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PS3「DARK SOULS」E3試遊バージョン、プレイレポート
甘えのないシビアさと高い達成感にシビれる!! あの最新作をついにプレイ!


9月15日 発売予定

価格:7,800円



 2009年「Demon's Souls」という1本の新規タイトルが発売された。そこには数多くの冒険と無慈悲な死が待ち、そしてそれを乗り越えた先にはたとえようもない達成感があった。その鮮烈な歯ごたえのあるデザインは世界中のプレーヤーを魅了し、高く評価された。そして2011年9月15日。同じ開発チームが手掛ける新たなダークファンタジーRPG「DARK SOULS」が株式会社フロム・ソフトウェアより発売される。

 E3 2011では、この「DARK SOULS」のE3試遊バージョンが出展されている。本稿では、このE3試遊バージョンをプレイしてのインプレッションをお伝えしていこう。なお、このバージョンはE3での試遊に合わせて特別に調整されたものであり、製品版とは異なるところがあることをあらかじめご了承頂きたい。


■ 予想の上をいく緊張に満ちた冒険! 「DARK SOULS」の隅から隅まで詰まっているシビアさがプレーヤーを襲う!

 まずは「DARK SOULS」という作品がどのようなゲームなのかを簡単に紹介しておこう。「DARK SOULS」は、危険に満ちた地を探索する緊張感や新たな発見による喜びなど、RPGの持つ根本的な面白さと、高い達成感を得られるゲームデザインを徹底して追求したアクションRPGだ。

 ダークファンタジーの退廃的な雰囲気に満ちた世界観。自由度の高さ。重量感やスタミナなど、シビアなシステムから生まれる緊張感のバトルなど、アクションRPGの醍醐味が色濃く形作られている。その魅力は独特で、シビアさを乗り越えたときの高い達成感がプレーヤーの心をわしづかみにする。

雲間からこぼれる陽の光に照らされる朽ちた城。そこは教会の聖堂を中心にした清らかな場所であり、アンデッドが棲まう呪われた地でもある

 今回プレイした「E3試遊バージョン」では、「不死街」と呼ばれるアンデッドが棲まう城下町のエリアがプレイできた。キャラクターは本来なら自由に自分好みのキャラクターを作成できるが、今回は試遊用にあらかじめ6体のキャラクターが用意されていて、そこから選択してプレイする。

 なお、今回はネットワークには繋いでいないオフライン状態でのプレイとなっている。そのため、オンライン周りについては触れていない。試遊できる範囲からわかる手触りや、本作のテイストやコンセプトを中心にお伝えしようと思う。

 キャラクター選択をしてプレイ開始。最初の場所は、朽ちた建造物に緑のツタが生い茂る、城下の外れのような場所だ。空を覆う雲の切れ間から陽光が差し込む荘厳な景色のなか、朽ちた城が美しく照らされている。かつて人により繁栄していたことを感じさせるが、今は面影が残るのみ。その退廃した雰囲気がまた一段と美しさを引き立たせている。だが、ここは今や人間ではなくアンデッドの棲まう場所だ。

 目の前の建物の中に入ろうとすると、ボロボロの布をまとった人ではないものの姿があった。全身はやせ細り、頭髪もなく、おちくぼんだ眼は不気味に赤く光っている。彼らはこちらを襲ってくるでもなく、怯え、嘆いていた。かつてこの城下に暮らしていた人々なのだろうか。その身は不死の存在となり、呪われた運命に苦しみ続けているようだ。ダークな世界観が早くも感じられる。

 地面を見ると、そこかしこに巨大な爪痕のような地面に刻まれた文字があった。これを調べるとメッセ−ジが表示される。「Demon's Souls」にもあった地面にメッセージを残せるシステムだ。今回のプレイではオンラインに接続していないのでシステムメッセ−ジのみだが、自分でアイテムを使ってメッセージを書く事もできるので、オンラインではこれが他のプレーヤーにも見えるようになるはずだ。メッセージは文章と単語を組み合わせて作る定型文の方式で、ゲーム内の雰囲気を壊さず、詳細すぎないヒントを残せるようなうまい作りが継承されている。


休憩ポイントであり、再スタート時の中間ポイントでもある「篝火」。休憩すればHPなど全てが回復する、冒険の拠点になる場所だ

 建物の中には、赤ん坊を抱いた女性を模した像があり、その前には小さな「篝火」があった。この「篝火」は冒険の中間ポイントになっていて、ここで休憩することで完全回復する。また、HPを少し回復する“エスト”という回復アイテムの数も補充される。緊張感を求められる本作では、「篝火」は心を休められる休憩ポイントであり、死んでしまった場合は最後にチェックした「篝火」から再スタートとなる、重要なポイントだ。

 こうして書くと、「じゃあ篝火にこまめに戻るようにすれば楽に先へ進めるじゃないか」と思うかもしれないが、篝火で休憩すると敵も復活するようになっているので、それまでに乗り越えた困難もリセットされてしまう。あくまで、篝火を拠点に真っ向勝負していかなければならない。

 本格的な冒険に入る前に、まずは操作方法についてまとめよう。基本的な操作周りやその手触りは「Demon's Souls」の良さをそのまま継承している。

 左アナログスティックでの移動、右アナログスティックでカメラ操作をし、押し込みで敵へのロックオンを切り替える。方向キーの4方向で左手右手の武器切り替えや魔法やアイテムの切り替え。□ボタンでアイテムの使用、×ボタンでローリングやバックステップといった回避、×ボタン長押しでダッシュ移動、△ボタンで右手武器の両手持ち片手持ちの切り替え、○ボタンで各種決定操作となる。

 特徴的だったL1/L2ボタンでの左手アクション、R1/R2ボタンでの右手アクションもそのままに継承されている。L1/L2ボタンは盾を構えているときならガードやパリィ(攻撃はじき)、魔法や弓を構えているときなら攻撃や使用のアクションになる。R1/R2ボタンは武器を使った通常攻撃と強攻撃だ。

 ステータス表示周りを見ると、赤い横に伸びたゲージがHP、その下の緑のゲージはスタミナだ。スタミナはガードや攻撃、ローリングやダッシュなど各種アクションで一時的に減少するもので、時間で回復する。操作周りの諸々、アクションの感覚や手触り、リズムなど、いずれも「Demon's Souls」と非常に近い。重量感のある感触だ。

 「Demon's Souls」とは大きく変わっていた点として、“魔法や奇跡は回数制”になっていた。「Demon's Souls」ではHP同様にMPの総量があって、魔法や奇跡ごとにMP消費量があったが、「DARK SOULS」では例えば「グレートヒール」なら5回というように個別に使用回数が決まっている。この回数は時間回復することもなく、篝火で回復しない限り増えない。

 魔法や奇跡は強力かつ便利なものだが、使用回数に限度があるため乱発はできない。今回のE3試遊バージョンでは、魔法が中心のキャラクターでも基本的には武器を使って戦い、ここぞというところで魔法を使うというようなスタイルになっていた。


プレイ開始早々に待ち構えていた巨大な竜「ヘルカイト」。画像を見てのとおり、その存在は圧倒的かつ、絶望的だ

 操作も一通り確認したところで建物を抜けようとすると、眼前にとんでもない光景が飛び込んできた。まっすぐに伸びた大きな橋に、多数のアンデッドの兵士たちが待ち構えている。さらにその奥には、巨大な赤い竜「ヘルカイト」がこちらを見据えていたのだ。

 ヘルカイトの体はとてつもなく巨大で針山のような無数のトゲがあり、頭からはねじまがった角が2本伸びている。凶暴を絵に描いたようなその姿は精細に描かれており、巨大さも相まって圧倒的な存在感だ。

 見とれている場合ではない。プレイが始まった早々だというのに、なんということだろう。明らかに勝ち目がない。おそるおそる足を踏み出してみる。「もしかすると案外、外見とは裏腹におとなしいのかもしれない」なんて甘いことを考えながら。

 盾を構えつつ道をゆっくりと進んでいく。アンデッド兵たちがこちらに気づいて矢を放ってくる。そして、その後ろでは「ヘルカイト」が動き始めている。ズシンズシンと大樹の幹のような脚を動かして、こちらに近づいてくる。巨大な翼が空を覆うように広がる。ヘルカイトの口が開く。絶望的な光景。まさかプレイ開始直後なのにこんなことになるとは。

 そして……。ヘルカイトの口からとてつもない火流がはき出され、アンデッドも、そして自分のキャラクターも、全てを飲み込んでいった。画面には大きく「YOU DIED」の文字。あろうことか建物をひとつ抜けただけで死んでしまった。

 あっけにとられるほどの絶望的な展開。しびれるようなシビアさ。半分こうなるのをわかっていながらも、「あぁ、これだよこれ。これこそ望んでいたものだ。」と、心の中でつぶやいた。「Demon's Souls」の魂を受け継ぐ作品として、守るべき大事なものが保たれているのを感じ取れた。

隙の無い立ち回り、盾をうまく扱う堅いガード、巧みな剣技と、雑魚敵ながら手強いアンデッドの軽騎士。その動きからは生々しい賢さを感じた
巨体そのもの凶器と化しているイノシシ。全身を金属が覆っており、生半可な攻撃は通じない

 「篝火」からプレイを再開し、どうにかヘルカイトをやり過ごす(プレイのネタバレになるのでどのようにやり過ごしたのかは避けよう)。城壁の階段を進んでいくと、次々と罠が待ち受けていた。兵士のアンデッドが道をふさいでいると思えば、横から不意を突いて槍が突き出たり、逃げていく奴隷のアンデッドをのこのこと追っていくと、思わぬ逆襲を喰らったり。

 「曲がり角が怖い」、「部屋に入るときは物陰が怖い」。自然と警戒心と緊張感が高まっていく。いかにも何かが潜んでいそうな場所に、予想通り敵が潜んでいることもあれば、そうしたプレーヤー心理を逆手に取った方向から襲われることもある。そうした“うまいシビアさ”がプレイに真剣さを持たせてくれる。

 戦闘周りのシビアさも継承され、そしてパワーアップしている。狭い場所では壁に当たってしまうため長い武器が扱いにくいので、敵を戦いやすい場所へ誘い込むのだが、兵士クラスのアンデッドでも、こちらの攻撃をしっかりと盾でガードして反撃してくる。兵士よりも格上な軽騎士のアンデッドだと、さらに隙がない動きをする。素早く背後に回り込んで「致命の一撃」を狙いたいものの、うまく距離を取ってくる。雑魚1匹相手でも気が抜けないのは「Demon's Souls」ゆずりだが、より動きが賢くなっているのを感じた。

 なんとか進んでいくと、またもやとんでもないものが目に入ってきた。それは巨大なイノシシで、全身が鋼に覆われている。キバまでも尖った金属で覆われていて、存在そのものが凶器と化している。こちらの存在に気づき、猛烈に突進してくるイノシシ。その姿はまるで鋼の塊だ。避けきれず、ドカァッとはねられ、倒れ込む。体勢を立て直して一撃浴びせようとするものの、イノシシの体は隙間無く金属で覆われていて、ダメージを与えられない。どうしていいか分からないままにはね飛ばされ、転がされる。その頃にはイノシシの存在は恐怖そのものになっていた。

 絶望的なシチュエーションに打ち倒され悩んでも、周囲を注意深く探索したり、試行錯誤することでどうにかなるのが「DARK SOULS」の魅力だ。苦労のぶんだけ、打開策を見つけたときの嬉しさも鮮烈なものがある。そうして鋼のイノシシという恐怖を乗り越えた先には、教会らしき聖堂が見えてきた。


教会の聖堂に待ち構えていた、重装備に身を包んだメイスを扱う騎士。その一撃はあまりにも重い

 「あぁ、まただ。またとんでもないものが見える……。」聖堂の中央には、重装備をした巨大な騎士が待ち構えていた。片手に巨大なタワーシールド、もう片手にはこちらの身の丈ほどもあるような巨大なメイスを構えている。荘厳な聖堂の中、ゆっくりとこちらに近づいてくる。いかにもボスとの戦いというのを感じさせるシチュエーション。「集中して戦えば、きっとなんとかなる! 」そう心を奮い立たせ、こちらもまっすぐに近づいていく。

 だが、ここでまた筆者は「DARK SOULS」の恐ろしさを痛感することになった。大聖堂の中でのお膳立てされたかのような、ある意味美しいシチュエーションでの戦い。勝手にそんな風に思ってしまったが、そんな甘いものではなかった。一時も油断してはいけないのが「DARK SOULS」だ。

 大聖堂でも何度も死にながら乗り越え、「心が折れそうだ」と思いながらも、なんとか先へと歩みを進めていく。振り返ると、高い場所から今まで進んできた城下の道が一望できた。今作ではたくさんのエリアがシームレスに繋がっているのが魅力ということだが、それを実感できる光景だ。進んできた道を振り返るだけでも、何度も苦労したからこその感慨深さが加わってくる。プレイから得られる体験の密度が濃く、シビアさというスパイスがあらゆる面にばっちり効いている。

 省略しているが、途中には何カ所か「篝火」があった。そのありがたさときたら格別のものだ。休憩のポイントであり再スタートの中間地点でもあるわけで、HPが減り回復アイテムのエストも減ってくると、「そろそろ篝火があってくれてもいいはずだ、どこにあるんだ! 」と、すがるように探し求めた。うまいこと篝火を見つけられたときの嬉しさと安堵感はたまらないものがある。


素早く空を舞い、リーチの長い槍や口からの炎で襲ってくるガーゴイル。屋根の上での戦いは足場にも気を配らなければならない

 上へ上へと進んでいくと、聖堂の屋根の上に出た。その先には空へまっすぐと伸びる塔がある。自然と上を目指して進んできたが、他にはもう高い建物は見当たらない。進めば何かがあるのだろうか。その“何か”があった。というよりも“いた”。大きな翼、口からは火が漏れ出て、手には巨大な槍を構えている。空から素早く襲いかかってきたそれは、「ガーゴイル」だ。

 ガーゴイルは動きが素早く、攻撃も騎士のように多彩。隙も少なくて特に槍のリーチの長さが強烈だ。反撃しようにも空へ逃げられるとどうにもならず、さらに言うと足場も悪い。屋根の上から足を滑らせれば、眼前に広がる森へと真っ逆さまに落ちて、命が簡単に失われてしまう。

 だが、ここまでだけでも幾度も脅威を乗り越え、プレイにも慣れてきている。このガーゴイルだって、決して乗り越えられないものではない。ローリングで攻撃を避け、スタミナに気を配りながら五分五分の戦いを繰り広げる。「この調子ならいける! 」そう確信する。

 しかし、またしても……。ここにもまた「『DARK SOULS』はそんなに甘くない」と、どこからか聞こえてくるかのような出来事が待ち受けていた。これが甘えのないシビアさ。油断するたびに予想の上をいく出来事に襲われる。挫折しそうな気持ちを乗り越えてはじめて得られる、高い達成感。それを骨の髄まで実感させてくれる内容となっていた。


【アンデッドの脅威を乗り越え教会の塔へ……】
これでもかと言わんばかりのシビアな脅威の数々を乗り越え、教会の塔へ昇っていく。その先には一体何があるのか……




 試遊した模様はここまで。随所の肝心なところは伏せているが、そちらはぜひ製品版でプレイして楽しんでもらいたいと思う。このE3試遊バージョンでは、特に“プレイの体感と魅力”、そして“「DARK SOULS」という作品の性質やコンセプト”を感じてもらいたいということで、そこを中心にお伝えしていった。「Demon's Souls」の良さであったダークなテイスト、心が折れるかのようなシビアなデザインと、それゆえに得られる達成感。それらを継承され、数倍にもパワーアップしているのが少しでも伝われば幸いだ。

 グラフィックスの面で言うと、おぼろげに描かれていた感じが薄れ、くっきりと陰影のメリハリが効いている画面になっているのが印象的だった。ただしこの感想は今回プレイできた「不死街」というエリアに限ったものであり、聖堂を中心とした清らかさとアンデッドのおぞましさという、明暗が効いたエリアだからというのが理由かもしれない。他のエリアではおそらくガラッと印象が変わることだろう。

 プレイをしての最も強く感じた気持ちは、「DARK SOULS」でまた、心がヒリヒリとするような冒険を楽しめるという確信だ。シームレスに繋がって広がりを感じられるようになった世界。凝ったギミック、脅威を試行錯誤して乗り越える楽しさと快感。今回は残念ながら触れていないが、オンラインを活かした仕掛けも非常に楽しみだ。間違いなく期待の作品と言えるだろう。




(C)2011 NBGI (C)2011 FromSoftware, Inc.

(2011年 6月 8日)

[Reported by 山村智美]