先行体験
泥のぬかるみの再現に驚く「METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER」プレイレポート【TGS2024】
ゲーム序盤のバーチャスミッションで見えた、グラフィックスとゲーム性の進化
2024年9月26日 18:59
- 【METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER】
- 発売日・価格:未定
コナミデジタルエンタテインメントは、プレイステーション 5/Xbox Series X|S/PC用タクティカル・エスピオナージ・アクション「METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER(メタルギア ソリッド デルタ: スネークイーター)」を「東京ゲームショウ2024」にて試遊出展している。試遊エリアは作品の舞台をモチーフにしたジャングル感全開のレイアウトで、多くの来場者の足を止めていた。
本作は2004年にプレイステーション2でリリースされた名作「METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER」のリメイク作品。原作の核はそのままに、グラフィックスや操作性などは圧倒的な進化を遂げている。
今回、コナミブースで試遊バージョンをプレイすることができたので、本作のプレイ感をお届けしよう。
本作は敵に見つからないよう極力戦闘を避けて進んでいくステルスアクションゲーム。背景と同系色にペイントして身を隠す「カムフラージュ」や、ワニのキャップを被って自然の生き物に紛れるなど、ユニークな要素が満載の作品だ。
試遊版では原作の冒頭部分である、スネークがHALO降下でソ連に降り立ち、監禁された技術者ソコロフ奪還までの「バーチャスミッション」をプレイすることができた。
まず初めに進化を感じられたのはやはりグラフィックスだ。本作はジャングルが主な舞台になるのだが、辺りに広がる草木や川などの表現が実写さながらのクオリティで描かれている。沼地を進むシーンでは、歩みに合わせて足元の泥が沈んでいく表現のリアルさにも驚かされた。
グラフィックスの向上に伴って、キャラクターの雰囲気が原作と大きく変わってしまうリメイク作品も少なくないが、本作はしっかりと原作が持つ渋いスネークのイメージがそのまま生きていたのはファンとしては嬉しい限りだ。
リメイク版では、原作同様の斜めからの俯瞰視点と新たに追加された三人称視点からプレイスタイルを選択することができ、試遊では三人称視点のニュースタイル設定となっていた。
三人称視点になったことで臨場感と没入感が格段にアップしており、大自然の空気がプレーヤーにダイレクトに伝わってくる。
斜めからの俯瞰視点と比べるとやや視界が狭くなっており、油断して歩いていると視覚外から敵に発見されてしまうことが何度かあった。プレイする際には“どの位置に敵が配置されているか”の把握が原作以上に重要になっていると感じた。
操作性も現代のゲームに合わせて様々な部分が快適になっていた。まず1つは、気配を殺して歩く「ストーキング移動」。原作では通常移動がスティック、ストーキング移動が十字キー入力となっていたが、今作ではL1ボタンを押しながら移動することでストーキング移動が可能になった。通常移動とストーキング移動をワンボタンで瞬時に切り替えられるのはかなり快適だ。
さらに大きな点でいうと、本作では背後から忍び寄って「CQC」と呼ばれるアクションで敵を拘束することができるのだが、原作ではこの操作が敵に密着してパンチボタンで発動するというものだった。そのため密着が甘い状態でCQCをしようとすると誤って敵を殴ってしまい、敵に発見されるという事故が結構起こった。
あらかじめ“試遊時間が限られている中で凡ミスのゲームオーバーは避けなければ”と心して挑んだが、今作ではCQCの有効範囲内に入るとしっかり「CQC」という文字が表示されるようになっていたのだ。これにより、殴る→発見される→増援呼ばれる→詰み、という事態を回避できる。
地味に嬉しかった点は、原作ではカムフラージュを変更する際には一旦メニュー画面を開いてカムフラージュを変える必要があったが、今作では十字キーの上を入力することでショートカットメニューを開くことができ、瞬時にカムフラージュを変えられるようになった。カムフラージュは場所や周囲の環境にあわせて、場面場面で変えることが多いだけに快適になっているのはとてもありがたい。
チュートリアルを兼ねた道中を進み、試遊のラストは工場からソコロフを救出するミッション。
このシーンは敵に発見されているアラート状態ではソコロフと接触できないためゴリ押しプレイが不可能。敵も結構な数が配備されており、序盤の難所ともいえる。
救出を開始する緊迫感のあるイベントシーンの直後に筆者の雑なプレイにより、申し訳なくなるほどあっという間に敵に発見されてしまった。
しかし、原作でも幾度となく発見されていた筆者。原作をプレイした当時、敵にバレてもほふく前進で入れる小さな穴に潜り込めば安全地帯ということは熟知(?)していた。今回プレイした範囲ではリメイク版でも地形に大きな変化はなく、その経験をフル活用し、安全地帯を使って無事クリアすることができた。
今回遊べたのは序盤のほんの数エリアだけだったが、敵から身を隠して進んでいくスリルや、進行ルート上にいる敵を麻酔銃やCQCを駆使していく攻略の達成感を存分に体験することができた。
20年以上の時を経て復活した「METAL GEAR SOLID 3」のリメイク版をぜひ会場でプレイしてもらいたい。
(C)Konami Digital Entertainment