「クリスマスおもちゃ見本市2012」、タカラトミーとその他メーカーをレポート
日本全国を走れる低年齢向け新幹線シミュレーターや、本格潜水艦ラジコンなど
玩具メーカーが年末に向けての商品を展示し、商談を行なう「クリスマスおもちゃ見本市2012」。2つめのレポートでは、タカラトミーを中心に、会場で見つけた様々な最新玩具を紹介していきたい。
タカラトミーは、プラレールやトミカ、チョロQ、リカちゃんなどのIPと蓄積された技術を発展させ、ユニークな新商品を作り続けている。本稿ではさらに7.5cmのミニサイズにもかかわらず本物さながらの機構を内蔵している潜水艦のラジコンや、ラジコンヘリと砲台の一騎打ちが楽しめるもの、最新研究によるぬいぐるみ型安眠グッズなど、多彩な玩具を紹介していきたい。
■ タカラトミーは、新幹線シミュレーターや新ファービー、ポケモンとチョロQの融合玩具などを出展
日本全国の新幹線を運転できる、「ぼくはプラレール運転士 新幹線で行こう!」 |
新しいファービー。これは怒らせた結果、性格が悪く育ってしまった状態 |
モンスターボールを走らせ、ポケモンをゲットする「ポケモン対戦ゲッターDXセット」。ゲットの瞬間は動画で楽しんで欲しい |
タカラトミーでも東京おもちゃショーでの出展品を中心に、新製品も展示していた。新製品の中でも注目したいのが、「ぼくはプラレール運転士 新幹線で行こう!」だ。E5系新幹線の車体の形をしたゲーム機で、ハンドル、レバーといくつかのボタンというシンプルなシミュレーターとなっている。10月発売で、価格は8,379円だ。
ゲーム機に小型の液晶モニターがついていて、単体でも遊ぶことができ、TVに繋ぐこともできる。対象年齢は3歳からということで、操作はシンプルであり、画面もデフォルメされたものなのだが、随所に開発者のこだわりが強く出ていて、鉄道シミュレーターとして大人でも楽しめる物になっていると感じた。本体はE5系なのだが、ゲームでは日本全国の新幹線を選択可能で、全ての路線が収録されているなどなかなか本格派だ。
駅はそれぞれ特徴を出しており、駅の区間もきちんと雰囲気に合った風景が流れる上に、特徴的な建物や風景がある場合は、アングルが切り替わる。また、すれ違う車両があったときは一瞬画面が止まり、車体の紹介が出る。ハンドルやブレーキを操作する簡易シミュレーターとしての楽しさだけで無く、旅情気分と鉄道の知識欲を刺激する作品となっている。子供に買い与えたお父さんが夢中になってしまいそうだ。
以前紹介した「チョロQ マリオカート7」は、新コーナーが出展されていた。「クッパキャッスルサーキット」で、クッパの城がモチーフ。12月発売で価格は3,129円。このコースの特徴は巨大な石のゲートだ。このゲートは通過するだけでは何もないが、もし通過する際、相手に邪魔をされバックしてしまうと仕掛けが作動し、門が落ちて行く手を塞がれてしまうのだ。
「チョロQ マリオカート7」は“アイテム機能”があり、使用することで相手に影響を与えたり、スピードアップすることができる。石の門は邪魔する効果をさらにパワーアップさせるアイテムなのだ。そして「クッパキャッスルサーキット」は先行販売されている、「チョロQ マリオカート7 DXフライングサーキット」と組み合わせることで真価を発揮する。対戦がさらに楽しくなるだろう。
専用コーナーを作り、力を入れていたのが「ファービー」だ。1999年から発売されているペット型の玩具だが、新モデルが10月より7,140円で発売される。目が液晶表示になり、より豊かな表情と、“性格の違い”が表現できるようになった。ファービーはなでたり言葉をかけることで反応が変わってくる「成長するペット玩具」であり、なでたり、高いトーンで話しかけられるのがお気に入りで、相手の言葉を真似したり、笑ったりもする。
反対に尻尾をつかまれるのが嫌いで、尻尾ばかりをつかまれると、目が厳しくなり言うことを聞かなくなる。さらに新型ファービーはスマートフォンのアプリに対応しており、エサをあげたりすることができるようになった。現在アプリは英語版のみだが、日本語版も検討しているという。
また、「ポケモン」関連では、「ポケモン対戦ゲッターDXセット」がユニークだ。ポケモンのみにフィギュアシリーズ「モンコレ」に対応した玩具で、チョロQのギミックを内蔵したモンスターボールを走らせ、台の上にいるモンコレをゲットするという、ボーリングのような感覚のゲームとなっている。こちらは動画で見て欲しい。
そして、タカラトミーブースは、「動くおもちゃ」が多いのが大きな特徴だ。そこでプラレール・トミカ関連、さらにリカちゃんの電動ギミックを集めてみた。会場の雰囲気を味わって欲しい。
【ぼくはプラレール運転士 新幹線で行こう!】 |
---|
【ポケモン対戦ゲッターDXセット】 |
---|
【タカラトミーブースの様々な“動くおもちゃ”】 |
---|
「クッパキャッスルサーキット」は石の扉が落ちてくるギミックが目玉となる | ||
様々なカラーが発売される「ファービー」。右はやさしく育てられたいい子のファービーだ | ||
タカラトミーブースには他にも多彩な玩具が出展されていた |
■ 超本格な潜水艦や、地対空の戦いができるラジコン、多彩な弾が撃てる光線銃など新玩具を紹介
「超小型潜水艦サブマリナー075」は小さなボディに最新技術が詰まっている。操縦機で充電できる。 |
バーコードで性能が変わる「スキャンシューティング」 |
その他のメーカーで最も興味深かったのがラジコンメーカーのシー・シー・ピーが9月に発売する「超小型潜水艦サブマリナー075」だ。7.5cmと手の中に隠れてしまいそうなほど小さいサイズだが、本格的な潜水艦のラジコンなのだ。価格は5,229円。
船体に水を吸い込み潜行、そして水を吐き出し浮上もできる。本物の潜水艦そのままのギミックで、垂直浮上、垂直潜行が可能なので、実際に目にすると驚きが大きい。本格的な操縦機を通じて本体に充電でき、赤外線で水中でも自由に操作することができる。販売時には小さな水槽も付属しており、遊ぶスペースの心配も無いという、至れり尽くせりの内容となっている。
メガハウスは8月に発売した「スキャンシューティング」という対戦型光線銃を出展していた。バーコードの描かれたカードを本体の読み取り部分でスキャンすることで、光線銃がマシンガンのように連射できたり、威力の高い弾を発射できる。シングルセットが2,980円、VSパックが5,229円。さらに年末に向けて「カードフォルダー」を発売する予定で、こちらにはこれまでより強いカードが付属する。
タカラトミーアーツでは新製品として「ハグ&ドリーム ミニー」を紹介していた。10月発売予定で、価格は5,229円。ミッキーマウスのガールフレンドミニーのぬいぐるみで、メカを内蔵しており、ミニーを抱くと、このメカの働きでミニーがゆっくりとした呼吸をしている様に感じられる。この呼吸が生むリズムが抱いている人の脳に作用し、緊張を和らげ、安眠に誘ってくれるという。
もう1つ、ハピネットの「地対空 R/C対戦 バトルトラッカー」も注目の玩具だ。ウレタンミサイルを発射する地対空砲台と、ディスクシューターを装備したヘリのラジコンで対戦でき、1人プレイでは砲台は自動操縦となり、ヘリを操り、砲台のの攻撃をかわしディスクを砲台のレーダーに当てれば勝ちとなる。砲台にももちろんコントローラーがついており、2人での対戦も可能だ。きちんと弾を発射できる、迫力の戦いを体験できる玩具なのだ。11月上旬発売で12,600円
【超小型潜水艦サブマリナー075】 |
---|
タカラトミーアーツの「ハグ&ドリーム ミニー」。右は市販のチョコを溶かし、クッキーなどをコーティングできる「おかしなつけチョコ」 | ||
「地対空 R/C対戦 バトルトラッカー」。空と陸で対戦が楽しめる | ||
ハピネットの「ドラゴンクエスト ボードゲーム スライムレース」、ビバリーの6面揃わないと開かない宝箱「アクンダ」、増田屋は年末にかけて海外からの「アングリーバード」のグッズを販売する |
(2012年 9月 6日)