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【静岡ホビーショー】輝く目、指先のライン「フィギュアライズ 初音ミク」

力強さを実現したラインが素晴らしい「MG ZZガンダムVer.Ka」

5月11~14日開催(11.12は業者日)



会場:ツインメッセ静岡

 静岡ホビーショーのバンダイブースは、「ガンダムビルドファイターズ」や「サンダーボルト」、「ドラゴンボールZ」など様々な注目ポイントがあるが、本稿では担当者が熱く推していた「フィギュアライズバスト 初音ミク」と、「MG 1/100 ZZガンダムVer.Ka」をピックアップしたい。

「フィギュアライズバスト 初音ミク」。特に目の表現に関して、シリーズの積み重ねと進化が感じられる
コーナーにはこれまでの進化を語るボードが
太さが実にカッコイイ「MG 1/100 ZZガンダムVer.Ka」

 「フィギュアライズバスト」はその名の通り“胸像”の組み立て式フィギュアだ。「ガンダム」、「マクロス」、「ラブライブ」などのキャラクターをフィギュア化しているのだが、バンダイホビー事業部は組み立てフィギュアの“定番”である“目のシール化”を行なわず、組み立て式にとことんまでこだわっている。

 その方法はびっくりするモノで、黒目の中の白い光、アニメ用語で「ハイライト」と呼ばれる、漫画やアニメでお約束の目の表現をパーツわけで再現、組み合わせることでキャラクターの目の表現を可能にし、しかも「組み立て済みパーツ」にすることで、ユーザーの失敗を防いでいる。フィギュアは「顔」、そしてその中でも「目」が命である。ほんの数ミリのずれが、キャラクターが持つ雰囲気を台無しにしてしまう。

 「フィギュアライズバスト」ここを組み立て式にすることで、誰でもイメージ通りのキャラクターに組み上がるようにしている。しかもプラモデルなので安価。昨今の彩色済みの高価なキャラクターフィギュアブームに一石を投じようとするホビー事業部の新たな挑戦なのだ。

 早い段階で様々なキャラクターを立体化した「フィギュアライズバスト」シリーズだが、その現時点での集大成と言えるのが8月発売の「フィギュアライズバスト 初音ミク」だという。目にはパーツの組み合わせで細かい表情を実現しているだけでなく、クリアパーツを表面にはめ込むことで、実際の人間の目の“水晶体”のような輝きを実現させようとしているという。アニメキャラクターのフィギュアがのっぺりとした塗装で表現している目を、キラキラ輝く実際の人間の目に近づけようというのである。

 さらにポーズだ。指先から脇までのライン、歌い、踊る初音ミクの雰囲気を再現するためにポーズと“見え方”にはかなりこだわっているとのこと。これは「ラブライブ」のキャラクターを手がけ、様々なポーズをとらせた経験が活きているという。

 もう1つ面白いのがPV。ミクらしくボーカロイドでちゃんと歌う曲に乗せ、製品紹介が行なわれるのだが、技術用語も歌詞に織り込んであって、“技術を前面に出している”という雰囲気が楽しい。会場限定の先行公開で、今後一般公開も行なうと言うことなので、期待して欲しい。

 そしてもう1つ、若手スタッフが熱く語ってくれたのが「MG 1/100 ZZガンダムVer.Ka」だ。本商品はホビー事業部一押しの商品であり、公式ページでは複数のインタビューも紹介されているが、今回は光造形の試作品が公開されていた。目の前にして驚かされるのはそのマッシブさである。特に下半身が太い。

 ギミックの詰まったすね部分は持ちろんだが、太もも、腰回りが太く、前部の装甲も分厚く形としてシンプルだ。昨今のパネルラインが多めに入ったデザインと異なる“骨太さ”を感じさせる。コアファイターも大きめで、顔もなんだか縦方向につぶれて丸い感じがする。かなりユニークなアレンジをしていると感じさせられる。

 「あくまで僕個人の感想なんですけど、この顔も含めて、この太さは僕の理想的なデザインなんですよね」と若手スタッフは語った。手がけているのは彼の先輩であり、このテストショットで興奮している様子を見て、先輩は「おまえがそう言うならコレはいけるな」という発言をしたという。社内でもこのアレンジは好評とのことだ。

 太ももの太さ、腰回りの厚さ……デザインだけでなく、可動域も広いという。今回は素立ち状態の展示だったが、分離変形ギミックも持ちろん再現しているし、しかも腰の回転軸も含め、ポージングもたっぷり楽しめるとのこと。これだけボリュームがあると、派手なポーズもきっちり決まりそうだ。今後の展示や情報が楽しみである。

【バンダイブース】
これまでの商品の積み重ねを見れる
デフォルメフィギュア「ぷちゅあらいず」シリーズ
今回は立ち姿だけだった「MG 1/100 ZZガンダムVer.Ka」。変形や合体、ポーズなどもみたい
ZZと並べることを考えて設計されたという「Re/100 ハンマ・ハンマ」。こちらのディテールの情報量もかなりのものだ
他にも様々な新商品を出展。アンドロメダは3mの大きさだ