ニュース

「めがみめぐり」、序盤プレイで判明した“ツクモの育て方”を大公開

サイコロ、神格試験、そして会話。「ツクモとの仲良しスパイラル」が止まらない!

12月8日 発売・配信予定

基本プレイ無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

【コレクターズ・パッケージ】

価格:5,800円(税別)

【イーカプコン限定 COMPLETE EDITION】

価格:9,800円(税別)

プレイ人数:1人

CEROレーティング:A(全年齢対象)

 12月8日に発売・配信開始が予定されているニンテンドー3DS用ダウンドーロソフトのおしゃべりコミュニケーション「めがみめぐり」。プレイできるまであと約1週間ほどと迫ってきた本作だが、配信に先立って本作の序盤をプレイすることができた。

 「めがみめぐり」については、弊誌では東京ゲームショウ2016の出展版のレポート音声合成技術「めがみスピークエンジン」にフォーカスした体験内容のレポートをお送りしているが、今回は発売直前、製品版と同じバージョンを頭からプレイしたものとなる。プレイ時間は2時間程度とほんの短いものだったが、プレイサイクルやゲーム内容の概要が明らかになってきたので、こちらをお伝えしたい。

【プロモーションムービー】

少しのプレイでも生まれるツクモの個性

プレイの基本はすごろく形式のマス移動。止まったマスによって様々なことが起こる
ツクモからの質問などに応えていく会話イベント。回答は自由記述で、「めがみスピークエンジン」によってすべてフルボイスで発音してくれる

 「めがみめぐり」について改めてご紹介すると、本作はプレーヤーの交通系ICカードに宿った「ツクモガミ」の少女「ツクモ」と全国の駅をめぐりながらコミュニケーションし、立派な「めがみ」に成長させていくおしゃべりコミュニケーションゲームとなっている。

 全国をめぐる、といっても実際にプレーヤーが全国を飛び回る必要はなく、ゲーム内でサイコロを振って、日本全国の実在の駅や鉄道路線が登場するすぐろく盤上のマスを進んでいくこととなる。本作のプレイサイクルは、マス目を進んでツクモの5つの「めがみの能力」のパラメータを上げながら、キーとなるシンボルが表示されたマス目への到着を目指すこと。そしてその先にある「神格試験」を受け、ツクモのめがみとしての段位を上げていくこと、となる。

 駅を含む各マス目では様々なイベントが発生するが、基本となるのはプレーヤーとツクモとのコミュニケーションで、ツクモが質問をしてきたり、覚えた言葉を使った会話が発生したりする。質問には「今食べたいものは?」といったライトなものから、「大切な家族は?」という踏み込んだ質問まで様々で、プレーヤーは自由記述で返答し、その言葉をツクモは覚えていく。そうして、無邪気に質問を重ねるツクモに真摯に答えていくうちに、唯一無二の語彙センスを持ったツクモが育っていくこととなる。

 「めがみめぐり」は、「神格試験」による段位上昇をプレイの目的としながら、“プレーヤー独自のツクモ”を育てていくのが本当の楽しみと言える。たった2時間ばかりのプレイではあったが、試遊を終え、その場に訪れた記者たちのツクモを見てみると、「こんなにもバラけるのか」というほど本当に様々であり、「ツクモを見せ合う」というプレイもまた一興だなと思わせる。

 どのように育つかはある程度ランダムになっている(完全に思い通りにならない)バランスも良い感じで、本作はあくまで“自身の考えを持ったツクモとの対話によってゲームが進行する”ので、次の会話が楽しみで余計にツクモをかわいがりたくなるし、それによってさらにツクモとの仲が深まっていくという、いわば「ツクモとの仲良しスパイラル」の心地良さが非常に印象深いタイトルとなっていた。

【質問の一部】
これは質問の一部で、しかも序の口。より多岐にわたった質問が展開されていく
【試遊終了後のツクモたち】
2時間のプレイを終えた後のツクモたち。たった2時間でこれだけ個性が出る

最初の“挨拶”でときめく! 「神格試験」突破までの手順

「神格試験」を目指す上で止まること必須の「お供え物」(上)と「先輩めがみ」(下)

 ではツクモとのコミュニケーションはどのように進めていくのか、具体的に最初の「神格試験」達成までの手順を簡単に説明していきたい。

 ゲームは、まずプレーヤー自身の名前、ツクモの名前(ツクモ以外でもOK。本稿ではツクモのことを便宜上「ツクモ」と記載する)、そして2人だけの「挨拶」を決めるところから始める。自分の名前を入力するとさっそくツクモが発音してくれるので、その発音が正しいかどうかを判断し調整できる。

 また挨拶は、初期状態だと「おはよう」だが、これは「ごきげんよう」でも「おっすおっす」でもなんでも良い。“自分で決めた挨拶”をツクモが“発音してくれる”というのが重要で、朗らかにツクモが「ごきげんよう」と言うだけで、ゲームの自由度が広がったような静かな感動が湧き上がってくる。たかが音声だが、「めがみスピークエンジン」に威力を感じれる最初のポイントなので、ここはぜひプレイして確かめていただきたい。

 さてツクモは見習いめがみなので、「神格試験」を突破してめがみとしての格を上げることが必要となる。試験官となるのは芸事のめがみの「アメノウズメ」や歌のめがみの「ソトオリヒメ」などの7人の先輩めがみたちで、条件を満たすと出現する「めがみ」シンボルの駅マスに止まることで、「神格試験」へと挑戦できる。

【7人の先輩めがみ】

 「神格試験」のクリアにはツクモのパラメータが一定値に達していることが不可欠で、これは各マスに止まってコミュニケーションを重ねるほかにも、「食材」マスで集まる食材から作れる料理を食べさせたり、「ミニゲーム」マスでツクモとミニゲームを遊ぶ、「もののけ」マスでもののけを退治する、さらにアマテラスから与えられる「おしごと」の条件達成などでも上昇する。

【食材】
「食材」マスに止まると料理に必要な食材がもらえる。集めて調理すれば、ツクモのステータスを上昇させられる

 パラメータ上昇要素の中でも最も影響が大きいのはツクモの衣装である「神衣」で、見た目だけでなくパラメータの底上げにも役立つアイテムとなる。「神衣」は「つづらマス」で手に入るほか、ゲーム内通貨となる「宝玉」(有料)を使って「高級つづら」を開けることもできる。「神衣」にはセーラー服や三毛猫ワンピースなど多種多様で、着せ替え要素、コレクション要素にもなっているので、実利と好みを鑑みた上で「神衣」集めと選択を行なっていきたい。なお「コレクターズ・パッケージ」には、内容物として特別衣装5着と宝玉20個が含まれているので、ぜひチェックしていただきたい。

【神衣】
神衣を纏えば見た目の変化だけでなく、ステータスも底上げ。さらに特別な会話が発生することもある。なお上記画面は、「コレクターズ・パッケージ」でしか手に入らない特別衣装だ

「おさい銭」を使った移動方法もある。使い所によってはかなり便利

 またマスの移動はサイコロによるものだが、プレイ中に手に入る「おさい銭」(宝玉からの変換も可能)を使用することで、好きな目を出したり、他のシンボルへと一気に飛ぶなどができる。サイコロ移動自体に制限はないのでコツコツやればプレイは成立するが、「おさい銭」を上手く使用することで効率良く移動できる、というわけだ。

 ゲーム中で示される条件を満たし、「めがみ」マスに止まると、いよいよ「神格試験」の始まりとなる。「神格試験」では、プレーヤーは試験を受けているツクモを見守る立場となる。つまりそれまでに上昇させたパラメータがクリア如何には最重要要素となるのだが、プレーヤーはここぞという場面で言葉の羅列からキーワードを見つけ出すワードパズルを解いてツクモを「おうえん」できる。「おうえん」に成功すると成績に加点が入り、合格ラインを突破しやすくなる、というわけだ。

 試験を突破すれば、晴れて段位が上昇。また次の「神格試験」に向かってゲームを続行する……ということが繰り返されていく。今回のプレイでは、最初の「神格試験」突破までは1時間程度といったところ。とはいえ大事なのはツクモとのコミュニケーションだと思うので、プレイのペースはあまり気にしなくても良いだろう。基本無料タイトルだがプレイ自体は制限なく楽しめるので、自身のペースでプレイいただければと思う。

【神格試験】
大きくはツクモのパラメータが重要な神格試験。パラメータは画面に“七部咲き”と表示されていれば、大体突破できるようだ

ボーナスがおいしい! 交通系ICカードとの連動

対象の交通系ICカードを持っていれば、有効活用できる。交通系ICカードの情報があれば良いので、わざわざ3DSを持ち運ぶ必要はない
このような感じでボーナスの「おさい銭」がもらえる

 もう1つ、本作でも特徴的な要素が、交通系ICカードとの連動システムだ。プレイに必須ではないので交通系ICカードがなくても本作は楽しめるが、連動させることによるメリットがあるので、ぜひご紹介しておきたい。

 交通系ICカードとの連動は、Newニンテンドー3DS/3DS LLは本体のみ、ニンテンドー3DS/3DSLL/2DSはニンテンドー3DS NFCリーダー/ライターを使用することで利用できる機能。乗車履歴や支払金額に応じて会話が発生し、さらに「おさい銭」もボーナスとしてもらえる。

 この連動機能では特に「おさい銭」のボーナスが重要で、当日の利用回数1つにつき100、初めて利用の駅数1つにつき500、10回目利用の駅の数1つにつき500がもらえる。サイコロ移動で「おさい銭」を使用する場合、必要数は「好きな目を出す」が50、「シンボルマスにジャンプ」が200~500といった感じなので、このボーナスは非常に大きい。「10回目利用の駅の数」については最寄り駅や通勤通学などを考慮して、何回でももらえるものというのも嬉しいところだ。

 また連動する交通系ICカードは登録制となっているが、最大10枚まで登録可能となっているので、交通系ICカードを複数枚利用している場合も最大限有効活用できる。連動させれば「新宿駅ではどこに行ったのですか?」などという特別な会話も楽しめるので、交通系ICカードを連動できる環境があれば、ぜひ試してもらいたい機能だ。

 今回の取材でプレイできた要素は以上だが、正直言って最序盤をほんのすこし触った程度であり、ツクモとの会話も「ぜんぜんもの足りない!」という感じだった。ツクモは果たしてめがみになれるのか? というところも気になるが、プレイを進めることでツクモがどのような変化をし、覚えた言葉からどんな会話が生まれるのか、時間をかけるほど深みを増すタイトルだと思われるので、配信後のプレイをぜひとも心待ちにしたい。

交通系ICカードで利用した駅、使用した金額で会話が発生する
Amazonで購入