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Gamescomで発売間近の「スーパーマリオメーカー」を試してみたよ
超簡単に「スーパーマリオ」が作れる。少なくとも見た目だけはカンペキに!
(2015/8/9 11:56)
任天堂が9月11日に発売予定のWii U用ソフト「スーパーマリオメーカー」が、Gamescomの任天堂ブースにプレイアブルで出展されていた。「スーパーマリオメーカー」は「スーパーマリオブラザーズ」の30周年を記念して発売されるサンドボックス型のゲーム作成ゲーム。プレーヤーは、歴代「スーパーマリオ」のオリジナルコースを自由に作ることができる。
任天堂はこれまでにもサンドボックス型のゲームを多数発売してきた。「スーパーマリオメーカー」もそれらと同様に、直感的なインターフェイスと多彩なパーツで自由にゲー延々と遊んでいる人もいたム作りを体験することができる。今回は、ブースの試遊を試してきたので、ステージを作ってみた感触を解説したい。
お手軽に高品質なゲームが完成。サンドボックス型ゲームの金字塔となりそう
本作にはゲームを作るモードと、作ったゲームを遊ぶ2つのモードがある。どちらでも遊ぶことができ、ブースでは超絶難易度のステージを延々と遊んでいる人もいた。ビルドモードを選択すると、基本の作成画面に移行する。作業はWii U GamePadで行ない、実際に遊ぶ時にはモニターで、といった感じに使い分けている人が多かった。
最初の画面は「スーパーマリオワールド」のものだが、スキンを変更することで、元祖「スーパーマリオブラザーズ」、「スーパーマリオブラザーズ3」、「New スーパーマリオブラザーズU」の4種類から好みのスキンを選べる。画面の左上にあるタブをクリックで展開させて、4つあるゲームのタイトルから使いたいスキンを選択すると作成中のどの段階でも、スプライトや背景画像まとめて変化する。ただし、そのゲームではまだ存在しなかったオブジェやギミックはゲームに合わせて自動的に変換される。
背景も、作成中の好きなタイミングで野原や水中、空、地下、ボスステージなどを自由に切り替えられる。ただしこちらについても、例えばクリボーを地上に設置した状態で背景を水中に変えると、歩くことができずにその場でふわふわと漂ってしまう。もちろんダメということはないので、それを使ったギミックもありえるだろう。
マリオが乗る床や宝箱、敵は、画面上段に並んでいるアイコンで使いたいオブジェを選び、画面をタッチすると配置される。床は絵を描くようになぞれば複数のマスが勝手につながって適切な形になる。
土管は一度画面内に置いてから、土管の上部にある黄色い点をタッチして延ばしたり、回転・反転させたりできる。オブジェをまとめて動かしたり、コピーしたりすることももちろん可能だ。もし、失敗してしまったら、犬のアイコンを押せばやりなおしができる。消しゴムのアイコンを押してから画面をなぞれば、消しゴムで絵を消すようにオブジェを消すこともできる。
だいたい形ができて来たら、左下のカチンコマークを押してテストプレイができる。画面のスクロール速度は3段階から選択可能。このテストプレイでは、画面に自分のマリオが動いた軌跡がストップモーションアニメのように残る。これを見ながら、さらに手を加えて調整していく。マリオは任意の場所に移動してスタートできるので、どこかの箇所を集中してテストしながら作りこんでいくこともできる。
エディターの操作で覚えなければならないのはほぼそれだけで、後はアイデア勝負になる。ステージにはあらかじめいくつかの宝箱と、床、ゴールポールが置いてあるので、まずはこれをカスタマイズしてみるところから始めるといいだろう。作り始めるとすぐに、普段遊んでいるマリオの偉大さに気づく。あれ、簡単そうに見えるけど意外と奥が深いぞ、と。
適当に配置したクリボーが、回避不可能なタイミングで降り注いできたり、画面の上の方を全く使わず、ひたすら地べたを走り回っていたり、凝ったギミックを作ったつもりが、ジャンプ一つですべて回避できたりと、一見マリオではあるが、ゲームと呼べる物を作るのはなかなか難しい。
どう作れば、難しいけれどクリアできる難易度になるのか、どうオブジェを配置すれば画面全体を無駄なく使うことができるのか、そういったことを考えながら、配置したり消したりを繰り返すのがサンドボックスの醍醐味だ。同じマリオでも、爽快感を重視するのか、パズル性を重視するかで別のゲームになっていく。10人で同時に作ったとしても、おそらく10本とも全く違ったゲームになるだろう。しかも、バランスはともかく、見た目だけは誰でもいますぐ販売できそうなハイクオリティなゲームになるのがとても嬉しい。これまでもゲームを作れるツールやゲームは幾多あったが、これほど簡単に手軽に、高品質のゲームが作れるツールは筆者が知る限りなかったように思う。
今回は体験できなかったが、本作には作ったゲームを人に遊んでもらうという楽しみもある。これに実況文化が加われば、無慈悲なまでに難しいコースで死にまくるプレイをみんなで笑いながら観るようなコミュニティの遊びに発展していくだろう。