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任天堂、新会員サービス「My Nintendo(マイニンテンドー)」を発表
コミュニケーションアプリ「Miitomo(ミートモ)」の内容も明らかに
(2015/10/29 13:06)
任天堂は10月29日に開催した「経営方針説明会 / 第2四半期決算説明会」において、新会員サービス「My Nintendo(マイニンテンドー)」の概要を明らかにした。
任天堂はユーザーサービスの一環として「クラブニンテンドー」を長らく運営してきたが、9月30日をもってサービスを終了した。このサービスに変わるユーザーサービスがついに発表となった。
同社は3月にDeNAと業務資本提携を行なうと発表し、スマートデバイス用アプリの制作などを行なうなど、これまで専用ゲーム機の開発と対応ソフトの開発のみの業態から大きく方針を転換しようとしている。この点については、任天堂IPを活用し「ゲームのキャラクターや音楽、世界観などに触れる人口を拡大することで、任天堂IPの価値を高めると同時に、さらなるゲーム人口拡大を目指す」ことを目的としていると説明。より多様化するプラットフォームの時代において、ユーザーがどこからでも入ることができるように、新アカウントを導入し、新しい会員サービスをグローバルに運営していく。
新会員サービス「My Nintendo」
新アカウントの名称は「Nintendo Account(ニンテンドーアカウント)」。そしてゲーム専用機とスマートデバイスをつなぐ架け橋のような存在となる新会員サービスの名称は「My Nintendo(マイニンテンドー)」となる。
「My Nintendo」ではいくつかのサービスが用意されるが、任天堂の公式ホームページでWii Uや3DSのダウンロードソフトを購入することができるようになる。PCやスマートデバイスでソフトの紹介や動画を見て、気に入ったソフトがあればその場で購入でき、購入したソフトは自動的にユーザーのWii Uや3DSにダウンロードされる。
また、ユーザープロフィールやプレイ状況、購入履歴などに応じ、ユーザー毎にカスタマイズされたニュースやプレゼントが送られる。例えば、「どうぶつの森」をプレイしているユーザーには、「どうぶつの森」に登場するしずえさんからニュースやプレゼントが送られたり、「マリオカート」をプレイしているユーザーには「マリオカート」の追加コンテンツのニュースなどが送られる。さらにはユーザーの誕生日に、ソフトがお得に買えるお知らせが届くといったサービスも考えられているようだ。
またポイント制度も用意されている。新ポイントプログラムでは、任天堂のゲーム専用機だけではなくスマートデバイスも対象となる。購入するとポイントが付くことはもちろん、ゲームをプレイすることでもポイントが獲得できる。ゲーム専用機でゲームをプレイしても、スマートデバイスでプレイしてもポイントは貯まり、貯まったポイントはどこででも使用できる。ポイントと交換される賞品については、遊んでいるゲームのデジタルコンテンツやオリジナルグッズ、また欲しいソフトがをお得に買える割引クーポンなどを入手することができる。
さらに「My Nintendo」導入後には、キャラクターデータなどゲームのセーブデータをクラウド上に保存し、ゲーム専用機用ソフトでもスマートデバイスのアプリでも活用できるようになるサービスや、テーマパークや映画館、店頭など実際の店舗や施設でも特典を提供していきたいとしている。
ユーザー間のコミュニケーション促進という点では、「フレンド関係」をつくることができるようになっている。「フレンド関係」は、既に知っている人同士がお互いの承認を経て成立する。
「My Nintendo」のサービスは、2016年3月を予定している。
スマートデバイス用アプリ「Miitomo(ミートモ)」
「My Nintendo」のスタートと同時に、スマートデバイス用のアプリ「Miitomo(ミートモ)」のサービスが開始となる。「Miitomo」は、プレーヤーがいろいろな質問に答えアバター(Mii)を作ると、その質問の回答を話題に友達のMiiと勝手にコミュニケーションをとってくれる。例えば「休日は何をしているの?」という質問に「釣り」と答えれば、Miiは友達のMiiに「ウワサでは“釣り”が趣味みたいだよ」とおしゃべりして広めていく。
任天堂では、能動的に発信することに消極的な人も参加しやすいという利点をアピールすると共に、潜在的な話題を掘り起こすことで友達のこれまで知らなかった意外な一面や、思いがけない共通点を発見できるという特徴があるとしている。また、コミュニケーションはフレンド登録したユーザー間だけなので、安心・安全にも配慮されている。
「Miitomo」のサービスも「My Nintendo」と同様に2016年3月を予定している。