NTTドコモ、2009年夏モデル発表会で「iアプリタッチ」を発表

ヱヴァンゲリヲンケータイやAndroid端末も発売


5月19日 開催

会場:ザ・プリンスパークタワー東京



代表取締役社長の山田隆持氏

 株式会社NTTドコモは5月19日、2009年夏モデルの新商品発表会を、ザ・プリンスパークタワー東京にて開催した。

 発表会の冒頭でステージに立った同社代表取締役社長の山田隆持氏は、2008年11月に発表された新端末(命名規則が変更された後のもの)がこれまで24機種発売され、累計販売台数が合計で500万台を突破したことを明らかにした。またカテゴリ別の販売比率については、STYLEシリーズが5割超、PRIMEシリーズが3割程度といったデータを見せ、「当初の想定どおりの割合になっている」と述べた。

 新端末の詳細な仕様は僚誌の「ケータイWatch」をご覧いただくとして、本稿ではゲームユーザーに関連する情報に内容を絞ってお届けする。




■ 「iアプリタッチ」などゲーム関連機能を追加

「iアプリタッチ」はステージでもゲーム用の機能として紹介された

 新端末に追加された新機能の中で、「iアプリタッチ」はゲーム向けに提供される機能だ。これはざっくり言うと、「FeliCaを使ってBluetoothのセッションを探す手間を減らす機能」である。

 Bluetooth対応の近距離通信対戦ゲームをプレイする場合、一方が相手の接続を待ち、もう一方が接続相手を探すというプロセスが必要になる。「iアプリタッチ」では、双方がメニューから「iアプリタッチを使う」と選ぶと、接続待ちの画面になるので、お互いの端末のFeliCaポートをくっつけるようにしてやると、それでBluetoothの接続が完了する。探しに行く手間が省けるし、周囲に人がどれだけいようが相手を明確に指定できる。

 「iアプリタッチ」が行なうのは、このセッションの紐付けだけなので、双方が「iアプリタッチ」に対応した端末と、同じBluetooth対応ゲームを所持している必要がある。相手にゲームをプレゼントするような機能ではないので、誤解のないようにしてもらいたい。なお「iアプリタッチ」に対応した端末であれば、異なるメーカーの端末間でも使用可能(アプリが双方の端末に対応している必要はあるが)。また既存の端末については「iアプリタッチ」には対応せず、今後の新端末のうちの一部のみ対応となる。

 「iアプリタッチ」対応コンテンツは、「TETRIS LEAGUE」や「ぷよぷよフィーバーDX(BT ver.)」、「対戦アルカノイド」など9タイトルが、対応端末の発売と同時に配信される。その後も「ファミスタワイヤレス」、「電脳戦機バーチャロン」、「地球防衛軍3 MOBILE」など多数のタイトルが順次ラインナップされていく予定。

 ゲームユーザーに間接的に関わる新機能としては、電池残量の表示細分化がある。従来は3段階の目盛りでしか判断できなかったが、新端末では5段階になり、さらにメニューでは1%区切りの数字表示もできる。今までなら2目盛りの状態でも、3目盛りから落ちたばかりなのか、もう1目盛りが目前なのかがわからない。ことにゲームアプリは電池の消費が激しいので、現状ではあとどれだけ使えるのかという目安にするには不安があった。残量が明確になる分、今後は計画的に利用できそうだ。

 このほか、iモードブラウザが機能拡充され、iMenuが即時に起動するようになったり、上下左右の操作が可能になったりと、操作性が向上する。またページサイズ(1ページに読み込めるデータ量)が拡大されるとともに、ページ内動画(FLV)やJavaScriptにも対応する。特にJavaScriptはゲーム的なコンテンツも制作できる要素だけに、携帯サイトの見せ方が今後変わってくる可能性がある。


「TETRIS LEAGUE」での「iアプリタッチ」デモ。まずはBluetooth対戦用の「FRIEND」を選ぶ「iアプリタッチ」を使うか、普通に相手を検索するかを選択できる。ここで「iアプリタッチ」を選んで、お互いのFeliCa部分を合わせるだけゲームが始まれば、あとはBluetooth接続で快適な通信プレイを楽しめる



■ ゲーム向け端末やヱヴァケータイ、Android端末を体験

新機種を紹介した同社執行役員プロダクト部長の永田清人氏

 今回発表された新端末は合計18機種。このうち、「iアプリタッチ」に対応しているのは以下の10機種。またこれらの端末は、前回発表されたオンライン対戦機能である「iアプリオンライン」にも対応している。

・STYLEシリーズ …… N-08A、P-08A
・PRIMEシリーズ …… F-09A、N-06A、N-07A、P-07A、SH-06A
・SMARTシリーズ …… N-09A、P-09A
・PROシリーズ …… SH-07A

 上記はいずれもゲームユーザー向けと言って差し支えないが、その中でもPRIMEシリーズはエンターテイメント向けの高性能端末と位置づけられており、最も安心して選べるラインナップと言える。ここではその5機種のプリインストールゲームを見ながら端末を紹介するとともに、劇場版アニメとのコラボレーションモデルとなるヱヴァンゲリヲンケータイ「SH-06A NERV」と、世界的に注目を集め、ついに日本上陸となるAndroid端末「HT-03A」も合わせて紹介する。




○ F-09A

 縦方向のスライドオープン型の端末をベースに、さらに液晶部分を回転させて横ワイド画面にできるという、スライドヨコモーション端末。液晶は約3.4インチの大型で、タッチパネルにもなっている。5月~6月発売予定。

 プリインストールの「タッチDEゲームパック」は、タッチパネルで遊べるミニゲームを3種類収録したもの。浮かんでくる風船にタッチして割るというシンプルなものや、弓を引いて的を狙うという緻密な操作を要求するものが用意されている。このほか、「プチプチ ZOO KEEPER」、「ロジックパズル」など計4タイトルを収録している。


3つのタッチパネルを使ったミニゲームをプレイできる「タッチDEゲームパック」は、見た目にはシンプルだがコツを掴むまで意外と難しい



○ N-06A

 液晶が90度と180度に回転して、縦横どちらのスタイルにも対応する端末。タッチパネル搭載するほか、Wi-Fi接続による高速通信を行なうサービス「ホームU」にも対応している。5月22日発売予定。

 ゲームは「LUMINES LIVE!」をプリインストール。パズルゲーム「ルミネス」シリーズの作品で、横画面表示に対応している。

 また本機は前述のWi-Fi機能を利用したアクセスポイントモードを使用できる。これは本機がWi-Fi接続のアクセスポイントとなり、PCや携帯ゲーム機など他の無線LAN機器の通信を受けて、FOMA回線でインターネット接続できるようにするもの。会場では実際に、ニンテンドーDS用「マリオカートDS」でオンライン対戦するデモを行ない、特に遅延なくプレイできる様子を見せていた。

 Wi-Fi通信規格は802.11b/gに対応。通信速度はFOMAハイスピード7.2Mbpsに準拠し、下り最大7.2Mbps、上り最大384Kbpsとなる。通信料金は、PC向けの定額制データ通信サービスを利用できる(パケ・ホーダイ等のパケット定額サービスは適用されない)。


「LUMINES LIVE!」はワイドの美しい画面でプレイできるアクセスポイントモードを使用し、FOMAネットワーク経由で「マリオカートDS」をプレイするデモ。ゲームは問題なく遊べている。もちろんPCなど他のWi-Fi機器も接続できる



○ N-07A

 「SPORTS EDITION」をコンセプトに、佐藤可士和氏の監修のもとデザインされた端末。「元気ロケッツ」をプロデュースする水口哲也氏がサウンドコンテンツを制作しており、スポーツマンだけでなく音楽好きやゲーマーからも注目を集めそうだ。7月発売予定。

 ゲームはこちらも水口氏がプロデュースする「ルミネス」を収録。ゲーム内容は従来から特に変わったところはないが、本機のソリッドなイメージに合わせたモノトーン調のデザインを採用している。





○ P-07A

 縦横どちらにも開くWオープンスタイルを採用した端末。横開きの際には、ボタンの文字も横向きに変更されるギミックなど、旧型となる「P-01A」の流れを受け継いだ製品となっている。5月22日発売予定。

 圧倒的なハイクオリティゲームを収録しているのも、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製端末の定番となっている。今回は「機動戦士ガンダムONLINE PROLOGUE」と、「レイトン教授と悪魔の箱」の2タイトルが収録されている。

 「機動戦士ガンダムONLINE PROLOGUE」は、2008年の東京ゲームショウに出展されたオンライン対戦対応の3Dアクションゲーム。リアルなモビルスーツが滑らかに動くグラフィックスや、「iアプリオンライン」によるリアルタイム通信対戦で話題となったもので、今回は最大6人までのリアルタイム通信対戦に対応する。ただしオンラインプレイには、無料アップグレードが必要になる。オンラインプレイのみならず、シングルプレイモードも搭載されており、プレイするごとに使用できる機体が増えていくという要素もある。

 「レイトン教授と悪魔の箱」は、ナゾトキアドベンチャー「レイトン教授」シリーズの2作目に当たるもの。前作「レイトン教授と不思議な町」と同じく、高品質なムービーなども使った贅沢な内容となっている。こちらも全てプレイするには、無料のアップデートが必要。大容量のデータを記録するためにSDカードが別途必要になるため、端末販売時にフルバージョンを入れられないという事情から、こういった仕組みが取られている。



【機動戦士ガンダムONLINE PROLOGUE】

【レイトン教授と悪魔の箱】



○ SH-06A

 10メガピクセルのCCDカメラを搭載した、本格派デジタルカメラ携帯。画面も3.3インチフルワイドVGAのNewモバイルASVを搭載し、タッチパネルにも対応。バーチャル5.1ch対応のドルビーモバイル技術も採用している。5月~6月発売予定。

 プリインストールゲームは、「西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ『京都・熱海・絶海の孤島 殺意の罠』」。同名のDS用ソフトを移植したもので、調べたい場所を直接画面をタッチして指定するという、DSと同様のアプローチを採用している。メニューもグラフィカルなボタンにしてあり、全てタッチパネルで操作できるようデザインされている。


「西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ『京都・熱海・絶海の孤島 殺意の罠』」は、ゲームを起動すると「タッチパネルのみ使用します」という宣言が出る徹底振り



○ SH-06A NERV

 劇場版アニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」とコラボレーションした端末。作中に登場する組織「NERV」の官給品という設定になっており、作中でもメインキャラクターが本機を使用する場面があるという。6月~7月発売予定。

 端末の基本仕様は「SH-06A」に準拠するが、オリジナルのきせかえツールやデコメピクチャ、着ボイスが入っている。アプリ関連としては、iウィジェット「ヱヴァ・ウォッチ&タイマー」が独自に入っているほか、アバター作成アプリ「iアバターメーカー」のアイコンが「ヱヴァンゲリヲン」仕様になっているという、ちょっとした変更点がある。このほか、キャリングケースやマニュアルなども世界感に合わせたものが同梱される。

 販売数は3万台限定とされ、ドコモショップで2万台分の予約を受け付け、残り1万台を量販店などで一般販売するとしている。予約受け付けは6月5日~15日に行なわれる予定。


発表会でも大々的に紹介されたヱヴァンゲリヲンケータイ3万台限定販売で、ドコモショップにて先行予約が行なわれる展示ブースもヱヴァンゲリヲン1色で、この一角だけ異彩を放っていた
オリジナルのiウィジェット「ヱヴァ・ウォッチ&タイマー」「iアバターメーカー」はアイコンのみオリジナル製品には端末のほか、特別仕様のキャリングケースやマニュアルも付属する



○ HT-03A

 日本初登場となるAndroid端末。NTTドコモでは「ケータイするGoogle」と呼んでアピールしている。6月~7月発売予定。

 この端末はiアプリには対応しないが、代わりにAndroid独自のネットワークサービス「Androidマーケット」で、Android端末用のアプリケーションを購入できる。現時点では日本からの参入はごく僅かだが、ハドソンの「ボンバーマン道場」など日本語でプレイできるアプリも既にある。こちらは画面端の十字アイコンをタッチして操作するタイプのゲームになっている。

 「Androidマーケット」を含め、インターフェイスは全て日本語化されているが、さすがに個別のアプリの説明は日本語化されておらず、ほぼ全て英語。ただ利用そのものは問題ないようで、人気ランキングなどでソートすると英語版のソフトがそのまま表示されていた。日本に端末が登場したことで、今後は日本のデベロッパーによる「Androidマーケット」への進出も加速しそうだ。


「ボンバーマン道場」は日本語版がインストールされていた
「Androidマーケット」には、トップのアイコンをタッチするだけで接続できる。インターフェイスは日本語化されているものの、アプリはほぼ全てが英語。解説も英語なので、そこは理解した上で利用するしかない

[機動戦士ガンダムONLINE PROLOGUE](C)創通・サンライズ
(C)NBGI
[レイトン教授と悪魔の箱](C)2007-2009 LEVEL-5 Inc.

(2009年 5月 19日)

[Reported by 石田賀津男]