先行レビュー

Switch 2 版「スト6」を先行体験。新モード「ジャイロバトル」と「カロリーコンテスト」はJoy-Con2の直感操作で誰でも格ゲーを楽しめる!

【Nintendo Switch 2 版「ストリートファイター6」】
発売日:6月5日
価格:4,990円
【Street Fighter 6 Years 1-2 ファイターズエディション】
発売日:6月5日
価格:7,990円

 いよいよ6月5日に発売が迫ったNintendo Switch 2 版「ストリートファイター6」。「ストII」超えも期待されるほどのブームになっている本作が、Switch 2 本体と同日にリリースされるということもあって、注目している読者も少なくないだろう。

 本作では、他プラットフォームとのクロスプレイはもちろん、ローカル通信対戦や「おすそ分けプレイ」など、Switch 2 ならではのプレイスタイルにも対応。さらに、「ジャイロバトル」や「カロリーコンテスト」といったユニークな新モードも搭載されており、こうした従来の「スト6」にはなかった遊び方も気になるポイントだ。

 今回はそんな本作の先行プレイの機会を頂けた。本誌では既に試遊レポートを掲載しているが、本稿では特に「Nintendo Switch 2 」ならではのプレイフィールをお伝えできればと思う。

【『ストリートファイター6』 アナウンストレーラー Nintendo Switch 2】

グラフィックスは美麗で動きも快調! 従来の「スト6」プレーヤーも違和感無しで遊べる

 まずは、「Nintendo Switch 2 Proコントローラー」で従来からあるCPU戦をプレイした。筆者は長年アーケードコントローラーで格闘ゲームをプレイしていることもあってか、パッドではコンボ上手くきめることは出来なかったが、キャンセルラッシュや咄嗟の対空は問題なく繰り出せた。普段からパッドで操作している人ならば、いつも通りにプレイできるはずだ。

 今回、オンラインでの対戦はできなかったため、ランクマッチ、特にクロスプレイ環境で問題なくプレイできるとは断言できないものの、オフライン対戦ならばストレスなくプレイすることができた。少なくとも、携帯機として気軽に・どこでもコンボ練習や調べ物ができる点はそれだけで大きな利点といえるだろう。

 とはいえ、Switch 2 版「スト6」は全プラットフォームとの60fpsクロスプレイにも対応しており、スペックとしては申し分ない性能がある。これは他プラットフォームでも言えることだが、オンライン対戦において重要なのは遅延の少なさと動作安定性というところなので、ネット環境をしっかりと整えることができれば、ランクマッチをガチでやり込めるプラットフォームになるのではないだろうか。

 そうなれば手軽に持ち運びできるSwitch 2 版はもしかするとプロ選手の遠征先のお供になったりする可能性も十分にある。ぜひ期待したいところだ。

【Switch 2 版「スト6」CPU戦実機プレイ映像】
動作はもたつきなどもなく快調。他プラットフォームでの「スト6」プレーヤーも違和感なく遊べる
普段パッドでプレイしない筆者でも対空やキャンセルを繰り出せた。もう少しプレイすればコンボもできたハズ……

新モード「ジャイロバトル」は格ゲー入門にもオススメ! 直感操作で誰でも気軽に「スト6」を楽しめる

 「ジャイロバトル」は、Switch 2 版で追加された、Joy-Con2のジャイロ機能を活かし、手軽に対戦を楽しめる新モード。コントローラーを傾けてキャラクターを移動、振ることで攻撃、回すことで「スーパーアーツ」を発動できるなど、直感的な操作が特徴となっている。

 さらに、A、B、X、Yのいずれかのボタンで「ドライブインパクト」、LまたはRボタンで「ドライブパリィ」を繰り出すことも可能。格ゲーならではの難しいコマンド入力は不要なため、誰でも気軽に楽しめるみモードとなっている。

ジャイロバトルの操作方法

 「ジャイロバトル」は何も考えずJoy-Con2を振るだけでもそれっぽい動きができるが、従来の「スト6」経験者視点でみると、パリィやインパクトの存在を意識するとより“格ゲーっぽい”読み合いや立ち回りを楽しめると感じた。

 攻撃を振り回すだけだとインパクトを受けてしまうし、パリィし続ける相手を崩せない。そのため、相手の動きを待ってインパクト返しを狙ったり、歩き投げをきめたりといった立ち回りが必要になってくる。その結果として、段々と「スト6」らしい対戦が繰り広げられるようになっていくのが面白い。

 初心者の入門編としてもオススメできるモードではあるものの、こういった格ゲーらしい駆け引きを楽しめるという点では経験者も新鮮な気持ちで楽しめるかと思う。

【Switch 2 版「スト6」新モード「ジャイロバトル」実機プレイ映像】

 なお、実際に「ジャイロバトル」で対戦をしてみると、意図せずコントローラーを回してしまいスーパーアーツが暴発したり、起き攻めの場面でうまく振れず反撃を受けたりと、簡単にはいかない部分も多く存在する。簡易操作といえど、プレイを続けていれば上達を感じられることも少なくないだろう。また、インパクトを返す難しさは、どの操作方法でも共通であることを改めて実感させられた。

【Switch 2 版「スト6」新モード「ジャイロバトル」を体験! ジャイロ操作の様子をお届け】
ドライブインパクトはどんなモードでも脅威
このモードではパリィがいつも以上に強力だが
投げに弱いのはいつも通り。操作になれてきたら積極的に狙っていきたい

「カロリーコンテスト」は盛り上がる! が自分の体力が削れる……

 一方の「カロリーコンテスト」は、Joy-Con2のジャイロ操作で楽しめるもうひとつの新モード。パーティーゲームのような感覚でワイワイ楽しめるのが特徴だ。

 操作方法は「ジャイロバトル」と同様だが、こちらでは相手のライフを削るのではなく、制限時間内にカロリーをより多く消費したプレーヤーが勝利するという、今までの「ストリートファイター」シリーズにはなかった一風変わったバトルモードとなっている。

【Switch 2 版「スト6」新モード「カロリーコンテスト」実機プレイ映像】
カロリーコンテストは体力ではなく消費カロリーで競う。体力バーもカロリーゲージに変更

 このモードでは、とにかくJoy-Conを振ることに。攻撃中も被弾中も、場合によっては画面を見ていなくても構わない。とにかく手を止めずに振り続けることが求められる。

 実際にこのモードをプレイしてみると、想像以上に体力を使うことに驚かされた。中盤に差しかかる頃には、筆者の腕はすでに限界を迎えていた。それでも手を抜けないのは、残り時間が少なくなると消費カロリーが増える「クランチタイム」が始まるためだ。最後の力を振り絞ってJoy-Conを振り続けた結果、本稿を執筆している今でも腕の疲れを感じている。

【Switch 2 版「スト6」新モード「カロリーコンテスト」を体験! Joy-Con2を振る様子をお届け】

 「カロリーコンテスト」は格闘ゲームらしい駆け引きこそないものの、家族や友人と一緒に盛り上がるにはぴったりのモードだ。「スト6」に触れるきっかけとしても十分な魅力を持っていると感じた。

残り時間が僅かになるとクランチタイムに突入。消費カロリーが増えるため、最後の追い込みに
実際のプレイではワイワイ楽しんでプレイできるが、腕は疲れる。相手のライフではなく、己の体力を削る戦いになるという訳だ
リザルト画面ではカロリー消費量が表示される。カロリーは実際の数値とは異なるが、食べ物でたとえてくれるのは面白い

 今回は限られた時間でのプレイではあったが、ジャイロ機能を活用した新たなアプローチは、ライトユーザーでも気軽に楽しめる内容であり、「スト6」の間口を大きく広げる可能性を感じさせるものだった。

 もし「ジャイロバトル」などをきっかけに、本作の対戦に興味を持ち、本格的に「スト6」を始めるユーザーが現れれば、本作はさらに盛り上がりを見せるのではないだろうか。