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Switch2でがっつり動くクラウドたちに感涙! 「FFVII リメイク インターグレード」試遊レポート【TGS2025】

初心者用、経験者用など3種類のデータからプレイできる

【東京ゲームショウ2025】
会期:9月25日~9月28日
ビジネスデイ 9月25日10時~17時/9月26日10時~17時
一般公開日 9月27日9時30分~17時/9月28日9時30分~16時30分
会場:幕張メッセ

 スクウェア・エニックスは、Xbox Series X|S/Nintendo Switch 2/Windows版「ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード」(以下、「FF7リメイク インターグレード」)を2026年1月22日に発売する。

 本稿では9月25日より開催中のイベント「東京ゲームショウ2025(TGS2025)」にて体験したSwitch2版の「FF7リメイク インターグレード」のプレイレポートをお届けする。

 なお、今回は録画機が使用できず「Switch2の携帯モードでのプレイ」となったため、スクリーンショットの撮影が筆者手持ちのスマホのものになってしまった。グラフィックスのクオリティなどはどうしても伝わりにくいと思うが、何卒ご容赦いただければ幸いだ。

【「ファイナルファンタジーVII リメイク」の世界】

「FF7」についておさらいをしておこう

 「ファイナルファンタジー7(FF7)」は1997年に初代プレイステーション用ソフトとして発売され、世界累計1,000万本以上の販売を記録したRPG。「FINAL FANTASY VII REMAKE(FF7リメイク)」はそのフルリメイク作品として、2020年4月10日にPS4で発売された。(三部作のうちの第一部となる)

 さらに、2021年6月10日にはPS5版とユフィの新規エピソードを追加した「FF7リメイク インターグレード」が発売。後にPC向けにも発売された。この「FF7リメイク インターグレード」が対応プラットフォームを拡張する形でXbox Series X|S/Nintendo Switch 2にて2026年1月22日に発売となる。

ストーリー

 人類の住む星に君臨する巨大企業、神羅カンパニー。
 その拠点となる、科学都市ミッドガル。
 神羅カンパニーは星の生命エネルギーである魔晄を吸い上げることで人々の暮らしを支え、栄えていた。
 そんな神羅の政策に反抗するテロ組織「アバランチ」。
 アバランチのリーダーであるバレットの作戦により、壱番魔晄炉爆破テロが決行されるシーンで、本作の物語は幕を開ける。
 そこには、アバランチの雇われ助っ人として、神羅の「元ソルジャー・クラス1st」であるクラウドがいた。
 そしてその作戦の最中、クラウドは不思議な花売りの少女エアリスと出会う。
 他にもクラウドと深い因縁を持つ死んだはずの英雄セフィロスや、アバランチのメンバーでクラウドの幼馴染であるティファとの再会が、クラウドの運命を動かし始める。

今回プレイしたSwitch2版の写真
ほぼ同じアングルで撮影したPS5版の写真。こちらはスクリーンショットとなっているため厳密な比較にはならないが、ライティングなどはSwitch2のスペックを感じさせるクオリティとなっていた

アクションとコマンドバトルのいいとこ取りシステム

 「FF7リメイク」シリーズのバトルは、アクションとコマンドバトルを融合させた独自のシステムが特徴。移動と攻撃と回避とガードを任意に行なえるアクションを取り入れつつ、ATBが溜まった際には魔法やスキルなどを使用できるコマンドバトルになっている。なお、難易度クラシックでは、前作に近いコマンド方式で楽しむことも可能である。

 既存の「FF7リメイク インターグレード」にてアップデートで追加された「強くてNEWGAME」にももちろん対応していた。さくさく物語を振り返るために遊びたいという方はこの「強くてNEWGAME」がおすすめだ。

 さて、Switch2版「FF7リメイク インターグレード」で気になるのはやはり戦闘などのアクションの部分だろう。Switch2版は30fpsでの動作となっており、PS4版「FF7リメイク」と同等となっている。

 PS5の60fpsよりは劣るものの、30fpsで安定しているのでプレイ自体にはさほど支障がないと言って差し支えないだろう。もちろんPS5版と比較してしまうと「ヌルヌル動く」という感じではないのだが、実際に遊んでみて違和感はまったくなかった。

TGSでの体験版でプレイできた場面は、最初から、ガードスコーピオン戦、チャプター2開始直後の3種類

 今回の試遊版は「最初から」と、壱番街魔晄炉のボスである「ガードスコーピオン戦」を楽しめるデータ、そして壱番街魔晄炉脱出直後のエアリスとの出会いなどが描かれている「チャプター2開始直後」の3つからいずれかひとつを選択して体験できる。今回は特別に2つを試遊させてもらえるということで、最初からとガードスコーピオン戦のふたつをプレイしてきた。

 序盤は攻撃やガード、クラウドのブレイブモードとアサルトモードの切り替え、キャラクターの切り替え、ATBの使用方法など、ゲームの基礎的なシステムを理解することに注力した内容となっており、初めて「FF7リメイク インターグレード」をプレイする人や「久しぶりすぎて操作を忘れた」という人に向けた内容となっている。

 美しく生まれ変わった壱番魔晄炉をじっくり堪能してほしいのはもちろん、28年前当時になぜ人々が「FF7」の虜になったのかを感じられる素晴らしいオープニング兼チュートリアルなので、じっくりとプレイしてみてもらえれば幸いだ。ちなみに移動の際にカクついたりといったことは感じなかった。Switch2すごい。

 戦闘がどれくらいしっかり動くかを確認したい人は、ガードスコーピオン戦がおススメ。様々なギミックに溢れたガードスコーピオン戦なので、クラウドとバレットを上手く切り替えながら戦ったり、ガードスコーピオンが放ってくるビームを瓦礫で回避する必要がある。特に序盤ではガードスコーピオンの弱点となるサンダーの魔法を使えるのがバレットのみだったり、遠距離攻撃もバレットしか持っていないため、バレットをどう活かすかが攻略の鍵になる。通常の敵とのバトルから、「FF7リメイク」のバトルは単純にゴリ押しするアクションに見えるが、ボス戦はそのフェーズによって適切な行動をしていく必要がある戦略性が高い戦闘になっているのだ。

 ただそれは全部「最初から」の下地があってのこと。初心者がいきなりガードスコーピオン戦に挑むと、恐らくけちょんけちょんにされて終わるだろう。

 ちなみに「FF7リメイク」および「FF7リメイク インターグレード」を10数周プレイしている筆者はうっかりクラウドを死なせてしまい、フェニックスの尾で蘇生したものの再び死なせてフェニックスの尾が尽き、バレットひとりで強引にガードスコーピオン戦を押し切るという勝ち方になってしまった。恐らくだがこれは「FF7リメイク」経験者でないと相当厳しいのは確かなので、「それでもいきなり強敵に挑んでみたい!」という猛者以外はあまりお勧めしない。

ちゃっかり死にっぱなしで放置されているクラウド。しんどかった

やっぱり「FF7リメイク」はいいなぁ、を再認識

 PS5版「FF7リメイク インターグレード」を発売日にプレイして以来、4年ぶりに「FF7リメイク」に触れたが(もちろん、その間に続編の「FF7リバース」をプレイしているのだが)、ミッドガルという原作の初代プレイステーション版では10時間もかからずに抜けてしまう世界をボリュームたっぷり、新規要素たっぷりに盛り込んだ「FF7リメイク」はやはり筆者の中で特別中の特別なタイトルである。

 特に推したいのは各キャラクターの声優さんの細かな演技だ。クラウド、ティファ、エアリス、バレット、セフィロスといった中心メンバーはもちろんのこと、アバランチの面々などのセリフ(演技)も素晴らしい。

 文字だけの時代のゲームで印象的だったセリフをきちんと活かし、それでいて口語にするとおかしくなるようなセリフは自然な言い回しになり、原作プレーヤーは「こんなセリフあったなぁ」と懐かしくなるし、原作をプレイしていない人にとっては改めて「FF7」という作品が多くのファンに愛されている理由の一端を知ることになるだろう。

 また、アクションとコマンドバトルの融合というのも実に良い。アクションでゴリ押すだけでは勝てないという戦略的なバトルが楽しめるほか、基本的にはガードや回避などはあれど被弾ゼロでは勝てないバトルとなっている。だからこそ、どういうタイミングでケアルなどの回復魔法をコマンドで差し込むか、敵の弱点魔法を上手く入れ込むかなど、ATBの配分が非常に重要となっており、考えながら遊ぶアクションバトルとなっている。

 ちなみにこのバトルは難易度「NORMAL」が実質「HARD」相当ではないかと感じるほど、慣れないうちは割とボス戦などで死ぬ。

 むしろ操作に慣れていても死ぬくらいなので、思ったよりも難しいと感じたら「EASY」にしてみてほしい。「EASY」でももちろんアクションだけでのゴリ押しはできず、筆者にとっては「EASY」くらいが余裕をもってアクションとコマンドを両立できる難易度である。(ちなみに難易度「EASY」でも、そして周回を重ねても苦手なボスはいる。「ヘルハウス」と聞いて心当たりのある人は心のなかでニヤリと笑ってほしい)

 「FF7リメイク」シリーズを初めて遊ぶ人にももちろん楽しんでほしいが、筆者みたいに「何周しても飽きない」というプレーヤーもぜひSwitch2版の「持ち運べる『FF7リメイク』」を手にしてほしい。

 またTGSで試遊すると「FFVII リメイク インターグレード × マジック」硬質カードケースがもらえるので、こちらが欲しい人はぜひブースに立ち寄ってみてはいかがだろうか。

試遊特典のカードケース