ゲームオン、WIN「PRIUS ONLINE」アップデート体験レポート
12種類の2次職や高レベル向けマップ・ダンジョンを実装


7月22日 アップデート実施


 株式会社ゲームオンは、Windows用MMORPG「PRIUS ONLINE」において、大規模アップデートを7月22日に実施する。

 アップデート内容は、レベル制限の引き上げと2次職の追加、北部エリアに3つの新マップの実装、2つの高レベルパーティ向けダンジョンの実装となっており、いずれも現在のレベルキャップであるレベル50付近のプレーヤーを対象としている。本稿では、これらのアップデート内容についてゲームオン本社で先行体験した内容をお伝えしていく。




■ それぞれが特徴的な12種類の2次職。レベルキャップは60に

 今回のアップデートでは、これまでレベル50に制限されていたレベルキャップが60まで引き上げられる。これに伴い、レベル50以上で転職できる2次職が12種類追加される。

 転職するためには、3段階に分かれた転職クエストをクリアする必要がある。最初は「ソルタス」のNPC「戦闘団将校コンスタンス」からクエストを受注して進めていき、次に2次職により異なる依頼をこなし、最後に転職専用のダンジョンをクリアして転職完了という流れになる。ちなみに転職専用のダンジョンは、転職クエストを受注中のプレーヤー同士であれば、パーティでの挑戦もできるという。


画像は戦士が転職するまでの流れ。レベル50になると、「ソルタス」のNPC「戦闘団将校コンスタンス」から転職クエストが受注できる


 2次職は、各1次職から2つに分岐する。1次職の時点で覚えているスキルはリセットされず、そのまま2次職業に引き継がれる。


【2次職一覧】
元素術師(ヒューム男性)戦闘術士
学者
ガンナー(ヒューム女性)ラピッドシューター
スナイパー
戦士(ロン・マス)ストライカー
ディフェンダー
ハンター(ロン・フェミナ)ストライダー
シャーマン
楽士(ベリア)ダンサー
プライヤー
剣士(アイン)剣闘士
魔剣士



・戦闘術士

 元素術師がさらに攻撃型に特化した職業で、「魔腕甲」と呼ばれる戦闘術士専用の武器を装備している。遠距離への単体攻撃と範囲攻撃を使い分ける戦闘スタイルで、元素術師のスキル「メテオフォール」の範囲を狭めて待機時間を縮めたような「ファイアピラー」や、MPをたった10消費するだけで15秒間に2,501のMPを回復する「魔力充填」という特徴的なスキルがある。攻撃魔法は、発動までに数秒かかるスキルが多かったが、その分与えるダメージは大きかった。


「ファイアピラー」を使用するとカーソルの場所にサークルが出現し、さらに場所を指定すると、画面からはみ出るほど大きな火柱が上がる消費MPが大きいスキルが多い中、MPを一気に回復してくれる「魔力充填」は非常に役立つスキルだ



・学者

 元素術師のパーティ特化型といった職業で、攻撃スキルは少ないものの、パーティメンバーのステータス強化や、瞬間移動用のドアの召喚、モンスターの移動と攻撃速度の減少、さらにはモンスターを一定時間動けなくするスキルが使用できる。単体攻撃スキルの「シャイニング」や、ロボットを召喚して周囲の敵を一定時間攻撃させる「ビクティム召喚」があるので、1人でも戦えないことはなさそうだ。


幸運を除いた基本ステータスを20分間上昇させる「覚醒」周囲のモンスターの時間を10秒間停止させる「時間停止」ロボットを召喚して周囲の敵にダメージを与える「ビクティム召喚」



・ラピッドシューター

 ガンナーのピストル特化型で、中距離からの範囲攻撃が使える職業。攻撃と同時にモンスターの動きを止めたり、移動速度を低下させるといった状態異常系のスキルが多い。範囲攻撃としては、ピストルを乱射して周囲にいる複数のモンスターにダメージを与える「グレイトブラインドファイア」がある。

 また特殊なスキル「オートボム」を使用すると、爆弾に手足がついた“自殺爆弾”と呼ばれるキャラクターが出現し、ターゲットしたモンスターに向かって自動的に歩いていく。その後モンスターに触れると自動的に爆発し、周囲の敵にダメージを与える。待機時間が10秒程のスキルが多いが、即時発動型のスキルが多いのでサクサク敵を倒せる印象を受けた。


対象の頭を狙う「ヘッドショット」は、50%の確率でダメージが2倍になる「オートボム」を使用すると、手足の生えた爆弾が出現し、モンスターに向かって特攻していく。歩く姿は非常にコミカル



・スナイパー

 こちらはガンナーのライフル特化型で、長距離から1体ずつ仕留めていく職業。ダメージを与えると同時に移動速度を減少させる「スパインペネトレーション」や、数秒間100%の確率で攻撃がクリティカルになる「必殺」、狙撃の体勢に移行することで通常攻撃の威力が2倍になる「スナイプモード」のスキルを持っている。パッシブスキルとしては、攻撃力、命中率、クリティカル率を上昇させられるものがある。MPの消費が少ないうえ、高い攻撃力を持っているのが特徴的だ。


強力なダメージに加え、モンスターの移動速度まで減少させる「スパインペネトレーション」レベル1の「必殺」スキルは、10秒間の攻撃がクリティカルになるその場にしゃがみこんで狙撃の体勢をとる「スナイプモード」になると、通常攻撃の威力が2倍になる



・ストライカー

 戦士をさらに近接攻撃に特化させた職業で、攻撃系スキルが多い。上空へ大きくジャンプしてから腕を広げてたまま落下して攻撃する「アースシェイク」や、攻撃と移動の速度を減少させる「アングリーボイス」がある。「アングリーボイス」の後に攻撃スキル「エネルギーボンバー」を使用すると追加ダメージがさらに2倍になるコンボもあり、力任せに攻撃するアタッカーという感じだ。


自身にかけられた弱体効果を全て取り除くスキル「突撃本能」もある上空に飛び上がり一気に急降下して攻撃する「アースシェイク」



・ディフェンダー

 ストライカーの攻撃特化とは逆の防御特化型で、パーティメンバーの強化もできる近接系職業。最大HPが上昇する「ビルドアップ」や、パーティメンバーの防御力と回避能力を高める「ガーディアンズソウル」がある。攻撃スキルとしては、盾で敵を殴りつけ、ダメージを与えて気絶させる「シールドラッシュ」や、最大3体のモンスターにダメージを与える「マウンテンクラッシュ」もある。元々の防御力も高く、パーティにはかかせない盾役的位置付けだと言える。


自身の最大HPが上昇し、上昇した分のHPを回復する「ビルドアップ」パーティメンバー全員の防御力と回避を上昇させる「ガーディアンズソウル」盾で攻撃してダメージを与え、数秒間気絶させる「シールドラッシュ」



・ストライダー

 ハンターを攻撃に特化させた職業で、弓を専門的に扱う。ほとんどが単体攻撃用のスキルで、毒矢攻撃の「マビの矢」や、ダメージを与えたうえで対象のMPを減少させる「マギアの業火」などで1体ずつ仕留めていく。唯一「追撃者の矢」だけは範囲攻撃で、放った複数の矢がフィールド内を縦横無尽に飛び回り、周囲の敵を20秒間ランダムに攻撃し続けるというユニークなスキルとなっている。攻撃以外では、姿を隠して敵から発見されなくなる「隠身術」という便利なスキルも使用できる。


モンスターめがけて毒矢が一直線に飛んでいく「マビの矢」空中で光っている丸い物体が「追撃者の矢」。20秒の間周囲の敵をランダムに攻撃してくれる



・シャーマン

 ストライダーとは正反対に、パーティメンバー全員のHPとMPの回復に特化した職業。自身がモンスターからダメージを受けるとパーティメンバーのHPが回復する「血の結束」や、スキルを使用してから10秒以内にHPが30%以下になると大幅にHPが回復する「活力の種」など、特殊な条件下で発動する回復スキルがある。パーティプレイ向けのスキルとしては、大きな石を召喚し、その周囲にいるパーティメンバーのHPを持続的に回復させる「生命の石召喚」と、そのMP回復版の「魔力の石召喚」を持っている。攻撃スキルは、亡霊を召喚して代わりに攻撃をさせる「炎の亡霊召喚」がある。


召喚した石の周囲にいるパーティメンバーのHPを回復させる「生命の石召喚」ストライダーの「追撃者の矢」のように、亡霊を召喚して周囲の敵をランダムに攻撃する「炎の亡霊召喚」というスキルもある。1体しか召喚できないが、亡霊自身がダメージ判定をもっていて、周囲にダメージを与えてくれる



・ダンサー

 楽士を攻撃に特化させた職業。遠距離からの単体・範囲攻撃スキルを中心に、パーティメンバーのステータス強化スキルも使用できる。専用武器の扇子を装備しているためか、風を利用したスキルが多く、指定した地点に強風を起こして範囲内のモンスターにダメージを与える「狂風」や、モンスターにダメージを与えるとともに移動速度と命中率を減少させる「風刃乱舞」などがある。パーティ向けのスキルとしては、メンバーの攻撃と移動の速度を上昇させる「俊足の舞」や、攻撃の正確度を高める「勇気の舞」もあり、ソロとパーティのどちらでも柔軟に戦える印象だ。


パーティメンバーの攻撃の正確度を高める「勇気の舞」「狂風」は、指定した地点の周囲のモンスターを範囲攻撃するスキル。画像のように、かなり遠くまで攻撃可能だった



・プライヤー

 HPとMPの回復に特化したヒーラータイプの職業。モンスターにダメージを与えることで自身のHPが回復する「命の吸収」や、MPを消費してHPの自然治癒量を高める「女王憑依」、対象のMPを回復する「活力の歌」などが使用できる。20秒間直接攻撃によるダメージを受けなくなる「絶対障壁」という無敵状態になれるスキルもあるが、その状態で攻撃するのではなく、どちらかというと逃走用のスキルといった印象を受けた。


モンスターのHPを吸収して回復する「命の吸収」。まるでヴァンパイアのようMPを消費して治癒量を高める「女王憑依」。MPをHPに変換するイメージモンスターからの直接攻撃を無効にする「絶対障壁」。乱発はできないが、待機時間は5分で割と短い



・剣闘士

 剣士の攻撃特化型職業。大剣を装備しており、1度に与えるダメージが大きい。スキル発動と同時にHPが減少していく代わりに、ステータスが大幅に上昇する「アウトオブコントロール」や、一定の距離を直線状に素早く移動して、その間に触れたモンスターにダメージを与える「一閃」など複数の攻撃スキルを持っている。


HPを消費する代わりに、30秒間攻撃力が2倍になり、攻撃と移動の速度が40%上昇する「アウトオブコントロール」大剣を侍の刀のように操り、居合い斬りのように直線上のモンスターを攻撃する「一閃」月を割る程の一念を込めて強烈なダメージを与えるという意味で名付けられた「フルムーンアタック」



・魔剣士

 剣士が魔法系のスキルも使えるようになった職業。攻撃がヒットするとHPやMPが回復するスキルのほか、剣の化身を召喚して周囲の敵を攻撃させる「ソードインカネーション」や、使用してから15秒以内に倒されると、その後30秒間無敵状態になれる「イモータルウィル」がある。「イモータルウィル」は30秒経つと結局戦闘不能になってしまうので、その時間でどう行動するかが重要だ。


攻撃が成功するとダメージを与え、MPも回復する「MP強奪」「ソードインカネーション」を使用すると、剣の化身が召喚され、周囲の敵を自動的に攻撃してくれるダメージを与えて移動速度も減少させる「ソードウェーブ」という攻撃スキルもある



■ 寒冷地域の北部マップが3カ所登場

 新たに追加されるマップは、「竜鱗高原」、「凍りついた階段」、「吹雪の森」の3種類で、推奨レベルは50以上と難易度が高い。

 3つのマップは全て「ポエデリス」の北に位置しており、まず「竜燐高原」を入り口として、そこから北に進むと「凍りついた階段」、さらに北へ進むと「吹雪の森」というように連なっている。いずれも雪や氷に覆われたフィールドで、奥へ進むにつれて道幅も狭まり、モンスターの密集率も急激に上がっていた。

 登場モンスターは、ネズミやキツネ、フクロウなどの動物型から、花のつぼみのような植物型、半人間で半獣の怪獣型、そして人型など様々なタイプが登場する。ほとんどがレベル50以上のアクティブモンスターで、レベル60のキャラクターでも1人では苦戦をしいられた。


道幅が狭くなるため、1体ずつ倒していくか、乗り物で一気に駆け抜けるかしないと進むのは難しい。ようやく奥まで辿りつくと、クエスト用NPCが集まっている温泉旅館が見えてくるが、入り口周辺にもモンスターがいるので油断は禁物



■ 高レベル向けダンジョン「ツルの迷路」と「空虚の塔」

 高レベル向けのダンジョンとしては、レベル48以上から入場できる「ツル迷路」と、レベル50以上から入場できる「空虚の塔」の2種類が追加される。

 「ツル迷路」は、「ナトラアシロム」から東に位置するダンジョンで、緑色の植物が生い茂る地域となっている。この植物がダンジョンの特徴で、モンスターとの戦闘中に突如地面から花やキノコの形をした罠が出現し、毒や傷といった持続的なダメージを受けてしまう。この罠は攻撃しても破壊できないが、事前に出現場所の周辺にサークルが表示されるので、意識的に地面を見ておけば回避はできる。ただダンジョン内のモンスターは、気絶や鈍足といった状態異常攻撃を仕掛けてくるため、意識的に回避しようとしても避けられない場合がある。

 ダンジョンの途中には「黄金ザル」や「極楽鳥」など強力な中ボスモンスターがおり、さらにその奥には最終ボスとして、「百獣の王レオベリタ」が待ち構えている。レベル60の魔剣士ひとりで立ち向かってみたが、取り巻きも多く、10秒とかからずやられてしまうほど強力だった。


ダンジョンだが通常のフィールドのような広さで、開放感がある。「ツル迷路」という名前ではあるが分岐はないため、迷わずに最奥のボスモンスターまで辿りつける


 もう一方の「空虚の塔」は、かつて世界に災いを招いたという神についての研究が行なわれていた塔だ。このダンジョンは、塔の節目ごとに現われるボスモンスターを倒しながら、少しずつ登っていく。塔の内部には燃えたぎるマグマが流れており、全体的に真っ赤な色合いになっている。この色合いが塔の上へ進むに連れて濃くなってくるのが恐怖を煽る。

 塔の上へ進むにつれ、ボスモンスターが気絶攻撃を使ってきたり、足元を凍らせて動きを封じてきたりと、攻撃パターンが多彩になってくる。雑魚モンスターのサイズも巨大になってくるので、事前知識がない状態だと、どれがボスモンスターなのか、実際に戦ってみないとわからないこともあった。

 「ツルの迷路」も難易度が高いと感じたのだが、こちらはさらにその上を行く。アップデートの時点では、最も難易度が高いダンジョンとなるだろう。高レベルのプレーヤーはぜひこのダンジョンの攻略を目標にしてもらい、挑戦する際は十分に準備を整えて挑んでいただきたい。


「空虚の塔」に出現するモンスター達。取り巻きのモンスターでさえ巨大なので、実際に戦ってみなければボスモンスターなのかどうかわからないのも面白いところ


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(2009年 7月 17日)

[Reported by 日高文典]