任天堂、「ニンテンドーダイレクト Wii Uプレビュー」
「MH3G HD Ver」など同発タイトル追加発表、
「ベヨネッタ2」をWii U独占で発売など


9月13日 配信


 任天堂株式会社は、USTREAM、ニコニコ動画などのインターネット放送を通じて岩田聡代表取締役社長が直接ユーザーに最新情報をプレゼンテーションする「ニンテンドーダイレクト Wii Uプレビュー」を9月13日23時から配信。12月8日に発売される新型ゲーム機「Wii U」向けのソフト情報が公開された。

 なお、各タイトルのスクリーンショットについては、スクリーンショット集をご覧いただきたい。




・「インターネットブラウザー」
 本体機能として搭載
 利用無料

 WbKit技術を活用したブラウザーで、フラッシュは非対応ながら、HTML5、H.264形式の動画再生などに対応し、タブ機能も搭載。ゲームパッドのタッチスクリーンを活かし、文字入力や細かい文字はゲームパッドの画面で、写真や動画は大画面のテレビで閲覧といったWii Uらしい使い方ができる。

 通常時はテレビとゲームパッドで同じものが表示されるが、テレビで動画を再生しながら、ゲームパッドで次の動画を探すことも可能。カーテン機能のような、リビングルームでの動画再生をよりたのしくする機能やジャイロをつかったスクロール機能も搭載している。

 ゲーム中にホームボタンを押すと、テレビ画面ではゲームのスクリーンショットが表示されたままになり、手元のゲームパッドでは検索ウィンドウにプレイ中のゲームタイトル名が入力された状態になるといった、ゲーム情報がすぐに検索できる機能も用意されている。


・「New スーパーマリオブラザーズ U」
 12月8日発売
 5,985円
 ダウンロード版有り

 シリーズではお約束のようにピーチ姫がさらわれるが、今回はクッパにピーチ城が乗っ取られるところから始まり、ピーチ城を目指し、マリオたちは広大なワールドを進んでいく。

 ムササビのように羽を広げながら空を滑空する新要素、お馴染みのヨッシーに加え、風船のように空を飛んだり、泡を吐いて敵を閉じ込める能力を持ったチビヨッシーが登場。

 多人数プレイでは、自分のMiiを使うことができる。また、1人プレイでは、モニターパッドだけでのプレイにも対応し、テレビモニターを専用することなくプレイできる。アシスト機能はモニターパッドをタッチするだけで使えるだけなく、つまく使うことで1人プレイでは実現できないような超絶プレイも。初心者救済だけではない機能へと昇華されている。

 新モードとして、「お題モード」、「ブーストモード」の紹介もあった。「お題モード」では、ゴールまでのタイムを競う「タイムアタック」や連続で敵を踏み続ける「連続1up」など、プレーヤーに様々なお題が提示される。「ブーストモード」は、オートスクロールでゲームが進み、コインを集めることでスクロール速度がアップする、タイムアタックモードとなっている。


・「Nintendo Land」
 12月8日発売
 4,935円
 ダウンロード版有り

 E3では多人数プレイを中心に紹介のあった「Nintendo Land」。本作には、「ゼルダの伝説 バトルクエスト」、「ルイージのゴーストマンション」、「どうぶつの森 キャンディーまつり」、「ドンキーコングのクラッシュコース」、「鷹丸の手裏剣道場」、「ピクミン アドベンチャー」、「メトロイドブラスト」、「マリオチェイス」、「ヨッシーのフルーツカート」、「オクトパスダンス」、「C・ファルコンのツイスターレース」、「バルーントリップ ブリーズ」という12個のアトラクションが収録。全て任天堂内作となっている。

 これら12個のアトラクションは、3タイプに分類される。
  「チームアトラクション」 1人でも多人数でも遊べる (3アトラクション)
  「対戦アトラクション」 2人以上で遊ぶ (3アトラクション)
  「ミニアトラクション」 1人で気軽に遊ぶ (6アトラクション)

 単純なミニゲーム集と思われがちだが、「チームアトラクション」には多彩なゲームモードを収録、「対戦アトラクション」は初心者から上級者までが一緒に楽しめる、「ミニアトラクション」時間を忘れて遊んでしまうものになっているそうだ。

 今回の配信では、12個のアトラクションから「メトロイドブラスト」と「バルーントリップ ブリーズ」の2つが紹介された。

 「メトロイドブラスト」は5人が同時に遊べるTPS。5人プレイの場合、4人が地上を動くサムスを、1人がゲームパッドで空を飛ぶスターシップを操作。サムスVSスターシップの「空陸対戦」、協力してジーマやゼーベス星人と戦い、ボスも登場するステージクリアタイプの「協力ミッション」の2モードが選択できる。空中 or 地上を選択し、1人で遊ぶことも可能だ。また、他にも地上サムスだけで対戦する「地上対戦」といったモードも収録されている。

 「バルーントリップ ブリーズ」は、ファミコンでリリースされた「バルーンファイト」の「バルーントリップ」をアレンジした1人用アトラクション。テレビの画面を見ながら、タッチスクリーンを用い、タッチペンでスライドしてキャラクターを操作し、ゴールを目指す。

 「バルーントリップ」は、開発終了の3日前に発注を受けて作られたもので、岩田氏は「バルーンファイト」の中で最も長い時間遊んだモードだという当時のエピソードも聞くことができた。


・「Game & Wario」
 2013年初頭発売予定
 価格未定
 ダウンロード版有り

 「Game & Wario」は、ワリオをはじめとする個性的なキャラクターが登場する独特の世界観はそのままながら、今までのシリーズのようにお題を素早くクリアしていく瞬間アクションではなく、ゲームパッドの特徴を活かしたオリジナリティ溢れるゲームでハイスコアを目指すものに。パズル、アクション、リズム、シューティングなど、多彩なゲームが収録されている。開発は、「メインドインワリオ」シリーズのチームが担当している。

 今回の配信では、収録ゲームの中から「スキー」、「アロー」が紹介された。

 「スキー」は、「メイドインワリオ」シリーズでお馴染みのジミーが滑走するスピード感溢れるゲーム。プレーヤーはパッドを縦に持ち、左右に傾けてスピードや走行ルートを調整し、ゴールを目指す。テレビ画面では滑走していく様子がダイナミックな演出で流れるため、プレーヤー以外の人も楽しめるようになっている。

 「アロー」は、テレビ画面にいる敵を狙い撃ちするゲーム。ゲームパッドには弓と矢が表示され、画面タッチし、スライドさせることで弓をひき、傾けて方向を調整して発射することで敵に矢を当てて撃退する。敵は画面手前に向け進行し、撃退が間に合わないと、敵がゲームパッドに乗り込んでくる。その場合は、ゲームパット上にいる敵をタッチして倒す。また、矢の先端は、ワリオの鼻になっており、コショウアイテムを手に入れると、強力なクシャミ矢を発射することもできる。


 任天堂タイトルの映像を用いた紹介は以上であったが、「Wii Fit U」、「ピクミン3」が来年春までに発売予定であることも明らかになった。




・「NINJA GAIDEN 3: Razor's Edge」
 12月8日発売
 価格未定

 コーエーテクモゲームスから「NINJA GAIDEN 3: Razor's Edge」。“Razor's Edge”(カミソリの刃)のように鋭く研ぎ澄ませ、「Wii U」で楽しめる最高峰のアクションゲームを目指して開発されているシリーズの最新作だ。

 本作では、武器と忍法が追加。難易度の高いハイスピードバトルが楽しめるようになっており、クノイチ「あやね」も使えるように。また、タッチパッドにより、素早く、スムーズなアクションが可能になるとのこと。


・「無双OROCHI2 Hyper」
 12月8日発売
 価格未定

 こちらもコーエーテクモゲームスからの「無双OROCHI2 Hyper」。三国志や戦国時代の武将たちをはじめ、数多の英傑たちが登場するアクションシリーズ最新作。

 シリーズ初参戦となる英傑に加え、「Wii U」オリジナルモードとして、対戦とカードバトルの要素を融合させた「デュエルモード」を搭載。対CPU戦、ネットワーク対戦に対応。協力プレイでは、テレビとゲームパッドを使ったもの、従来の2画面分割プレイに対応している。


 他にもコーエーテクモゲームスから、「三國志12」、「真・北斗無双」の発売が予定されていることも明らかになった。


・「鉄拳タッグトーナメント2 Wii U エディション」
 12月8日発売
価格未定

 バンダイナムコゲームスからは、9月13日にPlayStation 3、Xbox 360で発売されたばかりの「鉄拳タッグトーナメント2」の「Wii U」版である「鉄拳タッグトーナメント2 Wii U エディション」が登場。

 「鉄拳」シリーズが、任天堂のテレビゲーム機でリリースされるのは本作が初めて。“Wii U エディション”独自の要素として、「キノコバトル」、マリオ・リンク・クッパといったコラボコスチュームが収録されている。




・「ZombiU」
 12月8日発売
 価格未定

 「ZombiU」は、伝染病が蔓延するロンドンで、人類の存亡をかけて大量のゾンビと戦う、Ubisoftの「Wii U」専売タイトルだ。FPSタイプのゲームで、ゲームパッドはサバイバルキットになる。

 操作キャラクターが倒れた場合、他のキャラクターになってプレイを継続するが、倒れてしまったキャラクターはゾンビとなり、プレーヤーに襲いかかってくる。その代わり、そのゾンビを倒すことで所持しているバックパックが回収できる。また、武器関連では、同じ武器を使い続けることで使い勝手が向上する要素も用意されている。

 オンライン要素として、プレーヤーはスプレーを使ってステージにメッセージを残すことができ、他のプレーヤーはゲームパッドのスキャナーでメッセージを読み取ることができる。また、ゾンビになってしまった他のプレーヤーが登場するといった要素もある。


・「アサシン クリードIII」
 12月8日発売
 価格未定

 Ubisoftから、もう1タイトル「アサシン クリードIII」が登場。任天堂のテレビ機ではシリーズ初のリリースとなる。

 最新作では、トマホークや拳銃など新たな武器が追加。ゲームパッドでは常時マップを確認することができることに加え、タッチ操作ですぐさま武器変更が可能。また、マルチプレイモードでは、ゲームパッドを活かした新要素も追加予定。


・「Rayman Legends」
 12月8日発売
 価格未定

 こちらもUbisoftの人気シリーズから「Rayman Legends」。ディレクターのMichel Ancel氏からビデオメッセージが届けられた。

 「タッチ機能を使って新しい体験を生み出したいと思っていました」という本作ではゲームパッドを様々に活用。物体を動かす、敵をポイントして倒す、道を見つける、ジャイロセンサーでコース自体を動かせたりもする。また同氏は「1人がWii U PROコントローラーを使って、別の人がゲームパッドを使います。これが私たちが生み出したかったゲーム体験を実現するための鍵でした。」とも語る。とあるステージでは、ゲームパッドで空飛ぶ盾を操作。盾は、乗り物になったり、攻撃をガードしたりと2つの役割を持つ。シチュエーションに応じてコミュニケーションが生まれるように、このような仕組みを導入したそうだ。他に、アクションに音楽をシンクロさせたステージの紹介もあった。


・「バットマン:アーカム・シティ アーマード・エディション」
 12月8日発売
 価格未定

 ワーナーエンターテイメント ジャパンからは、E3で発表のあった「バットマン:アーカム・シティ アーマード・エディション」。「Wii U」となる“アーマード・エディション”では、ゲームパッドをバットマンの装着するバットコンピューターにし、バットマンになりきってプレイできる。また、ペインやキャットウーマンといった新キャラクターが登場、バトルアーマードテックモード、アーマードスーツといった新要素が追加される。


・「マスエフェクト 3 - 特別版 -」
 12月発売予定
 価格未定

 エレクトロニック・アーツからは、BioWareが手がける「マスエフェクト 3 - 特別版 -」が登場。任天堂テレビゲーム機ではシリーズ初のリリースだ。ゲームパッドを使うことで、手元でマップを確認したり、仲間キャラクターの行動をタッチスクリーンで操作でき、より戦略的な戦闘が可能になる。また、“特別版”では、本作からプレイする人向けに、シリーズ1と2のストーリーがコミック形式で冒頭に収録される。


・「FIFA13 ワールドクラスサッカー」
 12月発売予定
 価格未定

 エレクトロニック・アーツからは、人気サッカーシリーズ「FIFA13 ワールドクラスサッカー」も登場。ゲームパッドを使うことで、シリーズで最も遊びやすいタイトルにすることを目指して開発されているとのこと。詳しい情報は、後日エレクトロニック・アーツのホームページで公開される。


 海外メーカータイトルの紹介の後には、岩田氏から、スマッシュブラザーズなど数多くのシリーズ最新作を準備していること、「ゼノブレイド」を開発したモノリスソフトの高橋哲哉氏がWii U向けに完全新作を開発中といったコメントを聞くことができた。詳しくは、後日紹介してくれるそうだ。続いて、驚きのタイトル紹介が始まる。


・「The Wonderful 101」
 発売日/価格未定

 プラチナゲームス開発の「The Wonderful 101」は、宇宙からの侵略者にたった100人で立ち向かう命知らずの戦士たちが主人公の完全新作アクション。大勢のヒーロー達が合体して巨大な武器になり、エイリアンを撃退していく。ゲームに関する追加情報はなかったが、E3で発表のあった本作の正式名称が決まった形だ。ディレクターは神谷英樹氏、プロデューサーは稲葉敦志氏。


・「ベヨネッタ2」
 発売日/価格未定

 プラチナゲームス開発タイトルとして、「ベヨネッタ2」も登場。今回は「Wii U」独占でリリース。プロデューサーは稲葉敦志氏、ディレクターは、前作のプロデューサーである橋本祐介氏。発売元は任天堂になっている。ゲームについての詳しい情報はなかったが、短いながらも動画での紹介があった本作。後日、さらなる情報が明らかになるそうだ。


・「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
 発売日/価格未定

 スクウェア・エニックスからは、「Wii」で好評発売中の「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」(Wii U版)。「Wii U」版では、高精細な画面でプレイできるだけでなく、ゲームパッドだけでもプレイできてしまう。もちろん、ゲームデータは「Wii」版から引継ぎ可能だ。また、「Wii U」は、内臓メモリが多いため、USBの必要はない。

 「Wii U」本体の発売から時間を置かずにベータテストを実施予定。「Wii U」プレミアムセットを購入すると、ベータテスト参加特典がプレゼントされる。ベータテストからも製品版にデータ引継ぎが可能。より詳しい情報は、スクウェア・エニックスから近日発表される。


・「モンスターハンター3G HD Ver.」
 12月8日発売
 価格未定

 カプコンからは「モンスターハンター3G HD Ver.」が登場。HD対応の美しいグラフィックで遊べるだけでなく、3DS版とのセーブデータ共有が可能になっており、家では「Wii U」版、外では「3DS」版といった遊び方ができる。また、嬉しいのが「モンスターハンター3G HD Ver.」同士ならオンラインプレイができる点。家にいながら友達とたっぷり楽しめるようになる。なお、ゲーム画面に関しては、動画はなく、静止画1枚だけの公開となった。

 「Wii U」プレミアムセット+Wii U PROコントローラー+ソフトがセットになった「モンスターハンター3G HD Ver. Wii Uプレミアムセット」の販売も決定。価格は38,850円。個別に購入するより割安なセットだ。こちらは予約制での販売を予定している。




 最後に岩田氏は「Wii Uに関する情報については、まだまだ詳細をお伝えしきれていないことがありますし、開発が進んでいるソフトの中にもまだお知らせできていないものがあります。これから発売までの間に、今ご覧いただいているようなニンテンドーダイレクト、並びにホームページ上の製品情報ページや社長が訊くなどの展開。そして、ちょっとダイレクトのような新しいトライ。公式Twitterなど、いくつかの手段を組み合わせながら、Wii Uに関する情報を継続的にお届していきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。」と締めくくった。

 また、配信終了後に、Twitterにて、岩田氏から「「いつから予約できるのか?」ということを気にされている方もおられるかもしれませんが、10月上旬に説明会を開き、流通のみなさまに納入数量をご説明してから受け付けていただくことになります。予約等の情報については今しばらくお待ちください。」というツイートがあったこともお伝えしておきたい。


(C)Nintendo

(2012年 9月 14日)

[Reported by 木原卓]