先行レビュー

LGの最新極薄“壁紙テレビ”「LG OLED evo AI W6」をチェックしてきた

厚さは脅威の1cm以下。4K/165Hz、応答速度0.1msとゲーミング対応もバッチリ

【LG 有機ELテレビ 2026年ラインナップ】
6月25日~順次発売予定
価格:オープン(予想実売価格 290,000円前後~)
会場でベールを脱いだワイヤレスの薄型4K OLEDテレビ「LG OLED evo AI W6」。ラインナップは83型(OLED83W6PJA)のみ

 LGエレクトロニクス・ジャパンは9日、同社有機EL(OLED)テレビの2026年新製品発表会を開催した。既報の通り、発表会では、ワイヤレスの薄型4K OLEDテレビ「LG OLED evo AI W6」、プレミアムモデル「LG OLED evo AI G6」、ハイグレードモデル「LG OLED evo AI C6」の計3シリーズについて、新たな機能や性能などを紹介した。これらの製品についての詳細は以下記事を参照してほしい。

 なお、9月発売予定のエントリーモデル「LG OLED evo B6M」シリーズについては、会場に実機はなく参考紹介に留められており、後日改めて発表予定としている。本稿では、今回発表された新製品について、会場で触れたり、チェックした様子などについてレポートする。

会場に展示されていたプレミアムモデル「LG OLED evo AI G6」は77型(OLED77G6PJB)、65型(OLED65G6PJB)の2サイズが並べられていた
ハイグレードモデル「LG OLED evo AI C6」は、55型(OLED55C6PJA)と42型(OLED42C6PJA)の2サイズが並べて展示されていた
エントリーモデルとして「LG OLED evo B6M」シリーズを用意。9月発売を予定している
新製品の紹介は同社マーケティングチームの安藤康夫氏が行なった
プレミアムモデルの83型(OLED83G6PJA)とハイグレードモデルの65型(OLED65C6PJA)については、間に比較用の既存モデルを挟んで展示していた

現実味がないほどの薄さ。ワイヤレス設計の83型「W6」の実力

 会場には、プレミアムモデルの「LG OLED evo AI G6」(G6)とハイグレードモデルの「LG OLED evo AI C6」(C6)を複数台設置していたほか、ワイヤレスの4K OLEDテレビ「LG OLED evo AI W6」(W6)については、ステージ上に設置し、発表会開始直後にそのベールを剥がして記者たちの注目を集めた。

 ワイヤレス4K OLEDテレビ「LG OLED evo AI W6」は、厚さ9.95mmと1cm未満の薄さが特徴で、壁にピッタリと設置できる「壁紙テレビ(Wallpaper TV)」と位置づけている。サイズは83型のみを用意し、テレビ本体にはチューナーなどを内蔵せず、入力端子も搭載していないワイヤレス設計で、チューナーや映像入力については、別途映像をワイヤレス出力する専用の「Zero Connect Box」を利用する。

 「Zero Connect Box」については、以前のモデルから継承したものだが、小型化や安定性の向上など、細部がアップデートされており、テレビから最大10m離れた場所でも利用できる。

 実際に間近でチェックしてみたが、83型の大画面サイズに映し出される映像の力強さに圧倒された。赤や青といったカラフルな色味の表現の豊かさと、それを際立たせる黒の表現力も強烈だ。その厚みについても間近で見ていると、あまりの薄さに現実味がなさすぎて、ただただ驚くばかりだ。

 「Zero Connect Box」については、10m以内であれば多少の障害物があっても問題なく利用できるようで、展示でもディスプレイ下部に埋め込まれてデモが行なわれていた。ただし、ディスプレイの真後ろに設置すると繋がりにくい場合があるとしながらも、壁と一体化するように設置するテレビなので、壁の奥に「Zero Connect Box」を埋め込んでの利用は想定していないとのことだ。

紹介映像内では、「Wallpaper TV」と薄型デザインをアピール
紹介映像のあとに、ステージ上に設置されていた「LG OLED evo AI W6」のベールが剥がされる演出
圧倒的な映像美に驚愕
「Zero Connect Box」はステージ上の展示台の内部に埋め込まれていた
インテリアフィットとワイヤレスによる圧倒的没入感をアピール
脅威の厚み9.95mmの本体はあまりの薄さに驚かされるばかりだ

 同様に「LG OLED evo AI G6」シリーズは映像美とデザインを追求したプレミアムモデルで、97型、83型、77型、65型、55型の5サイズを用意。いずれも厚さ3cm未満の薄さを実現している点がポイントで、W6とG6の2シリーズについては壁と一体化できる「ワンウォールデザイン(One Wall Design)」として壁との隙間をなくして、壁に密着したスマートな配置が可能とアピールした。

 そのほか、これら2シリーズについては、同社独自の「Hyper Radiant Color」技術と「Brightness Booster Ultra」の組み合わせで、従来比最大3.9倍の輝度向上を実現。完全な黒を再現したことを証明する「Perfect Black」認証も取得している。

 G6シリーズについてもチェックしてみたが、W6ほどの圧倒的な薄さはないものの、3cm未満の厚さと十分に薄い。加えて、G6シリーズのサイズのバリエーションの豊富さ、特に97型についてはG6シリーズにしかないモデルとなるので、少しでも大きなテレビを導入するつもりなら、G6シリーズが最強ということになる。実際の映像についても、W6とほぼ共通の機能を備えるので、映像再現性の高さについてはW6シリーズと比べても負けない品質が確保できている印象だ。

 ハイグレードモデルの「LG OLED evo AI C6」シリーズは性能とデザインのバランスに優れたモデルで、65型、55型、48型、42型の4サイズを用意。家族での利用をコンセプトとしている。

 3シリーズの中では最も下のグレードとなるC6シリーズだが、映像エンジンやAI機能など、上位モデルと共通の機能を多く備えており、実際にそのビジュアルをチェックしてみると、黒が強調されるような映像や明るさが大事なシーン以外なら、上位モデルと比較してもかなりいい勝負ができている印象だ。多少の厚みや、色再現、黒表現などをそこまで気にしないのであれば、選択肢としては大いにアリと言えるだろう。

壁面に設置されていた83型の「LG OLED evo AI G6」シリーズ「OLED83G6PJA」
厚さ3cm未満の薄さもかなりのインパクトだ
W6/G6シリーズについては「One Wall Design」をアピール
「LG OLED evo AI C6」シリーズの最大サイズとなる65型「OLED65C6PJA」
C6シリーズの65型モデル「OLED65C6PJA」は既存モデルと並べて展示されており、映像品質の違いなどをチェックできる。ざっと眺めていると、雲の形が異なっているなど、表現性能の差が分かりやすく提示されていた

使っていない時もインテリアになる「いつでもOK」機能や最新AI機能を搭載

 3シリーズ共通のテレビとしての機能は、専用のAI映像エンジン「α11 AI Processor Gen3」を搭載し、映像補正や音声調整などをAIが行なうほか、音声検索やチャットボットなどのAI機能が利用できる。

 OSにはストリーミング配信を管理したり、ウェブブラウジングやクラウドゲーミングなどが利用できる同社のwebOSを採用。グローバルの発表から5年間のアップデートを保証するほか、セキュリティ機能の「LG Shield」も備える。

 また、テレビは使っていない時にただの「黒い長方形」になってしまうのがインテリアを損なうという指摘に応じて、テレビとして使用しない場合でも、音楽のみを再生したり、天気やスケジュールなどの情報表示や映像、画像表示などが行なえる「いつでもOK」機能を搭載している。

 付属のリモコンは直感操作できる「AIマジックリモコン」で、リモコンを振ることでカーソルが画面上に出現して、カーソル操作が行なえるほか、AIボタンを押したままリモコンに話しかけることで、音声操作や入力なども行なえる。リモコンによるカーソル操作はかなり軽快で、アイコンサイズも大きめなので、ちょっとした操作なら難なく使えそうだ。

 同社のLGアカウントを作成して音声を登録することで、家族ごとの好みの画質や音質などがアカウントごとに保存され、入力音声から判断して自動でアカウントを切り替えるような仕組みも用意されている。

 ゲーム機能としては、応答速度0.1msを実現し、残像感のないクリアな映像表示が楽しめると説明。可変リフレッシュレート(VRR)にも対応し、G6シリーズの97型を除くW6/G6/C6全てのモデルにて、4K解像度で最大165Hzまで対応する。そのほか、NVIDIA「G-SYNC」とAMD「FreeSync」にも対応し、スタッタリングやテアリングを軽減する。

 ほかにも、ブルーライトを軽減し、色の正確度を維持するパネルとして、眼科医の医学的助言を受ける「Eyesafe」の「UL eyesafe RPF40」認証や、睡眠妨害を抑える「Display 3.0」認証、ちらつきが抑えられていることを証明する「UL Flicker Free Display」認証などを取得しているという。反射についても抑えられており、Intertekの「Reflection Free Premium」とUL「Discomfort Glare Free」認証を取得しており、映り込みが大幅に低減されているパネル品質の高さを示した。

LGアカウントを作成して登録することで、音声認識だけで個々の好みの映像や音声設定に切り替えられる
テレビを使用していない時に、天気やスケジュールなどの情報や写真表示などが行なえる「いつでもOK」機能
目にやさしいパネルとして色々な認証を取得している
付属の「AIマジックリモコン」は中央に「AI」ボタンがあるのが特徴。テンキーなどを備える長めのリモコンは日本仕様のものだという
海外向けにはテンキーなどが省略されたシンプルデザインの物が採用されている
「AIマジックリモコン」を振ると、白枠のアイコンが出現し、メニュー操作などが行なえる

未来は「壁紙」のようなテレビが当たり前に?

 以上、会場でLGのOLEDテレビ新製品を色々とチェックしてみたが、いずれも映像品質が高く、OLEDパネルの良さを活かしながら、さらに洗練された製品群として仕上がっている印象を受けた。

 これらの中では、やはり「Wallpaper TV」のW6(OLED83W6PJA)の印象が強く心に残る。137万円という予想実売価格ながら、あの壁紙のような薄さとワイヤレスの解放感は、間違いなく次世代のテレビ体験だと感じられた。新たに家を建てる場合など、大型サイズのテレビを購入する機会があるなら、選択肢の1つとしてチェックしてみてもよさそうだ。

LGのOLEDテレビの歴史は2013年からスタート
充実のサポート体制をアピール