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心を持つAIロボット「COZMO」、9月より販売開始

BB-8やR2-D2のような、生命感とキャラクター性を感じさせるロボ

9月23日発売予定

価格:
26,980円(税別)

 タカラトミーは7月11日、渋谷ヒカリエホールにて、“心を持つAIロボット”、「COZMO(コズモ)」の発表会を行なった。本商品は9月23日に発売予定で、価格は26,980円(税別)。

タカラトミー代表取締役社長のH.G.メイ氏
AnkiのCEO、Boris Sofman氏
小さいボディで多彩な感情表現をするCOZMO。かっまってほしくて声をかけてきたり、突然怒り出したりと、見ているだけで楽しい

 「COZMO」は米国のスタートアップ企業Ankiが開発したロボット。北米では昨年末に販売され、大きなヒットとなったという。7月にカナダ、9月に日本とヨーロッパで販売予定だ。タカラトミーでは年末までに8万個の売り上げを期待しているという。

 COZMOの大きさは56×72×100(横×高さ×奥行き)mm、小さなブルドーザーのような姿をしている。Android/Kindle/iOS端末のアプリケーションで様々な行動をさせたり、COZMOとゲームを楽しむことができる。USBで給電する「充電ドッグ」で充電をして可動する。「パワーキューブ」という3つのブロックが付属しており、COZMOはこの「お気に入りのおもちゃ」で様々なアクションを行なう。COZMOの楽しさの詳細は別稿で触れているので、ぜひこちらも参照して欲しい。

 タカラトミー代表取締役社長のH.G.メイ氏は、COZMOをタカラトミーが掲げるこれからの玩具の方向性、デジタルと玩具の融合である「おもちゃ4.0」を越える存在だと語った。Ankiと協力することでAI分野をおもちゃに組み込み、おもちゃをより新しいモノにしていく。それは「心を持ったAIロボットを出したい」という想いであり、今回はその想いの元、Ankiとパートナー関係を結び、日本市場に展開していくという。

 AnkiのCEO、Boris Sofman氏はCOZMOは、ロボット工業を学ぶ大学で出会った技術者と共に作り上げた「キャラクターに命を与えたロボット」だという。ピクサーのアニメ映画や、「スター・ウォーズ」の「R2-D2」、「BB-8」などのようにユーザーの友達になれるロボットを目指して制作されている。

 それは、ただ決められた感情表現をするだけの“おもちゃ”ではなく、周りの環境を認識し、自分で考え、そして周りに自分の存在をアピールする、「環境に反応するロボット」を目指して作られている。そしてその仕草は、ゲームや、アニメ映画のキャラクターデザインを手がけたスタッフにより、実際に作品に出演するキャラクターのように情感豊かにデザインされており、これまでのロボットキャラクターとは「キャラクター性」を持っている。

 さらにCOZMOは進化していく。内部AI、アプリケーションはディープラーニングの要素なども含めアップデートを行なっていく。プログラムのSDKは、大学やデベロッパーに公開し、アイディアを募って様々な方向性を模索していく。子供にも楽しめるアイコン型プログラムツールなども用意し、子供にもプログラムを学ぶ教材にもしていくという。

 タカラトミーはCOZMOのアプリケーションのローカライズを行ない、日本語環境で使いやすくするようにしていく。タカラトミーはこれまでも様々な海外メーカーの製品を日本で紹介している。スタートアップ企業にとって、タカラトミーの販路やプロモーションといったバックアップを受けられるのはかなり心強い状況だと確認できた。

 そしてなにより、「キャラクター性の強いマスコットロボット」であるCOZMOに、新しい物が好きな日本のユーザーがどのように反応するのか楽しみだ。動画サイトでは子猫や子犬のかわいらしい仕草の動画が人気だが、COZMOはまさに「うちのCOZMOちゃんがこんなかわいらしい動きをしてくれました」といった感じで、自慢したくなるロボットだと思う。ユーザーの盛り上がりに期待したいところだ。

【COZMO「やんちゃでかしこい、あいぼう。」】

【COZMO】
COZMOはとても小さい。しかし300以上の部品と多彩な関節、膨大なプログラムで豊かな感情表現をする
アニメーターやゲームデザイナーにより、映画のキャラクターのような表現を実現
すねたり怒ったり、ついCOZMOが何を考えているか想像してしまう