インタビュー

【特別企画】妥協のないエフェクトが輝きを放つ「FFブレイブエクスヴィアス」

「BISHAMON」が支える超スマホ級エフェクト開発

1月取材



会場:エイリム会議室

 スクウェア・エニックスが、2015年10月22日にサービスを開始した「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」(以下「FFBE」)。基本プレイ無料のスマートフォンゲームでありながら、新たなクリスタルの物語をテーマにした完全新作の「FF」シリーズとして、エイリムと共同でプロジェクトが進められているRPGとなる。

 今回、ゲーム開発の実務を担うエイリムにお邪魔して、「FFBE」のゲームエフェクトというテーマでお話しを伺うことができた。「FFBE」は、スマートフォン向けのゲームでありながら、国産の3Dエフェクトエンジン「BISHAMON」を採用している。2Dのゲームに3Dのエフェクトという組み合わせは、既存のオーソドックスなスマホアプリのアプローチとは一線を画したものだ。筆者は、本作が何を目的にどのように「BISHAMON」を活用しているのか、大いに関心を持ってインタビューに臨んだ。

 インタビューに応えてくれたのは総勢で5名。エイリムからはプロジェクトマネージャーの鎌田愼司氏、アートディレクターの岩崎優氏、エフェクト担当デザイナーの和泉森人氏の3名、スクウェア・エニックスからはアシスタントプロデューサーとして丁自然氏、さらに本作のエフェクトを支えるエフェクトエンジン「BISHAMON」を提供するマッチロックのエバンジェリスト後藤誠氏も加わって、本作のエフェクトと同様に賑やかなインタビューとなった。

【インタビュイーの皆さん】
左からマッチロック後藤誠氏、エイリム和泉森人氏、エイリム岩崎優氏、エイリム鎌田愼司氏、スクウェア・エニックス丁自然氏

「FFBE」の絵作りは2Dオンリーから3Dとのハイブリッドに

エイリムプロデュース部の鎌田愼司氏。本作のエイリム側プロジェクトマネージャーだ
スクウェア・エニックス第8ビジネス・ディビジョン所属の丁自然氏。エイリムとの間の調整役として奮闘している

 「FFBE」は、スマートフォン向けのゲームということもあって、基本的には2Dグラフィックスで構成されている。これは、開発を担当するエイリムのヒット作「ブレイブ フロンティア」(以下「ブレフロ」)の成功体験から考えて、ごく自然なことだ。「FFBE」の戦闘やイベント中のキャラクター、背景といったメインビジュアルを、2Dグラフィックスで制作することは、対応デバイスを増やすという意味においても、本プロジェクトの基本方針であった。グラフィックスを担当する岩崎氏と和泉氏は、開発のごく初期の段階では、メインとの絵の“馴染み”の良さから、エフェクトは2Dで作成するのが妥当だと考えていたと語る。

 そこで「FFBE」の初期開発では、「ファイナルファンタジーVI」(以下「FFVI」)までの2D時代の「FF」をイメージしつつ、「ブレフロ」の経験則を活かした2Dエフェクトを制作したのだが、なかなか「FF」クオリティに達することができず苦戦していた。自分たちでも納得のいくものではなかったし、スクウェア・エニックス(以下「スクエニ」)側の反応も正直よくなかったという。スクエニ側の方でも、もっとクオリティを上げる支援をしなければと感じていた丁氏は、「FF」シリーズのエフェクトに長年携わってきた高井慎太郎氏に監修を依頼する。

 エイリムサイドにとっては、高井氏の監修によって指針が示されるといった期待と、より高いハードルが設定されるという不安が入り混じる複雑な心境であった。後に「BISHAMON」という強力な武器を手にいれた岩崎氏と和泉氏は、臆することなくチャレンジを続けることになる。

エイリムクリエイティブ制作部長の岩崎優氏。本作でエフェクトのみならずアートワーク全般を統括している

 両氏は、エフェクトの総数についても、今までの「FF」シリーズ作品からの厳選した数になるのだろうと予想していた。ところがこちらも予想に反して、バトルを中心に500種類ものエフェクトを、リリース時点から用意することになった。

 これだけの量を、しかもスクエニ高井氏のお眼鏡に叶う品質で作成するためには、特別な工夫が必要だと感じていた鎌田氏は、以前より付き合いのあったマッチロック後藤誠氏に相談する。マッチロックの3D向けエフェクトエンジンである「BISHAMON」をなんとかメインの2Dゲームエンジン「Cocos2d-x」に対応させられないかという趣旨のダメ元の相談だ。ここで後藤氏から思わぬ朗報がもたらされる。後藤氏が「BISHAMON」開発陣に確認したところ、都合のいいことに、テスト的に「Cocos2d-x」対応をやってみて動作したという段階だったのだ。

 鎌田氏が、このように外部に対策を求める一方で、エイリム社内でも偶然が重なる。エフェクトを担当していた和泉氏が、以前より「BISHAMON」のポテンシャルに惹かれ、「BISHAMON」の個人向けバージョンを用いて自宅で研究していたのだ。岩崎氏を通じてプロジェクトマネージャーの動きを知った和泉氏は、「BISHAMON」の採用を静かに力強くプッシュしていったという。

 エイリム側から「BISHAMON」を使用して試験的に制作した3Dエフェクトをスクエニ側に提出すると、「BISHAMON」の実力を知っていたスクエニ側の評価も概ね良好だった。このようにして「BISHAMON」の導入が決まり、「FFBE」のビジュアルは2D世代の「FF」シリーズを意識した2Dグラフィクスと最新の3Dグラフィクスとのハイブリッドで開発されることとなった。

エフェクト品質を押し上げた「BISHAMON」の役割とは

マッチロック「BISHAMON」のエバンジェリスト、後藤誠氏。「FFBE」の開発裏話を楽しみに参加したとのこと

 そんな試行錯誤を経て採用が決まった「BISHAMON」だが、このエフェクトエンジンが果たした役割は大きいという。

 というのも、スクエニ側からの要求の根底にあるものは、たとえ2D表現の「FFVI」の流れを汲むというビジュアル表現がコンセプトにあったとしても、当時のテイストを踏襲しながら、時代の変化に即した表現にして欲しいというものであったからだ。つまり「FFVI」のエフェクトをそのまま再現するのではダメなのだ。先にも触れたように、ごく初期の提案段階では、2Dのキャラとの親和性を優先して、手書きのパターンアニメの延長と受け取られるようなエフェクトを、スクエニ側に提案していた岩崎氏と和泉氏であったが、「BISHAMON」を採用したことで、他の2Dベースのツールやミドルウェアを使用していては実現し得ないような表現手段を獲得することができた。

 となると、後は具体的にエフェクトで表現する内容と開発者の技能の問題である。それまでエイリムでは2Dに特化した開発を行なっており、3Dに慣れていなかった両氏だが、スクエニ側から参考データとして提供されたエフェクト用3Dモデルやテクスチャデータから、モデルの作りやテクスチャの描き方を素直に習得していった。と同時にイマドキの「FF」らしい“自然なエフェクト表現”についても理解を深めていった。

 雷のエフェクトを例に挙げると、「FF」では天から地へ“雷が落ちるさま”に中割りを割いて描かないのだという。あまりにデフォルメされた表現を嫌うからだ。人間がナチュラルでリアリティがあると感じる雷は、ほんの一瞬空全体が明るく輝いたかと思うと、次の瞬間には、雷光はすでに天と地を繋ぐように走っており、その雷の筋の“幹”の部分は連続したままで、中間の位置や太さを変えたり“枝”の部分のみ空中に消失したりする。時間経過による動きの量も一定ではなく、動きには必ず緩急がある。監修作業を通じて、両社のエフェクトに関する価値観のギャップは次第に埋まっていくことになる。

 こうした結果、エイリム側で制作されたエフェクト、特に「フレア」、「メテオ」、「ホーリー」といった高位魔法のエフェクトは、スクエニ高井氏から高い評価を受けることができたという。「BISHAMON」の採用により、エフェクトそのものをゼロからどうやって実現するかの部分で悩む必要がなくなり、魔法のイメージを膨らませたり、演出の流れを理にかなったものにするといった、より上位のレイヤに集中できたことも大きいと、岩崎氏と和泉氏は語っていた。

【「FFBE」エフェクト集「サンダー」】
「FF」らしさを追求して作られた「サンダー」

【「FFBE」エフェクト集「フレア」】
スクエニ高井氏に認められた「フレア」

【「FFBE」エフェクト集「メテオ」】
スクエニ高井氏に認められた「メテオ」

【「FFBE」エフェクト集「ホーリー」】
スクエニ高井氏に認められた「ホーリー」

【「FFBE」エフェクト集「ムービーとのハイブリッド」】
ムービー演出とエフェクトと実機エフェウトのハイブリッド

エイリムクリエイティブ制作部の和泉森人氏。「FFBE」のエフェクト制作実務を一手に引き受ける

 とはいえ、「BISHAMON」を使用して、3Dでエフェクトを実現する上での苦労もあった。ポリゴンに貼り付けたテクスチャに透明部分が含まれているピクセルが多いと、そのポリゴンは描画コストが大きく、非常にパフォーマンスの悪いものとなってしまう。特にエフェクトが画面の手前に向かって飛んでくるようなものは、画面中に占める面積が増えてしまい負荷が大きい。

 もっとも、これは必ずしも「BISHAMON」を使ったからというわけではなく、スマートフォン環境のGPU性能に由来するものではあるのだが、3Dの経験に乏しかった岩崎氏と和泉氏は、最初はどうやって解決すれば良いか分からなかったという。

 これは、2Dで制作してきた開発者が陥りやすい罠で、システム的には3Dを使っていても、画面に向かって正対させたポリゴンに、エフェクトの形状をテクスチャで絵として描くイメージから抜けられないことに起因する。たとえば、シャボン玉のような球体のエフェクトだとすると、その球体を絵としてテクスチャに描いてビルボードに貼り付けてしまうのだ。

 ところがこういった手法で制作してしまうと、球の外周の外側にあたる部分にも透明なピクセルが存在することになる。3Dオブジェクトを最終的に2Dに変換して画面を塗りつぶしていくために1ピクセルの色を求める計算を、この透明な部分までやらなくてはならなくなるのだ。これを素直に球の3Dモデルに置き換えると、ある程度滑らかな球を表現するため必要となるポリゴン数は増えてしまうものの、球の外周の外側には何も存在しないから、その部分の計算が不要になる。

 エフェクトの場合、なかなか透明や半透明なしというわけにもいかず、また、エフェクトがパーティクルの場合、より華やかに派手にしようとすると、同時に画面に描画される量も非常に多くなる傾向にあるから、3Dモデルに置き換えることによる負荷軽減は大きい。

召喚演出エフェクトを画面表示のカメラ位置(左)と別アングルのカメラ(右)から撮影。エフェクトの作りが見て取れる

ビルボードをアタッチしたパーティクル(左)と3Dモデルを活用したパーティクル(右)の比較。見た目に差異はないが、画面左下の表示から最低/最高フレームレートは10FPS以上違うことがわかる

 加えて、エフェクトが発光体の場合、中心部分に輝度の高い“芯”の部分を描く必要があるが、こういった輝度の高い部分を表現するために、当初はポリゴンを重ねて表現していることもあったという。これを1枚のテクスチャに輝度を変えて描いたり、マルチテクスチャを活用して1つにまとめることで、エフェクトの量的な部分をも最小限にとどめる工夫をしていった。

 マッチロックからのサポートもあり、次第にこれらのノウハウを蓄積していった岩崎氏と和泉氏は、最終的に、たとえ見た目上はまったく変化がないとしても作り直しをいとわず、かなりの部分を置き換えて負荷軽減に努めた。

 その結果、たとえ同時に6体のキャラクターにリミットバーストのド派手なエフェクトを表示しても、今となってはかなり旧世代となってしまったiPhone4sでも、一瞬の低下を除いて30FPSのフレームレートを維持するというプロジェクトの目標を達成することに成功している。フレームレートを常に意識して開発してきた結果、今では制作中のエフェクトをテストモードで再生させれば、開発用のフレームレート表示を見なくても処理落ちに気付き、データのどのあたりをどう軽量化すれば良いのかアタリがつくようになったという。

【クリスタル分解図】
左から、ベース用モデル、光沢用モデル、乱反射とハイライト用のモデル。「BISHAMON」では、モデルに質感設定をすることはできないため要素別に3つのモデルに分けている
上記のモデルを3つ重なるように組み合わせてクリスタルを表現
組み合わせたモデルに対して、さらにグロウやパーティクルなどのエフェクトを加え、実際の召喚演出で使用している

【FFBEで使われているエフェクトのサンプル】
メテオのエフェクトパーツ
強化演出を正面から見たところ。実際にプレーヤーが目にしているものと同じ視点
強化演出を横から見たところ。エフェクトモデルをあらかじめ変形させて、キャラクターや背景と整合性を取っている
リミットバーストのエフェクトを正面から見たところ。実際にプレーヤーが目にしているものと同じ視点
リミットバーストのエフェクトを右から見たところ。強化演出同様にプレーヤーカメラから見て、キャラクターや背景と同一のパースになるように配置
ケフカの”破壊の翼”エフェクト
上記エフェクトで使用されているケフカ翼のテクスチャ
ケフカ翼のテクスチャを貼ったモデルを「BISHAMON」上で1つに
上記の重なり順などをわかりやすく色分けしたもの
完成した翼をほぼ真横から見たもの。これをアニメーションさせてエフェクトを表現している
実験体8号の登場シーンのエフェクト。テクスチャに絵として書き込んだ素材とパーティクルエフェクトを「BISHAMON」で組み合わせている

「BISHAMON」に死角はないのか

 エイリム鎌田氏は、今後も引き続き他のタイトルで「BISHAMON」を使っていくのか、という筆者の問いに対して、「BISHAMON」を使うのはゲームの要求する表現にマッチするかどうかが鍵で、「プロジェクト次第でケースバイケース」としたものの、「BISHAMON」に対して一定の信頼を置いているように感じられた。また、スクエニ丁氏は、同社内で「魔法科高校の劣等生 LOST ZERO」(参考記事)など、すでにいくつかのスクエニタイトルで採用実績があることを明らかにした。

 では、このようにエイリムやスクエニから信頼を得ている「BISHAMON」に死角はないのだろうか。鎌田氏は、“ゲームの要求する表現にマッチするかどうか”が採否のポイントだということから逆説的に、「BISHAMON」が積極的に幅広く機能をサポートしてくれると活用の幅が広がり、採用の可能性は高まると、「BISHAMON」の機能強化に対する期待とも注文とも取れる発言をしていた。

 例として鎌田氏が示したのは、メインの絵作りがトゥーン調のものでもマッチするようなエフェクト表現の機能で、現状「BISHAMON」が得意とする、やや生っぽい艶っぽい表現とは対極に位置する。一方で、実務を担う岩崎氏や和泉氏は、ブラーなどのポストエフェクトの機能を熱望していた。

 これらのリクエストに対して、マッチロックの後藤氏は「BISHAMON」の進化について、まずは安定化、次に足りない機能の追加を挙げた。現状やりたいことが山積しているのに対して人材が不足していることを問題点としながらも、リクエストのあったポストエフェクト機能の追加にとどまらず、ゆくゆくはプレビューの強化やカットシーンの作成機能を追加する構想があるとしていた。

「BISHAMON」のエフェクトデモ画像。ハイコントラストで見栄えのする3Dエフェクトをゲームに導入できるのがウリ(制作協力:(株)アグニ・フレア)

 機能的なものに加えて、互換性の課題から最新版を追いかけにくいという問題点も挙げられた。「BISHAMON」の最新版では、エフェクト描画速度向上や、省メモリ化といった改良が行なわれているのだが、旧バージョンからのメジャーバージョンアップにあたって、ゲーム側で何もしなくてもデータの変更やエンジンの再組み込みができるというわけにはいかないこともあるようだ。事実、実際に検証したわけではないとしながらも、本作でも最新バージョンへのバージョンアップを検討したものの、メリットよりデメリットの方が大きいと判断している。

 一方の「BISHAMON」にとっても、バージョンを追いかけるということは、なかなかやっかいだ。下位レイヤに位置するOSのバージョンアップ、対応するゲームエンジンのバージョンアップ、対応グラフィックチップの追加があっても、互換性を維持しなければならないところに苦労しているという。それでも、こうした困難や問題点を克服しながら「BISHAMON」は着実に進化している。その想いは、後藤氏による、「BISHAMON」をデザイナーにとって使い易いツールにしていきたい、という一言に象徴されていると感じられた。

 こういった思想は、回を重ねること5回を数えるゲームエフェクトコンテストといった、マッチロック独自の取り組みにも表れている。技術的には確かなものを持っている同社だけに、募集中の人材が順調に集まりさえすれば、今後の「BISHAMON」にも大いに期待できる。

【「FFBE」エフェクト集「クリスタル」】

【「FFBE」エフェクト集「謎の少女」】

レインを取り巻く人間関係が明らかに!?2016年の新展開は

 インタビューでは、「FFBE」の今後のアップデート計画について、スクエニ丁氏の口から、数多くの新要素が飛び出した。

 まずは、キャラクターの追加。1月下旬より、ストーリーの進行に応じて、味方になるキャラクターが登場する。キャラクターに加えて、新たな幻獣も、それぞれ独自の必殺技を持って続々と登場する。次に、物語の根幹をなす、多彩な敵キャラクターも徐々に姿を現してくる。本作の強敵である6人のヴェリアスは、それぞれがメインキャラクターたちと浅からぬ因縁を持っているのだが、特に常闇のヴェリアスは、主人公のレインとの間と非常に深い関係があるという。

 その他にも、時期は未定ながら、スクエニ内のハイエンドCG制作チームヴィジュアルワークスが手がける新しいメカも登場するようだ。これらの新要素は、すべてビジュアルの追加を伴うもので、今後もエフェクトのみならずビジュアル全般で、モバイルプラットフォームにおける新たな「FF」表現を目の当たりにできそうだ。

三社の信頼関係が結実した「FFBE」。さらなる進化に期待!!

本インタビューに答えていただいた皆さん。それぞれの表情からもお互いの信頼関係がうかがえる

 「FFBE」は、本作に関与する関係者それぞれが、自分の役割に徹した結果が結実したものといえる。総合力の勝利だ。7年以上もブレることなくエフェクトミドルウェアに取り組んできたマッチロック。「ブレフロ」の成功に安穏とすることなく、また「FF」シリーズのプレッシャーに押しつぶされることなく、挑戦を続けたエイリム。加えて、スクウェア・エニックスによる、自社開発作品同様のクオリティ意識とバックアップ体制が、「FFBE」のトータル品質を支えている。

 今回のインタビューの発言の節々から、三者の強固な信頼関係を垣間見ることができた。それもこれも苦楽を共にし、二人三脚ならぬ三人四脚でここまで「FFBE」を創り上げてきたことによるものだろう。特に、後藤氏からは「BISHAMON」を役に立つものにしたいという願い、岩崎氏と和泉氏からは「FF」の名に恥じないものを作りたいという素直な想いがひしひしと感じられた。確固たる技術に支えられ、相互の信頼関係に裏打ちされた「FFBE」という作品は、息の長いサービスを展開するに違いない。今後の「FFBE」と「BISHAMON」の進化に、引き続き注目していきたい。

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(谷川ハジメ)