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【PS Plusフリープレイレビュー】今月のイチオシは「バイオハザード アンブレラコア」
超カッコいいシューティング「アスタブリード」と「PS Plus Challenge!」達成のコツも紹介
2017年3月14日 13:56
本コーナーでは、「PlayStation Plus」で無料配信されているタイトルのうちでプレイステーション 4(以下、PS4)用のタイトルをピックアップ。なかでも、とくに注目すべきタイトルにマトをしぼってご紹介していく。また開催中の恒例イベント「PS Plus Challenge!」を達成するためのヒントも併せて解説。今月のタイトルは、大企業の兵士となってゾンビと戦う「バイオハザード アンブレラコア」と、同人サークル・えーでるわいすが制作した「アスタブリード」の2本だ。
なお、今月の「PS Plus Challenge!」の賞品は先月と同じく「PS Storeチケット」1,000円分。チャレンジを達成した全応募者のなかから抽選で選ばれた100名にプレゼントされる。くわしい応募方法については、「PS Plus Challenge!」の公式ページを確認してほしい。
「バイオハザード アンブレラコア」の「PS Plus Challenge!」に挑戦
「PS Plus Challenge!」達成時間
15分
※時間は筆者が実際に挑戦して応募条件達成までにかかった時間
今より20年以上も前の1996年に発売され、瞬く間にサバイバルホラーの代名詞的な存在にまでのし上がった「バイオハザード」シリーズ。本タイトルは、その20周年を記念して作られた作品群の第1弾だ。2016年6月にPS4とPCでリリースされたタイトルが、早くもPS Plusのフリープレイに登場した。
古くからの「バイオ」ファンにはおなじみだが、タイトルの「アンブレラ」とは初代「バイオハザード」から登場している世界的な大企業。表向きは製薬会社を装いながら裏では生体兵器を研究・開発しており、幾度となくウィルスを漏洩して生物災害(=バイオハザード)を引き起こしてきた。現在では(ゲーム内では)その実態が世間に知れ渡り、社会的な信用は失墜、株価は大暴落、すでに廃業・倒産している。
そしてタイトルの「コア」(CORPS)は、軍団・兵団の意。つまり、本作の主人公は正義の味方的な立ち位置でゾンビと戦うわけではない。雇われの兵士として、ワクチンや生体兵器に関する利権をつかむため、ゾンビがひしめく封鎖地区で戦いをくり広げるのだ。
本作は「バイオハザード6」の世界観を元にしたスピンオフ作品だが、「バイオ」シリーズとしては異色の作り。従来の物語と謎解きに重きを置いたアクションアドベンチャーとは異なり、本作には最低限のストーリーしかない。謎を解くようなAVG要素もほぼゼロで、あくまでクリーチャーとの戦いに焦点を絞ったアクションゲームになっている。
そのぶん、アクションはじつに豊富。たとえば、銃器はつねに構えたままで(発射できる状態で)移動する。これまでのシリーズとは異なり、移動しているあいだも銃撃やリロードが可能だ。1度に使用できる銃器はメインアームとサイドアームの2種類があり、いつでも△ボタンで切り替えられる。
また、L1ボタンで近接武器を装備。「バイオ」シリーズの近接攻撃と言えばナイフが定番だが、本作ではゾンビパイルと呼ばれるバールのような武器を使う。貧弱なナイフとちがい、一振りでゾンビを2~3匹まとめて吹っ飛ばすほど強力。そのほか、R1ボタンでグレネードの投擲、左スティック押し込みでスプリント(すばやく走る)、○ボタンでしゃがみ動作、長押しでほふく動作などなど、アクションの多様さはシリーズ中でも随一だ。
本作の楽しさは、それらのアクションを駆使したゾンビとの戦いにある。初期の「バイオ」はあえて操作性を落とすことで“恐怖”を演出していたが、近年の作品はアクション性が格段に向上してきた。多彩なアクションを使いこなしてゾンビと戦う本作は、アクション性においては「バイオ」シリーズの最高峰に位置するタイトルと言えよう。
そんな本作の「PS Plus Challenge!」は、チュートリアルをクリアしてトロフィー「訓練完了」を獲得すること。チュートリアルには基本訓練と応用訓練の2つがあり、基本訓練では本作をプレイするうえで最低限マスターしておきたい操作を、応用訓練では遮蔽物に隠れたり封鎖物を破壊したりといった特殊なアクションを学べる。2つの訓練をクリアすれば、トロフィー「訓練完了」を獲得することが可能だ。
各訓練はそれほど長くなく、難易度も低め。筆者は表示されるメッセージをじっくり読みながら進めたので15分ほどかかったが、直感でプレイする人なら10分以内にクリアできるはず。ダメージを受けないように慎重に立ち回っても、20分以内にはトロフィーを獲得できるだろう。
アンブレラの兵士となり、さまざまな銃火器を使ってクリーチャーたちと戦っていくTPS(サード・パーソン・シューティング)。ナンバリングタイトルとは一味も二味もちがったプレイ感を持つ、爽快なアクションゲームに仕上がっている。従来の「バイオ」ファンはもちろんだが、シリーズを知らない人にこそプレイしてほしい。
「アスタブリード」の「PS Plus Challenge!」に挑戦
「PS Plus Challenge!」達成時間
50分
※時間は筆者が実際に挑戦して応募条件達成までにかかった時間
今月「PS Plus Challenge!」の対象になっているもう1本は「アスタブリード」。同人サークル「えーでるわいす」から2013年にPC用のソフトとしてリリースされたSF系のアクション・シューティングだ。PC版にくらべると難易度の調整やアレンジモードが追加され、大幅にパワーアップしている。
舞台は、人類が異星文明“ファイルーン”との決戦に敗れてより半年後。地球連合軍の中将ダニエルは、ファイルーンの脅威に怯え戦意を失った連合軍に失望、非公式に艦隊S.D.F.を組織し、敵の本拠地である“移動惑星”を襲撃する。そして、そのなかの1艦には今は亡き英雄グラートの技術を受け継いだ若きパイロットがいた。
本作はシューティングを基調としながらも、さまざまな要素を内包している。まず自機は人型ロボットの“クロスブリード”。自機がロボットのシューティングはそれほど珍しくないが、舞台が宇宙という設定やアニメ調の演出、自機の形状などと相まって、どことなく「マクロスF」を思わせる。
ゲーム性もかなり特殊。自機のクロスブリードは“ルーキス”という光の群れをまとっており、通常ショットはこのルーキスを飛ばして行なう。右スティックを押し込むと、クロスブリードを中心にしてロックエリアを展開。押し込みを解除すると、ルーキスがロックされた敵を攻撃する。ルーキスは有限なので、ロック攻撃中は通常ショットが弱体化する(弾数が少なくなる)のも特徴だ。
また、クロスブリードはR1ボタンでブレード攻撃(近接攻撃)を行なえる。R1ボタンを押し続けると連続剣攻撃、左スティック+L1ボタンでダッシュ突きなど、ブレードを使った攻撃も種類が豊富。ちなみに、ブレードによる攻撃は、赤色以外の敵弾を打ち消せる。
システムも特殊で、通常のシューティングでよくある残機制や体力制ではない。クロスブリードはシールドで装甲されており、敵弾を受けるとシールドゲージが減少する。ゲージがゼロになるとクロスブリードが撃墜されてゲームオーバーだが、シールドゲージは自己修復機能を持っており、時間の経過とともに少しずつ回復していく。そのため、敵弾を1発でもくらえば1ミスとなるシューティングよりも難易度は低めだ。
本作はともかく演出が素晴らしい。敵弾の数が異常に多く弾速も速いため、どんなシューティングの手練れをもってしても避け切ることはほぼ不可能。しかし、時間とともに回復するシールド制なので、多少の被弾は問題ない。縦横無尽に飛び交う敵弾をかいくぐる様は、さながらロボットアニメの1シーンようだ。
また、戦闘中に入るオペレーターからの通信もゲームを盛り上げており、まるで自身が物語の登場人物の1人になったかのようだ。ただ個人的には、もう少しストーリー性を前面に押し出しても良かったのではないかと思う。物語自体はいいのだが、ストーリーが描かれるシーンが少なく、ゲームをプレイするだけでは物語の全容をつかみにくいように感じた。
さらに、視点の切り替わりも斬新。通常のシューティングであれば、画面は縦スクロール or 横スクロールで固定されていたり、ステージによって縦 or 横が切り替わる「沙羅曼蛇」のような作品もあるにはあるが、本作は戦闘中に視点が変化していく。これもまた臨場感たっぷりで、それによって戦闘シーンはほかにはない派手さが生まれている。
本作の「PS Plus Challenge!」は、Chapter5に出現するボス敵ASYMPTOTE VOIDの直接攻撃をブレードで弾き返せばOK。ASYMPTOTE VOIDは必ず直接攻撃を使ってるので、ボタンを押しながら(=連続剣攻撃を出しながら)戦っていれば、100%の確率でトロフィー「力こそパワー」を獲得できる。達成までにかかる時間は、ゲームをノーミスで進めて40分ほど(筆者はチュートリアルをじっくり読み込んだので50分かかった)。また、トロフィーはどの難易度でプレイしても手に入るので、難易度を「Easy」に設定すれば、アクションやシューティングが苦手な人でもラクに達成できる。
同人サークルの制作でありながら、大手メーカーからでもなかなか生まれてこないアクション・シューティング。独創的なアイデアとアニメのような演出を融合させ、超カッコいい作品に仕上げている。シールド制と幅広い難易度設定のおかげで、アクションが苦手な人も安心。ロボットアニメ、ことに「マクロスF」が好きな人は文句なしに楽しめる1作だ。