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日本マイクロソフト、最新OS「Windows 8.1」の販売を開始
多彩なWindows 8.1デバイスでさらに広がるPCエクスペリエンス
(2013/10/18 16:06)
日本マイクロソフトは10月18日より、PC向けオペレーションシステムの最新版Windows 8.1の提供を開始した。提供方法は、ユーザーの利用OSによって異なり、パッケージ、ダウンロード、無償アップデートと複数の選択肢が用意されている。Windows Vista以前のユーザーは新規インストールのみ、Windows 7のユーザーはアップグレードもしくは新規インストール、Windows 8ユーザーは無償アップデートとなる、パッケージの参考価格はWindows 8.1通常版が13,800円、Windows 8.1 Proは25,800円。
Windows 8.1は、従来のWindowsで「サービスパック(SP)」と呼ばれていたバグフィクスを中心としたアップデートの代わりとなるバージョンアッププログラム。昨今のデバイスやサービスの進化のスピードにOS側もしっかり対応していくために「ラピッドリリース」という形で、今後も引き続き年に1度のバージョンアップを行なう方針としている。
Windows 8.1は、Windows 8の軌道修正の象徴としての“スタートメニューの復活”ばかりが語られがちだが、実際は各種PCからタブレット、大型のインフォメーションディスプレイまでをカバーした、タッチパネル世代のPCに向けたOSとしてストイックに機能強化が図られている。
ゲーム方面ではわずかにDirectX 11.2の採用という点が挙げられるが、DirectX 11.2の機能を活かしたPCゲームはまだ存在せず、ゲームOSとしての側面は、Windows 7以前のOSと比較して起動速度が倍か、それ以上速いという使い勝手の向上に留まる。Windows 8.1から、起動時の初期画面を、タイルベースのスタート画面から、従来のデスクトップ画面に指定することが可能となったため、高速起動可能なWindowsとしてゲームユーザーにもより利用しやすいOSになったと言えるかも知れない。
本日行なわれたキックオフイベントでは、Windows 8.1の新機能に関するデモンストレーションに多くの時間が割かれた。ユーザーのフィードバックを反映し、サインインなしでカメラが利用可能になり、スタート画面ではタイルサイズが自由に変えられるようになり、アプリインストール時には、自動的にスタート画面に加えられなくなり、アプリ画面の中に収納され、利用頻度に応じてスタート画面に表示されるというインテリジェントなものとなった。
そしてデモの中でもっとも印象的だったのは、マイクロソフトの検索サービスBingのWindowsへの統合だ。Windows 8.1の検索窓から検索を行なうと、単純なWeb検索のみならず、ローカルコンピューターのドキュメントデータや、Windows 8.1対応アプリなどから情報を引っ張ってきて、列挙してくれる。
そしてその際の使い勝手を向上させるのが、スナップ機能の機能強化だ。Windows 8では、基本的にアプリをフルスクリーンで表示しようとするが、これを複数表示させる機能を「スナップ」と呼んでいる。Windows 8は画面サイズ固定で2つまでだったが、Windows 8.1では、画面サイズ可変で4つまで表示できる。
Windows 8では、メールアプリに、添付画像をビューアを開くまでしかできなかったが、Windows 8.1では、さらにWebブラウザを起動したり、Skypeを起動したりと、タイルベースのスタート画面の使い勝手が格段に向上している。
PCショップでのOS選択やユーザーアンケートを見ても、まだWindows 7のほうが選ばれている実情があるが、これが今回のWindows 8.1の登場により、どう変化するのか注目したいところだ。