レビュー

「ディズニー イリュージョンアイランド 〜ミッキー&フレンズの不思議な冒険〜」レビュー

クラシックでかわいいミッキーたちと不思議な島を駆け巡る! 協力プレイで楽しさ倍増

【ディズニー イリュージョンアイランド 〜ミッキー&フレンズの不思議な冒険〜】

7月28日 発売予定

価格:
パッケージ版 5,478円
ダウンロード版 5,400円

 Disney Gamesは、Nintendo Switch用アクションアドベンチャー「ディズニー イリュージョンアイランド 〜ミッキー&フレンズの不思議な冒険〜」を発売する。価格はパッケージ版が5,478円、ダウンロード版が5,400円。

 本作はウサギのようなキャラクターのホーカンたちに騙されて「モノス島」に呼ばれたミッキー、ミニー、ドナルド、グーフィが、盗まれた3冊の魔法の本を探してほしいとの依頼を受けて島を駆け回るアクションアドベンチャーゲーム。ピクニックに誘われてモノス島を訪ねたはずが、魔法の本を盗んだ犯人を追ってほしいとホーカンたちに頼まれたミッキーたち。ドナルドは帰りたがるが、「ヒーローになろう!」とミッキーが依頼を引き受け冒険が始まる。

 プレーヤーは魔法の本を求め、ミッキーたちを操作しながら様々な道具を使って「モノス島」を冒険する。ミッキー、ミニー、ドナルド、グーフィの4キャラクターをそれぞれ操作でき、どのキャラクターを選んで冒険してもストーリー進行に変化はない。自分の好きなキャラクターを選んで冒険できる。

 本稿では、本作をプレイして感じた本作の魅力をお伝えしたい。

【事前予約トレーラー『ディズニー イリュージョンアイランド 〜ミッキー&フレンズの不思議な冒険〜』事前予約トレーラー】
左からグーフィ、ミッキー、ミニー、ドナルド
ミッキーたちをピクニックに誘うふりをしてモノス島に呼び出したホーカンたち

クラシックなデザインのミッキーたちが表情豊かに描かれる

 本作で活躍するミッキーたちは現在のデザインよりも少しクラシックな印象を受ける。ただ、クラシックといってもそこに現代的なデフォルメがされており、古さは感じられない。クラシックかつ新しいミッキーたちという印象だ。そんなキャラクターたちに原作同様の日本語ボイスが入って、表情豊かに動くので斬新だ。

 筆者はミッキーやグーフィの表情も好きだが、特にミニーの感受性豊かな性格を感じられる表情がかわいらしいなと感じた。もちろん同様に自分に正直なドナルドも非常に表情豊かでかわいい。

 ムービーだけでなく、フィールド上でもさまざまな表情を見せてくれるので、キャラクターたちを眺めているだけでも癒やされる。

 なにより、このミッキーたちを自分の手で動かせることが楽しい。普段はディズニーランドやアニメーション作品で“見て楽しむ”ことが多いミッキーたち。ゲームならではの没入感でミッキーたちになりきり、“動かす楽しさ”を感じられる。

 また、キャラクターだけでなく、背景もカラフルな色合いで描かれており、まさにディズニーのアニメーション作品の中に入ったような世界観を楽しめる。プレーヤー自身がキャラクターを操作するので、よりその世界観に没入できることが嬉しい。フィールドを進んでいくと、どんどん島の景色も変わっていくので、より1つの島を舞台にしつつも、冒険をしている感覚を強く得られる。ディズニーの世界観を楽しみながら、ミッキーたちの冒険もしっかり楽しめる。

筆者はミニーの表情がお気に入り
ころころ変わってとてもかわいい
自分に正直なドナルドもかわいらしい

ミッキーたちが縦横無尽にモノス島を駆け回る

 本作の特徴としてにミッキーたちが訪れた「モノス島」全体が1つのステージになっているということがあげられる。ステージの切り替えなどはなく、島の中を行ったり来たりしながら魔法の本がありそうな目的地を目指す。

不思議な「モノス島」で盗まれた本を探す

 ミッキーたちはフィールド上にあるさまざまな障害物を飛んだり、泳いだり、登ったり、飛び降りたりしながらモノス島を探索していく。プレーヤーは左スティックでの移動と2つのボタン(BとY)でさまざまなアクションを起こすことができる。最初はジャンプや水面を泳ぐといった基本操作しかできないが、フィールドを探索していくうちに新アクションを覚え、探索できる場所が増えていくので探索がより楽しくなる。

 ミッキーたちは戦うことはなく、危険な場所やエネミーを回避しながら、行くことができる場所を拡大していく。エネミーや危険な場所に触ってしまうとミッキーたちのライフが減ってしまい、全てのライフがなくなってしまうと倒れてしまい、近くのチェックポイントからやり直しだ。

とげとげのエネミーがうろついている
倒れてしまうとポスト型のチェックポイントから再スタート

 出会ったエネミーたちを倒すことなく進むので、エネミーたちの動きに常に気を配ることが重要となる。エネミーの動きと今できる能力を使って今いるフィールドをどうやって乗り越えていくかを考えながら進んでいくので、うまく立ち回れた時の達成感が大きい。先に進むにつれてエネミー以外にもいろいろな仕掛けや障害が出てくるので、その都度どうやって進んでいこうか考えるのも楽しい。

エネミーの動きと動く床などいろいろな動きのタイミングを読みながら切り抜ける方法を考える必要がある

 また、モノス島には、先に進むために必要なアイテムを至る所で開発している、ピンクのワニのマジーがいる。最初は普通のジャンプしかできないミッキーたちだが、マジーに会うたびにブーストジャンプや壁ジャンプなどさまざまな能力を手に入れられる。

マジーは至る所でミッキーたちに役立つアイテムをくれる
マジーとの掛け合いも見ていて楽しい
マジーのおかげで垂直な壁もすいすい登れる

 マジーがくれたアイテムの能力を使うと今まで行けなかった場所へと行けるようになる。新しい場所に行くと新しい発見をしてワクワクする。また今は行くことができない場所を見かけたり、まだ動かせないギミックを見つけると、どんな能力を今後使えるようになるのだろうと先に進むのがより楽しみになる。

ハテナマークの看板があるところはまだ行くことができない
割れ目が入った橋はまだ解き方がわからないギミック。見たことのないギミックを見つけるとこの先手に入れる能力を考えてワクワクする

 その他、「モノス島」には様々なアイテムが隠されている。新しいエリアに行くためのカギや集めることで報酬がもらえる「カガヤキ」、収集品のカード「トークン」など収集アイテムがたくさんある。カガヤキは道中でどんどん集めていくと報酬がもらえるので、道中で積極的に集めてほしい。今回紹介したもの以外にもいろいろな収集品があるので散策しながら探してみるとおもしろい。またモノス島の中には至る所に「隠れミッキー」が存在しているそうで、ストーリーが進んでいくと、その場所で仲間たちと写真を撮ることができる。

新しいエリアには行くために「カギ」を探す
白くぷかぷか浮いているのがカガヤキ。集めていくと報酬がもらえる
ミニーの左側にあるのがトークン。場所によってはステージに溶け込んでいて探すのが少し大変だ

 冒険を続けていくと魔法の本を盗んだ泥棒たちと直接対決することになる。ただ、ミッキーたちはほかのキャラクターに攻撃をすることができない。そのため泥棒を倒すには泥棒が仕掛けてきたギミックを壊して、泥棒に少しずつダメージを与えていく必要がある。泥棒たちはギミック以外にも様々な妨害を仕掛けてくるので、その妨害も避けながらギミックを破壊する。今持っている能力で、どうやって泥棒に立ち向かっていくかを考えることが大事だ。

泥棒との直接対決は直接攻撃ができないからこそ戦い方をとにかく考える

 また、本作にはイージー、ノーマル、ハード、エキスパートと4種類の難易度が用意されている。といっても難易度によってライフ数が変動するだけで、エネミーの強さやステージ全体の難しさが変わるわけではない。難易度はゲームを再開する際に選びなおすことができるので、難しいと感じたり、逆に簡単すぎると感じたら難易度を設定し直せるのも楽しめる要素となっている。

家族と! 友達と! オフラインで協力プレイ!!

 本作は1台のNintendo Switchで最大4人まで一緒に協力プレイすることができる。

難易度もプレーヤーごとに設定できる

 協力プレイならではの能力も存在しており、他のプレーヤーとハグすることでライフを1つ増やす「ハグ」、他のプレーヤーを飛び越えてジャンプの飛距離を伸ばす「ウマとび」、上に上がれないプレーヤーをロープで補助する「ロープドロップ」などがある。1人1人でプレイするだけでなく、プレーヤー同士で助け合える要素があるので、お互いに声を掛け合ったりしながらプレイするのが楽しい。

 また協力プレイ中は、1人のプレーヤーが倒れてしまっても、他のプレーヤーが次のチェックポイントに到達すると復活することができる。

ハグをするとライフが1つ増える
ウマとびでちょっとだけ遠くに飛べる
ロープドロップでうまく登れないプレーヤーを引き上げられる

 本作は、1人でプレイしても十分楽しいが、誰かと協力することで楽しさが倍増する。特に協力プレイでしか見られない助け合うアクションが、ミッキーたちのディズニーらしい世界観を感じられて良い。操作も非常に簡単なので普段ゲームをしないような友人同士、親子、祖父母と孫など、誰とでも楽しめるはずだ。気軽にゲームしようよと誘えるのは嬉しい。

 フィールドの中にはさまざまな仕掛けなども用意されているので、どう攻略していくか1人で黙々と考えてもおもしろいし、誰かと一緒に考えながら試行錯誤して進んでいくのもおもしろいと感じた。フィールドを進んでいくにつれてどんどん新しい要素が出てくるため、常に攻略方法を考えていくのも思考のマンネリ化することなく新鮮で楽しい。

 また、ミッキーたちの関係性を知らなくても、本作の最初のムービーを見るだけで、なんとなく4人がどういう関係性なのかわかるので、気軽にディズニーの世界を楽しめるのもよかった。ぜひディズニー世界を体験してみたい人はプレイして楽しんでほしい。