「モーレツ宇宙海賊」に登場する「弁天号」を11月に2,940円で、アニメ「ラストエグザイル―銀翼のファム」に登場する「タチアナのヴァンシップ&ファムのヴェスパ」を3,150円で発売する。今後もさらに様々な作品を題材にしていくようだ。

様々なアニメモデル、スケールモデルを展開していくハセガワ。対象ユーザーも大きく広がっていると感じた




■ 東京マルイブースでは本物さながらのガスガン・電動ガンに出会える!

かなり高価だが、迫力もスゴイM4“HK416D”の電動ガン
「バイオハザード6」のハンドガンが登場!

 ガスガン・電動ガンメーカーとして知られる東京マルイはブースに様々な銃を展示していた。実際に触れられるものも多く、銃を握りながら、重さや銃の感触、作動時の状態などをスタッフと話し合う人が多く、他のブース以上に“濃い”雰囲気があった。

 その中で目玉となっていたのがドイツ製のアサルトライフルM4“HK416D”の電動ガン。2012年末発売予定で、価格は64,800円。主要部分にアルミを使用し、重量感を再現しているだけでなく、ブローバックする部分をわざと重くしたり、反動を強めにすることで“実銃を撃つ雰囲気”を再現しているという。バッテリーの収納も工夫があり、ストック部分に収まるようにU字型のものが用意されている。

 また、カプコンの「バイオハザード6」に登場するレオンが使用するハンドガンも発売される予定で、こちらはガスガンで、ガスブローバックの機能もある。トリガーや後部の形状など、様々なところにオリジナル要素が盛りこまれる予定だ。名称、発売時期、価格も未定で、今後明らかになるという。マルイブースでは、ガスガンを撃てる“シューティングレンジ”も用意されていて、こちらも人気だった。

 意外なところでは、ガスガン・電動ガンの他にも、ラジコンや、“お城”のプラモデルが出展されていた。ラジコンはバイクやヘリコプターで、プロポなども付属している低価格を目指したラインナップ。ヘリは最近のトレンドでもあるカメラ付きのものもあった。ミリタリーテイストのリアルな造形のヘリもあり、現在オスプレイも製作中とのこと。お城は“社長が城好きだから”という理由で始まった、マルイの新しいチャレンジで、第1弾は「姫路城」となる。

電動ガン、ガスガンだけでなく、ラジコンやお城にまで範囲を広げる

(2012年 10月 12日)

[Reported by 勝田哲也]