「ゲーミング着る毛布 ダメ着4G」レビュー

ゲーミング着る毛布 ダメ着4G

ただ暖かいだけじゃない。練り込まれた多機能性でゲーマー“ダメ”まっしぐら!

ジャンル:
  • ホビー
発売元:
  • バウヒュッテ
開発元:
  • バウヒュッテ
価格:
オープン価格
発売日:
2019年11月7日

 「ゲーミング着る毛布 ダメ着4G」には“ダメ”という言葉が含まれているが、これは必ずしも「ゲーマーを堕落させる着衣」を意味しているとは筆者は解釈していない。むしろ、ゲーマーを取り巻く暖かさをサポートすることで、冬でもゲームに神経を研ぎ澄ませられる最高の衣服だと今では感じている。

 ゲーム以外の生活が疎かになるという点では確かに“ダメ”であり、一度着たら着替えたくなくなるという点でもかなり“ダメ”ではあるが、それが何だというのか。社会的規範なんかもろともせず、言うなれば積極的に“ダメ”になりながら、猛烈な時間を費やしてゲームを攻略、あるいは上達していくのがゲーマーではないだろうか。そういう点で、「ダメ着4G」の“ダメ”は、ただただ“ゲーマーにとっては最高”という意味だと思うのである。

殺気を放つ犯罪者のように見えますが、気持ちは「ダメ着4G」の着心地でスーパーリラックスしている状態です

 というわけで今回ご紹介するのは、バウヒュッテの「ゲーミング着る毛布 ダメ着4G」だ。9月に開催された東京ゲームショウ 2019で展示されており、当時の着心地は現地レポートでもお伝えしているとおり。この夢の詰まった本製品が、いよいよ発売になる。

 TGS2019当時はまだまだ気温も温かったが、11月を迎えてそろそろ冬本番といった最中での発売だ。実際に使ってみて、どんな着心地だったのか。そのあたりをさっそくレポートしていきたい。

ゲーマーに寄り添う機能満載! 「ダメ着4G」の特徴をチェック

 そもそも、「ゲーミング着る毛布 ダメ着4G」とはどんな製品なのか。順を追って説明すると、全体としては「つなぎ」のような衣服になっている。足の部分から履いて、腕を通して装着。体前面のチャックを上げて、フードを被って完成、といった感じだ。

 生地はベルベッドのような厚みと光沢があり、手触りはスベスベ。外から触っても気持ちいいが、着るときもスルッと腕や足を通すことができる感触が心地よい。生地の厚みと起毛によって、あっという間に全身が温まるのはさすが「着る毛布」なだけある。ただここまでは、単なる「着る毛布」である。

 いかにもゲーミング製品らしいのは、この先。つまり、頭、手、足、そしてお尻に「ダメ着4G」ならではの機能がついていることだ。

 まず頭には、フードとネックウォーマーが付いている。フル装備にすれば頭と顔をすっぽり覆うことができ、顔に冷気が一切当たらない状態を作り出せる。そのまましばらくすると眠気が襲ってくることになるのだが、口と鼻の前にネックウォーマーがある状態で寝てしまうと危険なので、そこだけは注意だ。目だけ出したり、鼻より下だけを隠したり、用途と寒さに合わせて対応できるのがポイントと言える。

フード+ネックウォーマー。かなりの暖かさがある

 またフードの側面にはスリットがあり、フードを被ったままヘッドフォンやイヤフォンを装着できるようになっている。ヘッドフォンのイヤーカップ部分が大きすぎるとスリットのサイズに合わないこともあるが、イヤフォンならまったく問題ない。「ダメ着4G」の外から付け外しができるので、「今イヤフォンがほしい」というときにサッと使える。

 手の部分はミトンがあり、手全体をミトンにしまっても、親指だけ出しても、手全体を出してもいい。足も同様で、足先をぜんぶしまっても、足首から下を出してもいいようになっている。これも、用途と寒さに合わせて対応できるというわけだ。

手は可変式。出してもいいし出さなくてもいい

 そして極めつけはお尻部分。腰の後ろのあたりをグルっと回り込むようにジッパーが付いていて、開けるとお尻が露出する。これは公式名称「着たままトイレシステム5.0」機能で、つまるところ「ダメ着4G」を着たままトイレで用を足せますよ、ということ。実際使ってみたが、確かにきれいに用が足せる。いける、いけるぞ「ダメ着4G」!

全身を後ろから見た図。腰の上辺りにあるのが「着たままトイレシステム5.0」ことトイレ用ジッパー
トイレシステム使用例。ジッパーを下した際のこちらの画像は、公式サイトダメ着2019年ver「着たままトイレシステム4.0」より

寝ても覚めても、24時間着ていられる脅威の着心地

 「ダメ着4G」は最初、あまりに暖かいので「ずっと着ていたら暑すぎることもあるのでは」と思っていたのだが、想像以上に臨機応変に対応できる。体前面のジッパーを開けることもそのひとつだが、筆者的にオススメなのは手と足の部分をまくることだ。腕や足の部分はかなりゆったりしたデザインになっていて、腕を出したり膝くらいまでなら裾は簡単に上がる。そうすれば適度に体が冷えて、体温調整はあっという間に完了する。

 また逆もしかり。「寒くなってきたな」と感じたら、足先をしまう、手をミトンに入れる、ネックウォーマーを上げる、フードをぴっちり被ると段階ごとに肌の露出をなくしていくことで、最後には完全ミノムシ状態になることができる。

露出具合を変えることは体温調整の役割も果たす

 それでもゲームがやりたいなら最低限の指先の露出と目線を確保できればいいわけで、それができる頼もしさといったらない。やっている身としては「これって最強装備じゃん……」と謎の感動にも浸ることができる。

 そうしてはたと気づくことがある。「『ダメ着4G』、起きてから寝るまでずっと着ていられる……!」と。温度調整は可能だし、寝る時はほぼ寝袋として機能する。生地の触り心地がいいので、うっかり床での寝落ちにも対応してしまう。それにトイレまでカバーされているので、外出の予定さえなければ「ダメ着4G」を一度も脱がずに24時間通すことさえできるわけだ。気になる汚れや臭いに関しても、丸洗いできるので安心である。

 ただ丸洗いする場合は、干す際の重さと大きさには注意したい。筆者はXLを使用したのだが、感覚的には一般的な毛布と同じようなイメージだった。洗う際は衣服ではなく毛布として扱うと、家事の段取りが捗ることと思う。

今冬、ゲーマーを襲う冷えは「ダメ着4G」で乗り越えたい

 実は筆者、昨年の11月にゲームをしながら寝落ちした結果、寒さで風邪を引いたことがある。試しに同じ部屋で「ダメ着4G」を着て寝てみたのだが、夜中の冷えに合わせて寝ぼけた意識ながらも布のガード部分を増やせたことで、結果ポカポカのまま朝を迎えることができた。あくまで個人的見解だが、風邪の対策としても「ダメ着4G」はとても有効だった。

 「ダメ着4G」は上半身だけのバージョンも発売されるとのことだが、筆者のオススメは圧倒的に全身版である。この心地よさは、一度感じたら抜け出せない。上半身版は、たとえばオフィスなどで着たり、下半身が冷える場合はそれこそ毛布としてひざ掛けなどに使用すると効果を発揮するように思う。

 「ダメ着4G」は、この冬のゲーマーの冷えをポカポカに解消してくれるアイテムとなるに違いない。寒さに悩まされてきたゲーマーに、きっと歓迎される製品だと思う。