写真で見る新型「Xbox 360 250GB」

やっと小型化し熱も抑えられ、静かに!


6月24日 発売

価格:29,800円



コンパクトになった新型Xbox 360「Xbox 360 250GB」

 マイクロソフト株式会社6月24日に発売する新型「Xbox 360 250GB」。価格は29,800円で、機能面では無線LAN機能(IEEE 802.11n対応)が内蔵され、HDDが大容量化。メモリーユニットのソケットがなくなり、新インターフェイス「KINECT」専用端子が設けられている。小型化と共に静音化も図られており、注目点が数多く見られる。「Xbox 360 250GB」の発売にあわせ、エリートとアーケードの価格改定も発表されている。

 「Xbox 360 Media Briefing」の出席者向けに配られたこの「Xbox 360 250GB」を早速見ていくことにしよう。なお、パッケージはすべて日本語で表記されており、日本版と思われる。

■ 光沢のあるブラックの本体はメインスイッチがタッチセンサー化

 まずは箱から付属物一式を取り出す。基本的には旧来のものと同じように開封するが、本体を固定している梱包材がスポンジ系のものになったのが大きな変更点だろう。本体は270×75×264mm(縦×横×奥行き)で重さは2.9kg。旧型に対し、2割ほど軽量化されている。

日本語表記された製品パッケージ。「KINECT」対応がうたわれている付属物一覧がパッケージサイドに明記されているパッケージ封入物一覧

 まず目に付くのは、光沢を伴った本体カバー。上下にシルバーのメッキ加工が施され、全体は光沢を伴ったブラックのプラスチックで構成されている。旧型はフェイスプレートが交換できたが、新型は交換不可能。ボディ前後は中心に向かってくびれたような形状で、側面はほぼ平ら。光沢系のボディで、さらに黒といえばお約束の埃や指紋跡が目立つのはいたしかたがないところか。

 縦置き、横置きに対応しており、横置き時に上にくる側面には、大型のファンが大きなスリットの中に見える。縦置き時には上から吸気し側面排気、横置きでは側面吸気で上に排気する構造となっている。

 電源スイッチと、ディスクドライブの開閉ボタンはタッチセンサー式に改められている。軽く指を近づけると独特の音が鳴る。反応は敏感で、旧型同様に電源もすぐにON/OFFとなる。ドライブシーク音、HDDのスピンアップ音などは非常に抑えられており、ファンの回転音もほとんど気にならないレベルになった。

 前面にはこのほか、カバーに隠れたUSB端子が2つ、そしてコントローラー認識用のボタンがすぐそばにある。なお、メモリーユニットの端子はなくなっているため、HDDを除く記憶媒体としては、今後は先日のダッシュボードのバージョンアップから対応したUSBメモリーを使うことになる。

ディスクドライブ開閉と電源スイッチはタッチセンサー式にコントローラーを接続する目的などに使うUSB端子はカバーに隠れている

中央がくびれるようなデザインは旧来機のイメージを継承したが、光沢のあるボディは新鮮な印象
旧型機との比較。幅、高さは減少。小型化されてすっきりしている奥側が新型。奥行だけは旧型機のほうが短い

背面の端子群。光出力端子が内蔵されたほか、「KINECT」接続用のAUX端子が追加されている

 背面には独自の映像出力端子(A/V端子)とHDMI端子が2つ装備され、HDMI搭載以降の旧型機同様に、2つの映像出力端子に物理的に2つのケーブルを差し込めないよう工夫がされている。本体に同梱されるのはコンポジットケーブルなので、その他のケーブルは別売。従来機ではD端子映像出力ケーブルなどにセットされていた音声出力用の角型光デジタル端子は本体に内蔵された。

 ほかには、USB端子が旧型は1基に対し新型は3基に増え、LAN端子と、その上に「KINECT」を接続するためのAUX端子が装備された。電源ケーブルは旧来のものと端子形状が異なり2軸のものになっているため、流用できないようになっている。

 付属品では、大きく変わったのはACアダプタだろう。大きさはご覧の通りだが、軽量化され、ケーブルが細いものに換えられている。本体はまだしも、このACアダプタの形状、ケーブルの太さに困っていた人にはありがたい変更点だ。

 また、コントローラーに関しては、カラーリングの変更点はあるものの、基本的には同一のものとなっている。

体積が大きく変化しただけでなく、軽量化されたACアダプタ本体ケーブルが細くなったのは非常にありがたい
本体に旧型ACアダプターが刺さらないようにコネクタが変更されている映像出力ケーブルはHDMIケーブルと2本指しできないようストッパーがついているコントローラーはカラーリング以外変更点はなさそうだ

 なお、従来機では縦置き時本体の上に乗っかる形でマウントされていたHDDだが、新型では逆に縦置き時に下になる底面に内蔵される形になっている。取り出し方は底面のふたを爪をはずして開け、中にあるリボンを引っ張る(ちょっと力がいる)と、カートリッジ状のHDDが引き出されてくるようになっており、非常に簡単にアクセスできる。

 HDD本体は非常にコンパクトで、2.5インチのSATA接続となっているが、市販のものを流用することはできない。HDDをセットしてみると、周囲から少し浮いたような状態になっており、対衝撃性を考えられた構造になっている。

底面のカバーを開け、リボンを引くようにするとHDDが外れる構造
2.5インチHDDはSATA接続されている

■ 旧来機からすれば圧倒的な熱の少なさ、静かさ

 新型の特徴は、一言でいえば、小さくなって、静かになって、熱もあまり感じられなくなった、ということに尽きる。排気口に手をやれば、風は出ていて熱さは感じるものの、旧来機にあった「なぜあんなに大きなACアダプターで、大きめの音がして、熱が出ていたんだろう?」と不思議に思ったことを遠い昔のことのように思うほどにその差は大きい。

 ゲームをプレイしていても、今までのようなディスクのスピン音、ドライブヘッドのシーク音はほどんど聞こえてこない。ゲームを終えて本体の電源を落としても、ACアダプタの音もほとんど聞こえてこない。新型は、旧型機のユーザーにはうらやましい、「やっと日本のゲームユーザーのニーズに答えられるレベルに仕上がった」ということだろう。

(2010年 6月 24日)

[Reported by 佐伯憲司]