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「カルドセプト ビギンズ」試遊レポート。ストーリー仕立ての手厚いチュートリアルとハイレスポンスな操作感が好感触

新旧セプターが納得できる完成度の予感!

【カルドセプト ビギンズ】
7月16日 発売予定
(Steam版は2026年発売予定)
価格:
Switch通常版(パッケージ/ダウンロード) 6,380円
Switch特装版(パッケージのみ) 12,980円
Switch 2 Edition通常版(パッケージ/ダウンロード) 7,480円
Switch 2 Edition特装版(パッケージのみ) 14,080円
Switch 2 Editionアップグレードパス(ダウンロードのみ) 1,100円
Steam版 未定
プレイ人数:1~4人
対応言語(テキスト):日本語・英語・韓国語・繁体中文・簡体中文
レーティング:CERO審査予定

 ネオスは7月16日発売予定のNintendo Switch 2/Nintendo Switch/Steam(※Steam版2026年発売)用ボード&カードゲーム「カルドセプト ビギンズ」のメディア向け試遊会を同社にて開催した。

 1997年にリリースされた「カルドセプト」シリーズの最新作であり、2016年発売の「カルドセプト リボルト」から実に10年ぶりの完全新作となる。メインデザイナーに松浦聖氏を起用し、クリーチャーの絵柄や登場キャラクターのビジュアルを一新。初代「カルドセプト」の前日譚が描かれる。

「カルドセプト」シリーズ最新作となる本作。基本ルールは継承しつつ、カードイラストやキャラクターデザインは一新されている

 今回の試遊会では、Nintendo Switch 2版の開発バージョンが用意され、メインモードとなる「ストーリー」を開始から2章までプレイすることができた。Switch2ならではのマウス操作なども体験してきたので、その試遊レポートをお届けしよう。

【カルドセプト ビギンズ Nintendo Switch 2 Edition [Nintendo Direct ソフトメーカーラインナップ 2026.2.5]】

チュートリアルもストーリー仕立てで展開。「カルドセプト」シリーズ伝統のルールをイチから学べる

 本作の基本ルールは、これまでの「カルドセプト」シリーズとほぼ変わらない。「ブック」と呼ばれるカードセットを持ってスタートし、ダイスを振って出た数だけマップの上を移動。止まった土地(マス)に手札のクリーチャーを召喚して占領し、「砦」を全て回ってスタート地点の「城」に戻ることで周回ボーナスを得られる、という流れだ。

 止まった土地に相手クリーチャーがいれば、通行料を支払うか、バトルに挑むかを選択し、バトルでは互いのクリーチャーのパラメータや能力によって勝敗が決定する。勝利すればその土地を奪取でき、敗北すれば通行料を支払うこととなる。行動の前後で「スペル」のカードを使用し、戦況を有利に進めることも可能だ。

マップ上をダイスの目に応じて移動し、領地を獲得して総魔力を増やしていく

 プレイヤーには行動に必要な「魔力(単位はG)」が設定されていて、マップの周回やバトルによって増減する。この値がマップごとに設定された「目標魔力」を超えたところで城にたどり着けば勝利となる。ルール自体は比較的シンプルなものだ。

 本作では「カルドセプト」ビギナーに向け、これら基本ルールをストーリーモードで段階的に学べるよう設計されている。

 プレイヤーはセプター(創造の書「カルドセプト」の欠片である石板を操る者)の素質を持つ少年「カムル」として、「王立学府セプトアカデミア」に転入。学園生活を起点に王国の「近衛セプター隊」に入隊し、戦いを重ねることで「異能者」としての力を覚醒させていくというストーリーが展開される。

登場キャラクターとの会話などストーリーを楽しみつつ、実戦を通してルールを覚えられるのがいいところだ

 実際にゲームをプレイしてみると、前述のルールをストーリー進行に上手く結びつけていることがわかる。「周回」、「クリーチャー召喚」、「領地」、「勝利」といった重要なキーワードを「セプター兵法」の授業として学び、その後ライバルとの対戦へと発展。本格的な対戦へと入っていくという構成だ。

【「カルドセプト ビギンズ」ストーリーモード2章「父の背中」試遊動画】

 ルールを知り尽くしたベテランセプターにとっては、やや丁寧すぎる印象を受けるかもしれないが、本作で「カルドセプト」シリーズに初めて触れる人や、筆者も含め過去シリーズからしばらく遠ざかっていた人にとっては、物語に沿ってルールを習得できるこの仕様は、ゲームに入っていきやすい親切設計と感じられた。

領地を護るクリーチャーと、領地に侵入したセプターが召喚したクリーチャーがバトルを行う。地形や属性の相性、アイテムカードによる数値の差で結果が決まる

 過去シリーズからの大きな変更点として、ブックのカード枚数が50枚から40枚に減ったことが挙げられる。この試遊で大きな違いは感じられなかったものの、ブックの構築やドロー時のサイクルには多少なり影響があるはず。幸い保存できるブック数は60冊あるので、様々な組み合わせのブックを試していただきたい。

ブック構築の条件は「全40枚」、「同一カードは4枚まで」の2つのみ。強いカードは多くの魔力を消費するといったリスクもあるので、戦術やマップなどによってブックは使い分けたい

イラストが一新されたカードは400種類超。それぞれの絵柄や性能だけでなく、物語も魅力

 カードイラストは従来から刷新され、背景を省いたシンプルなデザインに変更となった。クリーチャーの絵柄は松浦氏によるもので、全体的な統一感が図られている。従来の絵柄を好むプレイヤーも一定数存在すると思われるが、松浦氏が描くクリーチャーたちには確かな魅力があり、シリーズに新風をもたらしている。

馴染み深いカード名の読み上げナレーションも健在だ
昔からのセプターには懐かしいビジュアルの演出もある

 カードのカテゴリーはこれまでと同様「クリーチャー」、「アイテム」、「スペル」の3種類。これらを自由に組み合わせてブックを構築していくこととなる。初期ブックの構成は、クリーチャー22枚、アイテム10枚、スペル8枚だが、もちろんこの数に限らず、自由に構成が可能だ。

 カードはストーリーモードクリアや対戦の報酬として手に入る仕組み。負けが確定した状況でリタイアした場合でも、進行度に準じて報酬は得られるので、プレイを重ねることがカード収集に直結する。

 筆者はセガサターンの初代「カルドセプト」を皮切りに、以降のシリーズをいくつか経験したセプターの端くれなわけだが、2章までをプレイしただけでも「ああ、このクリーチャーいたなぁ!」「このカード便利だったわー」といった感覚が蘇ってきた。ノイジークロークによるサウンドも、本作のイメージにマッチして、ゲームプレイを盛り上げてくれるだろう。

 カード総数は400種以上とのことで、コレクションとしての魅力も備えている。もちろんカード図鑑もあり、未所持カードでもシルエットで表示され、「物語」としてフレーバーテキストだけを閲覧できるようになっていた。

新規で手に入れたカードの実力は、使ってみないとわからない。ブック構築も含めいろいろ試してみよう

 今回体験できなかった対戦モードは、ストーリーモードの1章クリアでアンロックされる。オンライン対戦に加え、COM相手のソロプレイも可能で、ブックのテストにも活用できるだろう。なおオンラインはルームを作ってフレンドと対戦するスタイルと、近いランク同士のランダムマッチングの両方に対応するという。

 ゲームの進行は軽快で、操作における手触りも良好。SEなどの演出により、本当にカードを触っているような手応えも味わうことができた。またSwitch2のマウス操作にも対応していて、ブック編集時などの快適性も向上。必要に応じてJoy-Con 2を取り外して即座にマウス操作に移行できるのもポイントだ。

マウス操作時は画面上にポインターが出現。そのままゲームプレイも可能だ

 今回の試遊を通じて、筆者が想像した通りの高い完成度で仕上がっていることが確認できた。なおこのSwitch2用のパッケージ版はキーカードではなくゲームカードで供給されることも明らかにされていて、一部のこだわりユーザーには嬉しい仕様だ。別途発売される「カルドセプト ザ ファースト」のパッケージ版など、様々な特典が付属する「特装版」も発売予定だ。

 発売まではまだしばらく時間はあるが、ここからさらなるブラッシュアップを期待しつつ、お待ちいただければと思う。