コーラス大柳の「ためにならないインディゲームレポート」

iPhone Xを買ったらまずは備えよ

カバー装着とApple Care +加入のススメ

11月3日発売開始

価格:112,800円より(64GBモデル、税別)

 コーラス大柳です。iPhone Xが手元に届いて1週間が経過しましたが、届いて最初にやったことはケースを装着すること、Apple Care +に加入することでした。ゲームの主力プラットフォームがゲーム機やPCからモバイルに移って久しいですが、皆さんが普段あたりまえのように使ってるiPhoneやiPad、よくよく考えてみるとそこいらのゲーム機より数倍高価な品なのです。

 今回発売されたiPhone Xの場合、256GBモデルで税込140,184円。(Apple Storeで購入した場合)これはもうちょっとしたゲーミングPCと同じ価格帯で、ちょうどPS4 ProとXbox One XとNintendo Switchをあわせた金額に匹敵します。目下のところiPhoneはモデルチェンジのたびに価格が上がる傾向があり、来年以降さらに価格が上がる可能性も考えられます。恐ろしいですねえ。

箱を開けたらまずはケース装着!

 そんなちょっとした舶来製高級品を毎日片手でこすりまくっているのですから、手からポロッと落としてしまった「真実の瞬間」を迎えたときの備えはやっておくにこしたことはありません。14万超えのデバイスであれば誰でも気軽に買い換えられるものでもないはず。iPhone Xを買ったら最初にすること、それはいじり倒すのではなく備えです。最新機を入手した喜びに任せて使い始めてはいけません。

 備えといってもエンドユーザーができることはぶっちゃけ2つしかありません。1つはケースを付けること、2つ目はApple Care +に加入することです。「そんなの当たり前だろ」っていう声も多いと思いますが、意外にも裸族でApple Care +未加入という使い方をしている人は多いように見受けられます。忠告です。やめましょう。

Apple Care +の加入状況や保証期間などはApp Storeで提供されているApple サポートappで確認できる

 なぜ2つの保険をかけておくことが重要なのか、それは単純に修理交換代金が高額だからに他なりません。Appleの修理サービス料金のページを見てみましょう。

 Apple Care +未加入時のiPhone Xの修理料金を見ると、画面損傷は31,800円、その他(=本体交換)は驚きの60,800円です。しかもこれは税抜価格なので、税込にするとそれぞれ34,344円、65,644円となります。本体をうっかり地面に落として割ってしまった場合、問答無用でXbox One X+ゲーム1本、そこそこいいブランドのバイク用ツーリングタイヤ前後セット、iPhone 7 (32GB)の新品などが買えてしまう金額を背負ってしまうのです。これはマズいですよ!!

 ちなみにiPhoneの場合、ライトニング端子が壊れた場合も修理ではなく、修理交換となります。端子の金属部分が剥き出しなのでこの部分が腐食しやすいそうです。毎日使ってるから気にしなくなっていますが、実はiPhoneはメチャクチャデリケートな電子機器であることを頭の片隅においておきましょう(Apple Storeで聞いたところ店舗で使っているライトニングのケーブルは端子の腐食や劣化回避のため定期的に交換しているそうな……)。

Appleウェブサイトより。保証期間が切れたり、保証対象外の破損(落下や水没など)の修理金額は高価だ。(が、ウェブで明示されているので明朗会計とも言える)

 閑話休題。まずはケースですが、iPhone Xを買い箱をあけて本体を取り出した瞬間にケースをつけてしまいましょう。ガラスで覆われた工芸品のような素晴らしいボディを堪能するのはこの瞬間だけです。私もiPhone 5sまではいわゆる裸族でしたが、6Plusが出た時にケースをつける派に転向しました。やっぱり年に何回かはうっかり落としちゃいますからね。

 ボディが金属のみであれば、落としても傷つくかへこむくらいで済みますが、ガラスが圧着されていると割れたり欠けたりしてしまいます。なつかしのiPhone 4/4s時代の再来です。前面も後面も割れてメタメタの状態で使ってる女子高生とか電車で見かけた覚えのある人も多いはず。

 ちなみにスクリーンを保護するシートですが私は必要ないと考えています。使用を重ねていくうちにヘアライン傷のようなものはどうしてもつきますが、歴代iPhoneを使用してきて、それが見た目や使用感に影響することはほとんど経験がありません。

 後述のApple Care +のお世話になれば低負担で修理ができるので、よっぽどヒドイ状況になったら修理に出せばいいと考えているのも理由です。風呂場で裸になって埃が入らないよう、慎重にシートを貼り付けるより、最初からストレスなく使う方を私は選びます(笑)。

 ケースは持った時のグリップ力をあげる効果もありますので、すっぽ抜け防止にも役立ちます。おすすめは純正のレザーケースです。カラーバリエーションも豊富で非常にタフなケースで、私はiPhone 6 Plus時代から3代にわたってお世話になっています。

 このケースは私がバイクツーリング中、山梨県の某山道で2度ホルダーから転落させても本体に傷ひとつつけなかったという事例があり(運良く背面から落ちたというのもあるでしょうが)絶大な信頼を寄せている逸品です。サードパーティー製よりやや高めなのですが、買って損はありません。ガラスで覆われたiPhone Xを落とした際のダメージ軽減に大いに役立ってくれるでしょう。

上がiPhone 6s Plusで下が7 Plus。バイクのカーナビ代わりに使っていたらどちらもすっかり汚くなってしまった。6s Plusのケースに傷が目立つのは本文で書いた通りバイク走行中に落としたから

スマートフォンは日々使う物なので小さい傷などはどうしてもついてしまうし、壊すリスクは常にある。しかし壊れてしまった後の負担は自衛策を講じておけば軽減できる

 Apple Care +ですが、これは今回の修理代をみると今後の新機種から加入は必須になったなと思います。このサービスは要するに2年満期の掛け捨て保険です。iPhone Xの加入費用は税込で24,624円で、高い本体購入価格にくわえて、さらに払うのか……という抵抗感はあると思いますが、通常より1年長い保証と、期間中修理交換が必要になった場合は計2回まで11,800円で対応してもらえます。つまりApple Care +加入費用と修理交換費用を足しても、無保証状態で修理交換を行なうよりも28,976円安くあがることになります。まさに転ばぬ先の杖というやつです。

 画面損傷のみ、という場合もApple Care +の適用期間中は3,672円(税込)で対応してもらえますが、無保証だと34,344円となり30,672円の差。こちらもApple Care+加入費を差し引くと6,048円安くあがります。(こちらも修理交換含めて計2回まで。)

 もちろん、期間中なにごともなければ24,624円はそのまま消化されてしまうことになりますが、前述の通り掛け捨て保険のようなものですから、そこは「何事もなく次のiPhoneにバトンタッチできてよかった」と考えるようにしましょう。

 Apple Care +は本体購入と同時に加入しなくても、購入から30日以内であれば実店舗でも購入が可能です。(その際は無傷の状態かチェックが入ります。)店舗で加入する際のメリットとしてはクレジットカード決済以外に現金支払もサポートしている点です。チェックをパスすれば、その場で有効となります。

 iPhone Xを提供しているキャリア各社もApple Care +に加えて自社独自のオプションを提供しています。例えばauの場合はApple Care+とau端末サポートで4年間同等のサポートが受けられるサービスを展開しており、1カ月あたり1,190円で契約可能です。ただし2年間のみの使用することを想定すると、この価格は通常のApple Care +に比べると割高になりますので、自分が想定している使用サイクルを考慮の上、検討すると良いでしょう。