SCEJ、対戦イベント「Akiba Grand Prix」を開催
最終戦ではレーサーの脇阪選手も参戦!! 結果やいかに!?


11月14日 開催

会場:東京「ベルサール秋葉原」(メイン会場)
   東京「ベルサール秋葉原」周辺5カ所(サテライト会場)


 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEJ)は、対戦レースイベント「Akiba Grand Prix(秋葉原グランプリ)」を、東京「ベルサール秋葉原」で11月14日に開催した。

メイン会場には、各会場の場所を示したマップも掲示されていた

 「Akiba Grand Prix」は、PSP用リアルドライビングシミュレーター「グランツーリスモ」を使った対戦レースイベント。メイン会場のベルサール秋葉原には、シングルプレイや対戦プレイを楽しめるコーナーも設けられ、あいにくの空模様にも関わらずたくさんの人が集まり、思い思いに「グランツーリスモ」を楽しんでいた。

 「Akiba Grand Prix」では、まずメイン会場を基点とした5カ所のサテライト会場にいる凄腕レーサーと対戦。各サテライト会場で待ち受ける5人のレーサーに勝利すると、ベルサール秋葉原で行なわれるファイナルラウンドへの出場権を獲得できる。

 ファイナルラウンドへの出場権を獲得した人数によっては、決定戦としてタイムアタックを実施。ラップタイムの速い順に、上位12名がベルサール秋葉原のメインステージで行なわれるファイナルラウンドへと駒を進める。ファイナルラウンドは、14時からと17時からの計2回実施された。本稿では、1回目のファイナルラウンドの模様をお伝えする。

メイン会場のベルサール秋葉原には、シングルプレイコーナーや対戦コーナー、さらにフリー対戦スペースを設置。多くの人がPSP用「グランツーリスモ」を楽しんでいた
メイン会場では、5台のモニターを設置して各サテライト会場の様子を伝えていたサテライト会場の1つ「リナックスカフェ」の様子サテライト会場「ロケット5号店跡地」には、仮設テントを設置

■ 上位3名で激戦が展開されたファイナルラウンド
  脇阪選手は川村さんの予想通りの結果に?

山内氏は、ファイナルラウンドのオープニングにビデオメッセージで登場

 ファイナルラウンドでは、12名のドライバーを4人ずつ3組に分けてセミファイナルを実施。各組の勝者、計3名が最終戦に進出し、チャンピオンの座を賭けてバトルを繰り広げる。

 ファイナルラウンドのオープニングでは、「グランツーリスモ」シリーズの生みの親である山内一典氏のビデオメッセージが紹介された。山内氏は「PSPの『グランツーリスモ』は、アドホックモードを使った対戦の楽しさ、クルマをシェアする楽しさにこだわって作りました。今回行なわれる『Akiba Grand Prix』は、まさにそうした楽しみを実感できるイベントだと思います。参加者の皆さんは、頑張ってください」と、このイベントがゲームのコンセプトに合っていることをアピールした。

 またファイナルラウンドには、スペシャルゲストとして、プロレーサーの脇阪寿一選手、タレントの川村ゆきえさん、フリーアナウンサーのピエール北川氏が登壇。脇阪選手は、開口一番「この忙しいときに、俺と戦いたい奴はどいつや!そのおかげで、どんだけ練習した思ってんねん!」と参加者をあおり、会場を盛り上げた。

 最終戦に進出する3名を決めるセミファイナルでは、「GT by シトロエン'08」でシアトル・サーキットを2周して勝者を決める。各組の組み合わせは、決定戦でのタイム順に1組目が3位、6位、9位、12位の4名、2組目が2位、5位、8位、11位の4名、3組目が1位、4位、7位、10位の4名となった。

 セミファイナルは、決定戦のようにタイムアタックではなく、4名のドライバーが同時に走り、2周目のフィニッシュラインを1位で通過することが目的となる。そのため、前を走るクルマを押し出しつつコーナーリングするなど、3戦ともに荒れ気味のレース展開となった。

 そんな激戦を制したのは、1組目が決定戦を12位で通過したジィーティーアール選手、2組目が決定戦を11位で通過したクラウド選手、3組目が決定戦を10位で通過したSai選手の3名。この3名に、プロレーサーの脇阪選手を加えた4名のドライバーが、最終戦で雌雄を決する。

今年のSUPER GTで、GT500クラスの年間チャンピオンを決めた記念に、川村さんから花束を手渡される脇阪選手。かなり嬉しそうだったファイナルラウンドは、ピエール北村氏の実況と脇阪選手の解説、そして川村さんの癒しトークによって盛り上がったセミファイナルの3組目を制し、喜びのあまりガッツポーズをするSai選手

最終戦の勝者に贈呈される賞品の数々
前傾姿勢でやる気マンマンの脇阪選手。果たして結果やいかに!?

 最終戦は、使用車種が「レクサス SC 430(EU)'01」で、レースの舞台となる富士スピードウェイを3周する。いずれも脇阪選手にとっては、SUPER GTで慣れ親しんでいるクルマやコースという、やや有利な条件でのレースとなる。

 これを受けて、ピエール北村氏が「脇阪選手にとって好条件なレースということを踏まえて、川村さんはズバリ、脇阪選手は何位になると予想しますか?」と質問。これに対し川村さんは「脇阪さんは、中途半端に3位だと思います」と力強く言い切り、会場の笑いを誘った。

 セミファイナルを勝ち抜いた3名がステージに再登場し、脇阪選手を交えていよいよ最終戦がスタート。期待された脇阪選手は、ポールポジションからスタートするも、長いホームストレートでいきなり抜かれ、第2コーナーを抜けたところであっという間に4位へ転落した。

 その後も、なかなか差を詰めることができない脇阪選手は、ダンロップコーナーをショートカットして体当たり攻撃を敢行。見事に数台を巻き込み、川村さんがレース前に予想した中途半端な3位に浮上した。

 しかし、ホームストレートでスリップストリームを利用されてオーバーテイクを許し再び4位に順位を落とす。よほどビリだけは避けたかったのか、2周目の1コーナーでやや強引にイン側から仕掛けるも、ブレーキのタイミングが遅かったのかあえなくコースオフ。ここでついに「やってもうた脇阪寿一~」と、これまで封印していたピエール北村氏お得意の「やってもうた」が会場内に響き渡った。

 これで完全に意気消沈したのか、前を走る3台のクルマとの差がみるみるうちに広がっていく。ややあきらめムードが漂い始めた脇阪選手は、1位を快走中の選手に「すいません、このコーナー何速で走るんですかね?」と質問したり、「これね、タイヤ選択間違えた」や「これどこか近道ないのかな?」と、クルマの運転の次に得意なトーク術(?)で会場を爆笑の渦に包んでいた。

第2コーナーを抜けた辺りで4位に転落した脇阪選手ダンロップコーナーでの体当たり攻撃により3位に浮上ところが、ホームストレートで再び抜き返され4位に

最後は、クラウド選手、脇阪選手、川村さんの3名で記念撮影

 脇阪選手とピエール北川氏のおもしろトークに夢中になっている間に、上位3名は次々とフィニッシュラインを通過。チャンピオンに輝いたのは、終始安定したドライビングを見せたクラウド選手となった。クラウド選手は、勝因について「落ち着いて、いつも通りプレイできたことだと思います」とコメントした。

 最後に、川村さんと脇阪選手からコメントが寄せられてファイナルラウンドは終了した。川村さんは「ここはサーキットかと思うくらい興奮しました。皆さんのドライビングテクニックも素晴らしかったので次も期待しちゃいます」と述べ、脇阪選手は「いやぁ、楽しかった。彼らの真剣なドライビングは、僕らが戦っているレースと何一つ変わらないね。素直に感動しました」とコメント。続けて、優勝したクラウド選手に「車の免許を取ったら、サーキットに来てもう1回勝負していただけますか?」と再戦を申し込んでいた。

 脇阪選手が日本一と太鼓判を押すピエール北川氏の臨場感溢れる実況と、脇阪選手のキレ味鋭いトーク、そして川村さんの興奮のあまりついつい口から漏れてしまう黄色い声援によって、大いに盛り上がった「Akiba Grand Prix」。「グランツーリスモ」のファンだけでなく、各スペシャルゲストのファンも大満足のイベントとなったのではないだろうか。

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(2009年11月16日)

[Reported by 中野信二 ]