Taipei Game Show 2011レポート

初音ミクの美声が台湾人も魅了したMegaブースレポート
「初音ミク Project DIVA Arcade」が大人気! カジノからメイドまでカオスなブースを紹介


2月18日~22日開催

会場:台北世界貿易中心

入場料:150台湾ドル


 Mega Biotech & Electronics(美嘉生電)は、今回初めてTaipei Game Showにブースを出展した高雄の筐体メーカー。台湾国内向けのカードゲームやビンゴなどの筐体製作が本業だが、現在はオンラインゲームの運営や自社開発も行なっているほか、アーケードゲームのライセンスを獲得して台湾国内で展開するビジネスも行なっている。ちなみに東京ゲームショウの台湾ゲーム館には毎年出展しており、過去には「鉄拳6 BLOODLINE REBELLION」の正式なライセンス契約を結ぶなど日本や日本産ゲームへの関心が高い。

 今回出展された最大の注目作は、SEGAから台湾国内の正式代理店ライセンスを獲得したアーケード用リズムアクションゲーム「初音ミク Project DIVA Arcade」だ。初日にはステージでゲームを紹介するプレゼンテーションがあり、20日には課題曲で点数を競う台湾初の大会が開催された。

 ステージイベントでは、埼玉から誕生したアイドルグループ「Pinkish」のショウや、ロッソインデックスのMMORPG「パンドラ Online(日本名:パンドラサーガ)」の調印式も行なわれた。このレポートでは「初音ミク Project DIVA Arcade」を中心に出展されていたタイトルを紹介したい。


【イベントの様子】
MCの女性がプレゼントをもち投げ状態に配りまくるのは、台湾のゲームショウでは定番のイベント。「Pinkish」の4人は歌とダンスを披露した




■ 「初音ミク Project DIVA Arcade」は最新版「Version A」が台湾全土27カ所で稼働

18日の初日に、ステージで「初音ミク Project DIVA Arcade」のプレゼンテーションが行なわれ、最新版「Version A」のプロモーションが紹介された
試遊台の背後にはプレイを待つ人の行列待機スペースがあるが、常に満員状態だった

 初音ミクはクリプトン・フューチャー・メディアがヤマハの開発した人工音声システムVOCALOID 2を使って開発したバーチャル・シンガー。ユーザーがニコニコ動画に自分が作曲した歌を掲載したことで火がついた。「初音ミク Project DIVA Arcade」はSEGAがニコニコ動画に投稿された曲を使って作ったPSP用のリズムゲーム「初音ミク Project DIVA」の楽曲を中心に、初音ミクが歌う数々の名曲を収録したアーケードゲーム。日本でもロケテストから長い行列ができた話題作だ。

 ゲーム自体は、音楽に合わせて4つのボタンを叩いていくというシンプルなリズムアクションだが、ファン活動から生まれた二次創作のオリジナルキャラクター「はちゅねみく」や「弱音ハク」などが登場したり、ニコニコ動画で楽曲募集のコンテストを行なうなどユーザーが参加して進化していくサービスが特徴だ。プレイすると「ボーカロイドポイント」が貯まっていき、それを使ってキャラクターの外見を変える「モジュール」や背景を変える「スキン」を購入できる。ゲームのデータは専用のICカードや電子マネー対応の携帯電話に記録していける。

 ニコニコ動画は台湾でも若いユーザーを中心に人気があり、ニコニコ動画生まれの初音ミクは台湾でも人気だ。これは余談なのだが、先日台湾Gamaniaに取材にいった際にも、開発の机にはたくさんのミクフィギュアが飾ってあった。Mega Biotech & Electronicsが配布していた袋に、ミクの二次創作から生まれたネギが印刷されていたことからも、台湾ユーザーのミクへの理解度がうかがえた。

 ブースに設置された試遊台は日本語版で、中国語のインストカードが貼ってあった。選択できる曲は約60曲。もちろん曲名も日本語のままなので、まったく初音ミクを知らないとどれを選べばいいのかわからず、タッチパネルの画面をいたずらにくるくる回している人の姿もあった。逆に、他の曲には目もくれず、まっしぐらにお目当ての曲を探している人もいた。見ていた限りでは「みくみくにしてあげる」や「ワールズマイン」、「melody...」といった鉄板の定番を選んでいる人が多かった。

 台湾で稼働するのは、日本で1月にリリースされたばかりの「Version A」。デュエットや新曲の追加、ネットを通じて全国のプレーヤーと腕前を競う「コンテストモード」が追加された最新バージョンで、日本と同じバージョンがプレイできるということが、1つの目玉情報にもなっている。サービスは高雄と台中を中心に展開される。現在設置が決まっているのは27カ所。台北はゲームセンターに対する法律による規制が厳しいため、わずか3カ所の設置に留まるということだが、すべての場所ですでに稼働が始まっている。専用のIDカードを使ったサービスや、ネットを通じたアップデートは日本と同様に行なわれる。プレイ代金は1プレイ30元(約90円)。


【試遊台の様子】
インストカードのみ中国語。3台の試遊台で、まる一曲を最後まで遊べる完奏モードをプレイできた。収録された曲のあまりの多さに戸惑っている人もいた




■ 台湾向けカジノ筐体は18禁。「パンドラサーガ」はタイトルを変えて再出発

メインステージでは「鉄拳6」の台湾頂上決定戦も行なわれた。「鉄拳」シリーズプロデューサー原田勝弘氏は、AOUに出席していたため、紙製のボードで参戦した(笑)

 城塞のような四方が壁に囲まれたブースの中には、18歳未満は遊ぶことができないカジノ系の筐体が展示されていた。ポーカーと麻雀ができる筐体や、実写の女性が相手をしてくれるトランプゲーム、ロボットアームを使ったバカラゲーム、スロットといった大人向けのゲームだ。

 カジノ用の筐体は初日の18日にはすべて稼働していたが、子供を含む一般ユーザーが多数来場する19日以降は未成年が遊べないよう電源を落としていた。本格的なカジノテーブルも出展されていて、ディーラーが実際にカードを配ってブラックジャックを試演して見せるショウも行なわれた。東京ゲームショウにも筐体を出展したことがある同社だが、今回出展したものは海外展開用ではなく、すべて台湾国内向けだそうだ。

 ブースの外には「鉄拳6 BLOODLINE REBELLION」筐体が4台置かれていた。20日にはステージで「鉄拳6 台湾エリア頂上決定戦」が行なわれた。「鉄拳」シリーズのプロデューサー原田勝弘氏も立て看板姿で登場して、熱い対戦を見守った。

 オンラインゲームは、ポータルサイト「iPlayer」で運営を行なっているMMORPG「La Tale Online(日本名:トキメキファンタジーラテール)」と、19日のステージで契約調印式を行なったMMORPG「パンドラ Online」がプレイアブルに出展されていた。「パンドラサーガ」は台湾Gamaniaが2009年から運営を行なっていたが、「パンドラ Online」と名前を変えて「iPlayer」で2011年3月からクローズドβテストを開始することになる。

 ブースの外には東京ゲームショウにも出展されていたSNS連動型の女の子育成ゲーム「PLUGIN(プラグイン)」のブースもあった。「PLUGIN」は女の子と話をしたり、部屋をカスタマイズしたりといったゲーム要素をSNSと融合させたサービス。メイド姿のコンパニオンがノベルティを配っていた。


【ブース内の様子】
Mega Biotech & Electronicsの本業ともいえる大型のカジノ向け筐体。19日以降は未成年は遊べないよう電源が落とされたが、刺激的なプロモーションの映像を見てニヤニヤしている人もいた
1つのマシンで麻雀とポーカーが遊べる筐体ブースの外に並んだ「鉄拳6 BLOODLINE REBELLION」3月からクローズドβテストが始まる「パンドラ Online」
少女を育てるSNSサービス「PLUGIN」のブース。SNSのインターフェイスをイメージして、壁にメッセージが貼ってある

(2011年 2月 21日)

[Reported by 石井聡]