Electronic Entertainment Expo 2010現地レポート
EA Sportsの新作「FIFA11」、「MMA」プレイレポート
新しい「FIFA」は選手の個性を強化! 「MMA」には日本人ファイターも参戦
新しい「FIFA」は選手の個性を強化! 「MMA」には日本人ファイターも参戦
E3 2010のElectronic Artsブースより、EA Sportsブランドの新作2本の情報をお届けしよう。タイトルは「FIFA Soccer 11」と「EA Sports MMA」。いずれも日本発売が待ち望まれるワールドワイドのスポーツゲームタイトルだ。
「FIFA 11」は毎年新バージョンがリリースされているサッカーゲームのシリーズで、発売日は2010年の秋を予定。今作の強化点は「選手の個性をより正確に再現すること」で、それによってさらに説得力のあるゲーム展開が可能になったようだ。
「EA Sports MMA」は、ブランド初の総合格闘技をテーマとするタイトル。日本は総合格闘技のメッカのひとつであるだけに、本作の完成度は非常に気になるところ。発売日は2010年10月19日。そう遠くない時期に遊べることになりそうだ。
■ 選手それぞれの個性をより正確に再現する「FIFA 11」
より緻密な組み立てが可能になったほか、様々な改善を網羅
「FIFA 11」試遊の様子 |
選手の顔だけでなく、体つきにも個性が現れるようになった |
ドリブル時の蹴り出す大きさ、足の回転の速さなどが選手によって大きく異なる |
2009年10月に発売されシリーズ最大のヒットとなった「FIFA 10」。本作「FIFA 11」ではそのフィードバックに基づいて様々な改良が施されている。その中で最大のポイントは「選手の個性を正確に再現すること」。EAスタッフが「Personality+」と呼ぶフィーチャーだ。
まず一目みてわかるのが、選手の体型バリエーションが増えていることだ。前作以前は身長と体重くらいしか選手の体型を決める要素はなかったのだが、今作では筋肉のつき方にもバリエーションがあり、各選手の体つきが非常にそれらしく再現できるようになっている。例えばドログバなどは筋骨隆々で大胸筋にユニフォームがぴっちり張り付いているほどだし、ピーター・クラウチはヒョロリとして足が長い特徴がよく再現されている。
これに伴って本作ではボールタッチについても個性を再現しようとしている。大きな違いが現れるのはドリブルの動きだ。例えばリオネル・メッシのような選手は足の回転が非常に早く、トップスピードでも細かくボールにタッチできる。これに対してテクニックの低い選手はボールを大きく蹴り出してドリブルするため、コントロールは大雑把になりがち。現実同様の特性が再現されているわけだ。
会場では開発中のバージョンを少しだけプレイすることができたが、ゲーム内容の面で早速気づいたのが、前作に比べて明らかにゲームスピードが控えめになっていることだ。各選手のモーションだけでなくパススピードも控えめになっており、より現実のペースに近い形でサッカーが展開する。これにより前作以上に精密なボールコントロールが大事になってくる印象だ。
特にパス操作は前作以上に「選手の姿勢」に注意を払う必要がある。選手の真後ろにパスを出そうものなら、大きくずれた方向にボールが蹴り出され、しかもバランスを崩した選手がコケてしまうのだ。スタッフによると、前作以前のようなピンボール的なパスを抑制したいというのがそもそもの動機。よりボールの運び方、駆け引きといった部分でゲーム性を強化するための調整といえよう。
さらにAI操作の選手の強化点として「Work Rate」と呼ばれるパラメータを導入したという。いわゆる献身性というもので、これが高いプレーヤーはより頻繁にラインの裏を狙ったり、ボール保持者のサポートに走るということになる。これも各選手の個性を際立たせるために重要な要素となるようだ。
このほか「FIFA11」では、ユーザーインターフェイス、リプレイ機能、演出面などで多数の改良を実施しているというので、「FIFA」シリーズのファンが大きな期待を抱ける最新バージョンに仕上がりそうだ。
【FIFA Soccer 11】 | ||
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■ 「EA Sports MMA」では直感操作の打撃システムを採用
グラウンドの攻防では青木真也選手のエグい関節技を目撃
「EA Sports MMA」の展示コーナー |
打撃技はアナログスティックでの直感操作システムを採用 |
試遊機でのプレイでは珍しい極め方が炸裂していた |
EA Sportsとしてははじめて総合格闘技をテーマとする「EA Sports MMA」。EAブース内ではプレイアブル状態で展示されており、その操作性や登場選手の一部を確認することができた。
まずゲームシステム面では、昨年末に発売されたボクシングゲーム「Fight Night Round 4」で使われた打撃操作スタイル「トータル・パンチ・コントロール」を継承している。これは右スティックを倒す方向によって左右のストレート、フックなどを撃ち分ける直感操作方式で、ボタン操作が複雑になることを回避しつつ、総合格闘技ならではの複雑なアクションを可能にしている形だ。
とはいえ打撃だけでなくタックルからテイクダウン、パウンドから寝技への移行といった流れのあるゲームなので、操作はそれなりに難しい。筆者が試遊したXbox 360版ではグラウンド状態でAボタンで寝技への移行、Bボタンで防御といった操作系で、これにアナログスティックの操作、及び選手の姿勢、スタミナの状況などが絡んで展開が変化する。
関節技への入りがうまく成功すると、あとは完全に極めるまではボタン連打でスタミナの勝負となる。技をかけた側が競り勝てば勝利だ。一撃必殺の関節技には腕ひしぎからチョークスリーパーまで各種あるようだが、筆者が会場で見たなかで特にえげつなかったのが、背後を取った状態から腕に両足をからめ、そのまま足だけで極めてしまうという技。日本の青木真也選手を使用中に発動したサブミッションだ。
本作にはエメリヤーエンコ・ヒョードル選手を始め、日本でも有名な総合ファイターが多数登場する。それだけに日本の格闘ゲームファンなら見逃せないタイトルになりそうだ。果たして他社のUFC系ゲームを超える出来となるかどうか、期待したい。
【EA Sports MMA】 | ||
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http://www.e3expo.com/
(2010年 6月 19日)