株式会社バンダイナムコゲームス、そして株式会社ディースリー・パブリッシャーの合同出展ブースにおけるイベントは、ビジネスデイに2つ、一般公開日には9つのイベントが行なわれた。その模様をレポートしていこう。

■　「GOD EATER（ゴッドイーター）」ザ・ファースト ミッション

本作の魅力を伝えるべく、世界観や登場キャラクターなどを1つ1つ丁寧に説明した富澤氏

本作のテーマソングは、alanさんの歌う「my life」に決定

　このイベントでは、プロデューサーの富澤祐介氏、ディレクターの吉村 広氏、アシスタントディレクターの渥美航氏の3名が登壇。さらにスペシャルゲストとしてアーティストのalanさんが登場した。それぞれ、富澤氏はゲームの関連情報を中心に本作の魅力をアピールし、吉村氏と渥美氏はユーザー代表の田中さんとアーティストのalanさんを含めた計4名によるマルチプレイの助っ人として活躍した。

　ゲームの情報としては、ステージイベントの合間に流れていたものと同じプロモーションムービーが上映され、それを振り返りつつ、ゲームの舞台が近未来の地球であることやそこに突然現われ世界を喰い荒らす謎の生物「アラガミ」が存在することを解説。さらに、プレーヤーは「ゴッドイーター」の一員となり、「神機」と呼ばれる武器を使ってアラガミを討伐していくといったゲームの概要が紹介された。残念ながら新情報は公開されなかったので、ゲームの詳細についてはこれまでに弊誌に掲載した記事を参照していただきたい。

　ゲームの新情報の発表はなかったものの、関連情報として、新作プレリュードアニメの上映をはじめ、本作のテーマソングと担当アーティスト、コミックの連載に関する情報が明らかにされた。コミックの連載は、講談社の「月刊少年ライバル」にて11月4日発売の12月号より開始される。

　新作プレリュードアニメは、アニメーションやPVなどの企画・制作を行なう「ユーフォーテーブル（ufotable）」が制作。ゲーム本編の6年前の世界を舞台にしたもので、ゲームの世界観やキャラクターの繋がりなどが感じられる内容になっている。アニメの上映終了後、自然に拍手が沸き起こったのが印象的だった。

　本作のテーマソングは「my life」で、映画「レッドクリフ」の主題歌などで知られるalanさんが担当する。alanさんは、テーマソングを担当することについて「とても光栄です。心を込めて大切に歌いました」とコメント。続けて「みなさんぜひ、この歌と『GOD EATER』をよろしくお願いします」とテーマソングとゲームをアピールした。富澤氏によるとこのテーマソングは、ゲーム中でも非常に重要な意味を持つ曲として使用されており、とあるキャラクターが歌うなどさまざまな場面でゲームに絡んでくるという。

　ゲームシステムやキャラクターなどの新情報が発表されなかったのは残念だが、テーマソングやコミックの連載、さらに新作のアニメーションが公開されるなど、ゲームに関連する情報が充実したステージイベントだった。

【マルチプレイ】		【コミック展開】
マルチプレイでは、本作に登場するアラガミの1体「ヴァジュラ」の討伐に挑戦。ユーザー代表の田中さんは、試遊台で遊んでいたときにディレクター陣に「一緒にステージでマルチプレイしませんか？」と声をかけられ参加が決まったという。これについて吉村氏は「かなりうまかったので、誘ってしまいました」と、田中さんに声をかけた理由を明かした。気になる結果のほうは、開発陣と田中さんの活躍により見事成功。初めての体験となったマルチプレイは、田中さん、alanさんともに「楽しかった」と感想を述べた		コミック展開は、講談社の「月刊少年ライバル」にて、11月4日発売の12月号より開始される

【新作プレリュードアニメ】
このアニメーションでは、ゲーム本編の6年前の世界を舞台に、本編の物語の発端となる出来事が約13分間に渡って展開される。富澤氏によると、このアニメは本作の公式サイトなどさまざまなところで公開するという。その際には、ディレクターカット版としてさらに完成度を高めるそうだ

(C)2009 NBGI

■　UMD何枚組になるかわからない!?「.hack//Link」発表会&スペシャルステージ

ビジネスデーには内山マネージャー（最左）、三瓶さん（左から3番目）、喜久屋さん（右から3番目）、松山社長（最右）らが登壇

一般公開日の様子。左から、浅野さん、櫻井さん、小清水さん、斎賀さん、相田さん

「遊ぶのは下手なので……でも私でも○ボタン連打で遊べます」と松山社長のプレゼン

　情報初出からかなりの時間が経過したPSP「.hack//Link」。9月から再び情報が提供され始めたが、今回のTGS 2009のステージは、ビジネスデイに1回、そして一般公開日に1回の計2回が行なわれた。ベースとなる情報は2回とも同じだったが、ビジネスデイには本作の主人公である九竜トキオ役の三瓶由布子さんが、一般公開日にはヒロインである天城彩花役の小清水亜美さん、「.hack//G.U」のハセヲを演じた櫻井孝宏さんと「.hack」でブラックローズ役の浅野真澄さんがMCに、さらに「.hack//SIGN」の司などを演じた斎賀みつきさん、「.hack」からカイトを演じた相田さやかさんがステージに登場。なお、三瓶さんは一般公開日にもビデオコメントで出演した。また、バンダイナムコゲームスからは内山大輔マネージャー、そして制作元の株式会社サイバーコネクトツー・松山 洋代表取締役社長が登壇した。

　内山氏からは、「.hack」ならではのメディアミックス展開、そしてゲーム本編のプレゼンは松山社長から行なわれたが、「.hack//Link」の情報は弊誌に掲載した記事をごらんいただきたい。現在までのシリーズ作品（メディアミックスタイトルも含む）の世界をすべて網羅しているという「.hack//Link」は、どうやら製品化および出版されているものだけでないものまで網羅されているようで、現在まだ製作中。多数のキャラクターを始めとした圧倒的情報量で、「UMD何枚組になるかわかりません」と松山社長。三瓶さんもまだ収録が全台本中半分程度の進行状態だという。「.hack//G.U.」から数年経過していること、そしてシリーズ全体が膨大なものになっていることも踏まえ、「.hack//Link」からプレイするユーザーに対しても「ここからはじめても大丈夫なように」という狙いがあるようだ。

　メディアミックス展開に関しては、「月刊ケロケロエース」で喜久屋めがねさんが連載中、さらに月刊「コンプティーク」でも新たなコミックスが展開される。また、バンダイビジュアルからはOVAが来春からスタートすることが明らかにされたほか、サイバーコネクトツーの映像チームが制作するフルCGアニメーションも来年度には展開される。松山氏が出したヒントからすると、どうやら3Dがキーワードのようだ。

(C).hack Conglomerate (C)2009 NBGI

■　12月発売!?　「TOG」をメインにBoAさんも登場！ 「やっぱり テイルズ オブ」

「TOG」のテーマソング「まもりたい～White Wishes～」が最新映像とともに公開されたあと、アーティストのBoAさんが会場に登場。会場は騒然となった

MCの小野坂さんとはもはや息もぴったり？ の「TOV」パートのゲスト鳥海さん、樋口プロデューサーは、劇場版「TOV」の舞台挨拶情報、バンダイナムコゲームス物販情報などを告知

　TGS恒例の「やっぱりテイルズ オブ」。今年はプレイステーション 3版が発売直後、来月には映画が公開される「テイルズ オブ ヴェスペリア」と、マザーシップタイトル最新作となるWii「テイルズ オブ グレイセス」の2タイトルをテーマに、MCには「テイルズ オブ フェスティバル」など、同シリーズのイベントではすっかりおなじみの小野坂昌也さん、そして一般公開日初日は「テイルズ オブ ヴェスペリア」からユーリ役の鳥海浩輔さん、そして「テイルズ オブ グレイセス」からはアスベル役の櫻井孝宏さんが登場。2日目は、ソフィ役の花澤香菜さん、ヒューバート役の水島大宙さんが登場した。バンダイナムコゲームスからは、1日目は馬場英雄プロデューサーと樋口義人プロデューサー、2日目は馬場プロデューサーが登壇した。

　今回のTGSでは、「TOG」のテーマソングが最新映像とともに上映され、BoAさんが手がける「まもりたい～White Wishes～」が初披露された。と、その直後、サプライズゲストとしてBoAさんがステージに上がると、会場は瞬間に「おぉ～！」とどよめいた。馬場プロデューサーはBoAさんの楽曲に「TOG」のテーマと重なるものを感じ、いわゆるだめもとで担当者に連絡を入れてみたところ、BoAさんも快諾。今回のコラボレーションとなったという。制作前にシナリオを伝え、その意図をくんで「まもりたい」が作り上げられたそうだ。

　また、小野坂さんが指摘していたとおり、「TOG」では、キャラクターの表情にも力が入っている。「モーションキャプチャーを使っている」と馬場氏は説明していたが、ハードウェア的に同じ「テイルズ オブ シンフォニア－ラタトスクの騎士-」（2008年）からさらに進化しており、デモシーンでも感情表現がしっくりきているように見えた。モーションキャプチャーでフェイシャルアニメーションも制作しているということなのだろう。

　そして、小野坂さんと馬場氏といえば、恒例の「発売日は？」というプレッシャーのかかる質問。「今冬発売ってもっと具体的に教えてほしいんだよね」という小野坂さんの追い討ちに大弱り、といった表情の馬場氏だったが、「今もスタッフは一生懸命制作しています」と言いつつ、ついに重い口を開き「12月には発売します！」と宣言した。

　TGS恒例のチャットコーナーは、2日に出演者が別れていたことから、初めて1日目の櫻井さんが演じたセリフを録音、2日目に花澤さんと水島さんが生であわせる、という試みが行なわれた。ところが、櫻井さんに小野坂さんは「台本どおりにやるわけないよね～」とアドリブを指示。大汗をかきながら桜井さんがアドリブを入れていたのが面白かった。また、櫻井さんは「テイルズ オブ フェスティバル」の話題を振られると、「来年あるなら出演したい！」と宣言。会場のファンを沸かせていた。それに鳥海さんが「（会場で）必殺技の名前をみんながそれぞれかぶせて行くんだよ」と突っ込むと、小野坂さんが「俺が先頭だったりするんだよね～。だから最初からもう全力で叫ぶわけ」とあわせ、「俺が最後だったんだけど、もう……」と鳥海さん。今年のフェスティバルでのフェイスチャットのあの怒涛の必殺技連呼シーンを振り返っていた。櫻井さんは来年、このピンチ（？）をどう切り抜けるのか？ 今から楽しみだ。

「やっぱり テイルズ オブ」恒例の公開スキット。一般公開日初日に登壇した櫻井さんが、会場で生録音したスキットにあわせて（写真左）、2日目に花澤さんと水島さんが生スキットであわせるという初めての試みとなった（写真右）

(C)いのまたむつみ (C)2009 NBGI

■　「マクロス」、「スパロボ」、「ガンダム」の共演! 「夢の！ロボット大集結」

左2人目より、後藤氏、古谷さん、中島さん、広野氏、寺田氏

「GVSG NEXT PLUS」パートではリボンズ対アムロの夢の対決が！（笑）

　「夢の！ロボット大集結」では、PSP「マクロスアルティメットフロンティア」を広野 啓プロデューサーが、Wii「スーパーロボット大戦NEO」を寺田貴信プロデューサーが、そしてPSP「機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXT PLUS」を後藤能孝プロデューサーがそれぞれプレゼン。このお3方がイベントで顔を揃えるのは初めてのことだそうで「会社ではよく顔をあわせているのに」と寺田氏。そして、スペシャルゲストとして、ランカ役の中島 愛さんがステージに登場し、「星間飛行」をライブで披露、華を添えてくれた。

　発売が今週に迫っている「マクロス～」パートでは、期間限定「娘々パック」に収録されているオリジナル映像を会場で初公開。また、本作のテーマソングで久しぶりの再結成となったFIRE BOMBER（再結成アルバム「Re.Fire!!」は10月14日発売）のお2人もビデオコメントで登場。

　「スパロボNEO」パートでは、寺田氏による、実機プレゼンが行なわれた。「キャラホビ2009」では、「NEO」ならではのシステムを丁寧に解説していたが、今回は時間があまりなく、会場のファンに「ガンバルガーをリアルタイムで見ていた人～」と挙手してもらいつつ、戦闘シーンを連発するという、「スパロボ」ファンにはおいしいデモンストレーションとなった。また、CMに登場する中川翔子さん、高橋胡桃さんからもビデオコメントが届けられた。

　最近情報が公開され、会場で初試遊となった「ガンダムVS.ガンダムNEXT PLUS」パートでは、TGS常連ともいえる古谷 徹さんが登場。新機体として登場する「リボーンズガンダム」を駆り、アムロではなくリボンズ・アルマークとして、ダブルオーライザーを選択した後藤氏とチームを組み、ユニコーンガンダムとウイングガンダムゼロカスタム（寺田氏&広野氏）と対戦……と思いきや、機材の都合で対戦ならず。「NEXT PLUS」モードでリボーンズガンダムを使い、バーニィの乗るザク改をサポートにガンタンクとガンキャノンを相手に戦うことになった。ところが……ガンキャノンを撃破したところで登場したのがなんとガンダム（笑）。アムロ対リボンズという、古谷さんキャラ同士の戦いで会場は笑いに包まれた。しかし、表裏への攻撃が可能なリボーンズガンダムの性能を手探りながらも発揮したリボンズこと古谷さんがあっさりと勝利。コスト3,000の新モビルスーツに古谷さんも「使っていて楽しい！」と満足げな様子だった。

　ほかにも、ガンダムナタクがプレーヤー機体として登場するなど、家庭用ならではのパワーアップが楽しみな1本となっている（リボーンズガンダムはプレイを進めると出てくるそうだ）。ちなみに、アーケード版で登場したユニコーンガンダムは、パイロットやボイスは入っていなかったが、「NEXT PLUS」ではそのあたりもばっちりフォロー。バナージ・リンクスのビジュアルが確認でき、「アニメに先駆けてボイスも収録してあります」と後藤氏。「ほとんど完成している」という進行状況だそうで、ファンには発売が待ち遠しいイベントとなっていた。

(C)創通・サンライズ　(C)創通・サンライズ・毎日放送

■　ガミP、戸松&今井コンビに轟沈! 「アイドルマスター ディアリースターズ」SPステージ

左より、坂上氏、戸松さん、今井さん、田中氏

　17日に発売された「アイドルマスター ディアリースターズ」のステージでは、日高愛役の戸松遥さん、そしてプロデューサーのガミPこと坂上陽三氏、そしてブンケイPこと田中文啓氏が登壇した。

　戸松さんのメインテーマ曲「"HELLO!!"」が披露された後、ブンケイPによる「アイマスDS」のプレゼンテーションが行なわれた。さらに、ブンケイP手作りのチーズケーキをかけて、応援モードによるガミPVS戸松さん（得意ゲームは音ゲーで『太鼓の達人』!　とのこと）が始まる！　と思いきや、そこにはもう1台のDSiが……「私も食べたーい！」と登場したのは、愛の先輩アイドル、如月千早役の今井麻美さん。登場するなり今井さん、戸松さんに「結託しない？ チーズケーキわけようよ」と戸松さんに話をもちかける（笑）。今井さんのもくろみが奏功したのか、1位は戸松さん（モニターで見ていても非常に安定したプレイでした）、2位は今井さん、そして最下位はガミPという結果に……。

　さらに、今井さんからPSP「アイドルマスターSP」でダウンロードコンテンツとして配信が予定されているという新曲「またね」が披露された。今井さんといえば「青い鳥」というファンも多いが、「またね」もスローなナンバーで、対戦時にしっかり合いの手を入れ、戸松さんと今井さんを盛り上げたファンもじっと聞き入ってしまう楽曲となっていた。配信は「もう少し先のことになると思います」（今井さん）とのこと。

（C)窪岡俊之 （C)2002-2009 NBGI　 PROJECT IM@S

■　「鉄拳6」ワールドバトルトーナメントではGAME WatchがXbox 360部門で優勝！

国際色豊かとなったプレス対抗「ワールドバトルトーナメント」の様子

　ビジネスデー2日目にはプレス対抗「ワールドバトルトーナメント」、一般公開日には「バトルトーナメント in TGS」と題して、来場者から参加者を募って行なわれたPS3/Xbox 360「鉄拳6」。対戦モードは完成しているということの証とも取れるこのイベント、「ワールドバトルトーナメント」では、弊誌からは「96」氏が参戦した。アーケード版全国大会優勝および出場者が幾人か名を連ね、さらに取材に訪れていた海外メディアも多数参加した「ワールドバトルトーナメント」は、PS3、Xbox 360それぞれで16人によるトーナメントが行なわれた。

　「本命はPS3でしょ？」ということで（実際実力者がPS3トーナメントにエントリーしていた）、ノリでXbox 360トーナメントにエントリーしてもらった「96」氏だったが、これがばっちりはまり、慣れないコントローラーでのプレイながら、優勝をかっさらった。後日、賞品が届き次第プレゼントコーナーにて賞品をプレゼントしますので、お楽しみに。

(C)1994-2009 NBGI