「第48回アミューズメントマシンショー」バンダイナムコ、タイトーブースレポート

定番&続編タイトルが充実のバンダイナムコと、復活タイトルがインパクト大のタイトー


会期:9月9日~11日(一般公開日は11日)



事前にリリースのあったエスアイエレクトロニクスの3D立体視対応のAC用基板「SYSTEM BOARD Y3」もデモ映像とともに出展されていた

 「第48回アミューズメントマシンショー」における、株式会社バンダイナムコゲームス、株式会社タイトーのブースレポートをお届けする。



■ 「ダライアスバースト アナザークロニクル」、「ソニック ブラスト ヒーローズ」などが登場したタイトーブース

「ミュージックガンガン!2」は2台出展。詳しくは過去記事をご覧いただきたい

 今年のタイトーブースには、12月に稼働予定の「ダライアスバースト アナザークロニクル」、10月に稼働予定の「超・ちゃぶ台返し! その2」、2011年春に稼働予定の「ミュージックガンガン!2」、「バトルホイール スピンギア」のほか、久々の登場となった「ソニックブラストマン」の直系タイトルといえる「ソニック ブラスト ヒーローズ」、“テーブルクロス引き”をゲーム化した「ザ テーブルクロス アワー」などを参考出展しており、タイトルのラインナップの幅広さと出展機種の多さで充実ぶりをアピールしていた。

 また、コンテンツダウンロードシステム「NESiCA×Live」(ネシカ クロス ライブ)」の発表に伴い、「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT II」を6台、そしてType Xなどの既発売タイトルをカードリーダー込みで実機展示していた。

● 「NESiCA×Live」(ネシカ クロス ライブ)

9日に行なわれた発表会では、タイトーの小島理一氏をはじめ、アークシステムワークスの森 利道氏、サクセスの吉成隆杜氏、グレフの丸山博幸氏、ガルチの茶谷 修氏、冒険企画局の近藤弘司氏、モスの駒澤敏亘氏が登壇した

 12月から稼働予定の「NESiCA×Live」は、タイトーが展開しているネットワークシステム「NESYS」を使ったゲームコンテンツ配信システム。店舗に「NESiCAサーバー」を設置し、データセンターから配信されたゲームタイトルをプールしておき、店舗内の「TAITO Type X2」基板を採用したネットワーク接続筐体にて「NESiCAサーバー」のゲームタイトルの中から店舗側が任意に稼働タイトルを選択することができるというもの。設定によっては、プレーヤーがいくつかのタイトルから切り替えてプレイすることもできる。

 新作タイトルのダウンロード費用やコンテンツのバージョンアップ費用は永年無料としており、HDDなどは貸与となるものの、従来のゲームタイトル購入(ROMや基板、筐体の購入)に比べて、初期導入費用を抑えての運用が可能となる。各ゲームタイトルはクレジットに応じて従量課金される仕組みになっており、ゲームタイトルを配信するメーカーは稼働実績に応じて収入を得ることになる。他社でも似たような仕組みを導入しているゲームタイトルなどがあるが、システムとして打ち出してきたのは初めてのことといえるのではないだろうか。

 また、新たに導入するICカード「NESiCA」は、筐体に設置される非接触型カードリーダーによってデータを読み込み/書き込む形になっており、1枚のカードで対応ゲームすべてのデータを管理することが可能。全国ランキングやデータカスタマイズなどはPCやケータイでも閲覧ができるほか、ポイントシステムにも対応できる。

 すでに導入されている Type X2基板も本システムに対応させることが可能で、さらに新開発の高速I/Oを搭載することが可能。この高速I/Oにより、入力遅延を減らすことに成功しているという。

 対応タイトルに関しては、アークシステムワークスの「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT II」をはじめ、9タイトルの対応タイトル、そしてType Xなどでの既発売タイトルが10タイトル、「スペースインベーダー」などのクラシックタイトルが12タイトルを2011年3月までに順次配信する。

 このシステムに参入を発表しているメーカーは、アークシステムワークス、アトラス、SNKプレイモア、ガルチ、グレフ、サクセス、冒険企画局、モス、童の9社となっている。

「NESiCA×Live」の構成図。ゲームタイトルのダウンロードやアップデートなどに費用がかからないのが特徴「NESiCA×Live」対応タイトル数(予定)。旧来のType Xシリーズでリリースされているタイトルだけでなく、「スペースインベーダー」などのクラシックタイトルもリリースされる現時点で発表されている「NESiCA×Live」参入メーカーの一覧
基板がType X2であれば、筐体にカードリーダーと高速I/Oなどを追加することで「NESiCA×Live」のクライアントとして利用できる
共通ICカード「NESiCA」(左)と、ゲームタイトル「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT II」限定モデルの「NESiCA」カード(右:非売品)
【BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT II】
「NESiCA×Live」対応で12月に稼働開始予定。家庭用で追加された「マコト=ナナヤ」をはじめ、「ヴァルケンハイン=R=ヘルシング」、「μ-No.12」、さらにもう1キャラが追加されるほか、既存キャラクターを含めたゲームバランスの調整、アーケードモードには新ストーリーも収録される。また、「スパーリングモード」で最大7分の練習が可能となっている
【ダライアスバースト アナザークロニクル】【ソニックブラストヒーローズ】【バトルホイール スピンギア】
先日の2回目のロケテストで1日のインカムが5万を突破したという本作。実際、AMショー初日も大勢の行列が筐体前にできており、最大240分と告知されていた。2回のロケテストを経て、新たなボスキャラ、新BGMなどが追加されている。筐体に関しては出展されていたのは最終版ではなく、コイン投入口の位置などが変更されるという。12月稼働予定と告知されたパンチングビデオゲームの代表作「ソニックブラストマン」の流れを継ぐタイトル。難易度の異なる5ステージの中から1ステージを選択、パンチングパッドを殴り、ノルマを超えればステージクリアとなる。戦う相手は銀行強盗や暴走トレーラー、恐竜やクラーケン、そして隕石! 4人までプレイ可能で、対戦もできる。筐体正面に設置されたカメラにより、異常な行動を検知してスコアをNGにするCHLAC(異常行動検知カメラシステム)で安全性を向上させているキッズ向けレースゲーム。コースは「バトルリンク」と呼ばれ、「スピンギア」と呼ばれるマシンを走らせる。バトルホイールを豪快に回すとスピンモードになり、ライバルに接触すると。スピンギア同士がぶつかる瞬間にタイミングよくホイールを回せば攻撃力がアップする。耐久力をゼロにするとバトルに勝利となり、ポジションが上がる
【ザ テーブルクロス アワー】【超・ちゃぶ台返し! その2】【Super Shuffle】
上の画面に並ぶグラスを壊さないようにテーブルクロスを引き抜くゲーム。プレイ後にクロスが巻き戻るのがユニーク現在稼働中のちゃぶ台返しゲームの第2弾。4人までプレーヤーが参加可能で、新ステージ3つと「競技大会モード」を追加するシャトルをボウリングのレーンのような鏡体の上で滑らせていく、カーリングのようなエレメカ(?)ゲーム。参考出展されていた

■ 「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス」、そして「パックマン」とアンパンマン」が目立つバンダイナムコブース

 今回のバンダイナムコゲームスブースでは、稼働間近の「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス」をメインに押し出した出展形態となっており、その横に、立体視に対応した「デッドストームパイレーツ3D」が参考出展。このタイトルは、立体視に対応しているほかは通常のものとゲーム内容的には変わらないようだ。プレイできなくても、見学するエリアも設けてあるので、立体視だけを確認することもできる。

 また、その裏に設置されていた「3Dデッドヒートレースゲーム MAXIMAM HEAT(仮称)」は、筐体と映像が出展。「湾岸ミッドナイト」シリーズのスタッフが手掛ける新作で、映像によれば、

・32インチ3D液晶モニタ搭載
・バイザー型3Dメガネ
・最大4人同時対戦可能
・分身システム採用
・ドレスアップ機能搭載
・白熱のニトロボタン搭載
・顔写真撮影カメラ搭載
・音楽は古代祐三氏が担当

 という。基本的にコンセプトは「湾岸ミッドナイト」シリーズの路線を引き継いでいると思われる。


【機動戦士ガンダム エクストリームバーサス】【デッドストームパイレーツ3D】【3Dデッドヒートレースゲーム MAXIMAM HEAT(仮称)】
9月下旬より稼働予定。40機体以上が登場する「ガンダムVS」シリーズ最新作参考出展。筐体の後ろに見学エリアが設けられており、かなり大きなクローズドブースになっている参考出展。来春には何らかの形でゲームが具体化したものが見られそうだ

 さらに、「パックマン」30周年を記念して参考出展されている「パックマンバトルロイヤル」は、スタンディングタイプのテーブル筐体を採用しているのがまず特徴。4人までの同時プレイに対応しており、ゲームルールとしては、通常のパックマンのルールに加えて、パワークッキーを食べると対戦相手のパックマンを食べることができる。最終的に生き残ったプレーヤーが勝利というサバイバルルールになっているのが特徴。1ゲームで複数ラウンドをプレイでき、ワープルート(反対側から出現する)の数がラウンドごとに異なっていた。

【パックマンバトルロイヤル】
4人が立った状態でプレイすることが想定されている、どこか懐かしいが新しい筐体オリジナル版の「パックマン」の筐体とパックマンが展示されていた
【海物語 ラッキーマリンシアタースペシャル】【仮面ライダーバトル ガンバライド】【アンパンマンはどーこだ?】
【アンパンマンたいこでどんどん】
筐体デザインをクリアなイメージにパワーアップし、スロット演出の強化やボーナスに絡む要素をさらに増やした「スペシャル」「ガンバライド」も「仮面ライダーオーズ」に合わせて展開される家の形をした筐体が特徴の「アンパンマンはどーこだ?」は、中にモニターが用意されており、タッチパネルで遊ぶ。一方、「アンパンマンたいこでどんどん」は、「ストーリー」と「リズム」の2つのパートがあるリズムゲーム。自由にたたいても音や絵で反応してくれる

(2010年 9月 9日)

[Reported by 佐伯憲司]