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古龍「ルガ・エアルダ」と対戦!「モンスターハンターアウトランダーズ」体験レポート&インタビュー【TGS2026】

冒険者システムの狙いからインフレ対策、今後のアップデート方針までを聞いた

【モンスターハンターアウトランダーズ】
10月29日 配信予定
料金:基本無料(アイテム課金制)

 TiMi Studio Groupは、カプコンの正規ライセンスを受けて開発するスマートフォンゲーム「モンスターハンターアウトランダーズ」を10月29日に配信する。本作は、シリーズおなじみの狩猟体験をスマートフォン向けに最適化しながら、個性豊かな冒険者たちや、広大なフィールドの探索といった独自の要素を取り入れた新作タイトルだ。

 今回は、そんな「モンスターハンターアウトランダーズ」が「TGS2026」にプレイアブル出展したことにあわせて、先日公開された本作のオリジナルモンスターである古龍「ルガ・エアルダ」を一足先に体験したプレイレポ―トと、TiMi Studio Groupのプロデューサー・黄 冬(Don Huang)氏および、カプコンのプロデューサー・関野 亮央氏らに実施したインタビューの様子をお届けしていく。

【『モンスターハンターアウトランダーズ』TGS2026トレーラー】

新古龍「ルガ・エアルダ」を体験。“光素”を武器に変える堂々たる戦いぶり!

 古龍種と言えば、従来のシリーズでも危険度が高く、甚大な被害を招くような存在として描かれる。そして古龍種とプレーヤーが作中で対峙したとき、そこには通常の大型モンスターとは異なる“異質な存在感”を感じ取ることになる。それは古龍種が、「モンスターハンター」シリーズの世界において、地域または大陸の生態系から逸脱した存在であり、さらには古龍種そのものが自然界における天災のようにも扱われているからだ。

 「モンスターハンターアウトランダーズ」は、確かにスマートフォン向けのタイトルではあるが、今回の試遊で「ルガ・エアルダ」と向き合ったとき、シリーズプレーヤーでもある筆者は「あぁ、これは古龍種だ」と確信にいたる安心感のようなものを感じている。カプコン側の密な監修と、TiMi Studioの形にする開発力が成せるものだろう。何が言いたいのかというと、古龍種の新モンスターとしては、シリーズファンの解釈一致と言える手ごたえが「ルガ・エアルダ」からは感じられるのだ。

 「ルガ・エアルダ」の最大の特徴が、“光素”と呼ばれた物質を自在に硬化させ、身を護るための鎧のように利用したり鋭利な形状に隆起することで攻撃に使えることだ。試遊では、光素で形成した無数の棘を翼に纏って突進したり、槍のような形状に硬化させて突き出してくるなど、属性攻撃の搦め手ではなく、物理攻撃を主体とした立ち回りでプレーヤーを翻弄してくる。光素に頼らない本体側の通常攻撃も、挙動の比率割合としては高めだ。

古龍としての風格や余裕感のようなものを「ルガ・エアルダ」からは感じる
棘を隆起させて突っ込んでくる
光素で翼から槍を形成する。…何としても防ぎたいタイプの攻撃だ

 古龍種のモンスターは多くの場合、固有ギミックを持つケースがほとんどだ。それが実際の狩猟においては厄介に感じることも少なくない。だが、今回の試遊版ではそうした類のギミックが見られず、冒険者たちを正々堂々正面から迎え撃つ狩猟体験に意外性を感じた。

 狩猟中は、光素で翼を硬化させて巨大な盾を形成する一方、もう片方の翼からは槍を作り出し、強力な一撃を加えようとしてくる。その姿はまるで盾と槍を持つ騎士のようでもあり、同じく盾と槍で狩猟する武器種「ランス」のプレーヤーからすれば、色々と感じ取れるものがあるかもしれない。

 なお、今回はあくまで試遊ビルドになるので、実際の正式サービス版とは異なる部分が多く見られるだろうが、光素を使った攻撃は大振りなモーションが挙動の傾向として目立つ。ゆえに古龍種の中では比較的狩猟しやすそうな印象を受けた。とはいえ、前足や尻尾を用いた本体側の攻撃は発生が早い。油断していると、いつの間にかダメージが蓄積していて厳しい狩猟を強いられる。

 限られた試遊時間内に「大剣」を使う「エンショウ」と、「太刀」を使う「ミドリ」でそれぞれ1回ずつプレイしてみたが、ヒット&アウェイな戦法の「ミドリ」では、とりわけ本体側の攻撃に被弾しやすく、何度か力尽きてしまうケースが多かった。「エンショウ」では、「大剣」のガードで攻撃を防げることもあって、比較的狩猟しやすく感じられた。今回は試遊の時間切れで討伐するまでには至らなかったが、実際のゲームで「ルガ・エアルダ」がどのような存在として描かれていくのか、配信が楽しみになる試遊時間となった。

盾と槍を構える騎士のように見える
武器への慣れもあるだろうが2回は力尽きている
結局2戦目の途中で試遊時間終了となってしまった。無念

「好きな武器を極める」だけじゃない、冒険者が新たな武器種に触れるきっかけに

 ここからは、TiMi Studio Groupのプロデューサー・黄 冬(Don Huang)氏および、カプコンのプロデューサー・関野 亮央氏へのインタビューをお届けする。

左:CAPCOMプロデューサー・関野亮央氏 右:TiMi Studio Group プロデューサー・黄冬氏

――従来の「モンスターハンター」シリーズでは、モンスターを狩猟して素材を集め、装備を生産し、さらに強力なモンスターに挑戦するというサイクルが非常に重要だったと思います。本作では、このサイクルをどのように維持しているのでしょうか。

黄氏:本作でも、モンスターを狩猟し、素材を獲得して装備を生産するという核心的なサイクルは、しっかりと維持しています。そのうえで、プレーヤーの皆さんにさまざまな冒険者をより楽しんでいただけるよう、複数の冒険者育成システムを設計し、導入しました。

 冒険者ごとの役割を理解すれば、比較的スムーズに操作に慣れることができますし、別の冒険者に切り替える際にも、それほど大きな障壁を感じずに遊べるようにしています。

――先ほど本作には複数の冒険者が登場するとお話しいただきましたが、同じ武器でも冒険者によって異なる狩猟スタイルを体験できます。従来のシリーズでは、プレーヤーが自分だけのプレイスタイルを作り上げていくことも大きな魅力だったと思いますが、あえて個性のはっきりした冒険者たちをプレイアブルキャラクターに採用した理由があればお聞かせください。

黄氏:非常に良いご質問だと思います。

 まず、冒険者システムを設計した理由として、従来のシリーズとの差別化を図りたいという考えがありました。本作の狩猟では、4人でチームを組んで狩猟するという、小隊の概念を重視しています。

 4人の冒険者がチームを組むことで、それぞれが異なる役割を担うことができます。その役割分担によって、戦略的な面白さを生み出せると考えています。つまり、必ずしもアクション操作が得意でなくても、戦略によってカバーできるということです。

 従来の「モンスターハンター」シリーズほど高いアクション操作の技術を要求されないようにすることで、これまでシリーズに触れたことがない方でも、比較的スムーズに遊び始められるのではないかと考えています。

 また、冒険者それぞれに固有のアクションや役割を持たせていることも、本作の特徴です。今後はシーズンごとにアップデートを行っていきますので、冒険者に関する部分でも、継続的に新しいコンテンツや体験をお届けできると考えています。

TiMi Studio Groupのプロデューサー・黄 冬(Don Huang)氏

――新たな冒険者を追加していくという部分だけでなく、そもそも個性を持った冒険者たちをプレイアブルキャラクターとして採用することについて、TiMi Studioとカプコンの間ではどのようなやり取りがあったのでしょうか。

関野氏:実は、これまでのご質問にも共通してくる部分なのですが、カプコンとしては、モンスターを狩って装備を生産し、その装備を使ってさらに強いモンスターに挑んでいくという、これまでの「モンスターハンター」の中核となるサイクルを大事にしています。

 ただ、そのサイクルをスマートフォンに純粋に落とし込むだけでは、単にスマートフォンで「モンスターハンター」が遊べるということになってしまいます。そのため、やはり「アウトランダーズ」ならではの要素をしっかりと加えたうえで、「モンスターハンター」を展開していただきたいということは、TiMiさんとお話ししてきました。これは、ほかのコンテンツについても共通している部分です。

 「モンスターハンター」が大事にしている部分をベースにしっかりと構築していただいたうえで、「アウトランダーズ」ならではの味付けを加えていただく。その大きな要素のひとつが冒険者であり、先ほどお話にあった役割分担という部分にもつながってくるのかなと思います。

 そういったところを大事にしてほしいということは、カプコン側からTiMiさんに要望としてお伝えしています。

――先ほどの質問に絡みますが、従来のシリーズには、自分の“好きな武器を極めていく”という遊び方もあると思います。一方、本作には複数の冒険者を使い分けるという独自の要素がありますが、このふたつをどのように両立させているのでしょうか。

黄氏:こちらも非常に良いご質問だと思います。

 「モンスターハンター」には、ひとつの武器種を徹底的に鍛え上げていくという遊び方がありますよね。もちろん、本作でもその遊び方は踏襲しています。

 そのうえで、エンドゲームにおける遊び方としては、ランキング要素も用意しています。良い成績を収めることで、より良いアイテムを獲得できるようにしています。そういった意味では、ひとつの武器種をしっかりと極めていくことを、プレーヤーの皆さんに推奨している部分もあります。

 一方、本作ではシーズン制を採用していますので、さまざまな武器種を試していただくことも促していきたいと考えています。もちろん、武器種だけでなく、いろいろな冒険者にも触れていただきたいですね。

 さまざまな遊び方を試し、冒険者に対する理解を深めていただくことで、シーズン中に獲得できる報酬やアイテムの面でも、より良いものを手に入れたり、良いスコアを出したりできるようにしたいと考えています。

 そうした形で、ひとつの武器種を極める楽しさと、いろいろな武器種や冒険者を試す楽しさのバランスを取り、両立させていきたいと思っています。同時に、プレーヤーの皆さんには、さまざまな体験を試していただきたいですね。

関野氏:これまでの 「モンスターハンター」では、「自分は双剣使いだ」「ライトボウガンが一番得意だ」というように、ひとつの武器種を突き詰めていく傾向が強かったと思います。また、ほかの武器種を選ぶ際にも、「こちらの武器種の方が強そうだな」といった理由で選ぶことも多かったように感じます。

 しかし、本作では「冒険者」という要素があることで、キャラクターに興味を持ち、「この冒険者を使ってみたいから、こちらの武器種も試してみようかな」と考えるきっかけが生まれます。

 そういった手軽な選択肢があることは、スマートフォンゲームとも相性が良いと思いますし、これまで使ってこなかった武器種に挑戦する、良いきっかけにもなると思うんです。

――納得です。私も「大剣」はあまり使用しないのですが、関西弁で話す「エンショウ」のキャラ性に魅力を感じて「使ってみたい」と感じました。

関野氏:僕も「エンショウ」はとても好きなんです。こうした形で異なる武器種を使うきっかけが生まれやすいなと思いますし、まさに狙い通りですね(笑)。

黄氏:ありがとうございます(笑)。

長期運営では避けられないインフレ問題について。古い冒険者にも活躍の機会を

――本作はライブサービス型のタイトルという性質上、アップデートを重ねていくと、運営期間に比例してゲームバランスのインフレなどが発生する可能性もあるかと思います。そうした課題とは、どのように向き合っていくのでしょうか。

黄氏:今回いただいているご質問は、どれも非常に的を射ていますね(笑)。

 第2回、第3回とクローズドβテストを実施してきましたが、私たちがテストしているポイントのひとつに、さまざまなパラメータがインフレしてしまう問題にどう対処するか、というものがあります。これは、長期的に運営していくという視点から考えている問題です。

 テストの中では、基本となるパラメータをいろいろと変更しながら、その結果を観察しています。裏側でデータも収集しているのですが、第3回のCBTでは比較的良い結果が得られ、一定の手応えを感じています。

 もちろん、今後アップデートを重ね、新しいキャラクターが登場していく中で、ある程度のインフレが発生することは避けられないと思っています。

 ただ、そうした問題が起きた場合でも、古いキャラクターが最新バージョンのゲームの進行やテンポについていけるよう、調整を行っていくことは考えています。古いキャラクターが完全に控えに回ってしまうような状態になった場合には、何らかの形で追いつけるようにしたいということですね。

 特に「主人公の冒険者」については、十分に配慮していきたいと考えています。本作は基本プレイ無料のタイトルですし、主人公の冒険者はゲーム体験の基礎となる存在です。そのため、課金をしていないプレーヤーであっても、主人公の冒険者を使って十分にコンテンツを体験できるような調整を行っていくことは、当然考えています。

関野氏:アップデートによって新しいモンスターが登場していくことも、「モンスターハンター」シリーズの醍醐味ですよね。

 モンスターを狩猟して装備を生産し、さらに強いモンスターに挑む。そのサイクルを繰り返しながら、螺旋階段を上るように少しずつ強くなっていく。従来のソーシャルゲームで見られるような、パラメータの部分だけで一気に強くなるというよりも、順を追って上を目指していける成長体験を提供しようとしています。

 モンスターをしっかりと狩猟していくという体験を通じて、プレーヤー自身が成長していく感覚や、育成が進んでいく感覚は、本作でも目指している部分です。もちろん、新しいキャラクターを手に入れることで、ある程度はショートカットできたり、成長が加速したりする部分もあります。

 ただ、ベースになっているのは、やはり「モンスターハンター」です。モンスターを狩って装備を生産するというところで得られる成長感は、非常に大事にしています。

カプコンのプロデューサー・関野 亮央氏

――続いて、アップデートについて伺いたいと思います。本作は運営型のタイトルですが、新しいモンスターや武器、冒険者、フィールドといったコンテンツについて、どの程度の更新サイクルを想定しているのでしょうか。

黄氏:具体的な更新頻度やコンテンツの内容については、現時点ではお答えすることができませんが、新しい冒険者やオトモ、フィールド、ストーリー、システムなどについては、例えばシーズンごとに更新していくような形で、継続的に追加していきたいと考えています。

 本作は長期的に運営していくゲームですので、毎シーズン新しい遊び方をお届けし、プレーヤーの皆さんには継続して新しいコンテンツと新しいメカニズムに挑戦していただけるようにしていきたいですね。

――今のお話に付随する質問なのですが、アップデートを行う際には、一度にすべてのコンテンツを追加するのではなく、タイミングを見ながら分けて提供していくような形になるのでしょうか。

黄氏:そのあたりについては、プレーヤーの皆さんが「どのように遊んでいるのか」というデータや、「どれくらいのコンテンツを実際に消化できるのか」ということを、常に把握していきたいと考えています。そのデータをもとに、適切な更新のタイミングを判断していくつもりです。

 これまでに実施してきたテストの結果からも、適切なアップデートの量や内容については、ある程度把握できていると考えていますし、その点には自信を持っています。

 そのうえで、本作は長期的に遊んでいただくゲームですので、運営が続いていく中で、プレーヤーの皆さんに大きな体験を提供できるようなタイミングも作っていきたいと考えています。例えば、長期的なアップデートのサイクルの中に、「これはすごい」と感じていただけるような“大型アップデート”を取り入れていくことも、将来的な計画に含まれています。

新モンスターやコンテンツはどのように決まるのか。カプコンとTiMiの協議について聞いた

――こちらもお答えいただける範囲で構わないのですが、「モンスターハンターアウトランダーズ」に新しいコンテンツやモンスターを追加する際、TiMi Studioとカプコンとの間では、どのような協議を経て実装が決まるのでしょうか。

関野氏:今回、実際にゲームを体験していただいたと思いますが、本作オリジナルのモンスターというのは、「アウトランダーズ」単体で見た場合、非常に大きな目玉となるコンテンツです。また、「モンスターハンター」というシリーズとしても、新しいオリジナルモンスターと狩猟できるということが、大きな魅力になると認識しています。

 ただ、その一方で、これまでのシリーズに登場してきたモンスターと再び出会えることも重要だと思っています。

 「アイソレシア島では、あのモンスターにも出会えるんだ」という体験は、シリーズのファンの皆さんも求めている部分だと思いますし、そうした体験があるからこそ、「モンスターハンター」として成熟していける部分もあるかと思います。

 オリジナルモンスターに対するニーズがあることは理解しつつも、まずは従来の「モンスターハンター」の体験という部分で、まだまだ提供できるものを拡充していきたいと考えています。

 新しいコンテンツについても、「モンスターハンター」らしさは非常に大事にしていきたいです。一方で、「スマートフォンで遊ぶゲームでは、こういったコンテンツに対するニーズが高い」という部分については、TiMiさんの知見から教えていただくことも多くあります。

 そうした要素を、いかに“モンハンナイズド”された形で提供できるのか。そこがうまく実現できれば、新しいコンテンツもどんどん増えていくのではないかと思っています。そういった協議を日々行っているような形ですね。

――ありがとうございます。最後に、「モンスターハンター」の配信を楽しみに待っているユーザーの皆さんへ、メッセージをお願いします。

黄氏:「モンスターハンターアウトランダーズ」は、2026年10月29日に中国大陸を除く世界各地域で同時に正式サービスを開始させていただきます。ぜひ皆さんも、その日には一緒にアイソレシア島へ出発していただきたいと思います。そして、スマートフォンで気軽に、新しい冒険と狩猟の旅を楽しんでいただければ幸いです。

関野氏:手触りとしては、スマートフォンの中でもしっかりと「モンスターハンター」が息づいているのかなと感じています。そのうえで、TiMiさんの知見を活かした「モンスターハンター」ならではの体験という部分も、しっかりとご提供できるようになっていると思います。

 従来のシリーズのファンの方はもちろん、スマートフォンという、皆さんの手元にある非常に接しやすいデバイスでの展開になりますので、これをきっかけに初めて「モンスターハンター」に触れるという方も、ぜひ一度遊んでみていただけたらと思います。

――ありがとうございました!