セガ、「The House of The Dead: OVERKILL Director's Cut」
インプレッション&ミニインタビュー!


2月23日 発売

価格:6,279円

CEROレーティング:Z(18歳以上対象)


 2月23日、株式会社セガは、プレイステーション 3「The House of The Dead: OVERKILL Director's Cut」を発売した。この度、発売に先立ち、本タイトルをプレイする機会が得られた。幸いにも本作のプロデューサーである岡部城氏にも同席してもらえたので、同氏のコメントを交えつつレポートする。




■ 新要素を追加し、PS3に登場!

プロデューサーの岡部城氏。「The House of The Dead: OVERKILL Director's Cut」が立体視に対応しているということで3Dメガネをかけてもらっての1枚

 PS3「The House of The Dead: OVERKILL Director's Cut」は、2009年9月17日にWiiでリリースされたガンシューティング「The House of The Dead: OVERKILL」のリメイクタイトル。新たなチャプター、武器、ミニゲームといったゲーム的な追加要素に加え、HD化、立体視に対応など、様々な面でパワーアップしている。なお、開発はイギリスにあるHeadstrong Gamesが担当。

 岡部氏:PS3には、PlayStation Moveがありますし、コンテンツがとてもいいので、PS3でもリリースすることになりました。「あれも入れよう、これも入れよう」とやっている内に、単なる移植とは呼べないほどの新要素が入りました。

 襲い来るゾンビの群れ、B級ホラー映画のような演出が特徴的な本作だが、映像や表現で大きいのが、HD化、3D立体視、Z指定となったことだろう。解像度が上がったことで、より迫力は増し、没入感が高い。HD化に合わせて、キャラクターモデルなども見直されているそうだ。なお、フレームレートに関しては30のままとなっている。立体視は環境を揃えなければならないが、より迫力のある映像が楽しめる。ちょっと面白いのが赤青メガネによる立体視にも対応している点。使用するテレビが3D立体視に対応していない場合に立体視機能をONにすると、赤青メガネ用の映像に切り替わるそうだ。

 操作はDUALSHOCK 3でも可能だが、最も楽しめるのは、やはりPlayStation Move+シューティング アタッチメントだ。武器の切り替えやリロードはボタンで行なう(リロードは画面外を撃ったり、コントローラーを振ることでも可能)ので、片手でトリガー、片手でボタンと、両手でガンを握るとスムーズにプレイできた。

 ゲーム面での新要素はかなり多い。まず、新チャプターが2つ(CHAPTER2:ストリップ劇場、CHAPTER5:食肉工場)、「CHAPTER9:研究所」に新シナリオが追加され、新キャラクター「キャンディ」が登場する。遊べるチャプターが増えたことで、Wii版をプレイした事のある人でも、さらなる楽しみが増えている。従来のゾンビの中にも手が加えられているものがいて、Wii版とは違った攻撃をしてくるそうだ。キャンディは、純真でおとぼけな、本作のB級ホラー感にぴったりのキャラクターになっている。

 岡部氏:チャプター9には、「これからボス戦だ!」という直前でリールがなくなり、次のシーンではボスを倒した後になっているというB級映画風の演出があるのですが(その後、ボスが生きていて本当の最終ボス戦が始まる)、PS3版では、クリア後に、そのスキップされてしまっていたボス戦がプレイできるようになっています。また、チャプターの追加に合わせて、楽曲も追加されています。

新たに追加されたCHAPTER2:ストリップ劇場。本作では2つのチャプターが追加され、計9チャプターがプレイできる

 新武器として、矢が刺さってから少し経過すると爆発する高威力の「クロスボウ」が追加されている。リロードに時間がかかるものの、その破壊力は飛び抜けている。まだ公開できないが、クロスボウ以外にも新武器が用意されているので、こちらにも期待してもらいたい。また、新アクションとして、ふりほどきアクションが追加されている。

 岡部氏:ふりほどきアクションは、ゾンビが掴みかかってくる際に、ゾンビの部位に的が表示され、的を撃つことでゾンビを振りほどけるアクションです。銃を撃つことで格闘戦を演出しています。防御的なものだけでなく、複数のパターンがあり、近くにある鉄棒を拾ってゾンビの口に刺したり、ハンマーで頭を叩くといったケースもあります。

 本作ではオンラインランキングに対応し、世界中のプレーヤーとスコアを競えるようになった。弾を外さずに敵を倒していくことでコンボとなり、スコアにボーナスが得られるシステムは健在な上、ランキングを考慮に入れ、新たにゾンビが配置されているそうだ。スコアラーにとっては喜ばしい追加要素だ。ゲームクリアには必要ないが、襲いかかってこない、ステージに配置されたゾンビを倒すこともハイスコアを狙うのには重要になってくる。

 岡部氏:ランキングは、チャプター1~9×4モードの36種類があります。対応モードは、ノーマル、エクストラミュータント(出現する敵が通常より多い)、デュアルガンズ(1人で2丁拳銃でプレイ)、クラシック(武器がマグナムのみ)、ハードコア(ヘッドショットでしかダメージを与えられない)です。スコアは、倒した敵毎のスコア、ヘッドショット、コンボ、アイテムのトータルで計算されています。クラシックはマグナムで固定ですが、ランキングには使用武器の制限はありません。連射系は普通のプレイでは有利ですが、ハイスコアを狙うなら、コンボを維持するのが難しくなるので避けた方がいいですね。

ヘッドショットでしかダメージを与えることのできない高難易度のHARD COREは、本作で新たに追加されたモードだ。頭部以外に着弾してしまうと、敵がよろけて、頭部が狙いづらくなってしまう

 新たなに収録されたミニゲーム「Shoot The Sh*t」は、ムービー再生中の英語字幕に表示される下品な言葉を検閲するというミニゲーム。字幕の中で赤く点滅する単語を音声が再生される前に射撃することで、音声に効果音(ピー音)をかぶせることができる。「Shoot The Sh*t」以外に、Wii版に収録されていた3つのミニゲームも収録されている。

 岡部氏:かぶせる音(ピー音)を他の音に変えられるといった要素も用意してあります。その他のミニゲームは最大4人でプレイできるので、大人数で集まった場合にワイワイと楽しんでもらいたいですね。

字幕を撃つという、一風変わったミニゲーム「Shoot The Sh*t」。下品な言葉が発せられる前に赤く点滅した単語を撃てばピー音をかぶせることができ、成功となる。文章の前半に撃つべきポイントがある場合は特に急がねばならない

 本作は、18歳以上が対象となるタイトルではあるが、様々なプレーヤーに楽しんでもらえるよう、様々な追加要素が盛り込まれている。ガンシューティングが苦手な人であっても、武器を強化したり、強い武器を使えばゲームはクリアできるし、ハイスコアを狙ってプレイしたい人には、コンボによるスコアボーナス、そこかしこに配置されたゾンビをもれなく倒すなど、ハイスコア狙いならではの遊びがあり、オンラインランキングで世界中のプレーヤーとスコアを競うこともできる。

 ガンシューティングゲームだと、ボリューム面に不安を感じる方もいるかもしれないが、本作のモードは充実しているし、武器のアンロックや強化、ステージに配置されたアイテムの収集といった要素があり、繰り返し遊べるようになっている。ガンシューティング好きはもちろん、B級ホラー映画が好きな人には特にオススメしたいタイトルだ。多くの新要素が追加されたので、Wii版を遊んだというプレーヤーも新たな気持ちで楽しめることだろう。

 岡部氏:PS3版になって迫力は増しましたし、気軽に爽快感が得られるので是非プレイしていただきたいと思います。



(C)SEGA

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(2012年 2月 23日)

[Reported by 木原卓]