先行レビュー

“登る”アクションで屋根を駆けろ!「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」先行プレイレポート

【鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2】
8月1日 発売予定(Steam版は8月6日予定)
価格:
通常版 8,360円
フィギュアマルチスタンド付き数量限定版 14,960円
「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」

 アニプレックスは、プレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC用鬼殺対戦アクション「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」を8月1日に発売する。なお、PC版はセガが販売を担当。

 本作は2021年に発売された鬼殺対戦アクション「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」の続編にあたるタイトル。今作ではアニメ「鬼滅の刃」より「遊郭編」、「刀鍛冶の里編」、「柱稽古編」の内容を中心としたコンテンツを収録し、総勢40以上のプレイアブルキャラクターなど前作を大幅に上回る“鬼殺対戦アクション”だ。

 発売に先駆けて行なわれたメディア向け体験会に参加し、開発中ビルドをプレイできた。本稿では、その模様と手応えをお届けする。

【家庭用ゲーム「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」第2弾PV】

迫力満点な戦いが繰り広げられる鬼殺アクションの最新作!

 吾峠呼世晴氏による漫画作品「鬼滅の刃」は、家族を鬼に奪われ、妹を鬼にされた主人公「竈門炭治郎」が妹を人間に戻すため“鬼殺隊”に身を投じる物語。「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」では国内興行収入歴代1位を樹立した。その作品をアクションゲームとしたのが前作の「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」。アニメ「竈門炭治郎 立志編」から劇場版「無限列車編」までを、ドラマティックな演出とシンプル操作で表現し、対戦と物語の追体験を両立した作りが高く評価された。

 本作「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」はその続編にあたる。アニメとして放送された「遊郭編」、「刀鍛冶の里編」、「柱稽古編」に関するコンテンツが新たに収録され、プレイアブルキャラクターも鬼殺隊最高位の「柱」9人(冨岡義勇、煉獄杏寿郎、宇髄天元、時透無一郎、胡蝶しのぶ、甘露寺蜜璃、伊黒小芭内、不死川実弥、悲鳴嶼行冥)が全員参戦。さらに、上弦の鬼(玉壺、憎珀天など)、宇髄の3人の嫁(雛鶴・まきを・須磨)、「中高一貫!!キメツ学園物語」キャラクターなど、計40以上のキャラクターが使用可能となる。さらに特定キャラクターの組み合わせで発生する大技「合体奥義」や、キャラクターを強化する「装具」といった新要素も追加されるなど、ボリュームが大幅にパワーアップしている。

 今回の体験会ではその中から「刀鍛冶の里編」の一部ストーリーと、本作から初登場となる恋柱「甘露寺蜜璃」と霞柱「時透無一郎」をプレイできたので紹介する。

【家庭用ゲーム「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」第1弾PV】

新アクション“登る”で刀鍛冶の里を駆ける炭治郎

 今回の開発中ビルドは蝶屋敷を発った炭治郎が隠の案内で刀鍛冶の里へ向かう場面から始まる。刀鍛冶の里に到着と同時にマップ探索が解禁され、里の隅々を歩き回ることができる。

 基本的には炭治郎をはじめとした登場キャラクターを操作し3Dのマップを探索できる形で、ここでは刀鍛冶の里を自由に歩き回ることが可能。「里の長に挨拶せよ」など様々な任務のクリアを目指す。基本的にはアニメのストーリーに沿って決められたキャラクターで探索やバトルが楽しめる。

緻密に表現された刀鍛冶の里を自由に走り回れる

 さらに、本作では新たに“登る”という新アクションが追加されており、瓦屋根など高所へ跳び上がる縦移動が探索を一変させる。高所から見下ろす里の全景は圧巻の一言。

フィールドにある建物や自然環境の縁部分に青色のラインが表示されている箇所は“登る”ことが可能
屋根の上を駆ける爽快感は普段と違う景色も楽しむことができ、印象的だ
マップ上にはサブクエストもあり、対象のNPCと会話することで進めることができる。また、前作にもあった「匂いの探知」はこれらサブクエストでも対象の感情を把握するなどで使えるようになっている
探索では、前作同様に作中のコレクション要素などを開放するのに必要な「キメツポイント」がフィールドの各所に散らばっている

 今回プレイした「第四章 刀鍛冶の里」の戦闘パートでは小鉄による訓練として「縁壱零式」との戦闘訓練が行なわれる。開始直後は比較的刀捌きが通り、ダメージを与えられる。だが、縁壱零式の体力が減ると一転してカウンターやガードの精度が向上。思うように攻撃を決められなくなっていく。また、攻撃も徐々に激しくなっていき、アニメ同様“厳しい修業”を身をもって体感することになる。

雑に攻撃するとしっかりガードされるうえ、手痛い反撃を食らうことになる

 もちろん豪華声優たちのボイスを楽しめるムービーも健在。ムービーパートでは今作から新たに登場する恋柱「甘露寺蜜璃」や霞柱「時透無一郎」も登場し、アニメでもお馴染みなかわいらしい仕草やコミカルなやり取り、派手なアクションシーンといった作中エピソードが展開される。

恋柱「甘露寺蜜璃」が魅せる一騎当千の無双バトル

 次に筆者がプレイしたのは恋柱「甘露寺蜜璃」の物語。鬼の群れに襲われる里に、蜜璃が救援に駆けつける話だ。ここでは、本作で初めて実装された1対大多数モードを体験。前作の対戦形式とは異なり、フィールドを走り回りながら大勢の敵を薙ぎ払う“無双ライク”なプレイを楽しむことができる。

鬼を一定数倒すと中型や大型の鬼が登場し、ステージが進行していく

 1対1の戦闘とは打って変わり、作中のように群がる鬼をまとめて薙ぎ払う爽快感が抜群だ。終盤に現われる大型鬼との一騎打ちも迫力満点で、シリーズに新鮮な驚きをもたらしていた。

上弦の鬼「玉壺」との戦い

 最後に紹介するのは柱と上弦の鬼の戦いだ。霞柱「時透無一郎」の物語では、森で上弦の伍「玉壺」との死闘を繰り広げる。

 どちらも本作から追加された新キャラクターで、無一郎は霞の呼吸 漆ノ型 朧(おぼろ)によるカウンター、壱ノ型 垂天遠霞(すいてんとおがすみ)や伍ノ型 霞雲の海(かうんのうみ)による素早い攻撃を得意としている。逆に玉壺は一万滑空粘魚(いちまんかっくうねんぎょ)や蛸壺地獄(たこつぼじごく)といった範囲の大きい攻撃を際限なく繰り出してくる。

霞のごとく姿を消す“朧”でカウンターを取るなど、攻撃をかいくぐりながら相手の隙を見極めて斬り刻む快感が格別だ
玉壺は素早く動き回りながら“一万滑空粘魚”や肉弾戦による攻撃を仕掛けてくる

 戦闘、ムービーの両パートでかっこかわいい無一郎をたくさん観ることができ、非常に満足度の高いプレイとなった。

前作からの進化と“未体験”への期待

 刀鍛冶の里を自由に駆け、高難度の修練を乗り越え、柱の刃をその手に振るう。「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」は、原作愛とゲーム的快感をさらに高い次元で結晶させた“アップグレード”の片鱗を感じることができた。

 今回は探索パートやキャラクターの一部のみの体験となったが、「合体奥義」や「装具」など、まだ触れていない新要素や新キャラクターが盛り沢山だ。これらがどのようになっているか、さらなる続報が待ち遠しい作品だ。