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ニンテンドー3DS タイトル試遊レポート

立体視がいざなう、本物の3Dゲーム世界!


6月15〜17日(現地時間) 開催

会場:Los Angeles Convention Center



 今年のE3で開幕前から注目の的となっていた、任天堂の新型携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」。E3がハードの初お目見えだったにも関わらず、Nintendo of Americaのブースでは多数の試遊台が置かれ、十数本のタイトルを試遊、ないしデモ映像を鑑賞できた。

 E3初日の15日には3時間待ちの行列ができたという3DSの試遊コーナーだが、100台以上の試遊台が用意されていたことと、試遊が1人20分間と限定されていたこともあって、2日目には流れがよくなり、1時間ほどでプレイできる時間帯もあった。とはいえ立派に行列ができており、必ず大行列を作る「ゼルダの伝説」シリーズの新作と並んで、今年は2つの大行列がブースを取り囲むように伸びた。

 前述のとおりプレイ時間が限られていたため全てのタイトルは試せなかったが、可能な限り触った範囲で、3DSのゲームがどんな感触になっているのかをお伝えしたい。


3DSを一目見ようと、朝から長い行列ができた。ちなみに写真の左側が3DS、右側がWii「The Legend of Zelda: Skyward Sword」の行列だ ブースの中に入っても行列が続く。3DSはブース最奥に専用の試遊コーナーが設けられている
3DSの試遊コーナーには、大量の3DSが用意されている。タイトル数もサードパーティー製のものを含めてかなりの数あるが、制限時間があるため触れるのはごく一部だけ



■ 「奥行き感」が生む強い没入感

「nintendogs+cats」
「Animal Crossing」
「Steel Diver」

 まずはやはり、3DSの最大の特徴である立体視についてチェックしていく。ハードウェア的な見え方については先の体験記事でもお伝えしたとおり、とにかく驚くほど自然に見える。本体横の3Dボリュームを最低にすれば従来どおりの平面表示になり、そこから徐々にボリュームを上げていくと、立体感が強くなり、飛び出して見える奥行きが長くなっていく(タイトルによっては、on/offの2段階のものもあった)。

 見え方もとにかく自然で違和感がない。特に3Dだからと意識することなく、ぱっと見て綺麗な立体視になっていることに驚かされる。ただしこれは正面から見た場合に限るもので、誰かがプレイしている横から覗き込んだりすると、画像が2重に見えて立体視にならない。1人で遊んでいる分には、意図的に上下左右に視点をずらしたりしない限りは、見え方に違和感は出ない程度には視野角が確保されている。

 そして肝心の、これでゲームを遊ぶとどうなるか。まずペットコミュニケーションゲーム「nintendogs+cats」をプレイしてみたところ、犬が立体に見えた。それそのものがリアルで可愛らしさを感じさせる効果もあるが、例えばフリスビーをくわえて手元に戻ってくる動きを見ると、本当に遠くに走っていき、こちらに駆け寄ってくるように感じる。立体視がとてもいいリアリティとなってゲームを演出している。

 次に、「Animal Crossing(どうぶつの森)」を試してみた。こちらはキャラクターが自動的に動くデモで、内容はDS版と同じようだったが、立体視は作りこまれていた。外を走ると、木々が奥行きを持って現われ、後ろに流れていく。複数の木が重なって見える場合、2Dで見ていても画像の重なりでどちらが前かは判断できるが、立体視にすると明確に前後関係がわかる。その世界の中で走っているという感覚が強く得られ、ゲーム世界へ一気に吸い込まれる。

 立体感でいえば、3DS用オリジナルタイトルとなる潜水艦アクション「Steel Diver」がよくできていた。ゲーム内容は、海中の潜水艦を横から見て、上下と前進後退の2つのバーを調整しながら敵と戦ったり障害物を避けたりするシンプルなもの。ただ海の奥行きが背景までしっかりと描かれており、海中の洞窟にラジコン潜水艦を進めていくかのような現実感を帯びて見える。

 立体視によって最も大きく感じるのはこの「現実感」だ。これまでにも3Dゲームは数多く登場しているが、それらはあくまで「3D世界のビジュアルを、2Dに落とし込んで見ていた」に過ぎない。むしろ立体視で見られるものこそが本来見えるべき世界であり、自然な状態なのだと気づかされた。




■ 3Dグラフィックス性能が大幅に向上

「Kid Icarus UPRISING」

 もう1つ見逃せないのが、そもそものグラフィックス性能の向上だ。3DSは立体視に対応したが、それはそもそもゲームが3Dで処理されていなければ意味がない。綺麗な立体視をやりたいならば、より綺麗な3Dグラフィックスが求められるのは当然で、3DSはそこに応えている。

 グラフィックス的に注目したいのは、「Kid Icarus UPRISING(新・光神話 パルテナの鏡)」だ。本作は「このタイトルを制作するために作られた会社」と説明されている有限会社プロジェクトソラが開発しており、任天堂としてもかなり力の入ったタイトルである。今回はデモのみだったが、ゲームプレイと同様のリアルタイムレンダリングの映像は確認できた。

 DSと比べると、ポリゴン数やテクスチャの質は明確に向上している。それでいながら高いフレームレートを維持しており、激しいアクションシーンもスムーズ。攻撃のエフェクトもかなり凝ったものになっており、本格的な3Dゲームも十分動くのではないかと期待できる。

 「nintendogs+cats」もこの恩恵を受けており、犬のグラフィックスが大幅に向上している。ちょっとカクカクとしたポリゴンらしい印象を与えていたDS版に比べると、格段に体の丸さや、ふさふさした毛の感覚が強くなっている。それが3Dで見られるのだから、可愛さも倍増だ。

 開発中の3DSの、しかも一部のタイトルしか見ていない状態でこう言うのは適切ではないと思うが、PSPに並ぶくらいの3Dグラフィックスは出せていると感じた。携帯機でここまで! と言えるような驚きは薄いが、DSでの不満は解消できるクオリティに引き上げられている。


ブース内には、公式サイトでは確認できないオレンジや紫の3DSが置かれていた
3DS用のパッケージ。外側からはDSとの違いは見受けられない 3DS用ゲームカードは、角が出っ張った形状になっている。現行のDSに挿入できないようにするためだと思われる 3DS用の充電クレードルも置かれていた。価格などの詳細は不明

(2010年 6月 17日)

[Reported by 石田賀津男]