ユークス、PS3/Xbox 360「UFC 2009 Undisputed」
開発者にスペシャルインタビューを敢行!
10月15日に、プレイステーション 3とXbox 360でリリースされた格闘ゲーム「UFC(R) 2009 Undisputed」。いまや全米屈指のプロスポーツとして認知されつつある総合格闘技大会「Ultimate Fighting Championship(以下:UFC)」をリアルに再現した本作は、先行発売された欧米で約300万本という売り上げを記録。「今までの格闘ゲームはジョークだ!」という扇情的なキャッチコピーは伊達ではなく、いわゆる名義貸しではない“本物”だけが持つ“凄み”が凝縮された、濃密かつ芳醇な攻防が堪能できる逸品だ。
先日のレビューでも触れたが、本作の開発元は株式会社ユークス。人によっては「え、海外ディベロッパーじゃないの!?」と意外に思われるかもしれないが、同社はWorld Wrestling Entertainment(以下:WWE)をゲーム化した「SmackDown」シリーズなどで国内外のファンから高い評価を受けているメーカー。もし「UFC 2009 Undisputed」を未体験の人がいたなら、PS3「Playstation Store」/Xbox 360「マーケットプレース」にてそれぞれ体験版がダウンロードできるので、ぜひ一度プレイしていただきたい。体験版なので使えるファイターは限られるが、「UFC」を知っている人も知らない人も、触れるごとにゲームの“核(コア)”にグイグイと引き込まれていくはずだ。
レビュー原稿アップ後も、暇さえあればガッツリと「UFC 2009 Undisputed」をプレイしていた筆者だが、今回、本作のリードゲームデザイナーである大塚相氏と宮本伸一氏の両氏にインタビューする機会が与えられた。別の案件なら「すんません、今ちょっと(「UFC」から)手が離せないんで!」と言うところだが、これはもう“左アナログスティック押し込み”ばりに突貫せざるをえない。横浜開発室に到着し“方向キーを相手側に入力”……ではなく挨拶を済ませると、そこにあったのはTV会議システム。堺市にある本社開発室と「オンライン対戦」ならぬ「オンラインインタビュー」バトルが開始されたのであった……。
大塚相氏 | 宮本伸一氏 |
■ UFCの世界観を再現 ~物理演算とくんずほぐれつの闘い~
今回のインタビューはテレビ電話を使用し写真のように行なわれた |
編集部: こういった形式のインタビューは初めてで少々緊張しておりますが、よろしくお願いいたします。まず「UFC」をゲーム化するうえで、最も重要視した部分はなんでしょう?
大塚相氏(以下:大塚、敬称略): 凄く単純な答えになるのですが、すべてにおいて「UFC」らしいかどうか、を1番の物差しにして、色々なものを作りました。UFCという看板があるゲームですので、そこを逸脱するような……たとえば「ゲーム的にこういうことをやったら面白いんじゃないか?」ということがあったとしても、それがUFCというコンテンツのイメージに合わないのであれば盛り込まない、というような形。ブランドイメージを大切にしました。
編: UFC側から、ゲームに対して「こういうふうにして欲しい」といった、具体的な提案や要望などはあったんでしょうか? あるいは逆に「こういう方向性のものは勘弁してほしい」とか。
大塚: そうですね……禁止事項というのは、基本的にありませんでした。それはたぶん、弊社とクライアントのTHQさん、版元のUFCさんで(ゲームに対するビジョンや)考えがズレていなかったからだと思います。ただ、能力やパラメータ、ファイターのモデルに関しては、逐一UFCさんにチェックしていただきました。当然、そのやりとりのなかで何度かリテイクをいただくこともありましたけど、UFCをゲーム化させていただいている、参加ファイターの権利を使わせていただいているという点をかんがみれば、ごく当然のことではないかと思います。マイナス的な制限をつけられていたというよりも、たとえば……ペイ・パー・ビューの映像素材を提供していただけたり、むしろ凄く助けていただき、一緒にゲームを作っている一体感がありました。
編: 最初は、THQさんから「ゲーム化して欲しい」という提案があったのですか?
宮本伸一氏(以下:宮本、敬称略): はい、お話をいただいたのはTHQさんからです。
編: それを聞かれたときは、どう思われました? 「よし、やってやる!」みたいな感じでしょうか?
大塚: 個人的には凄く好きだったので、いつかやってみたいなと思っていましたので、心のなかでガッツポーズをしました。「ついにきたか!」と。
編: そのとき、最新の物理演算を使って究極的なところを狙おう、という構想が頭に浮かんだ?
大塚: 弊社は「SmackDown」というタイトルを長くやってきましたので、それとはまず一線を画す。そこでやっていない技術に挑戦していこうというのは、プロジェクトのひとつの目標ではありました。で、総合格闘技というのは、非常に密着した状態が多くなりますので、いわゆる“埋まり”、キャラクターの肉と肉が、よく見たら埋まっているというのは、なんとか避けないといけない。それを避ける手段として、よくアクションゲームとかに使われている物理演算を、ぼくらは格闘ゲームのなかで最初に取り込んでみようじゃないか、というのが最初の要因です。
編: そういった意味では、物理演算は「UFC」をゲーム化するには不可欠だったということですね。逆に、従来のゲーム作りと違って、難しくなってしまった点はありましたか?
大塚: メチャメチャありました! 1番わかりやすいところで説明すると、従来であれば、アニメーションツールでデータを作り、実機で再生する。そのなかで“見え方”がまったく変わらないんですね。そこにひとたび物理演算が入ると、たとえばハイキックが相手の頭まで届かなかったり、パンチの軌道がストレートであったとしても、物理の法則が入ることで(ややひねるように)ちょっと軌道が変わってしまったりとか。あとは、グラップル……組み付いたポジションでは、本当にお見せしたいくらい腕がグニャグニャにからまったりとか、そんな状況がありまして。本当に、最初の頃は、物理演算のツールを使って格闘ゲームなんか作れないんじゃないか? っていうくらいまでチームの雰囲気が悪くなったことは、ありました(笑)。
編: そこまで雰囲気が悪くなる、というのは……
大塚: なんかもう本当に、毎日毎日開発中の実機画面を見て、心のなかがブルーになる(笑)。ぼくらが今までに身に付けてきた、ゲームを作っていくうえでの常識が、物理演算が入ったことで“一切通用しなくなった”んです。なんというか、黒船が来たような感じで……今までの常識を捨てるところから始まっていった、という部分はあります。前はできたのに、物理演算があることによって、できない。そういうぶつかり合いを、もう“そういうもの”だと。新しい常識を持って作っていくところに、最初は苦労しました。
編: そこから戻すことも可能、という考え方もあったと思います。「やはりダメだ」と。それが「お、これはイケる!」と好転した瞬間は、なにかあったんでしょうか?
大塚: やはり、物理演算の値……それぞれ日を追うごとに「これくらいの値がいいんじゃないの?」という調整をつけながら、アニメーションデータも“物理演算が入ることを前提に”だんだん作っていけるようになった。ほかにも物理演算を入れることで、従来のゲームの作り方では“小さなダメージ”や“軽いヒット”のリアクションもアニメーションデータを必要としていたんですけど、それをすべて物理演算に任せられるという利点もありましたので。そういう利点を見出しながらデータを作っていくうえで「物理演算と、どう付き合っていくか」というのが、時間をかけるとともに見えてきたところがあり「やっぱり止めようよ」とは、ならずに済みました。
編: 蓄積できていったということですね。
大塚: そうですね。このタイトルで物理演算を使った格闘を作れたというのは、ひとつのゴールには辿りつけたのかな? とは思います。まだまだ究極、完全体ではないんですけど、今の時点では、いけるところまでいけたという感じはします。
編: 物理演算を導入したという点で、他社より先をいった! という意識はございますか? 他のジャンルは技術的な進歩が多々見受けられますが、格闘ゲームというジャンルは保守的なイメージが強いですから。
大塚: あの……少しは、あります。そうですね……日本でやられている格闘ゲームにしても、大別すると2Dか3D、そのなかでシステムを変えているとは思うのですが、大きなところでは質とかは変わってなかったりするのかな? とも考えます。
宮本: そういう意味では、UFCという題材をいただいたことで、ゲームシステム的にも新しいことができたなとか、そういう想いがあります。これが普通の2D格闘ゲームみたいなものを作るのであれば、こういう物理演算を使うことは絶対になかったので……題材にも技術的なものにも恵まれたのではないかと思います。
編: 物理演算は、殴られて顔が歪むなどの表現にも使われているんでしょうか?
大塚: そこには使っていません。そこは昔ながらのアニメーションです。それをやっている理由というのは、当初は肉がえぐれたりというのも物理演算でやろうと思ったんですけど、やってみた結果、アニメーションデータを用意したほうがクオリティが高いことがわかりましたので、そこはもう、アッサリ。表現のクオリティを優先しました。
編: 打撃でファイターの顔が歪むといった、本作の売りのひとつである迫力あるグラフィックス表現は、リプレイだと堪能できるのですが、実際のプレイ中は一瞬なので「ちょっと勿体ないなぁ」と思いました。他のメーカーならカットインで強引に押し込んだかもしれませんが、あえてそういう方法を採らなかったのは、リアリティ重視だからでしょうか?
大塚: 実況を入れているところからもおわかりいただけると思うんですけど、今回「TV放送」というのを重視しています。それと、カットイン、インサートをしなかったのは、UFCって、突然試合が終わるんです。しかも、追い込まれていた人がポコッと出したパンチで急に終わったりするので、プレーヤーにそういう感覚をご提供したくて。ゲーム的な演出で“プレーヤーが対戦に集中しなくていい時間”を極力ゲームから排除したかったんです。一息つけるのは、インターバルだったり、決着シーンに落としこんでいって、あくまでも闘いが続いているときはずっと緊張していて欲しい。
編: 没入感、という部分にも通じますね。途中で“素”に戻らせないというか。
大塚: 試合が終わったときに、ようやく一息つけるようなゲームにしたいと思っていましたので。もちろん、そういう演出を考えたりはしたんですけど、1番のキモである“緊張感”が損なわれていくのはよくないということで、今回は入れてありません。
数々のユークス作品をバックに。プロレス、格闘技関連のタイトルを数多く手がけている | 今回はテレビ会議システムを使用してのインタビューであったため、ご提供いただいた2枚。様々な討議が繰り返された果てに、「UFC 2009 Undisputed」は生み出されたと言える |
■ 枝葉にとらわれず“幹”にあたる基本システムを徹底チューン
編: 本作は「UFC」の世界観を再現する以上に、「対戦ツール」として非常に洗練されたものになっていると思いました。ただ、それゆえに当たり判定などに不自然さが生じないよう、ややケレン味に欠けるというか、全体的なモーションが画一化されてしまったようにも感じられます。これは意図してそうなったのでしょうか?
大塚: 今回使用させていただいているファイターの数からすると、たしかに技自体の数は少ないと思っています。それは、凄く感じています。ただ、今回の目標として、物理演算を入れてみようというのがありましたので、いきなり“枝葉の部分”、バリエーションに目を向けず、ゲームデザイン的に必要なアニメーションの質を保証しながら作っていく。量優先ではなく、数を絞って、保証していく。それが、全体的に技の数が少なく感じられるところかな? と思います。
編: 本作は、グラウンド攻防の表現がマニアックで、私も毎日楽しませていただいております。ただ、総合格闘技にあまり詳しくないユーザーは、これを面倒と感じてしまうかもしれません。現在のシステムは、すんなり決定したものなのでしょうか。「もうちょっと簡単にしたら?」といったライトユーザー寄りの意見が検討されたことは?
大塚: そのあたりは、やはり開発チームのなかでも色々悩んでいた部分ではあります。グラウンドの攻防は、他社さんのゲームや他の格闘ゲームにもなかなかない要素だと思っているんですけど、それが逆にユーザーさんにとっては敷居が高く感じられてしまうだろうなぁ、という懸念は考えていました。色々、操作方法、仕様などを検討して、最終的にバランス調整を行なったうえで、やはりライトユーザーさんに完全にシフトしてシンプルにしすぎるのは「UFC」の再現では弱い部分になってしまいますので、そのあたりを総合的にかんがみて、現在の仕様を選択しています。個人的には、今まであまりない使い方……右スティックを使うんですけど、今までになかったリアルな操作感につながっているんじゃないか。個人的な満足感は、感じています。
宮本: その点では、チュートリアルを細かく作りました。とっかかりとしては難しいんですけど、とりあえずチュートリアルを全部やっていただければ、本式の操作ができるようになっています。実績にも入れておきました(笑)。チュートリアルをすべてやると、実績やトロフィーがひとつあく。そういう工夫はしてあります。
編: チュートリアルをプレイした際、キャリアをやっていると出てくる“スタイルがレベルアップしたときの応用操作”……L1を併用した右スティックの使い方とか、そこがフォローされていないのが、ちょっと勿体ないかなぁと思いました。
宮本: そうですね。キャリアはゲームの進行に応じて「ここではこういう技が使えます」という教え方をしていってましたので。そういう意味では、単独のチュートリアルとしてみた場合、その部分はちょっと弱かったかもしれません。
編: ファイターのテクニックに「空手」や「サンボ」がなかったのが、ちょっと残念でした。たとえばリョート選手が伝統派空手を習っていた話は有名ですが、ゲーム中では「キックボクシング」と「ブラジリアン柔術」に設定されています。これらのテクニックは、どのように選定されていったのでしょう?
大塚: 少し前の答えとかぶってしまうんですけど、やはり“枝葉”に手を出したくなるところを(グッとこらえて)基本をちゃんとつくろう、というところに重きを置きましたので……開発を考えると期限もありますので、苦渋の選択で「サンボを外そう」、「空手をあきらめよう」という決断をしました。
編: それぞれ個別にモーションも作らなければならなくなる。
大塚: そうですね。当然クオリティも大事ですし、ひとつサンボの技を入れたから「サンボ」っていう名前を使うのも、好きなプレーヤーにとっては失礼な話ですし。そういうことを考えて、今回テクニックは6種類に限定しました。
編: 当初、テクニックはどれくらいの種類を想定されていたのでしょう?
大塚: 当初は、空手、サンボ、それとレスリングがフリースタイルとグレコ。実際の競技と同じような感じで考えていました。
宮本: 他にも結構ありましたよね。テコンドーやら、カポエイラやら。ネタとしては色々ありましたけど、最終的にやはり幹の部分はこれかな、と絞っていきました。
編: UFCで現在活躍している……1番多いというわけではないですけど、主流ですね。
大塚: ただ、もし「今すぐ作る」となったら、リョート選手はチャンピオンですので、空手の優先度は上がったと思います。
編: ファイターのモデリングが、非常に精密で驚かされます。工程上、さまざまなファイターの資料を見て少しずつ作り上げていくのだと思いますが、なかでも「これは会心の仕上がりだ!」という納得のファイターや、気持ちの入っているファイターはいますか?
大塚: モデルの出来+AIのチューニングが上手くいったところでいうと、チャック・リデル選手は個人的に好きですね。良く闘っています(一同笑)。あと、凄く細かいところになるんですけど、インターバルのシーンで登場するドクター“スティッチ”デュラン(Jacob“Stitch”Duran)というUFCのカットマンがいるんですけど、あの人チラッとしか出ないんですけど、すっごい似てるんですよ! だから、ちょっとそのあたりも見ていただけたらなぁ、と……。
編: そうやって作っていくなかで、制作開始当初と印象が変わったファイターはいますか? そんなに好きなファイターではなかったけど、資料映像などを見て再評価、再認識したファイターなどは?
大塚: 結構多いですね。ぼくらが1番UFCに触れられるのはWOWOWの放送ですから、バックボーンとかはわからない。そういう意味でいうと、最近はWOWOWでも放映されるようになりましたけど、「THE ULTIMATE FIGHTER」という登竜門番組を、パブリッシャーであるTHQさんから資料としていただいてまして、それを全部観たり。前ライトヘビー級チャンピオンであるラシャド・エヴァンスというファイターがいて、見た目であまり好きじゃないなと思っていたんですけど(笑)、チャンピオンになるまでの経緯やインタビューを、開発しながら見てると、ちょっとずつ……。全体的に、UFCにより深く触れていけるので、先ほどあげたラシャド・エヴァンス選手とか、だんだん好きになるというか“気になってくる”というのが、正しいかもしれないですね。そういうファイターが一杯います。日本ではなかなか紹介されないファイターもよく出ますので「あぁ、この人は、こういうファイターなのか」というのがわかってくると、テストプレイでも色々と気になりだします。
宮本: ゲームで強いファイターは、なんとなく好きになってきますね(笑)。「あぁ、なんとなく使ってて強いな」とか。ダン・ヘンダーソンは元々好きだったんですけど、ゲームでも強かったので、さらに好きになりました。
編: オンライン対戦でダン・ヘンダーソンと当たる確率、凄く高いんですよね……。
大塚: 高いですねぇ、確かに。ヘビー級はブロック・レスナー、ノゲイラみたいな感じだったり。能力的に強いファイターを使われる方が多いですね。ただ、時々「あっ、この人使うんだ!?」っていう人に出会えると、凄く嬉しいですよね。
編: アメリカ人で、日本人ファイターを使ってる人に当たると、なんか嬉しいですよね。
大塚: 嬉しいですね(笑)。ゲームには2人しか居ないですけど、そういう人と出会うとニコッとしますね。
編: ゲーム性がシビアなため、オンライン対戦では「ラグ」が結構気になります。国内ユーザー同士なら問題ないのですが、欧米など距離のある地域のユーザーと対戦するときは、実質ゲームにならないときもあります。ゲームデザインそのものがオンライン対戦に不向きなのかなぁとも思えます。入力システムなどの都合上、大変難しいかと思われますが……なにか対策は?
大塚: マッチングに関しては、仕組み自体で極力“回線状況が良好なプレーヤー”を選びます。ただ、ユーザーの数からいくと、日本では発売されたばかりですし、なかなか日本人同士が出会えない状況が続いたりもするので……。
宮本: ゲームの仕様的には、60フレームで動かすとか、リアリティやゲームデザインにおいて重要な部分ではありました。そういった意味で、ラグが影響して細かいタイミングが測りづらいというのは多少ありますけど、完全に向いていない、という形ではないかなぁと思っています。タイミングを求められるというのは、あくまで一発逆転というか、物凄く絞られた仕様だけになっておりますので、ゲームが成り立たないというほどではないと個人的には思っています。
編: 開発側としても、強くはないかもしれないけど、好きなファイターでやって欲しいというのがあると思います。そういったファイターでプレイするとき「より強く闘いたい」という人にアドバイスをお願いします。
大塚: ぼくはティト・オーティズというファイターが好き……今ではほぼレジェンドみたいな位置なんですけど、そのファイターは実際に“徹底的に殴り倒す”というのが有利になっています。好きなファイターでやる場合、そのファイターがどう闘っているんだろう? というのを考えてゲームのなかの選択肢を選んでいただければ、それが有利になっていますので。そういう遊び方をしていただければいいかなと思います。
■ エディットからゲーム中の判定にいたるまで、UFCルールを完全消化
編: オリジナルファイターのクリエイトは、とても細かい項目が用意されていますが、一方で「SmackDown」シリーズなどのように、破天荒というか突飛なキャラクターは作れません。これは前述のように「UFC」という世界観を重視したから?
宮本: 世界観を崩すような見た目は、やはりこのゲームを作るうえで優先順位は低くなっていましたので、そういった面で突飛なものを避けている部分はあります。今回のクリエイトでは、実際にいるファイターと並んで、闘って、遜色のないようなモデルを作ることをコンセプトに進めておりましたので、そちらのほうが優先度が高かった、ということです。
編: 身長などの設定も、破綻がない範疇に収められています。どれだけはっちゃけようとしても、必ず“そこにいておかしくない”ファイターができあがる。身につけるものも、ルールとかで限定された範囲でのエディットですよね?
大塚: そうです。トランクス、スパッツ……ニーパッドとかも最近はゆるくなってきましたけど。基本的にパンツとグローブ以外はつけてはいけない。当然、クリエイトファイターが違反するとUFCのファイターではなくなってしまうので、ルールを遵守しています。
編: “UFCのファイターではなくなってしまう”というのは、重要なキーワードだと思いました。エディットって、実はそこを逸脱するのが面白かったりしますから。そういったアウトライン、UFCのルールは全部提供してもらって、ご覧になられた?
大塚: 開発当初、こちらで入手できるものもありますし、凄く細かいルールは、THQさんを通してUFCに質問しました。「実際のレフェリーに対して、この質問を投げてください」とやったものもあります。
編: それは「こういう状況になったら、どう判定するのか」とか?
宮本: はい。判定基準も、UFCに確認しながら進めていきました。
編: トランクスの件とかもそうですけど「こんなに細かいのか!」などとは思われませんでしたか?
宮本: 「ただ見ているだけでは、なかなかわからない部分がある」と思いました。ゲームを作ってはじめて知ったことも多いですね。判定基準も、ある程度わかっているつもりではあるんですけど、いざ聞いてみると凄く細かいんだなっていうのがありましたし。
編: ちょっとゲームとは外れますが、それを知って実際の試合を観たら、より楽しめたとか?
宮本: それはありますね。試合の見方が、若干変わるところがあります。それを知るまでは「平凡な試合だな」みたいな感じで思った試合が、そういうルールなどを頭に入れながら見ると「あっ、凄い高度な攻防をしている」とか、「この判定なんだよ! おかしいよ!」と思った試合も、その基準を知ると「あぁ、なるほど」みたいな。
編: それがゲームに反映されているということは、ゲームをプレイしている人は元の試合もより楽しめるようになる、ともいえる?
宮本: そうですね。ゲームのほうでも「この判定はUFC的におかしいよ!」とかっていうのは無いように作っていますので。両方楽しめると思います。
編: キャリアモードで、ジム施設が充実していくのがとても面白かったです。ちょっとアバター的な楽しさがあったり。ああいった風景を作るうえで、実際にジム見学や取材にいかれたのでしょうか?
大塚: ジムのモデルを作るため、というので取材に行ったことはないのですが、THQさんに実際に道場に通われているかたがいらっしゃいまして。そのかたが技の参考動画とかを送ってくださるのですが、そのなかに実際の道場の絵がまさしく映っていたりしますので、そういうのも非常に参考になりました。
編: マニア的には、それが特典映像に入ってると嬉しかったりするかもしれません。
大塚: UFCに出場しているジョー・スティーブンソン選手が協力してくださったりとかして。そういう意味では、お宝映像だったりしますね。
編: レビューでも触れましたが、エディット機能ではっちゃけられないぶん、その反動というか“発散の場”として「体毛」がやたら細かくエディットできる、なんてことは?
宮本: ここに特別こだわったかというのは、ご想像にお任せしたいところではあるんですけど(笑)。ただ、今回は外国人ファイターが多いので、UFCに出場しそうなファイターを作るうえでは「体毛の表現」は、わりと重要じゃないかなぁと個人的には思っています。
編: 選択できるならまだしも“濃さ”まで決められるのには、思わず吹きだしました。
宮本: そのあたりは、まぁ色々な、どこかからの強いプッシュがあって、そうなっているのかもしれません(笑)。
■ ダメージ処理など、細かいシステムの話 ~知らなくてもゲームは楽しめます!~
編: ダメージ蓄積は、どういったシステムになっているのでしょうか? スタミナの値も、ダメージ計算に関係してくる?
大塚: ダメージはあくまでもダメージとして入っています。この辺、実は隠しているようで隠していないんですよ。チュートリアルのプラクティスで、ダメージ量が表示されます。
宮本: わりとシンプルに作るために、リニアに“疲れたらだんだん減っていく”というのは、入れていないんです。ただ、完全な疲れた状態になると、強さが変わります。
編: スタミナのリニアな変化は、なにも影響は与えていない? すべて固有?
宮本: 細かいところでは、スタミナが落ちていくとパンチのスピードとかが若干変わったりします。大きく変わるのは、ガス欠状態やロック状態です。
編: プラクティスで表示されるダメージは、スタミナというか“体力的”なものを減らしているのでしょうか?
大塚: このゲームの終わり方というのは“体力”ではないです。それぞれの部位に“耐久値”があり、それが削れられていく値が、プラクティスで表示される値。プラクティスで30と出たら、ヒットした部位から耐久値が30減っていることになります。
宮本: ただ、それがゼロになったからといって即やられるわけではありません。ゼロに近づくほど、やられる確率が高くなる仕様になっています。いちがいに耐久力をゼロにしたら勝ちというわけではないです。
編: 部位のダメージというのは、上段、下段とかではなく、頭、胴とか……。
大塚: あとは腕とか足。
編: ゲーム画面で実際に腕を蹴られていたら、見たまんま腕にダメージが入っている?
大塚: そうですね。結構マジメに当たりをとってますので、パンチでも相手がガードを構えていれば、相手の腕にしかダメージが当たらない。腕を通過して顔面に当たれば、腕だけでなく顔面にも影響を与えます。
編: ガードしていても、その上からダメージが入っていることがあります。これはどう処理されているんでしょう?
大塚: ガードしているときは、ガードしていないときよりもダメージが抑えられています。実際のUFCでもガードしたからといって相手からのダメージをゼロにできるわけではないので、ガード成功のメリットとして、ダメージ量を下げているけども、ガードに使った腕、それで担いきれないダメージは本来の部位……胴体であれば、胴体にも影響します。そのあたりが、たぶん他の格闘ゲームにはない要素だと思います。
編: ガード量って、ファイター固有の差はあるんでしょうか?
大塚: 具体的にガードしたときの軽減率は、基本、ファイターのアトリビュート、スキルが大きく影響しています。
編: 腕にダメージを負っていると、パンチの威力が落ちるといったことはあるのでしょうか?
大塚: 落ちます。足もキックの威力が下がっていきます。
編: 積極的に足に攻撃を仕掛けていくことも有効なわけですね。
大塚: 足、ローキックによるノックアウトはUFCではほとんどないので今回は実装していないんですけど、だからといって足を蹴るメリットがないかというと、そうではなかったりもします。相手の足からの攻撃力も下げますし、ナビゲーションの速度にも影響します。
編: ローキックは確実にダメージを与えるための手段だけかと思っていました……。ちなみに、それらの攻撃力低下は、どれくらい差が生じるんでしょうか?
宮本: 4割~5割くらいです。100とゼロくらい差が生じれば、ですけど。
編: ロック状態に陥る確率は、最初からゼロというわけではないんでしょうか? 部位ダメージで変化する?
宮本: 確率というよりは、短い時間のあいだにどれくらいダメージを受けたかというのが発動条件です。序盤では、たとえば100のダメージを5秒間のあいだに受けてしまえば発動します。後半にいくにつれて、100が50になっていくとか、条件が緩くなるので後半になるほどロックが起きやすい仕様になっています。序盤でも、ずっと棒立ちの人を殴り続けていれば、すぐに起きるんですよ。
編: 後半になるほど疲れてきて、ラッキーパンチ1発で倒れる仕組みがそうなっているのは、なるほどそのとおり、という感じですね。オンラインでも、後半になるほど「ポコッ」、「アッ!」というのが結構あって。やる確率も高いけど、当然やられる可能性もある。出るか出ないかの駆け引き……。
宮本: そういうのが嫌だったら、グラウンドに持っていって、安全にこう……ネチネチと(笑)。リアルな感じではあると思います。実際にも、判定を狙ってポイントを稼ぐというシチュエーションはありえるので、そういった要素は忠実に反映させています。
編: ロック状態を見て、すぐ走っていってもガードされることが結構あるんですが、これは残り体力などで判定されているんでしょうか?
宮本: ロック状態になっても、最初のダメージモーションだけしかいわゆる“硬直”がなくて、そのあとの攻防というのは、普通にちゃんとできるんですよ。ロック状態だからといって、ガードできないということはない。フラフラだからといって何もできない状態のままというのはリアルでもないですし、確定状況みたいなのは極力減らしていこうというゲームデザインでしたので、そういった意味でこういう仕様になっています。実は、ガードにはカウンターとかもできるんです。
編: その瞬間に「もうダメだぁ」と思っちゃうことが多くて。知らなかったです。それで落してる試合が何回かあるなぁ……悔しい。
宮本: ロックになった瞬間は、やはり、ある程度硬直はありますので。そこに関しては何発か喰らっちゃう可能性はありますけど、追撃はガードできる可能性があります。
編: ゲームデザイン的には、防御重視なんでしょうか? 受けて、カウンターで返す、みたいな?
大塚: 防御重視というよりも、ぼくらの目標のひとつとして、ゲーム的に有利な状況を作り出して、たとえばそのファイターの行動を制限しよう、というのはやってないんです。むしろ、そういうゲーム臭い不利さの出し方っていうのはやらずに、意識が半分飛んでいるような状態でも人間はガードできるよね、っていうところ。それは最初にお話した「UFC」らしさをデザインしていくうえでの大きなポイントです。
宮本: 行動を制限せず、効果を落していく方向で調整をしているんですね。ロック状態でガードした場合は、通常のガードよりも断然軽減率が落ちる。それで上からどんどん削られて……そういった調整をかけています。
編: こういった細かく作りこまれ、徹底的に調整された部分は、ライトユーザーさんにはちょっと伝わりにくい部分ではあるかもしれませんね。
大塚: 知っていけば効果的に使えると思うんですけど、知らなくても「やばい!」と思ったらガードを使うと思うんです。その最後の砦であるガードは、すべての状態でやれるので、今話した深いところまでプレーヤーに知っていただかないとやれないゲームにはなっていません。
編: レビューにも書いたのですが、ガチンコでプレイしているのに、きちんと流れができていくのが、本当に凄く楽しい。ただ……オンライン対戦をやってると、ラウンド開始直後、十字キーで拳を合わせにいくと、だいたい走ってきて蹴られるっていう(笑)。
大塚: その瞬間に、相手がどんなやりかたをする人かわかるかなぁと思います。ぼくも必ず拳を出すようにしてるんですけど、だいたい走ってきてドン、ドン! と。
宮本: AIは、拳合わせをしてくれるようになってるんです。だいたい最初にしてくれるんですが、それを自分が無視して殴っちゃうと、次のラウンドからしてくれません(一同爆笑)。そういう細かいところに気づいて「ニヤッ」としていただければ。
編: やりこんでいくと、立ち技、寝技の比率が現実のUFCに近づいていくところが素晴らしいと感じています。ちなみに開発チームには、立ち技派、寝技派、どちらが多いんでしょう?
大塚: それぞれ、ですねぇ。
宮本: まぁでも、基本的な傾向として、開発のなかでもゲームに慣れたというか、勝ちに行く人っていうのはグラウンドにいきますけど、あまり慣れてない状態のときは立ち技メインになっていくという流れはあると思います。これは多分ユーザーさんも同じなのかな、と思っているんですけども。最初はスタンドで入って、慣れてきたらクリンチ、グラウンドで攻防する。その流れは、恐らく開発もユーザーさんも同じ流れではないかと思います。
編: そのあたりが、凄く“総合”格闘技のゲームなんだなと実感させられます。キャリアでファイターを育てていても、穴があるとそこを突かれる。私、かなり歪んだゲーマーなんで「クリンチとか、ゼロでいいよね。いらないよね」と思ってやってると絶対にやられる。
宮本: 一応、弱点を突いてきます。
編: えぇ! AIって意図的に弱点を突いてきてたんですか!!
宮本: はい。相手のパラメータを見て、弱いところを選ぶようになっています。
編: マジですか! 今、凄く衝撃的な話を聞いてしまった気が……。キャリアをやっていて、最初の頃に「特定の方向に特化したファイター」を作ってガンガン勝ってやろうと思ったら、たとえばさっきのクリンチゼロなら、ムエタイ選手に妙に負けるなぁと思っていたんです。膝蹴りチャランボでボッコボコにされて……それはもう、作った側としては「してやったり!」なんですね!?
宮本: 狙い通りです(キッパリ)。
編: ……「素晴らしい」としか言いようがないです。やられた(涙)。
大塚: 総合格闘技なので、そのあたりは総合的にやっていただければ。
宮本: プレーヤーに自信があれば、(たとえばクリンチゼロなら)クリンチに絶対いかれない自信があれば、捨てても大丈夫です(笑)。
編: AIといえば、CPUのリョート選手と対戦した際、あまりにもAIが秀逸で大爆笑してしまいました。リョート選手のファンには大変申し訳ないのですが……これはもちろん意図的に作られているんですよね?
大塚: 意図どおり。リョート選手は、凄く作りやすいファイターでした。ただ、あの……チャンピオンになられて、最近の2試合から考えると、今作るとなったらもう少しアグレッシヴに作ると思います。
宮本: 基本的に、すべてのファイターに対して試合の映像から「こういうスタイルで闘います」という仕様をキッチリ作って、それを元にAIを作成していますので、1番わかりやすいリョート選手だったり、チャック・リデル選手だったりとかそういったファイター以外にも、実際にその人っぽい動きをするように調整をかけています。
編: その動きは、実際のファイターが監修しているのでしょうか?
宮本: 今作品ではやっていません。THQさんを通じて資料を作る段階で「こういうファイターです」という確認はしています。
編: ファイターのAIを作るうえで、1番再現が難しい要素はなんでしょう?
宮本: 総合格闘技の性質上、だいたい闘い方のセオリーが決まっている部分がありますので、スタイルが似通っているファイターが多いのです。そのなかで、似たファイターをふたり並べたときに“違いをどう出すか”は最後まで凄く苦労しました。そのあたりは、得意技の設定であったりとか、距離のとりかたであったり。そういう細かいところの調整で表現をしていますが、パッと見では、なかなか違いがわかりづらかったり。そういう部分は、最後まで悩まされました。
編: 個人的には、そういった違いがやりこむに連れてジワジワ伝わってくるのが、凄く楽しかったです。特にキャリアモードで、ランクによって強さが違ったりとか。そういえば、オプションの「難易度」はキャリアモードにも反映されていますよね?
宮本: はい。オプションの難易度に従って上がっていきます。ただ、そのまま影響しているわけではなく、1番難しいにしていても、キャリアの最初は「そこそこ強い」から始まって進んでいきます。最初のスタートラインがちょっと違うというか、そういう形の影響のさせかたをしています。
編: 流血した部位に追撃すると、ダメージが増えるといったことはありますか?
大塚: 最後は非常に小さい値に調整したんですけど、インターバルでの回復が、若干……ほんの少しですけど、落ちています。とりあげていただくほどのレベルではないんですけど。
編: 開発中は、大きな要素だったこともあるんですか?
大塚: このあたりっていうのは、バランスを考えていくうえで開発段階では結構エゲツなく設定していたことがあったんです。カットって、ガードできないものとして作っていますので、パンチを受けたら、必ず最後は切れるか切れないかっていうふうにしていたのです。それがペナルティを発生させるというのは、大きすぎるんじゃないかと。あと、見た目のイメージとして、やはりファイターの顔をボコボコにしたかったんです。ある程度“切れる率”がありますので、そうなってきたときに、ゲームデザインとして、カットのペナルティを大きくしてしまうとバランスが崩れるのではないか? ということで、ほぼないに等しいところまで調整しています。
編: では、開発段階ではダーティな攻防があったわけですね。カット狙いの……。
大塚: 肘とか、膝とか。
編: 故意のバッティングは?
大塚: バッティングでは切れないようにしてます。完全にルール違反なので(笑)。
編: ああ、そうか。故意に反則はできないですものね。
ユークスのロゴの前にて | 今回は長時間にわたり、システムの細かい点までインタビューに答えていただいた |
■ 「UFC」を知っている人にも、知らない人にも楽しんでいただきたい作品
編: 先日の記者会見ではTHQさんから「今後2010、2011とシリーズを続けていきたい」という言葉がありましたが、先々の展開は?
大塚: 弊社はあくまでも本作に関してはディベロッパーという立場ですので、パブリッシャーのTHQさんが次回作を考えられて、それを弊社に依頼していただけるのであれば、当然もっとやりたいというのはあります。ただ、今の段階では、そういう話はありませんので、お答えしづらいですね。
編: 「UFC」という世界観の再現というお話がありました。同じUFCということで、ほぼ無法地帯だった初期大会のルールでも遊べたら面白かったかなぁ……という気もするのですが、いかがでしょう。
宮本: 個人的には、あったら面白いかなぁとは思っています。ただ、色々と優先順位的なことがありますので、今作では実装の対象になりませんでした。
大塚: 本国のアメリカでは、かつてぼくらがはじめて目にしたUFCというイメージは、実際ほとんど無いんです。あれはあくまでも昔。あの頃って、なんでもありの喧嘩。それから始まってはいるんですけど、現在のUFCを考えたとき、今はスポーツとして見られていますし、ファイターでありアスリートというようなイメージ。ぼくらがまず再現すべきは、昔ではなく今のUFC。気持ち的には入れてもいいのかな? というところはありましたけど、宮本がいいましたように、優先順位的なことから、今回は入れていません。
編: 現地に生の試合を観戦にいかれたことは?
宮本: 開発スタッフ全員ではないのですが、やはりアメリカまでいって実際に試合を見たり。そういうことはしています。やはり参考になりますので。
編: “空気感の再現”という点では、実際に見ていると違いますか?
宮本: そうですねぇ。その辺は大きいと思います。1度も見たことがないものを作るよりは、やはり“生”でちゃんと見たほうが近いものが作れると思います。
編: それでは最後に、ユーザーに向けてメッセージをお願いします。
宮本: 先ほどのグラウンドの話ではないですけど、格闘ゲームとしては新しいことにチャレンジして、技術的にも色々なハードルを越えて作り上げたゲームです。楽しんでいただければ、というのが開発陣としては率直な想いです。
大塚: ちょっと、とっかかりとしては操作は難しいかもしれませんが、試合の勝ち負けというのは、凄くシンプルにしたつもりです。ぶっ倒されたら終わり、関節を決められたら終わり。その単純な気持ちよさを味わっていただければと思います。
編: 本日はお忙しいところ、ありがとうございました。
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(2009年 10月 30日)